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nokogirisouの「学び合い」の現場より RSSフィード

10/12/30(木)NIEの本質 このエントリーを含むブックマーク

 今年度のNIEネットワーク部会についての話し合い

に参加してきた。今年度は2月19日の土曜日である。

 NIEはよく、教育界と新聞界の癒着だなどと揶揄

されてきた。しかしそれは違う。シチズンシップ教育

においても、国語の読解力においても、新聞は有効な

手段なのである。

 しかし、これまで私は、新聞をどう活用するか、ど

う授業に使うかという方法論ばかり追いかけてきた。

実は、大事なところが抜け落ちていた。

 

 新聞が何のためにあるか。

 新聞を授業で読むことは生徒たちにとってどういう

 意義があるか。

 新聞の記事はどのような思いで書かれてきたのか。

 この三点をちゃんと考えてきたかというと疑わしい。

 メディアリテラシーというのは、単に書かれていること

を正確に読み取る力ではないし、批判的に新聞記事を読む

力でもない。

 その記事が、記者と当事者の間に信頼関係があった上で

書かれたものか、その記事が社会のどのような影響を与える

ものか、自分自身で考える力を持って読めなくてはならない。

そういう力を養うのがNIEなのだと思う。 

 結局は自分で考える力を養うのがNIEなのである。

F-KatagiriF-Katagiri2010/12/30 20:49今年は、「あまりにも、新聞が書かない(わざと無視している)記事が世の中に満ちあふれている」ということを学んで、新聞をいかに批判的に読むか(というか、新聞が書かないことは何なのか?)を考えるようになりました。

そういう視点でNIEをやることにより、本当のメディアリテラシーを扱えるのか?と思います。きっと新聞社からの援助は得られませんが。

nokogirisounokogirisou2010/12/31 15:08新聞社は、自己批判も積極的です。どんな形であっても教育で利用するなら援助すると言っていました。私は「新聞の電子化」についての講演をお願いしたのですが、実は電子化には功罪があり、人権配慮の面では課題が多いそうです。事件関係の記事は
特に、あとになって元犯罪者差別に使われる可能性もあるのだそうです。電子化によってどういう問題が出てくるか、生徒に考えさせ、シミュレーション
してみるのもおもしろいかもしれません。

maya-1maya-12011/01/10 09:19読ませていただいて、
「・新聞が何のためにあるか。
 ・新聞を授業で読むことは生徒たちにとってどう  いう意義があるか。
 ・新聞の記事はどのような思いで書かれてきたの  か。」
で、考え込みました。
「新聞記事を学習するときだけに限らず、この問いを常に大事にしないと」と。

F-KatagiriF-Katagiri2011/01/10 19:43片桐です。
新聞の電子化に伴うメリット・デメリットの講演、面白そうですね。
また、記者クラブについての新聞社側からの考え方、聞かせてもらえたら、非常に面白いと思います。
今までのNIE部会は、新聞社をたてまつる感じでやっていた気もしますが、自己批判も積極的というのであれば、そこら辺のつっこみを受け入れる会になるのであれば、画期的なものになるんじゃないかと思います。

