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相互依存を追いかける このページをアンテナに追加 RSSフィード

 ハンガリー・カーロリ・ガーシュパール大学の若井誠二(わかいせいじ)です。日本語教師です。10以上年前より学習者自律に関心を持ち、現在は学習者自律を支える「相互依存」を追いかけています。そして『学び合い』が相互依存の1つの形かなと思っています。(ご連絡等はszeidzsiアットマークfreemail.huまでお願いします。)

2018-06-20

教師の立場を語ることは政治的なこと

| 06:15 | 教師の立場を語ることは政治的なこと - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 教師の立場を語ることは政治的なこと - 相互依存を追いかける 教師の立場を語ることは政治的なこと - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

ハンガリーは社会主義時代の反省より三権分立には敏感だったのですが、また最近、行政府の力が強くなりすぎて、司法や立法をコントロールするようになってきています。(一部を除いてメディアはほぼ国が掌握してしまいました。)そして今度は、学問の分野にも力を広げてきています。

既に各大学には学長の他に、学長以下が正しくお金を使っているかチェックする総長が国から派遣されるようになっていますが、今度は、科学アカデミーのお金の流れを国の強い管理下に置く方針が打ち出されました。

科学アカデミーに対し国は研究の自律性は保証すると言ったのですが・・・その後、政府系の一般雑誌が「リベラルすぎる学者」リスト一覧を出してきました。今回標的となったのは、女性やマイノリティーの権利について「不当に多く」研究している研究家だそうです。表向きの批判材料としては、人口減少抑制の方向の研究が行われていない・・みたいな点も挙げられていますが、指摘には矛盾が多く見られるようです。もしかすると、今後これらの研究者は研究費がつきにくくなる可能性があるような気がします。

おそらく、社会的弱者の権利保護などを強く主張する研究は国の方針と合わないのでしょう。

学び合い』を良しとする立場を取る教師は、必然的に社会的弱者の権利保護側に立つことになります。でも、それが、国の方針(国のニーズ)と合わない場合、やりにくいだろうなと思います。

2018-04-12

我が家の愛すべき子どもたち

| 19:32 | 我が家の愛すべき子どもたち - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 我が家の愛すべき子どもたち - 相互依存を追いかける 我が家の愛すべき子どもたち - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

私が子どものころも友達の家に行って一緒に勉強することがありました。我が家の息子も毎週1~2回、サッカークラブの友達と一緒にお互いの家で勉強しています。我が家がもう少し広ければもっと友達を呼べると思うのですが、それでも楽しそうにやっています。

高校生の娘は英語が苦手のようです。学校の英語のクラスはレベル別に編成されているので、クラスメートもみなそれぞれのレベルのクラスに通っています。娘は自分よりも上のレベルのクラスに通っているお友達に英語を見てもらっているみたいです。はじめはこの友達だけだったのですが、友達に彼氏ができたので、そのうち友達と彼のペアが見てくれるようになりました。その後、ペアが娘の説明にてこずっているのを見て、周りのクラスメートも集まってくるようになり、今はなんと8人に囲まれているそうです。「どこをどうするとこんな英語になるんだ。どう説明すればいいのか・・」と8人がわいわいがやがややって、娘に教えてくれるようです。娘の英語力は相変わらずみたいですが、英語は大好きみたいです。(考えてみると娘は、ハンガリー語、日本語、英語、スペイン語、ハングル語をやっているんです。レベルはともかく、それはすごいなと思います。)

新しいPC

| 19:22 | 新しいPC - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 新しいPC - 相互依存を追いかける 新しいPC - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

安物ですけど新しいPCを購入しました。動画もスムースに見られるようになりました。ということで「Find! アクティブラーナー」の『学び合い』ビデオ見ています。全部は無理かなと思ったのですが、無料視聴期間が4月9日から4月30日まで延長になったので、全部見られそうです。

2018-03-11

日本語を学ぶ意味

| 07:26 | 日本語を学ぶ意味 - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 日本語を学ぶ意味 - 相互依存を追いかける 日本語を学ぶ意味 - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

 何のために言語を学ぶかの理由は人によって違います。職場(大学で)「○○のために日本語を学べ」と学生に言うことは全くありません(当たり前ですけど)。でも「日本語を学んでいるからこそ、日本語を知っているからこそ得られる経験」が得られる場は与えたいと思っています。

 例えば日本人と会う場をいろいろな方向性から創りだすというのもそうです。でも他にもいろいろやっています。例えば。「広島の被爆者の証言ビデオに字幕をつける」という授業があります。被爆者の声を聞き、それを理解しハンガリー人に被爆者が語りたいと思っていることを伝える。これは日本語を学んでいるから、学んだからこそできることです。

 4月にはご自身も被災経験のある福島大学からの留学生に福島の現状と復興の力について語っていただくことになっています。現地の人の話を聞き、思いを理解し、未だにチェルノブイリかフクシマかというイメージしかないハンガリー人にそれを伝える。これも日本語を勉強しているからこそできることです。

