2011-07-29教育課程説明会に参加して
地区の「教育課程説明会」に出張として参加して来ました。
何年か前にも参加したことがありましたが,今年は(以前は何時間も話を聞くだけだったので,正直眠くもなったのですが),非常に興味深く聞くことができました。きっと自分の中でもちょっとずつ問題意識をもってきたからでしょうね。
総則の説明を受けて,質問したことは3つのことを質問してみました。
①PISA調査の結果を出してのお話だったが,それは「学力」とは(イコールではないにしても)PISA型学力をイメージとしては指しているのでしょうか?
②学習指導要領の改訂に当たって「“ゆとり”か“詰め込み”かではなく,基礎的・基本的な知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力の育成の両方が大切」とされています。その場合の“ゆとり”というもののイメージは具体的にはどんなことか?そして“詰め込み”とはどんなイメージか?
どちらも明確な返答は得られませんでした。確かに「学力」の明確な定義はいままで見た事がないし,そういうものはないのかもしれません。だから「学力とは何か…」は,私たちがすっと考えて,練って行かなくてはならないことなのかもしれません。
でも,です。「学力向上が必要だ」とか「学力向上が課題だ」とか言われ,それについて成果をあげよ,なんて話になると,じゃ,そもそも
「学力はどうなったら向上になるの?」「だいたい,学力って何?」って話に戻る。だから,あえてPISA調査を出すなら,「簡単に言えばPISAテストで順位が上がればいいってこと?」
と,思ってしまいます。だから,質問してみたのですが。
「ゆとり」とか「詰め込み」にしたって,どちらもこの場合,よいイメージで使われていないようだから,その両方のイメージをなるべく共有しないとならないと思います。それと,今回話された「基礎的・基本的な知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力の育成」は具体的に,どう違うのか,というイメージの共有。ううむ。
でも,まあ,何百人も参加する会では難しいのかもしれません。質問する時間もほとんどなかったですし。
話された理念や内容には納得できるし,そういうことを目指せればいいなあと思います。だから,あとは,今日,朝から夕方まで聞いた話や資料をもとに,職場の会議や日常会話のなかで,たくさん具体的な出来事でおしゃべりできる場を作るしかないわけです。とすると,職員会議や研究全体会では,「学習指導要領が目指すもの」をそれぞれが,具体的な行事や授業の取り組みを通して対話する場面がどうしても必要になります。日常的に,です。
その時間をどう生み出すか,それを考えないと,「改訂はしたけれど…」になりますし,「学力」だって,結局なんだろ?という話になってしまうかな。