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相互依存を追いかける このページをアンテナに追加 RSSフィード

 ハンガリー・カーロリ・ガーシュパール大学の若井誠二(わかいせいじ)です。日本語教師です。10以上年前より学習者自律に関心を持ち、現在は学習者自律を支える「相互依存」を追いかけています。そして『学び合い』が相互依存の1つの形かなと思っています。(ご連絡等はszeidzsiアットマークfreemail.huまでお願いします。)

2018-02-08

大学院に進学しない理由

| 19:28 | 大学院に進学しない理由 - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 大学院に進学しない理由 - 相互依存を追いかける 大学院に進学しない理由 - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

ここ数年、日本学科の学生の修士課程への進学熱が下がってきています。学科会議でもこれが話題となりました。

1つの理由として「人材不足による賃金の上昇」があるのかなと思います。

最近ハンガリーでは、どこもかしこも人手不足で賃金が上がってきています。昨日のニュースでスーパーの店員さんの初任給について紹介されていましたが、日本の大学教授にあたる准教授(教授職は大統領から任命されるポジションです)の給与とさほど変わりませんでした。

今も、中等教育機関の教員は必ず修士号が必要です。研究職になりたい人は博士号も必要です。でも、金銭面を考えたら全く割りに合いません。(あとハンガリーは教員を含めた公務員も簡単に解雇できますので安定性という利点もありません。)

もちろん、どうすれば魅力的な修士課程となるのか、もっと頭を悩ませる必要はありますが、ちょっと考えどころです。

2018-01-24

我が家の困った問題

| 19:40 | 我が家の困った問題 - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 我が家の困った問題 - 相互依存を追いかける 我が家の困った問題 - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

細かく書くと長くなるので避けますが、ハンガリーの学校は基本的に4年間、クラスメートも担任も同じです。クラスごとにカリキュラムが違うのでクラスを変えることも簡単ではありません。担任やクラスメートとうまくやっていければ問題ありませんが、問題が発生したら我慢して4年をすごすか、転校するしか方法はありません。

ハンガリーの法律では初等学校の場合(恐らく中等学校も)1クラスの生徒の人数は14~27名に定められています。(様々な理由でクラスが増やせない場合、27名の120%までは同じクラスで学べるようです。)

なので様々な事情で転校したくても、受け入れ先のクラスの人数が27名かそれ以上であれば断られてしまいます。一方、転校する生徒が相次ぎ、クラスの人数が14名を割ってしまったら、そのクラスの存続は危うくなります。

今困っているのは息子のクラスです。クラスメートや担任、あるいは学校の教師とうまくやっていけないという理由で転校してしまう人が後を絶たず(年度の途中でも抜けていきます。)現在はもう16名しか生徒がいません。さらに後期から1名がクラスを離れることが決まっており、1人の子が「もうこんな学校には来たくない」と転校を希望する学校とすでにやりとりを始めています。というわけで、クラスが成り立つ最低限の14名となります。息子も仲がよい友達がどんどん離れていってしまうので学校がつまらなくなり始めています。

このような状況の中、保護者が学校側に強く要求して緊急保護者会を開いてもらいました。ただ何か対策が取られたということもなく、沈みかけた船からいつどのタイミングで逃げるかという感じになってきています。

我が家から学校までは歩いて5分です。でも転校するとバスに乗せて通学させなければなりません。転校させようと思っても、相手先に場所がなければ転校させることもできません。

日本の学校だと「学校全体で対応します」・・・ということになるのかもしれませんが、ここはハンガリー。学校関係者からも「個人の決定を尊重します。」「こんなところ、早く逃げたほうがいい。」「こんな悪い子たちには教えられない。私は悪くない。」という話が入ってくるだけです。

娘のときはこんな問題はなかったのですが・・・保護者会で「私はこのクラスでそんな問題があるなんて知らなかった!」と言い切り、その後も何もしない担任の先生をちょこっとうらみます。

やっぱりどこかで見切りをつけないとダメでしょうね・・。

言えないこと、書けないこと

| 19:09 | 言えないこと、書けないこと - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 言えないこと、書けないこと - 相互依存を追いかける 言えないこと、書けないこと - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

どの業種でもそうですが、仕事をしていると「関係者以外には話せないこと」が出てきますよね。いろいろ新しいことを試みようとすると更にそれが増えていきます。

怖いのは、どれをどの範囲まで話をしていいのかわからなくなってしまうことです。私は結構失言が多いので特に不安です。(言っても構わないことも結構あると思うのですが、その判断ができなくなってきています。)

