西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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14/07/20(日)

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 大学院の面接ではコース長の私は司会役です。そのため、基本的には質問はしません。が聞いていると、「あ~あ、典型的な考え方だな~」という返答が大多数です。ここで突っ込むとオタオタするだろうなと思うのですが、もちろん心優しい私は無言でニコニコしています。

 後期になると、学部学生用の講義があります。私の授業は「さあ、どうぞ」です。

 最初の授業で話すことは、こうです。

 「ねえ、大学の授業で色々な教材や発問のことを勉強するよね。ところで良い教材、良い発問ってどんな教材や発問なのかな?そして、そんな良い教材や発問をどうやって開発したら良い?これって大事だよね。でね、周りのみんなと相談してもかまわないから、自分なりの考えをまとめてね。あ、先生はこれから30分ぐらい散歩してくるからね。じゃあね」

 学生さんはあっけにとられます。私はドアの外で聞き耳を立てます。まあ、1分以内にざわつき、2分以内に盛り上がります。グループなんて決めなくても自然と出来ます。まあ、ありがちなことを話し合います。

 30分後。

 「みんなで色々なこと話したと思うけど。君たちが考えていた「良い」って誰にとって?子ども、って言いたいところだけど、子どもという子どもは一人もいないんだよ。凄く賢い子もいれば、全然分からない子もいるんだよ。誰にとって良い教材、発問なの。そして、それってクラスの何割ぐらい?また、30分ぐらい散歩するね」。まあ、全員では無いことは分かるのですが、過半数ぐらいにとっては意味ある教材・発問だと考える子がかなりいます。

 30分後。

 「文科省の統計によれば、約3割の子どもは塾・予備校・通信教材・家庭教師で学んでいる。そして、保護者の半数以上は大卒だよ。そして、小中高のどの教科であっても、教師は成績中もしくは中の下に合わせた授業をしているよ。君たちも昔を思い出してみて、「そんなの分かっているよ。もう一回やらなければならないの・・・」と思ったことあるでしょ。逆にチンプンカンプンな場合もあるよね。先生の説明の殆どは教科書とほぼ同じだよね。だったら教科書を読めば分かる子はいるよね。

 クラスの中の子どもを「もう分かっている子」、「教科書を見れば分かる子」、「先生の説明で分かり、先生の説明が無ければ分からない子」、「先生の説明でも分からない子」の4種類がいる。実は良い教材や発問が有効なのは「先生の説明で分かり、先生の説明が無ければ分からない子」だけなんだよ。では「先生の説明で分かり、先生の説明が無ければ分からない子」はクラスの中で何割程度。みんなで、昔を思い出してね。君たちは出来る小学生や中学生だったと思うけど、同級生を思い出してね。」で、教室を出ます。こうやれば過半数に意味があるという前提が崩れます。

 20分後。

 「子どもたちは、毎日、毎日、必死だよ。その子どもたちの前に立って、どんな教材、どんな発問をすべきかな?むずかしいよね。もう一度繰り返すよ。子どもたちは、毎日、毎日、必死だよ。じゃあ、さようなら」

 呆然とする学生を尻目に、教室を出ます。

 私が喋るのは上記の通りです。

 大学、大学院では何かを教えるのではなく、学びたいと思わせるのがポイントだと思っています。少なくとも、学ぶべきものがあることに気づかせたい。

 ということを大学院の入試で思い出します。