次の場所へ行こう(旧 十人十色・宮城)

  • 宮城県石巻市の小学校教員です。 小中併設極小規模校で,「地域とともにある学校」について考えながら日々の仕事を取り組んでいます。 2016年の「教室『学び合い』フォーラム」 は宮城県・東松島市コミュニティセンターを 会場に行いました。2017年は,その後をつないでのミニフォーラムを白石で実施。2018年は11/23女川町まちなか交流館で実施。その後は、学校と地域コミュニティの間を行ったり来たりしながらの毎日を創りたい、と思っています。
  • 2017-02-26

    第1回『学び合い』ミニフォーラムin宮城実行委員会

    20:40

    昨年夏には、宮城で『学び合い』フォーラムを開催させていただきました。

    準備などに関しては、それなりに苦労もあったのですが、得るものの方が何倍もありました。

    実行委員も、それぞれの強みを生かし弱みをカバーしてもらいながらやってこれたこともいい経験になりました。この経験こそが、私たちのリアル『学び合い』になっていったのだなあ、と思います。

    なんで今頃こんなことを言っているのかといいますと、今日、昨夏のフォーラムの振り返りを行ったからでした。今頃になって(笑)。でも、やってみてそれはそれで時間をおいても覚えていることは覚えているものですね。むしろ、フォーラム直後に行うよりも丁度いい塩梅で落ち着いて振り返ることもできたように思います。


    さて、全国フォーラムは終わりましたが、それはやっぱり目的からいうと「通過点」ですから、むしろこれから緩やかにつなげていくことこそ大事になってくるでしょう。


    ということで、来年度は『学び合い』ミニフォーラムin宮城、です。今の所、秋を考えているところ。そこに向けての実行委員会を本日まずは6名のメンバーが集まりスタートさせました。そこで、まずは昨年の全国フォーラムの振り返りからスタートした、というわけでした。

    昨年度のフォーラムから一歩進んで、今度は実行委員の中にも学校教員以外の方も入っていただき、より多様な感じでやれたらいいなあ、と思っているところです。きっとまた新しい展開が生まれるはずです。

    ミニフォーラムへのプロジェクトが、そのまま私たちのリアル『学び合い』になる、そんなチャレンジ第二弾が緩やかにスタートです。

    2017-02-22

    図書室,いいなあ

    22:30

    最近は図書室で授業することが,ほんと,当たり前になっている。むしろここでないとできない,とさえ思うくらい。

     図書室授業は,本当に便利。

    「あれ?なんだっけ?」

    と思った時に,すぐに調べられる。気になったことがすぐに確かめられるし。だからすっきりする。知りたいときが調べたいとき,ナノダ。

     ねらいと,ちょっとずれてるけど,関連することで気になることってやっていると出てくるんだけど,そういうのでもちょっとした時間で

    「あ,そうなんだ~」

    と分かって,もとに戻ってこられる。うーん,便利。

     パソコンもあるので必要に応じてネットで検索もできるし,タブレットで調べてもいいし。ビジュアルで確かめることも容易。

     ときに,いろんな人が出入りするところも,なんか「職場」っぽくて気に入っていたりする。

     

    2017-02-18

    08:26

     昨日は春を思わせる暖かい一日。

    朝会での校長先生の話も「季節の変化」についてのもの。それを聞きながら

    「ああ,今日が絶好だな…」

    と思いついたので,その日の2名の4年生の理科は,予定を変更,というか前倒しして外で

    「冬から春に向かって季節が変わってきているなあ,と感じるのを見付けて校長先生に報告する」

    というものに。


     ちょうど「算数検定」というお疲れの後だったので,さらにちょうどよい(笑)

     外に出るなり,子どもたちは

    「わー,あったかーい!」

    と言いながら

    「この空気も,そうですよね!」

    と。うんうん,そうだね~。

     3人で校庭やその周辺をうろうろしていると

    オオイヌノフグリ,タンポポ,ふきのとう,ナナホシテントウ,キタテハ…

    私もびっくり。もうこんなに春に近づいているんだあ,と。


     がらんとした校庭で,ちょっとすべり台をしたりブランコをしたりしながらも「春の空気」を感じます。

     新しい統合校校舎の完成が遅れ,来年度の1学期は今の校舎を使うことになりました。全校5人の本校校舎も4月には久々にたくさんの子どもたちが集まることになります。校舎にも校庭にも子どもの声が溢れることでしょう。

