十人十色・宮城

  • 宮城県石巻市の小学校教員です。 今年度からは全校児童5人の学校で,「地域とともにある学校」について考えながら日々の仕事を取り組んでみたいと思います。 2016年の「教室『学び合い』フォーラム」 は宮城県・東松島市コミュニティセンターを 会場に行いました。2017年は,その後をつないでのミニフォーラムを実施します。http://www.kokuchpro.com/event/3d79030f9f4499664cd3da70151b00ea/
  • 2017-09-10

    「きっかけ」はできた。さ,次いこー~運動会本番は,終わる~

    11:39

     小中4校統合後,さらに新しい新校舎での,さら公民館主催の地区民運動会と共催などなど,初めてづくしの運動会本番が無事に,これ以上はないといった晴天の元で行われました。

     まずは,やれた,ということを関わったみなさんと共に喜びたい,とそんな気持ち。


     若い体育主任さんが,この難しい役どころを本当によく頑張ってくれました。私は主に話し合いの場づくりを担当。

     実施までのプロセスを通して最も意識したのは,合意形成。学校と地域,どちらがどちらに混ざる,混ぜてもらうではなく,一緒に協働的にやる,ということ。組織でも個人でも,それぞれの立場や経験,持っているエピソードや思いの違いがあるのは当たり前。だから,その中で納得と合意の元で前に進める一致点をどう見出すか,ということ。

     それが大切だと分かってはいても,それが大変。数人ならまだしも,今回のような大きなイベントを,それも初めて行うとなると,それが本当に難しい。というかある面無理…。

     だからこそ,今回は,まず「やれた」ということが大きな一歩になると思う。終わったあとのいろいろな立場のいろいろな方の挨拶や会話から,具体的な場面を上げて

    「いい運動会だった」

    との言葉もうれしい。

     ただし,全ての人が全ての面で「満足」かというとそういうわけではないはずです。もちろん不満が残ったり改善点を求める意見もあります。それは当たり前。むしろそういう意見が合った方がいいです。さらに前に進めます。

    「今回の運動会,よかったね。幼児からお年寄りまで,地域みんなできるっていいね。」

    子どもたちももちろんだけど,地域のお爺さんお婆さん方の笑顔もたくさん見られたね。」

    雄勝にこんなに人が集まる場面があるなんて!感動的!」

    という意見もあれば,

    「学校だけで運動会をしたほうがいい」

    とか

    プログラムはこうがいい」

    とか

    「事前の連絡調整が十分ではない」

    とか様々意見はあると思います。

     だから,ここからが重要。次にしないといけないのは,聴き合うこと。その意見の背景には必ずエピソードがあるはずだから,そのエピソードをなるべく聞き取り,共有化する作業が必要だと思っています。

     「意見」。「意見」は,聞く耳を持っている人が聞けば「意見」になるし,持っていない人が聞けば一方的に「文句」にされてしまったり批判の対象にされてしまうことにもなります。そうなると前に進めないし,正しい,間違いの二項対立にもなりかねません。共に歩みづらくなってしまいます。

     今回の学校・地域協働開催の運動会は,まずはそのスタートを切れたことがよかったのだと思っています。良かったこともあるし,課題ももちろんあります。だから,もっともっと改善できます。学校が,地域が,という括りもだけど,小学校と中学校という部分でも良かったところ・課題になるところはあるでしょう。そして,小学校や中学校の中でも,一人一人の教員間の中でも捉え方や意識の違いはもちろんあります。

     だからこそ,運動会までのプロセスの中で生じた楽しさ,うれしさ,喜びを共有し合い,出てきた課題をひとまず乗り越えて実施出来たことに,本当に価値があると思うのです。

     運動会の慰労会の中で,若い体育主任の先生が

    「小学校も中学校も,地域も一つにまとまる,そんなきっかけになったのがこの運動会のよかったところなんじゃないかと思う」

    というようなことを代表挨拶の中で話していました。

     そうそう,きっかけ。まだきっかけ。

     みんなの意見を「聴き合い」ながら,関わる方々全てで一緒に創っていく。出てきた地域・学校の課題を,諦めたり非難したりするという選択をとらず,対話を通して改善していこうとすること。そんなことが運動会を実施することの,その先にあるイメージ。

     震災地のへき地に新設された雄勝小学校。かつての雄勝町に残った唯一の学校です。地域のみんなで子どもを育て見守り,それが子どものためにも自分たちのためにもなる,そんなコミュニティの中心になれる可能性を「学校」という場はもっています。

     どきどきします。

    ゲスト



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