みなさんそういうのと上手につきあっているんですよね。すごいな~と思います。

2017-11-23

世の流れ

| 23:25 | 世の流れ - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 世の流れ - 相互依存を追いかける 世の流れ - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

日本は外国人にとって魅力的な職場ではないようです。

https://www.japantimes.co.jp/news/2017/11/21/business/japan-ranks-dead-last-asia-top-foreign-talent/#.WhVHJ9Jl9dp

ここに書いてある・・

the language barrier and rigid business practices are widely seen as obstacles to hiring top foreign talent in Japan.

私が勤めている日本学科の学生は上記のうち「日本語」にあたる部分は何とかなりそうですが「働き方」については、ネガティブなイメージを持っている者もやはりいます。

言葉についてはAIが進めば(日本語を教えている私が言うのもなんですが)そのうち何とかなるでしょう。(別に日本語も英語もできなくても働けるようになるはずです。)

なので「日本が世界で孤立せず生き残り発展していくために外国人の力『も』上手に活かすにはどうすべきか」ということを考える必要がどうしても出てくるのだろうと思います。(もちろんやっていると思いますが)

2017-10-15

価値観の押し付けはまずい

| 05:57 | 価値観の押し付けはまずい - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 価値観の押し付けはまずい - 相互依存を追いかける 価値観の押し付けはまずい - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

日本語教授法の授業で教科書分析をやったのですが・・

ビジネス日本語を教える教科書の「あいさつ」関する最初の質問が「同僚よりも早く帰りたいときどうするか」でした。答えの選択肢には「同僚の仕事の邪魔にならないよう静かに挨拶して退社する」というものもあったのですが、正解は「同僚を手伝って一緒に帰る。」でした。

「同僚よりも早く帰りたいときのあいさつは何か」の答えが「同僚を手伝って一緒に帰る」というのは衝撃的でした。(かなり最近の教科書です。)

こういう文脈も何も提示しない状況で価値観を一方的に押し付けるような問題を教科書に載せるとは・・・かなりまずいでしょう。

継承語教育は子育ての一部

| 05:45 | 継承語教育は子育ての一部 - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 継承語教育は子育ての一部 - 相互依存を追いかける 継承語教育は子育ての一部 - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

我が家の子どもたちが通う継承日本語クラス。上のクラスはもう高校生なのですが、これまで教えてくださっていた先生が帰国されたので、現在は日本からの留学生(7名!)に毎週交替で授業を見ていただいています。

今の授業ですが・・・

  • 生徒は目標が定まっている。
  • とにかく普段の高校生活が忙しすぎて日本語にじっくり取り組む時間がない。

  • という状況があるので

  • 朝、生徒達が先生(留学生)に授業スケジュールを連絡し授業時間と休み時間と授業内容を知らせる
  • 質問があるときを除き、自分達で課題に取り組んでいるときは静かに見守ってもらう。
  • おしゃべりの時間も設けて、そのときは目一杯日本語でおしゃべりを楽しむ。
  • という感じで授業を組み立てているようです。大したものだなと思います。

    Endless OS

    | 05:35 | Endless OS - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - Endless OS - 相互依存を追いかける Endless OS - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

    そろそろPCを買い換えないと・・と思いハンガリーで売られるPCを見ていたのですがEndless OSが入っているPCがあって目に止まりました。これはリナックスベースの無料OSで(簡単にダウンロードできます。)インターネットにつなげたり高価なPCを購入することが困難な地域でも使えるような工夫がなされています。(例えば人々の多くがwikipediaで調べ物をするということからwikipediaをオフラインで使えるようにしてしまっているとか、教育ソフト、プログラミングソフト、メディアソフト、ゲーム、Officeソフトなど大金を払わないと手に入れられない大量のコンテンツが入っているなど。)日本語の入力も可能みたいです。このEndless OSの入ったEndlessPCもあるみたいです。ネットにつなげなくても、お金をかけなくても、同じことができるというのがコンセプトですが、もちろんネットにつなげることも可能です。

    これまではネットがあれば全世界と繋がれる・・と考えていましたけど、これはかなりのんきな考えなのだということに気づかされました。(Endless OSは「インターネット」をあえて介さないという道を選ぶことで、逆にPCを中継点とした多くのローカルネットワークや、そのネットワーク同士のネットワークを構築する役割を果たしているのだと思います。)