     校長室の窓を外から「とんとん」して,

    「ほら,こんなに春を見付けました!」

    と話す子どもたちの様子を見ながら

    いろんな「春」を思いました。

    2017-02-15

    一緒,じゃなくても「一緒」なんだよね

    22:14

    6年生は,学校統合の過程がどのように進んだのか,震災当時の町づくり協議会の方からと,当時の行政側の代表の方からの両方から取材をしました。

     大人の願いもそれぞれいろいろだし,様々な事情があってのことだから,一概にこうであるとはなかなか言えません。

     学校統合の直接の当事者であるはずの子どもが,その経緯を「大人の当事者」から直接話を聞き,やりとりするっていうのは意味があったのではないかと思っています。

     その話とはまた別に…。

     今日は,その「新小学校建設物語」で調べたこととそれに対する自分の考えを報告・発表の日。

    「Mちゃんさ,先生たちに発表したいんだよね?じゃ,3時間目に職員室でやる?いる先生に声を掛けて集まってもらうからさ。」

    と伝えると

    「あ,小学校の職員室はちょっとまだハードルが高い…」

    「ん?じゃあ,どうする?」

    「中学校の職員室でやります。」

    「え?中学校の方がいいの?そっちの方が高くないの?」

    と尋ねました。だって,普段慣れ親しんでいる小学校の先生たちのほうが,しやすいのでは?と思ったからです。

    「中学校の職員室では前にもやったことあるし。」

    とのこと。

     そういうわけで,中学校の職員室の後のテーブルで発表会。中学校の先生方5,6人に向かって,発表と意見交換。Mさんにとっても中学校の教員にとってもリアルな問題だけに,そのやりとりがなかなか面白い,

     それが終わって,図書室に戻ると(いつも図書室で勉強・授業をしているので),そこには担任の先生とクラスメートの5年生がパソコンで調べ物。

     担任の先生が

    「Mさん,せっかくだから,先生とK君も教えてよ~」

    というふうに言ってくれたので,急遽,その二人にも「震災から,学校統合までの流れ」と「それに対する自分の考え」を発表。

    「へえ~,そうなんだあ!そんなふうになっていたんだ~。知らなかった!」

    (そうそう,実は学校の統合なんていう,ある意味自分たちにとってリアルな問題も調べようとしない当事者もよく分からないことってあるんだよね~)

     傍らでは,プロジェクト結のお二方が,図書整理を一生懸命してくださっている,みたいな感じ。でしばらくすると4時間目の理科をしに,4年生が

    「しっつれいしまーす!」

    なんて,図書室にやってくる,みたいな感じ。

     で,そのままゆるやかに理科が始まる,という。

     結局何が書きたかったのか分からなくなってきましたが…

     図書室で大人も子ども,

    「へー,そうなんだ~」

    とか

    「それは何でだろ?」

    とか思ったり,

    同じ図書室という空間で,仕事を一生懸命する大人がいたりする,そんなのってなんかいいよな~,こういうの好きだな~って思ったんだろうなあ,ということ。


     やっていることや,年齢や,大人とか子どもとか,別に一緒じゃなくてもいいだよねーってこと。

     やっていることは「一緒」だから。

    2017-02-14

    テストは楽しい

    06:26

    「今の2月,3月の勉強ってさ,パズルの空いたところを一つ一つ埋めていく,そんな時期になると思うんだよね。」

    「だからさ,一つのピースを埋められると,絵が完成にぐんと近づくんだよな-」

    「勉強でいうと,ぐんと力がつくってこと。テストプリント(カラープリント)とかしながら,ここ分からない,とかってところがあるとするじゃない?やった~!って思っていいよ。だって,そこが空いていたピースだから。空いていたピースを発見できて埋められたらぐんと力がつくチャンスでしょ。」

    「反対にさ,全部分かった!なんて言うときは自分の勉強がちょっと甘いかもしれないよ。なんでそうか,そう考えたかが説明できるようになっている?そう自分に問いかけてね。お互いに確かめ合うのも大切。二人で一緒に成長していこうよ。楽しいでしょ?」

