次の場所へ行こう(旧 十人十色・宮城)

  • 宮城県石巻市の小学校教員です。 小中併設極小規模校で,「地域とともにある学校」について考えながら日々の仕事を取り組んでいます。 2016年の「教室『学び合い』フォーラム」 は宮城県・東松島市コミュニティセンターを 会場に行いました。2017年は,その後をつないでのミニフォーラムを白石で実施。2018年は11/23女川町まちなか交流館で実施。その後は、学校と地域コミュニティの間を行ったり来たりしながらの毎日を創りたい、と思っています。
  • 2016-07-10

    今ぼんやり考えていること

    22:59

     近頃は,実は「国語」とか「算数」とかっていう,いわゆる教科にはあまり興味が無い。(軽視しているのではないけど)興味がないというよりも,もっと興味があることが見つかった,という方がいいかもしれない。

     今は,地域の人やものやことと直接関わりながら,「さて,ここから何が学べるかな~」なんて学習を考えていくことが面白い。あえて言うなら「生活科」とか「総合的な学習」というのかもしれないけれど,そんなに整ったものではないかも。まず面白そうなことをやってみよう,って感じ。

     考えて見れば,新任のころから学校の外に出るのが好きだった。浜の小さい学校だったこともあるけれど,砂浜にいって図工をしたり,田んぼや沢にいって観察したり生き物を探したり,近くの神社に出かけて階段でグリコしたり。川を遡上するサケを追いかけているうちにサケの孵化場調べになってみたり,川でシロウオとりしていたら,今度は「水源を探せ」ってことで山登りしてみたり。そんなことをしてきたんだなあ,と思い出す。

     今いる学校は全校5人。次年度からは2つの小学校,2つの中学校の計4小中学校が合わさっての併設小中学校としてスタートする。この地域には,以前はもっとたくさんの小学校,中学校が浜ごとにあったのだけど,地域の少子高齢化に伴う人口減少・また震災の影響ももあり,合計10以上あった小中学校が1つになってしまうことになる。だから,次年度は学校でいう「地域」は子どもにとっては(まだ?)「地域」じゃないってこと。そこからのスタートになる。

     だからこそ,今ある学校の地域に今年は子どもたちをなるべく浸らせたい。そこに住んで生活している人とおしゃべりし,一緒に手伝い,歩いたり,挨拶したり。地域の人が作ったり使ったりしているものに触れたり。あとは人の力でつくれないもの。海,山,川,植物,動物…。人の手でつくれないもので地域にあるもの。どこに行っても人はいるし,自然はある。それはお金で買えない。お金で変えないものにどう心を向けて大切に扱うか,価値を見出すか,そんな原体験。もちろん「大切にしなさい」って「先生」が教えるんじゃなくて,いろいろやっていくうちに「やっぱり大切にしたい」って思えるようになる体験の積み上げ。全然論理的じゃない(笑)。そういう体験を積んでいることが,子どもが今後どこで生きていこうと「地域」をつくる元になると感じるから。

     地域は「ひと」「自然」でできている。だったら,「ひと」「自然」が好き,でそこに居続けたい,その中で生きていきたいって思うことが「地域を愛する」ってことである。人がいて自然があって,そこで生きていきたいと思う場所が心にある,そうであれば「地域」をことさら限定することもない。本人が選べばよい。広く考えれば「日本」「世界」だって「地域」になれる。

     小学校の同学年の友達だけでなく,上級生下級生,中学生とも,中学校の先生とも,地域の大人たちとも,多様な人とかかわりながら,その地の自然や生活をベースに学ぶ。そんなことを毎日やるこことが新しく「地域」をつくることにもつながるイメージ。一方で学校だけで取り組むんじゃなくて,地域の民間団体や行政担当の方とも一緒に,これからの地域と学校を考えるアプローチが大事になってくると感じている。学校だけでなく官も民も。当事者意識をみんなが分担できることが続いていくには重要。4月からの「へき地にできる新設校」が数年後には「閉校」なんてならないようにするにはそういう取組が必要なんじゃないかなあ,と今は思っている。

     来年度になってから,「さあ考えましょう。それまでは今まで通りで」では出遅れるから。今のうちから下準備を重ねていかないとなあ,と思っている。