次の場所へ行こう(旧 十人十色・宮城)

  • 宮城県石巻市の小学校教員です。 小中併設極小規模校で,「地域とともにある学校」について考えながら日々の仕事を取り組んでいます。 2016年の「教室『学び合い』フォーラム」 は宮城県・東松島市コミュニティセンターを 会場に行いました。2017年は,その後をつないでのミニフォーラムを白石で実施。2018年は11/23女川町まちなか交流館で実施。その後は、学校と地域コミュニティの間を行ったり来たりしながらの毎日を創りたい、と思っています。
  • 2015-02-02

    今朝

    01:03

    子どもたちと今回の事件について考えるのに選んだ本は,やはりこれでした。今回の事件について,子どもに何も語らず伝えずに,一日を始めるという選択もあったのですが,一人の大人として,ここに触れずにはいられないという思いもありました。

    「子どもには,まだ理解できない」

    「いたずらに不安,興味を持たせるのはどうか」

    「デリケートな問題だから」

    様々な考えもあるでしょう。それは否定しません。しかし,何事もなかったようにして1日を始めるわけにはやはりいきません。

     考える場をつくるに当たって大切にしたことは

    ①子どもの不安をいたずらにあおらないように最大の配慮をする。

    ②今,自分たちがすること,出来ることはやはり学ぶこと

    ③クラスで大切にしていること,大切にしたいことは,日本でも世界でもどんな場面でも同じこと

    ④伝えよう,伝えたいという気持ちで

    です。

    朝の会,教室の後ろにサークルになって集まりました。

    「みんなも知っているとおり,昨日,大きなニュースがあったよね。分かるよね。」

    とうぜん子どもたちはうなずきます。顔を見合わせている子も目に入ります。

     新聞やテレビのニュースから分かった事実関係を振り返りながら確かめました。

    「私が,この件について分かることは,このくらいなんだ。人の命を奪うことは絶対に悪いことだ。それは間違いない。なぜこんなことになってしまったのだろう。こんなことにならずにすむ方法はなかったのだろうか。そもそも,こういう対立はなぜ生まれてしまったのか。そして今も続いているのか。何が正しくて,何が誤りなのかもよく分からなくなっているんだ。なぜかというと,このことに私がほとんど何も分かっていないから。知らないことが多すぎるんだ。だからもっと知らなくてはならない。知らないと,自分の判断ができなくなるんだ,そういうふうに感じたんだ。正直な気持ち。やっぱり勉強は大事だよ。

     みんなにこの本を紹介します。今回の事件と無関係ではない。関係がすごくあるとも言えるよ。聞いてくれる?」

     こう伝えて,読んだ「ぼくたちはなぜ学校に行くのか」。マララさんの言葉はもちろんのこと,石井光太さんの言葉が心に響きます。「じぶんの気持ちを伝えることばをもとう」「相手のことばをうけとろう」「伝え続ければ,ことばをうけとってくれる人は必ずいる。」これらの言葉は,石井さんの文だけれど,まるで後藤さんのことばのようにも聞こえてくる。きっと危険地帯での取材活動を続けてきているという同じジャーナリストという背景があるからかもしれない。

     「ぼくたちはなぜ学校に行くのか」の読み聞かせ。時間にして約15分。子どもたちは真剣なまなざしで聞いてくれました。マララさん,石井さんだからこそ語れる言葉がありました。私は,このことについては語る言葉を持っていません。自分で語ったなら,陳腐な上っ面の言葉になったことでしょう。読みながら,私自身がマララさんや石井さんから語られたような気がしました。

     最後に。教室で毎日行う『学び合い』は確かに,社会に,世界につながっているんだと感じます。社会は教育なんだ,と強く感じました。だから教師の役割は大きい。何を子どもたちに問いかけるか。