     そんなことを言いながら,テストプリントもします。

     自分たちの今を知って,さらに前に進む,そのためのテストプリント。

    「テストって楽しいよね~」

    なんていいながら,やっているYくん。

    2017-02-12

    教育シンポジウムin石巻

    09:44

    教育シンポジウムin石巻「地域と学校で連携して若者を育てよう」に参加してきました。https://www.facebook.com/events/1163357343712715/

    https://drive.google.com/file/d/0B95KCw9c3fFDX2xNLWdJaFBfQzg/view


     「石巻地域は,学校や子どもたちにこんなにたくさんの頼もしいサポーターがいるじゃないか!」

    と感じました。

     昨年「第12回『学び合い』フォーラム2016in宮城~『学び合い』から描こう,これからの学校~」を宮城石巻地域で行いましたが,子どもたちを学校を含めた地域全体でサポートしていこう,という方向性はこのシンポジウムも同じだなあ,と思います。これからも,今回出会うことができた方々のお力もお借りしながらやっていけたら,この地域の学校もまたぐんと前に進んでいけそうです。

     基調講演あり,事例発表あり,そしてグループワークありとインプットとアウトプットの時間も十分あり,頭も使ったのですごく疲れました…(いい意味で)。

     「今の教育の動向,教育と地域産業の連携を図るにあたって」というタイトルでの生重幸恵氏(キャリア教育コーディネーターネットワーク・中央教育審議会委員)の講演。

    「今回の教育改革は一大改革です。」

    と。

     日本社会の課題(少子高齢化,格差の拡大,地域や家庭の変化,グローバル化など)に向けて,教育も大きく変わっていく,ということ。鍵となるのは

    ①実社会とつなぐ

    ②企業のリソースを生かす

    ③学習意欲・学習習慣の形成につなげる

    ④地域ならでは

     納得。でも私がもっと

    (おお!)

    と思ったのは,その後。

    「これからの教育の方向はキャリア教育の方向になっていきますが,職業体験はいわば“ハレ”の活動。その前後が大切。」

     日常の学習,つまり国語や算数だったり体育だったり,それを学ぶことが実社会とどうつながっているのかを実感すること,教師サイドからみればそう感じられるような場,環境を提供するかってことなんだと私は感じました。

     それは各教科の内容が社会とどうつながるか,ももちろんそうなんですが,もう一方で「協働的に学ぶ(役割を果たす)」「支え合いながら学ぶ(働く)」ことの意味を体験を通して掴んだり,そういう体験を通して自分の強みを自分や他者のために生かすことや,反対に弱みを受け止めてサポートをもらえるようにする,とかそういう体験を積み上げることだと思いました。教室や学校で社会にでる「練習」をするっていうイメージ。協働的な学習を一人も置いていかないようにお互いにサポートし尊重し合う環境(学校,クラス,そして職員室も)の中で。教師はその環境を「保持する」ファシリテーター。そんなイメージ。

     自分の強みを生かして他者に貢献する,っていうことはそのまま社会で働くことと同じ。仕事は最終的には「人に喜んでもらう」が目的になるから,毎日の国語や算数,体育だって,「自分もうれしい,友達もうれしい」そんな時間をみんなでつくることが何よりの練習。もちろん,いつもうまくいかないから,うまくいかなかったら,

    「じゃ,こんどはどうするかな?」

    ってみんなで考えられたらいい。そんな教室,学校。


     雄勝地域の方々は

    「学校を支えるよ!」

    って言ってくれています。

    「子どもは地域の宝だっちゃ!」

    と。条件は整っています。

     へき地少人数の学校ですが,それが「強み」にもなりますね。  

    2017-02-11

    さかいめ

    08:29

    理科で「空気の温まり方」を調べるのに,脚立を理科室に持ち込もうと運んでいたら,養護の先生が

    「それ,どうするんですか?」

    と。

    「理科で使うんだ~。温まった空気は上にいくか確かめるの。」

    と言うと

    「へー,おもしろそう!私も行っていいですか~」

    と。

     もちろん!