 また、ある授業ではドイツで日本語を学ぶ学生さんと移民問題についてメッセージのやりとりをしています。ハンガリーとドイツはまったく逆の難民政策を取っています。それぞれには言い分があります。そしてどちらの国も国民すべてが政策に賛同しているわけではありません。たとえば欧州各地ではイスラム教徒によるホームグロウン・テロリズムが発生しています。ハンガリーはこれを起こしたくない。それが厳しい移民政策の理由の1つになっています。でもハンガリー人の多くは、政府によるヒステリックな反移民キャンペーンにもうんざりしています。先日は、ある大臣がウィーンに行って「ウィーンはここ20年で移民が増え、白人はいなくなり、町は汚くなり、治安は悪くなった」というビデオメッセージを送りました。これは事実と大きく異なります。ブダペスト市長も「少し休んだ方がいい人もいる」と皮肉を言い、ハンガリー国内でも大きな問題となっています。そんな両国の学生同士が、冷静に個人としてやりとりができるのもお互いに日本語を学んでいるからです。

 もちろん留学や就職という面でも力をもっと入れなければいけません。もっと学生が効率的に日本語能力を上げられるようサポートすることも必要です。でも、(教員だからこそできる)日本語を学んでいるからこそできる経験の場づくりというものも、もっと多様に・広げていきたいと思います。

2018-03-10

重要なのはこれから

21:32 | 重要なのはこれから - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - 重要なのはこれから - 相互依存を追いかける 重要なのはこれから - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

ハンガリーでは、協働学習は教師がかなり準備をしなければ成功しない。否、かなり準備をしても成功しない可能性がある・・という認識が強くもたれています。結局、毎時のスケジュールをこなすのであれば、無理して協働学習を取り入れる必要はないという結論になります。

そういう普通の学校で、ある先生に『学び合い』をお願いしてみました。その先生も協働学習は魅力があるけど(協働を成立させるために準備が大変なので)難しいと考えていました。なので、難しいといわれる「準備の大変さ」を一切なくした提案をしました。簡単に言うと、特別な活動も教材作成もせず、教科書の問題を使い「はい、どうぞ」とお願いするシンプルなものです。

2時間連続でお願いしてみました。いずれの授業でも生徒さんたちはグループのメンバーや人数を自由に変えながら目標達成に向けて動いていました。目標もある程度達成でき、先生も「今まで1時間でこんなに生徒たちが勉強したことがない」と喜んでいました。

ただ、こういう1回きりというのは、ものめずらしさもあって、なんとかなるものです。何度かやっていると、生徒さんも「なんでこんなことやるのかな」と思ってしまうかもしれませんし、先生もどこかで飽きがきてしまうかもしれません。

せっかくやってもらったので、なんとか先生と話を続け(例えば課のまとめのところだけでもいいので)今後もやってもらえればなと思っています。

あと、授業中に集中できない子がいる、小さいかわいい小学生のクラスでも『学び合い』を(1回イベント的に)お願いしようと思っています。1度授業を見学しましたが、小学生は本当にかわいいですね。

ちょっと残念

| 21:20 | ちょっと残念 - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - ちょっと残念 - 相互依存を追いかける ちょっと残念 - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

ハンガリーの学校制度は4-8制、6-6制、8-4制の混在型です。ただ多くの場合は、4(初等教育低学年:担任の先生がすべての教科を教える)-4(初等学校高学年:教科別に教師が教える)-4(中等教育)のように分かれています。

ということで、何か新しい教育政策を導入するときは、4-4-4で分けて、初年度は1年生、5年生、9年生(あるいはそのうちのどかかの学年)に導入していくのが普通です。

ハンガリーでは今年の9月より、5年生に「教科書のデジタルバージョンをインストールしたタブレットを支給することを決めました。これで生徒達も重いカバンともおさらばできます。

ただ我が家の下の息子は9月からは6年生なんです。結局息子はずっと重い荷物を持って学校にいかなければならないみたいです。(この前持たせてもらいましたが、私が持ってもかなり重いと思ってしまいました。)

2018-02-28

デモ

| 19:08 | デモ - 相互依存を追いかける を含むブックマーク はてなブックマーク - デモ - 相互依存を追いかける デモ - 相互依存を追いかける のブックマークコメント

1月、2月と高校生と教員が国の教育制度に反対するデモを行いました。(暴力などはない平和なデモです。スマホのライトを光らせるのが団結の証になっています。)週の授業数の減少(初等教育は週25時間、中等教育は週30時間)、朝7時から始まる0時間目の廃止、批判的思考を持つ市民教育、公開教員評価制度の制定などを要求しています。また、ADE講習なども要求しています。

生徒や教員は首相との直接対話を求めていますが、これまで政府は完全無視をしてきました。しかしここに来て、「一部検討に値する項目もある」と発言が少しずつ変わってきています。(のらりくらりとかわす可能性もありますが)

日本もそうですが、ハンガリーでも18歳から投票権があります。教員だけなら票はたかが知れていますが、高校生も入るとなるとかなりの数です。

政教分離の原則は守るべきですが、教員と生徒が一緒になって教育制度について検討し案を出そうという動きは評価できると思います。