10/12/29(水)探究力を育てたい2 このエントリーを含むブックマーク

 今日は授業を終えての感想と問題点を書く。

4.問題点と展望

(1)テーマ決め

 テーマ決めに2時間を使ったが、それでも決まらない生徒がいた。

この時間は学び合いが自由にできるように設定したが、情報交換

にとどまっていて、真の意味で学び合いができていなかった。

できるだけ、絞って具体的なテーマを決めるように指示したのだが

実際に出てきたのは、「舞妓さんについて」「京野菜について」な

どのような大きなテーマが多かった。テーマの決め方について個人

指導をしたり、仲間で点検しあうような場を作ればよかった。

(2)調査

 テーマを決めた後に百科事典などの参考図書を見ずに、いきなり

専門書を探し「資料がありません」と相談に来る生徒が多数いたこ

とにがっかりした。せっかく司書に作成してもらったパスファイン

ダーを読み込んでいない。42人に司書と教員一人では、相談に応じ

きれず、図書館内ふらふらする生徒もいた。また図書館のパソコン

の前には常に生徒の長い列ができていて、インターネット依存が予

想された。図書よりもネットで調べたがる生徒の多さが気になった。

 事前にかなりの資料を用意したつもりだったが、323人全員が同時

期に一斉に利用するとなるとまだまだ不十分で、全クラスの授業終了

後まで貸し出しを禁止した。ところが貸し出し解禁後、実際に借り

に来た生徒は予想ほど多くなかった。生徒に尋ねると「家の本や近く

の公共図書館で調べます」「まずはインターネットで調べます」とい

う答えが返ってきた。やはり、323人一度に調べ学習をさせるのは、

無理があったようだ。

(3)レポートでなくリサーチ

 今回、できあがった作品を見ると、完成度にかなりの差があった。

多くは、レポートでなくリサーチであった。しかも、小学校並の資料

からの引き写し+感想というパターンの作品が少なからずあった。

中には、レベルの高いものもあったが少数だった。

 司書からは、下書きが出た段階で、担当教員がもっと添削をして

書き直しをさせるべきだったのではないかという助言をもらった。

確かにそうであった。私たちがやったのは、字句の間違いをチェック

するだけで、内容に踏み込んで添削はできなかった。

 生徒たちには、もっと基本的なスキルを学ばせる必要があった。

①適切なテーマを決めるスキル

②テーマに沿って図書に調べ、しっかり引用しながらまとめるスキル

③複数の資料にあたって、比較したり分析したりするスキル

④資料の比較分析から考察をするスキル

 以上のようなスキルの練習を積まずに、いきなりレポート作成を

させたのは、酷であった。

(4)反省

 私たちは、小手先の調べ学習をさせるのではなく、時間をかけ、関

係する先生方と話し合った上で、生徒に探究させる授業を考えていか

ねばならない。今回は、関わった教員間でのコミュニケーションが

不十分だったかもしれない。

 探究は時間がかかり、準備も必要だということを身を持って知った。

しかし、それでもこの実践はやってよかった。なぜなら、修学旅行で

生徒たちが、とても活発に動いたからである。奈良も京都も班別自主

研修だが、生徒たちは時間いっぱい計画的に古都を動き回っていた。

事前学習前は、「仏像や寺なんて嫌い」「奈良や京都なんて行きたく

ない」などと言っていた生徒が、みな古都に夢中になっていた。

 修学旅行後にエッセイを書かせたのだが、それを読むと生徒たちが

奈良・京都に対して事前とは異なり、深まった見方ができるようにな

っていることがわかる。

 今回に懲りることなく、これからも学校図書館を活用して生徒の

探究力を育てる授業を行っていきたい。

10/12/28(火)探究力を育てたい1 このエントリーを含むブックマーク

 今年行った図書館での授業の記録をまとめておく。

 今年2学年は修学旅行に奈良・京都に行くことになっていたので、

事前に調べ学習をさせることにした。

1.目的

 ①京都、奈良について事前に調べることで,探究力を養う。

 ②自分でテーマを決め、図書を使って調べ、まとめる経験をさせる。

 ③調べを通して、他者と交流させる。

 内心、生徒の探究力を養いたいという思いはあった、単純な

 調べ学習に終始するだろうという予想もあった。

2.レポート作成授業の準備

 春休みのうちから司書に相談をし、修学旅行の行き先である奈良・京都に関する資料を新たに集めてもらった。奈良に関しては「遷都1300年」ということで、新しい資料がたくさん刊行された時期であった。それと同時にすでに学校図書館が所蔵する奈良・京都に関する図書のリストを作成してもらった。

 6月には修学旅行関係の図書コーナーができ、奈良・京都に関する本が別置された。私は授業案を立て、レポート作成マニュアルを作成した。なにしろ8クラス323人を対象に行う授業である。資料も時間も限られている。ルールを決めないと混乱してしまう。他の国語の授業担当者に意見を聞き、学年会では担任たちにレポート作成の目的や方針やり方を説明して協力を求めた。

