次の場所へ行こう(旧 十人十色・宮城)

  • 宮城県石巻市の小学校教員です。 小中併設極小規模校で,「地域とともにある学校」について考えながら日々の仕事を取り組んでいます。 2016年の「教室『学び合い』フォーラム」 は宮城県・東松島市コミュニティセンターを 会場に行いました。2017年は,その後をつないでのミニフォーラムを白石で実施。2018年は11/23女川町まちなか交流館で実施。その後は、学校と地域コミュニティの間を行ったり来たりしながらの毎日を創りたい、と思っています。
  • 2017-06-22

    「大人になる」ために学ぼう

    06:28

     5年生の担任の先生が,急にお休みということになったので,5年生の教室に1日入ることになりました。

    算数。『学び合い』の考え方で。

    「自分も分かる,みんなも分かる。その両方を大切に学習しましょう。」

    「大人の世の中で大切な力はね…」

    「今すぐできることだけが大事なんじゃないんです。得意な人も苦手な人もいるのは当たり前。大人になって大事な力は今算数ができることじゃないんんです。…」

     時間にしては3分くらいだったのだけど,「なぜ学ぶのか」「自分の力を発揮すること」「他者の力も借りること」などについて伝えた。きっと,何度も「大人」という言葉を使ったんだと思います。

     それそれが自分の算数の課題に取り組み始めて少し立ったころ,ある子が

    「先生,なんで算数するときに『大人になる』っいぇ言うんですか?」

    と尋ねてきました。

    「なるほど。みんなに大人になってほしいから。」

    と応えました。

    「大人って何ですか?」

    と聞かれたので

    「『大人』は,自分も大切にするし相手も大切にできる人。『子ども』は自分のことしか考えないし自分のことしかしない人。赤ちゃんは,おなかがすいたら泣くでしょ?赤ちゃんを考えてみれば分かるよね?」

    「自分のことは大事にしないで,相手のことばかり大事にするのもも『大人』ではないよ。自分のことは大事にしないと。それができるから,相手も大事にできるんだと思うよ。」

    と返答しました。

    「でも,『子ども』であることが悪いってことではないよ。誰でも『子ども』の部分はある。みんなもかつては赤ちゃんだったでしょ。でも赤ちゃんもだんだん成長してくれば,だんだんと自分のことだけのころから,少しずつ相手のことも分かるようになってくるよね。いつまでもずっと赤ちゃんじゃ困るけど,『子ども』だからといって悪い事ではない。大人になろうと成長しようとすることが大事なんじゃないかな。」

    「もっちゃん先生は?大人?」

    「私?今よりも少しでも『大人』になりたいと思っている。『大人』のレベルにはもっともっと先があると思うから。それに,同じ自分でも場合によっては『子ども』みたいなことをしてしまって『だめだなあ』と反省してしまうこともあるんだ。自分の中に『大人』の自分と『子ども』の自分があるってイメージ。でもなるべく『大人』の自分でいられるようにしたいと思っている。」

    「年は若くても『大人』の人はいるし,反対に年齢は立派な『大人』でも中身は『子ども』の人もいる。みんなも相手に対して優しきできることもあるし,時には自分勝手になってしまうこともあるでしょ??そういうこと。普段は『大人』でも,時と場合によっては『子ども』になってしまうこともあるしね。難しいね。大人になりたい,って思い続けるってことが『大人』かもしれないね。失敗しちゃうこともあるけど,もう一度進む,みたいな(笑)」

    「だから,『大人』になるために,算数しよっか。みんなでやることを楽しみながら。」

     意味が伝わった子も,まだ伝わらなかったらなかった子もいるかも知れないけれどそれでいい,と思っています。算数でも国語でも学校行事でも,いろんな場面で,何度も繰り返しながら,体験と結びつけていく。そういうこと。

     「大人になるために学ぼう。楽しみながら」ってこと。

     久々にクラスに1日入れた日。今年度になってから,単発の1時間とかしか同じ教室にいないことが多いから,「ずっと教室にいられる」って楽しいなあ,と感じる。ちょっと新鮮な空気を吸わせてもらった,という感じ。