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2015年10月から『学び合い』の実践を始めました。 中高の国語で『学び合い』の考え方で授業を実践しています。 授業のことを中心に、気付いたこと、考えたことを綴っています。

2019-08-26

『ふたりの文化祭』

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文化祭シーズンです。文化祭にちなんだ小説がないものかと探してみたら、ありました。タイトルは『ふたりの文化祭』と、そのままです。


作者の藤野恵美さん、うまいなぁと思いました。太宰治や谷崎潤一郎が好きな文学少女と、スポーツ万能のイケメン少年。その二人を語り手、視点人物として、それぞれの見方で物語が綴られていく。


語り手や視点人物を設定するには、「その人がどういう生い立ちで、どういう価値観を持っているのか」などを規定できないといけません。特に中高生という多感な時期の若者を語り手や視点人物に据える場合、描写に気を遣うものと思います。



それが、違和感なく読み進められる。しかも、最後には、「視線の交錯」を繰り返すことで、保育園時代という過去の出来事の意味付けまで塗り替えられるような印象を私は受けました。


いやはや、こうも書き分けられるものかぁと思いました。裏返せば、こういうディテールにこだわっている部分を読んでもらうことで、「言葉から人物像を規定する」という営みが、読者の側に発生するのだと思います。


ちょっと、こういう観点で、授業をしてみようと思います。