3.授業方法

(1)実施時期

 1学期末考査最終日の1週間後から終業式までの間に「現代文」と「古典」の2時間の授業を使って、T.Tでレポート作成の指導を行った。

 1学期末後

・1時間目 現代文…テーマ決定のためのワーク(司書担当・図書館)

・2時間目 古典…レポートの書き方、調査(国語科教諭担当・図書館)

・3時間目 現代文…調査

・夏休み課題 レポート作成

 2学期最初

・4時間目 5時間目  情報…レポートをワープロで清書 

レポート作成は夏休みの課題にした。そして夏休み後の最初の「情報」の時間にワープロで清書させ、再度提出させることにした。

(2)授業内容

 1時間目は司書に、テーマを決めるためのブックトークと、資料の探し方・調べ方の指導をしてもらった。

 ブックトークは、司書自身が「奈良」を大テーマにレポートを書くとし

たらどのように自分のテーマを絞っていくか、実演する形で進められた。

まず「奈良」と聞いて連想する言葉をどんどんイメージマップに書き込む。その中で司書は「大仏」に興味を持ったので、今度は「大仏」について知っていることや関係するキーワードを書き出した。そして最終的に「大仏建立は当時の人々にどのような影響を与えたか」というテーマに絞っていった。その際に役立つ資料として、次の7冊の本を紹介してくれた。

 『奈良歴史ロマンを歩く』(三栄書房)

 『原寸大日本の仏像(奈良編)』(講談社)

 『日本絵巻大成4信貴山縁起』小松茂美編中央公論社)

 『奈良県の歴史』(山川出版)

 『NHK歴史への招待』(NHK出版)

 『国銅』(箒木蓬生著 新潮社)

 『東大寺大仏の研究』解説編と図版編

       (岩波書店)

ブックトーク後、生徒たちはマンダラート法で奈良、京都で思いつくこと

を書かせ、テーマを考えさせた。

 2時間目は、レポート作成のルールを説明し、資料調べを開始した。

司書が「奈良・京都」を調べるための詳細なパスファインダーを作成

してくれたので、それを元に自由に調べさせた。

(3)レポート作成のルール

・レポートの分量はA4横書きで40×40を1頁として2頁以内。

・「奈良・京都」に関する、できるだけ具体的なテーマを決めること。

・テーマに基づいて調べ、調査でわかった事実をまとめ、コメントを添える こと。

・他人の文章を引用する場合は、出典を明らかにすること。

・複数の図書にあたること。Webサイトの調査だけで書いてはいけない。

・最後に参考文献一覧を添えること。

・提出期限は2学期の始業式の日とする。

(4)生徒の様子

 まず、生徒たちが修学旅行の行き先である奈良・京都についてあまり

知らないことに驚いた。したがってテーマを決めるのに予想以上の時

間がかかってしまった。授業中に旅行ガイドブックや別置した奈良・京

都の図書を読みながら、ようやく奈良・京都のマンダラートやイメージ

マップを作成している状況だった。

 実際に生徒は奈良・京都のどんなことに興味を持っているのかワーク

シートを覗いてみた。

 文理どちらのクラスでも、人気があったのは奈良・京都の食べものと、

舞子さんだった。理系クラスは「任天堂」「京セラ」などの京都の企業

を調べたり、寺院建築や条坊制について調べたりする生徒が多かった。

一方文系クラスでは、仏像に対する興味が高く、「源氏物語」「徒然草」

など古典教材を調べる生徒が必ずいた。

(5)レポートの清書

 始業式に提出してきたレポートを、情報の2時間を使って清書させた。

予定では、1時間であったがA41枚作成するのに1時間で終わらなか

ったので、2時間に急遽増やした。しかし、それでも終わらず、補習で

なんとか打ち終わっている生徒もいた。