Hatena::Groupmanabiai

相互依存を追いかける このページをアンテナに追加 RSSフィード

 ハンガリー・カーロリ・ガーシュパール大学の若井誠二(わかいせいじ)です。日本語教師です。10以上年前より学習者自律に関心を持ち、現在は学習者自律を支える「相互依存」を追いかけています。そして『学び合い』が相互依存の1つの形かなと思っています。(ご連絡等はszeidzsiアットマークfreemail.huまでお願いします。)

2017-05-07

ミュージカル

| 21:58 | ミュージカル - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - ミュージカル - 相互依存を追いかける ミュージカル - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

ハンガリーの初等学校には音楽学校が併設されているところが多いです。娘も息子もこのタイプの音楽学校に通っています。(娘はもう音楽学校を卒業したのですが引き続き通っています。)音楽学校は楽器にりコースに分かれており、コースにより練習日が変わります。練習は先生と1対1で行うものと、グループで行うものがあります。我が家の子どもたちは2人とも伝統音楽コースでツィテラ(ツィター)という楽器を習っています。

音楽学校は毎月1回コンサートがあります。コース別コンサートや学校全体のものもあります。この他に音楽学校の先生達によるコンサートもあります。学年の最後には進級試験もあります。

週末はこの音楽学校によるミュージカルが文化会館で行われました。私たちも(4日講演の3日目に)家族で見に行きました。日本でいうブラスバンド部が音楽を担当し、先生と生徒が役者になり歌あり踊りありの楽しいものでした。

脚本も音楽もすべて音楽学校の先生が考えつくったようです。主役の先生はアコーデオンを教えているのですが、数年前まで人気テレビドラマで役者をしていた人で今も地元テレビ局でアナウンサーをしています。役者さんだけあって演技もプロ。きっと演技指導もあったのでしょう。全体的に非常にレベルが高いものでした。

娘も息子も知っている人が出ていることもあり、とても楽しんだようです。学校と地元のこういう交流いいなと思います。

ハンガリーの高校

| 21:27 | ハンガリーの高校 - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - ハンガリーの高校 - 相互依存を追いかける ハンガリーの高校 - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

日本にもいろいろな高校があると思います。ですので一般化はできないと思います。しかも私が高校生だった頃とはかなり状況が違うと思います。なので日本との比較は簡単にはできませんが、娘が高校に入ってそろそろ1年になるので、日本とハンガリーはここが違うのかもしれない・・・というところを簡単にまとめてみます。

1.欠席

日本では子どもが風邪をひいた場合、例えば病院にはいかず家で治し、治ったら登校させるということもあるかと思います。一方ハンガリーでは初等・中等教育機関では病気で欠席する場合には基本的に医師の証明書が必要となります。これがないと無断欠席となります。科目ごとの無断欠席数の枠を超えると留年の可能性が出てきます。(初等学校1年から留年があります。)

2.登校

学校によっては(例えば遊園地に設置されている)ゲートが入り口に置かれ生徒が勝手に外に出られないようにしています。入り口には必ず受付の人がいます。このゲートは外部からの侵入者を防ぐ役割も果たしています。

3.成績

初等学校の場合、成績は小さいノートに書かれ、成績をもらうたびに保護者がそれにサインをします。中等学校の場合、成績はオンラインで表示され、保護者もいつでもチェックすることができます。

4.学年

日本の普通高校にも例えば数学科のようなクラスが設置されているところがありますし、入学後、進路に合わせてコースが分かれるところもあります。ハンガリーの学校には基本的に入試の段階でコースに分かれます。すべてのクラスに何らかの専門があります。入試の方法も違います。更に年によって構成にも違いがあります。娘の学年の場合、各クラスの構成は以下の通りです。

A組:初等学校6年生を終えた時点で入学。6年制。英語とラテン語を学ぶクラス

B組:初等学校6年生を終えた時点で入学。6年制。ドイツ語とラテン語を学ぶクラス。

C組:音楽、歴史、ハンガリー語コースの混合クラス(4年制)。普通の授業は3つのコースの生とが一緒に受けるが、専門の授業は別になる。(娘のクラスは3つのコースの混在ですが、年によって組み合わせが変わります。地理のコースが入る年もあるようです。ただ音楽コースは毎年設置されています。)

D組:数学、物理のコースの混合クラス(4年制)。(数学コースは毎年あるようですが、物理の他に情報だったりともう一方のコースは年によって変わるようです。)

E組:外国語特化クラス(5年制)最初の1年は語学のみを勉強します。娘の学年は英語とドイツ語とスペイン語のコースが混在しているクラスですが、この組み合わせも年によってちがいます。

5.外国語

高校の場合、2つの外国語を学ぶことが義務付けられています。第一外国語の場合はクラスの枠を超えてレベル別でクラスを組みなおします。第二外国語の場合は基本的に初心者レベルから始まる場合が多いのでクラスの枠組みを超えて希望する語学を選択します。娘は第一外国語が英語、第二外国語がスペイン語です。

