2012-06-21体育にて
【通信№36】
2年生体育は,今,ドッジボール。
今日は2回目。
「前回の反省を活かして,チャレンジね!」
と声をかけました。
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1回目の時は,簡単なインストラクションをしたあとに,
「自分たちで,チームをきめてね!決まったら始めていいよ。」
と言って子どもたちがどうするか眺めていました。始めてみたら,案の定,チーム決めだけで,ずいぶん時間がかかりました。みんなで集まって相談しようとする意思は見えるのですが,聞こえてくる言葉からは
「え~なんで~」
「ねえ,ちょっと聞いてよ!」
「ずるい」
「ぼく,○ちゃんと組みたい!」
なんていうのが聞こえ始めます。そうなると,だんだん,声が大きい子の言葉しか聞こえてこなくなります。予想通りです。よく見ると,不満そうな顔をしている子も何人か…。 ゲームの方もそこそこやれていましたが,終わったあとも,
(なんか,おもしろくない…)
みたいな表情をしている子もいました。
最後の振り返りのときには,私が
「~~~~(省略)~~~~。ね,だから,次の時にチャレンジね!」
と言って終わったのでした。
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で,今日がその2回目のドッジボールです。
「今日が2回目のドッジボールだね。今日も,みんなでチーム決めから入るよ。ルールももこの間のやつを基にして,何かはっきりしないところが出てきたら,メンバー同士で相談してきめてみるんだよ。先生がチームを決めてあげたり,審判をしてあげたりすれば,そりゃ,ドッジボールはトラブルなくやれるかもしれないね。だって,君たちは言うことに従うだけだもん(笑)。でもね,そればかりじゃ成長できない。みんなで,ドッジボールを楽しむために,どういうチームにしたらいいか,どういうルールにしたらみんなが楽しめるか,どう話せばお互いが納得できるか,そういうことをチームのみんなで考えることができること。これが体育の学習の大事なところの一つ。前回はチーム決めにけっこう時間がかかってしまったね。今回は前回より速く決められるといいよね。あ,大事なこと言い忘れた。もめるときは,どういうときか分かる?それはね,『相手の話を聞かないとき。おまけに自分が言いたいことばっかりいうとき。人の話も聞かずに言いたいことばかりを言う,これは大人も子どもも,もめる原因ナンバーワン。よいリーダーは,まず聞く,だよ。この前の○○くんみたいにね。どう?できそう?」
「できる!」「やってみる!」
とやる気満々の子どもたち。
「じゃあ,どうぞ!」
やる気満々の子どもたちは,早速,集まってごちゃごちゃ相談を始めます。すぐにチーム決定!といきたいところですが,そんな簡単にいったら誰も苦労はしません(笑)ちょっとすると,相談の輪から,2~3人外れて,ちょっと勝手な行動をし始めました。これも予想通り(笑)
「あ,ちょっと相談ストップ。ほら,今何人かが話し合いの場所から離れていったでしょ。これがだめなの。こうなると,文句がでるんだよ。『話し合いに混ざらない!』とか『話し合いに混ぜてくれない!』とかね。どっちも相手のせいじゃないんだ。『混ぜる気があるか』『混ざる気があるか』の問題だよ。(笑)」
と,軽くジャブを入れる。わらわらと丸くなる子どもたち(笑)にっかり笑ってOKサインを出します。(ちょん先生からの学び 笑)
前回とは明らかに違う点が一つ。声の大きな子たちが声を張り上げる姿がないこと。逆に
「これでどう?」「○ちゃんはこれでいい?」
と,むしろ聞き役・調整役に回っているところ。これにも,当然OKサイン!
時間的に格段に速く決まったわけじゃないけれど,前回みたいに不満顔の子もいません。やっぱり,自分が参加できていることが何よりも大事なことなんだと痛感します。そして,その「参加」の要素は,まずは「聞いてもらえる」ことなんだと思います。
チーム期決めがある程度スムーズにいくと,当然その後のドッジボールもみんなで楽しめます。
ゲームが終わった後の振り返り。
「ねえ,今日はどうだった?楽しめた?」
「うん!すっごい暑い!」
「あせ,だらだらだ~」
「よかったね!じゃ,次回はもっとうまくやれそうだね。もめてもいいんだよ。もめることが勉強だから。もめたら,もめそうになったらどうしたらいいか,そこがむずかしいから経験をつまないとね。大丈夫,大丈夫。君たちならだんだんうまくやれるから。自分も大事にして,でも相手も大事にすることなんだ。つまり「聞く」ことだね。」
体育は運動のみを学ぶにあらず,ですね。「運動することを通して『大人として成長する』ことを目指す」ものです。それは,どの教科においても同じことです。
「社会で生きてはたらく力」「社会に出て自立して生きていける力」とは何かを考えながら,私も子どもたちから多くのことを学ばせてもらっています。ともに成長していきたいです。