次の場所へ行こう(旧 十人十色・宮城)

  • 宮城県石巻市の小学校教員です。 小中併設極小規模校で,「地域とともにある学校」について考えながら日々の仕事を取り組んでいます。 2016年の「教室『学び合い』フォーラム」 は宮城県・東松島市コミュニティセンターを 会場に行いました。2017年は,その後をつないでのミニフォーラムを白石で実施。2018年は11/23女川町まちなか交流館で実施。その後は、学校と地域コミュニティの間を行ったり来たりしながらの毎日を創りたい、と思っています。
  • 2016-01-16

    「そう考えれば,地域を育てるために学校があるんだね」

    08:31

     昨日は,地元の研究サークル「あすみの会」の1月例会。

    今月は,中学校の教務主任の先生をお招きして「教育課程について考える」がテーマ。

     年度末,各学校では次年度の教育課程について話し合いが行われます。その教育課程,実は学校の枠組みを決める大事なものであるにもかかわらず,細かいところは別にしても,意外と「そういうものだ」「まえからそうしているから」「それは学校では当たり前だ」ということで,何となくやりにくさを感じていてもそのままだったり,どうかすると子どもより大人の都合で決めてしまったりすることも多い場合も,あります。

     いつもだと,小学校の教務主任の先生と小学校の教育課程を考えるのが例年の1月例会なんですが,今年は「中学校」。

     教科担任制だったり,特別支援の関係でのTTだったりとで,細かなタイムテーブルの作成が本当に大変そう。出張や年休などが入るとその時数の調整が本当に細かくて,そこにずいぶんと労力を割かれそうです。

     初めはそんな「時数調整」の話からスタートしたのですが,次第に学習の中身,授業と部活,高校入試と進路指導,ドロップアウトしていく子の存在,などなどへ。

     私の中では,最近西川先生を中心に流れてくる,「これからの未来や雇用体制と今の進路指導がかみ合っていない,そこに危機感を感じている」胸の情報と現在のリアルな進路指導とそこに流れていく生徒たちの姿が,なんかリアルにシンクロしました。

     10年後,20年後,子どもたちが大人になるときの世の中を実は多くの教員はあまりイメージしていません。もちろん,未来がどうなるかは分かりませんが,「未来はどうなるのか」という視点でも職場ではあまり議論されずに日々の学習指導だったり,学習課程が組まれています。

     

     今回,その討議の流れから,ちょうどこれからの予想される未来社会と今の学校の役割について,私が知り得る情報を混ぜながら小中の教員で話し合うことができました。

     その課程の中で,出てきたエピソード


    「いやさ,いっつも学校ばっくれていたA君っていたのさ,何とか地元の底辺校に入ったんだけど,結局やめたんだって。それで,地元の建築現場でバイトしているうちに,なんかそういうのに興味もったらしいんだよね。で,大工になるっていうのかと思ったらそうじゃなくて,そっから勉強を始めて2級建築士の資格を取ったらしいんだよね。それで仙台建築事務所で働きながら勉強を続けて,ついに1級建築士になったんだってさ。いまじゃあ,自分の事務所もってるらしいからねえ。どうなるかわからんよね。『え?あいつが?』みたいな話なんだよ~」

    「こないだ,かつての教え子の同窓会があったんだけどさ,もう全然勉強とかだめだった子も,いまじゃあしっかり稼いでいいるんだよね。そうなるとさ,他の勉強できた連中とももう,まったく対等にやりとりするわけさ。それ見ていたら,かつてでは考えられないな~,って思ったな。」

    「中学校って地域のコミュニティをつくる上で,とっても大切なんじゃないかって思ったよ。」

    「そう考えれば,地域を育てるために学校があるんだね。」

     勉強は大事。勉強ができるように努力を続けることは大事。そのプロセスの中に,将来世の中で生きていくためのスキルを身に付けられるだけの経験をどの子にも安心安全な環境の中で与えられる可能性があるのが学校。

     例会が終わったあとの帰り道。

    「いやあ,きょうの例会はおもしろかったね。生き方の話になったよね。」

    「ホントはこういう話を職場でしなくちゃいけないんだよね。」

    と話ながら。