6.オフィスアワー

学期に1度、保護者会がありますが、この他に保護者が各先生と相談できる日が設けられています。オンラインによる事前登録制です。当日は教師がホールや食堂に机とイスを置きすわっています。保護者はどの先生が何番の机に座っているかの座席表を見ながら決められた時間(1人10~15分)先生と話をします。ちょうど先生が空いている場合には飛び込みでそこに行って話をすることも可能です。(先日は妻と2人で、担任である歴史の先生と、ハンガリー語の先生、そして地理の先生、そして音楽の先生と話をしました。)

7.進路案内

ハンガリーはEUにありますので進学先はハンガリーとは限りません。ということで外国に進学するための説明会がかなりの頻度で開かれます。また職場見学ということで、保護者が職場を見せるという試みが行われています。(決められた日に登録した生徒が職場をのぞきにいけるという形です。)入学したての子から参加が可能です。

8.勉強

基本的にテストが非常に多いです。1日に複数のテストがあるのも珍しくありません。そのため毎日夜中まで勉強する子が多いです。高校の卒業試験は1科目3時間で、論述式のものが多いため授業ではテストだけではなく議論もかなりあります。

9.運動

体育の授業の他にクラブもありますが毎日ではありません。娘は学校ではサッカークラブに入っています。学校のクラブの場合、週末には練習などはありません。あと娘は、町ではハンドボールのクラブにも所属しています。

10.大会

学校単位で出るのは学術大会が多いです。(スポーツは学校単位で出場するものもありますが、地域クラブ単位で出る場合の方が多いです。)娘の学校の音楽コースの女子メンバーはオーディションに受かると合唱団に入ります。この場合、音楽の専門授業の他に合唱団の練習もあります(週に2~3回。ただし夏休みなどには練習はありません。)合唱団にはOBもメンバーに入っています。ハンガリーにはこういう学校をベースにした(政府の補助金などももらえる)合唱団は結構たくさんあります。それぞれレベルも高く、テレビやラジオでコンサートの模様が放映されたり、ラジオ局での収録生中継があったりもします。

11.制服

娘の学校にはありません。学校によっては制服があるところもありますが、基本的には儀式のときのみ着用します。

12.塾

塾というものはありません。語学を学ぶ学校はあります。あとは先生のところに個人的に通うということが多いです。娘は数学と物理をこういう先生に教わっています。

13.ボランティア

高校卒業の条件としてボランティア参加が義務付けられています。最低50時間必要です。ボランティアに参加した場合、1日でカウントされるのは2時間のみです。学校側もボランティア募集を頻繁に行っています。20日の夜は「ミュージアムナイト」で、共通入場券を1枚買えば1晩中どこの博物館に入れるのですが、娘はそのとき、数時間博物館でボランティアをするようです。

まだまだありそうです。

ほそぼそと・・・

| 19:00 | ほそぼそと・・・ - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - ほそぼそと・・・ - 相互依存を追いかける ほそぼそと・・・ - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

私にとって『学び合い』をハンガリーや日本語教育界に紹介する方法の1つとして一番理想的な方法は、所属する大学に日本語教師養成課程を復活させ、日本語教員を育てるときに『学び合い』の考えを伝えるです。しかし私自身の努力が足りない(学位が取れない)ため頓挫しかかっています。

ということで、とりあえず日本語教育関係の報告書や発表などで触れている・・という感じです。最近では「学校教師の同僚性構築のための環境作りを教室にも導入すべし」という発表・報告書づくりをしました。「同僚性はインフォーマルに発生する様々な形の教師同士のつながりが基礎となり管理職がイニシアチブを持つ設計された同僚性からは生まれない」という主張や、「同僚性を学内にとどめるべきではなく地域社会にもひろめるべきである」という「ラディカルな同僚性」という意見は『学び合い』と非常にシンクロしています。

あとはハンガリーの日本語教育について1冊の学術書にまとめる機会を得たので、学習の振り返りを教師のために書くのではなく、クラスのメンバーがお互いに読みあい、お互いを高めるために書く実践の報告を書きました。ハンガリー語ですし学術書なのでどれだけ売れるかわかりませんが、もし自分が教員養成講座を立ち上げられなくとも、講座の参考書としては使ってもらえると思っています。

とらえず今後は、『学び合い』をごりおししない研修とか、昔オンラインで発行した『学び合い』の手引書の見直しを考えています。

数年前に研究留学で『学び合い』を学びたいという学生がいて、それを学べる日本の大学を探したのですが結局見つからずこの学生は別のテーマで名古屋大学に入りました。今も修士論文のテーマが日本の教室におけるグループ学習で、研究留学では将来ハンガリーの教育に役立つ研究として『学び合い』をやりたいという学生がいます。個人的にもやってもらえると嬉しいのですが、『学び合い』だけだとまた留学先が見つからない可能性があるので、例えば日本の学校教育におけるアクティブラーニングについて研究する流れで、そのムーブメントの1つとして『学び合い』についても調べるという形で留学する可能性についても検討するようにと伝えました。そうすれば前の学生のように全く別のテーマにする必要はないので・・・・