    Endless OSですが、今のバージョンは同じPCでwindowsと並行して利用することができるみたいです。これにより多くの人がEndless OSい触れることができますし、きっと今後のコンテンツの充実・開発のために役立つのだろうと思います。

    2017-09-05

    読んでみたい・・・

    | 07:26 | 読んでみたい・・・ - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 読んでみたい・・・ - 相互依存を追いかける 読んでみたい・・・ - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

    国語教育(日本語教育)でも学習ポートフォリオの利用が盛んになっています。ポートフォリオは自分の学習を管理するメタ認知力を育てるために有効だといわれています。一方、ポートフォリオを書かせる動機づけとして「教師との対話」がうたわれることがあります。この場合、学習者はクラスメートとポートフォリオを記述する際に話し合いを行うことはありますが、(ポートフォリオは先生に提出され)すべてのポートフォリオを読むのは教師となります。そして教師は1人1人のポートフォリオを読みコメントします。こうなると、いつのまにか学習者は教師のためにポートフォリオを書いてしまう危険性があると私は思っています。

    ポートフォリオは自分のために書くものですが、(クラス全員の目標達成に向け)クラスメート誰もがすべてのクラスメートのポートフォリオを自由に読めるようにすれば、ポートフォリオは強力なリソースとなるでしょうし、(クラスメートが読みコメントしてくれたり、他者のポートフォリオを読んで気づきが得られれば)より強力なリソースとなるように学習者も記述を工夫する可能性が出てきます。この工夫がメタ認知能力を伸ばすと思います。一方、教師が学習者のポートフォリオを読んだとしても、教師が考えるようなアドバイスはすでにクラスメートによりなされていることを知り、寂しさを覚えつつも学習者の成長を嬉しく思えると思います。

    私の立場は以上ですが、先日、ある日本語教育の学会より『英語学習ポートフォリオの理論と実践 自立した学習者をめざして』という本の紹介がありました。目次には「教師の成長のために学習者のポートフォリオ利用」という章もありとても面白そうな本です。が、帯に「教師と生徒の対話を促す」と書いてあるのがちょっと気になりました。例えば授業中ポートフォリオがリソースとして開かれていて、それを教師が学習者の邪魔にならないように読み自己成長に生かしていくようなものなのか、それとも教師に提出させて、教師がそれを1つずつ読んでいくのか・・・読んでみたいと思います。

    保護者の立場から見ると・・

    | 07:04 | 保護者の立場から見ると・・ - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 保護者の立場から見ると・・ - 相互依存を追いかける 保護者の立場から見ると・・ - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

    我が家の子どもたちが通っている継承日本語クラス。5年ほど前、当時の先生から「生徒の日本語能力もバラバラだし準備も授業も大変です。」と現実をつきつけられました。(わかっていましたが先生にお任せでした。そのせいで先生の負担が大きくなっていたのです)それでその後、保護者内で試行錯誤を繰り替えし、①親の願いから子どもが納得する目標をたてる。②自分の目標だけではなくクラスみんなの目標達成のために考えて動く。③先生に子供たちが目標達成のために考えて動くスペースをつくってもらうという方針をとっています。そして4年前より毎年同じ時期の3ヶ月間、毎週の授業のうち1時間ビデオに授業の様子を撮らせていただいています。

    そしてわかったことは先生が子供たちが目標達成のために考えて動くスペースをつくれるかどうかは保護者のプレッシャーが関係するということです。

    小規模継承語クラスでは、1人の先生が長い間授業を担当してくださるのはまれです。そして先生が必ずしも学校教育の経験者であるとは限りません。どの先生も本当に子供たちのことを考えて動いてくださいます。でも保護者との距離が近いがゆえに(教室の隣の部屋には保護者が待機しています。)「目標達成の成果を保護者に目に見える形で示さなければ」というプレッシャーを感じてしまいます。(先生より保護者の方がはるかに年上ですし、日本語を教えた経験のある保護者もいるのでなおさらです。)そうなると、どうしても生徒たちに直接指導したくなってしまいます。

    保護者も発表会がうまくいったりきれいな成果物が出れば嬉しいです。でも、もっと嬉しいのは楽しく授業に通って、そして成長が見えることです。そのためには、先生が自由に動けるスペースをつくらなければと思います。