     そして私と4年生2人と養護の先生で,理科。とびいり。


     いろんな人が,いろんな場面にひょっこり入ってくれるのがうれしい。

    打合せとか計画とか,それも大切なときもあるんだけど,私は「おもしろい」とか「楽しい」という感覚で始まる,続く緩やかな感じが好きなんだな~。


     最近「境目」を低くするとか,つくらないとか,そんな感覚について,ちょっと考えているんです。

    2017-02-10

    「希望の星」

    06:14

      昨日は,地域行政を担っている方々とお話する機会がありました。

     「新しい学校と一緒に地域をつくっていきたい,という願いなんです。」

    「雄勝に残っている人,震災で仕方なく雄勝を去らなければならなかった人たち,そして子どもたち,みんなが集まれる機会と場所をつくりたい。」

    「子どもたちは地域の宝,だから」

    「新しい学校は,雄勝にとっては“希望の星”なんです。だから,子どもたちや地域の思い出づくりのために何かお手伝いをしたい」

    「へき地に残った最後の学校だからこそ,地域と学校をつなげていきたい。」

    「地域の人が,気軽に来れる学校としてスタートできたら。だからこそ,1年目,学校としては大変な時期ではあると思うが協力いただきたい。」



     地域の行政を担う方々の,熱い思いを知る事ができました。

    「希望の星」

     そう思ってくれる地域行政の方々と一緒に,新年度から新しく統合校がスタートします。もちろん,課題は山積してはいるけれど,それもまたどきどきわくわくのチャレンジに「みんなで」変えていこう。変えていけるはず,そんな風に感じる時間でした。

      

     「学校はコミュニティの中心ですから」

    との言葉。

    2017-02-05

    「来ることが楽しい病院」

    08:19

     先日「共生型ケアを広める会」という会に参加しました。

    福祉に携わる方,会社や商店の方,議員さんなどなど,いろいろな立場の方が集まって「共生型ケア」について学び考える会です,月1回の開催です。





    今回は山口・周防大島の「お元気クリニック」のドキュメンタリーを参加者で見てからの,おしゃべり。

    http://nttbj.itp.ne.jp/0820742490/index.html

     院長からのメッセージは

    「小さい頃、島で外科医として病気やけがの人を助ける父の姿を見て、自分も大きくなったら「病気で困っている人を助けたい」と思いました。順天堂大学に進み、「癌患者さんを助けたい」との思いで、外科医になりました。ところが最先端の医療現場では病気の癌を治療することに専念することが多く、「癌でやんでいる人」に向かい合っていない自分に気づきました。末期癌患者さんの在宅医療に携わり始めて、はじめて患者さんと向かい合う医療の世界に入ることができました。

      そんなとき、パッチアダムスの映画、本に出会いました。そして、2002年パッチと出会い、お話しをする事ができ、今の私の活動が始まりました。来院するのが楽しくなるようなクリニックにしたいと思っています。現在仮装したり、誕生日のお祝いをみんなでしたり、ハグをプレゼントしたりと色々な取り組みをしています。是非来てくださいね!」





     ・・・・病院と学校は似ているかも。


    「先生がいる」

    お医者さんとと患者さん。教師と児童生徒。

     どうかすると,上下?の関係になる可能性あり…。



    「来ることが楽しい病院」「来ることが楽しい学校」

    「楽しい病院」?ってあるのかな?と初めは思ったけど,あるんだな。

    「楽しい学校」はあるなあ。「楽しい勉強」は?

    「楽しい勉強」はイメージできる。でも,全ての子が「楽しい勉強」はどう?

     そんなのない?できない?

     

     そもそも「楽しい」って何なのか,ということを考えさせてもらえた。

      

     もう一つは「富山型デイサービスで働く人~白衣を脱いだ天使たち~」。

    高齢者も障がい者も子どもたちも地域で育む取組。

     看護師が「白衣」を敢えて着ない。そのことの意味。なぜ,着ないのか。


     『学び合い』フォーラム2016にかかわる,あらゆる準備の中で,この「共生型ケアを広める会」とも出会いました。学校現場だけで無く,地域福祉の面からも『学び合い』をリアルに考えられる貴重な学びの場です。

    2017-02-04

    貴重な時間

    08:39

    被災後、地区の学校の復興・再編の先頭に立った役職であったHさんを6年社会科の学習にお迎えしました。

    Hさんは、大人が使う、使った資料も準備してくれていました。そして、6年生のMさんに名刺を渡して自己紹介。

    (ああ、さすがだなあ、Hさん)

