十人十色・宮城

  • 宮城県石巻市の小学校教員です。 今年度からは全校児童5人の学校で,「地域とともにある学校」について考えながら日々の仕事を取り組んでみたいと思います。 2016年の「教室『学び合い』フォーラム」 は宮城県・東松島市コミュニティセンターを 会場に行いました。2017年は,その後をつないでのミニフォーラムを計画中です。
  • 2017-05-03

    雄勝の春を楽しむ活動(ブラ大須)振り返り

    08:44

     もともと,雄勝硯上山にいくつもりが,実はハプニングでブラ大須(地区内ウォークラリー)になったのだが(^^;),結果的にはなかなか,いろんな意味でよかったかな,と思う。「地域の中の学校」を目指す本校としても。

     

    ①子どもたちも,先生たちも地元「大須」をぶらぶら,それでも目的と意図をもって,自由に歩けた。

     「地域を知る」といっても,そこに足を向け,ある程度の余裕をもってぶらぶらと歩き,そこの「もの」や「こと」に直に触れ,人と話す,そんなことの繰り返しが「地域を知る」ってことじゃないかな,と思う。終わりがない。いつでも新しい気付き,発見があり,それは個人個人違う。先生も,子どもたちも,まずは「一緒に」,一番身近な,それも昔ながらの雄勝地区の風景が残っている大須地区を歩けたことがよかった。震災でかつてのまちが被災したのも今の雄勝であるなら,高台にあったため他と比べれば大きな被害は免れた大須地区もかつての雄勝のよさを伝える大切な地域の一つ。

     今回,子どもたちと先生たちで大須地区をぶらぶらと歩き「地域を知る」という点で大人も子どもも,同じ「学習者」として立てたことは「学ぶ」って=「教える」じゃないことを味わうにはよかったかな,と思う。

    ②天気が,すごくすごくよかったこと。

     さわやかな天気,風も穏やか,緑もきれい,海も空もすきっと青い。そんな雄勝の春の自然を満喫するにはこれ以上無い天気だったこと。その天気のもと,ぶらぶらと大須地区を自由に歩き回れたことがよかった。地域のよさを言葉じゃなくて体感できたこと。もちろんそこに住んでいる人との交流があっての地域のよさ。

    ③活動に向けて,地域の方々や地域にかかわる方のサポートをいただきながら実施出来たこと。

     例えば,探検マップように,大須の詳細な絵地図データを提供してくれた東京で建築を学んでいる・Nさん。Nさんは昨年4月の大須八幡神社春の祭典の時には初めて出会った方。大須,という地域に惚れ込み,地域の人や行事に入り込みながら調査研究を続けている。昨年度の大須小時代も,総合「大須の井戸探検」で子どもたちを案内してくださった。そういう,大須の歴史や文化,建築をアカデミックな部分でサポートしてくれる方の力を借りられたこと。

     また,大須の老人会にこの活動を伝えてくれたKさん。普段からよく学校に出入りしてくれるKさんが,学校と地域老人会のつなぎを果たしてくれたこと。今後にもきっとつながっていくはず。また,灯台の管理をしている同じく老人会のKOさんも,子どもたちが灯台でお弁当を食べているときに,一緒にいてくれ子どもたちともかかわってくれたこと。

     さらに,地域をよくしようと活動している方々(雄勝スターズのYさんや,復興応援隊のNさん)も,この「ブラ大須」に一緒に参加してくれたこと。地域の方が,一緒に子どもたちと活動し楽しんでくれること。

    それから,たまたま雄勝にボランティアで来てくれていた大学生グループの皆さんと子どもたちの交流もできたこともいいきっかけになりました。雄勝に魅力を感じて外から集まってくれる方々と触れ合うことは,ここに元々いる方人とだけでは味わえない,違った価値観に触れるチャンスでもあります。


    ④自分たちで「楽しい」「おもしろい」「うれしい」「気持ちいい」を創り出すチャレンジ,という提案が学校全体でできたこと。そして,「それは今後も,別な活動でも同じだよ」と,子どもたちに伝えられたこと。

     「楽しい」「おもしろい」「うれしい」「気持ちいい」は,誰かから与えられる事ではなくて,ここにいるメンバーで創り出すものである,ということ。それから,いつでも「楽しい」「おもしろい」「うれしい」「気持ちいい」わけではないから,そういうときは,どうすると「楽しい」「おもしろい」「うれしい」「気持ちいい」に変えられるか,みんなで知恵を出し合い,なんとかする。実はそういうことも「楽しい」「おもしろい」「うれしい」「気持ちいい」につながっていくことを体験的に伝える「きっかけ」にしたこと。そして,それは「みんなが楽しい」「みんなが居心地がいい」をみんなで創ることと同じ,そしてそれは国語や算数でも同じなんだよ~ってこともちらっと伝えたこと。

     今回でその意味が子どもたちに伝わったとは,もちろん思っていないけれど,伝わった子も少しはいるかもしれない。それで今回はOK。きっかけがあれば,また次回,同じようなことを伝えても「あ,あのときのあのことね。」と共通のイメージが思い出せる。体験のなせる技。言葉ではなく体験を通すことの意味はそこ。

    ⑤職員としても「ハプニングを乗り越えた」事実がつくれたこと

     まあ,ハプニングの原因をつくった私が言うのもなんだが(苦笑)。実施1週間前に,急遽実施できなくなった硯上山登山。さあ,どうする?となったところからの計画練り直しからの「ブラ大須」実施。皆さんのアイデアや関係者のご協力をいただきながら今回の実施にこぎ着けられ,結果的に

    「硯上山よりよかったよね。」

    となったこと。実は,これが職員室のチームビルディングにつながってくれたとしたら,うれしい。皆さんの強みを活かしながら,なんとか乗り切り楽しめたことの意味。「けがの功名」だけど。

    ⑥遊びと学びは,紙一重,いや同じになること,を体験的にちょっと伝えられたこと

     大須の路地を探検する,「楽しい」「おもしろい」「うれしい」「気持ちいい」を写真に残す,という活動の中に,社会や生活科,理科,などの指導内容のきっかけとなる事柄を意識的に入れ込み,その意図を担任の先生にも事前に伝えておいたこと。大須の「ひと・もの・こと」で遊ぶ=学ぶってイメージ。

     教師にとっても,ある面教材研究的になった「ブラ大須」


     ハプニングもいろいろあった,今回の行事だけれど,多くの方々のおかげで「4月期」から次の段階にいける象徴的な行事になったかなあ,なった,ということにしよう。すべては思い込みからはじまる。笑