    と思ったのです。 小学6年生に名刺を渡して自己紹介をする、それは子どもも一人の大人として扱いたい、という気持ちの表れだと思うから。


    「なぜ、地域に学校が必要なのか」

    「学校統合に向けての葛藤と交渉」

    「これからのこの地域の課題は」

    「新しい学校の役割」

    などについて、子どもに語ります。

    Mさんも、

    「何で地域に1校にする必要があったのですか?」

    「使わなくなるこの校舎は今後どうするのですか?」

    などとHさんと話します。


    「学校統合」という問題は、正解がありません。立場立場によっていろんな考えがある微妙な問題です。

    「賛否はいろいろあるだろうが、私たちはこれから先、10年、20年、もっと先の地域再生に願いを持って話し合いを進めてきた。」

    「もちろん、統合に疑問を持つ方もいることは分かっている。この先ずっと、ということと、この地域のみんなのことを考えるとこの決断になった。この決断が正解だったか間違いだったのかは、こたえはずっと先になる。どうなるかは今後にかかっている。だから正直不安もある。」

    と語るHさん。

    私は、現場に立つ大人の心情を、本当に正直にMさんに語ってくれるHさんを本当にすごい人だと思います。


    統合を進めてきた立場の人と、統合になる学校の子どもが語り合う時間。貴重な時間だったと思います。

    2017-02-02

    へき地の新設校

    23:53

     6年生の社会科は,住民の願いと政治の働きについて学びます。

     本校は,リアス式海岸の高台にあるへき地小規模校。学校からすぐに太平洋が見渡せます。来年度,別の小学校と統合して今建設中の新設校舎に入ることになります。

     統合先の小学校は,東日本大震災で津波に襲われ屋上まで海水にのまれてしまった学校。(私の元の勤務校でもあるのだが)現在は,学校があった地域から遠く離れたところ(内陸より)にある仮設校舎で学んでいます。

     新校舎の建設は,過疎による少子化と震災により地域が壊れてしまったという複雑な問題が絡み合った中で,住民と行政の交渉による決定。住民の願いと政治の働きを学ぶのに格好の題材です。

     先日は,震災当時に起ち上がった住民の「まちづくり協議会」の代表だった方を学校にお招きし,6年生の子どもと出会っていただきました。そして,次回は,住民の願いを受け行政側として市との窓口として交渉に当たった方をお招きします。そこで,事前に私が取材させていただきました。


    「この地域には,少子化で子どもの数が少ない。そんな中,1校しか残せないのがまずは前提。その中での交渉だった。地区ごとの強い思いもあるから,難しい調整だった。」

    「地域にとって学校はコミュニティの中心,核。だから,なんとしても地域に学校を残したかった。震災で壊滅的な被害を受けた地域だから,学校と病院,それがないと人は戻ってこられないとの思いだった。」

    「震災で壊滅的なこの地域が再生するには,学校を残すことが重要。今ある学校に,仮設で学んでいる学校を統合すればいいのでは?という考えもあるだろうが,半島の先にある学校に通える家庭は多くはない。どの地域からでも通える位置に学校を建てることを優先した決断だった。地域コミュニティの核は学校。10年先,20年先に,地域が再生するには,どこからでも通えるあの場所に学校があったほうがいいとの判断。もちろん『なんでそこに』『今ある学校を使えばいい』という意見もあったけれど。昔は浜ごとのコミュニティでよかったんだ。でも,もうコミュニティの再編をしないといけない時代。全部の浜が一致して一つのコミュニティをつくらないと,地域は存続できない。」


     学校の統廃合は,それぞれにいろいろな思いがあるから,何が正しいかなんて答はありません。しかし,

    「学校は地域のコミュニティの核だ。この地域をもう一度復活させたい」

    という熱い思いでこのプロジェクトの先頭にたってくれていたことは伝わってきました。

     地域に対する熱い思いをもった方と,子どもが出会うことが必要だなあ,と思います。

     「『はこ』はできる。あとは,中身が大事。」

    との言葉。

     あとは,この学校に勤める教職員がどれだけ,その思いを受けて学校を1からつくるかにかかってきます。

    「オレは,まだまだ力をかせるから。学校には協力を惜しまないから,頼むな」

    と。

     

     身震いしますし,ロマンも感じます。私もかつて,この地域で教員をし地域の方々には本当に支えていただいたという思いがあります。少しでも恩返しがしたい。

     

     へき地に立つ,新設校。みんなで力を合わせて,やっていきたい。