次の場所へ行こう(旧 十人十色・宮城)

  • 宮城県石巻市の小学校教員です。 小中併設極小規模校で,「地域とともにある学校」について考えながら日々の仕事を取り組んでいます。 2016年の「教室『学び合い』フォーラム」 は宮城県・東松島市コミュニティセンターを 会場に行いました。2017年は,その後をつないでのミニフォーラムを白石で実施。2018年は11/23女川町まちなか交流館で実施。その後は、学校と地域コミュニティの間を行ったり来たりしながらの毎日を創りたい、と思っています。
  • 2009-12-07ピンチはチャンス

     近頃,私のなかのアンテナがなんかうずいていました。いつ話をだすか,そのタイミングを計っていたけど,ついに切り出すことにしました。今日の給食の時,子どもたちの会話を聞きながら,ついにそのアンテナが反応し,黄色信号を出しましからです。

     「ごちそうさま」の時,子どもたちに言いました。

    「(5時間目は理科専科なので)ちょっと私のアンテナの黄色信号がついているんだよ。5時間目が終わったら話したいことがあるんだ。」

    といいました。

     で,5時間目終了後,集まってきた子どもたちに黒板の前に座ってもらって話しました。

    「あのさ,クラスで一番大切にしていることは,誰もが平等に大切にされることだよね。難しい言葉で尊重されるっていうんだけど。学習で言う,一人も切らないっていうことも,実は同じことなんだよ。ここにちょっとわずかな狂いが出ている気がするんだよ。これを放っておくことはクラスの危機になると思って,みんなに話したいんだ。具体的に言うね。みんなのA君に対するものの言い方や接し方を見たり聞いたりしていると,そこにA君を大事にする気持ちが感じられない。軽いからかいや軽い冗談。そりゃあ,A君は優しいし言われても起こった素振りは見せない。だからまあいいや,なんておもっちゃいない?私がA君の気持ちを聞いた訳じゃあないし,本当はA君は怒っていないのかもしれない。でも,私は,このことを放っておいてはならないと思うから言わせてもらうよ。問題とおもうのは,まず,その「軽い」からかいや「軽い」冗談。それがA君に集まりつつあるということ。それが一方通行なこと。さらに困ったことは一人が言うと,2人目,3人目が後追いすること。もっと困ったことは,周囲のみんなが無神経になりつつあるということだよ。2人目,3人目の後追いの人が入るってことはね,実はその後追いの人は心の中で,今自分が言わなきゃつぎにからかわれるのは自分だ…って無意識に思っている人だよ。っていうことはクラスの中で不安を感じる部分があるってことだ。それは何でかっていうと,そんな不平等な関係が生まれても,周囲のみんなが反応しないからだよ。つまり心の中では「何かおかしい…」と感じながらも,無意識に,言葉は悪いけど,「まあ,ね…」と一人を切り出したからだよ。だから一気に不安感が生まれる。実はこれはこのA君のことだけの問題じゃあないんだ。だって,このこと放っておくと今回のA君の立場になる人は,次は君かもしれないよね?あなたかもよ?うん,君かも?ってことだよね。結局は「誰もが平等に大事にされること」をみんなが守っていくことでしか自分が大切にされる方法はないってことだよ。なぜなら,一人を大事にしないクラスは誰も大事にしないからね。

     4月にいったよね。このビーイングの輪の外にあるようなことが出てきたら,一度立ち止まって考えようと。起こること自体は悪いことじゃあない。悪いのは立ち止まらないで行ってしまうことだから。もう一度「誰もが平等に大切にされる」ってことを考えて行こうね。」

    と話しました。

     今日のジャーナル。そのA君は

    ○今日5時間目理科が終わったあと,言われて,僕もがまんしていたからちょっと悪いのかなと思いました。ぼくは正直ちょっとつらかったから,先生に言われてもう言われなかったらいいなと思いました。でも,はっきりいわないから言われることもあるから,今度からは言いたいことを言うことにしました。

    ある子は

    ○今日,掃除の前話し合いました。それで,ぼくは2人目,3人目に入っているかもしれないなあと思いました。ぼくは2人目,3人目のほうに入りたくないです。

    と。

    私の入るタイミングの遅れがA君につらい思いをさせてしまいました。申し訳ない気持ちでいっぱいです。今回はクラスの問題点が在る面,見えたおかげで,クラスとしても立ち止まることができた,と捉えたいと思います。この子たちなら,このことを踏まえてさらに前進していくことができるはずです。つまずきを大切に,それを次に活かすようにすることが,次へのジャンプのきっかけになります。子どもたちへの信頼は揺るがないので,また明日から,張り切っていきます。今回のことは飛躍へのいいチャンス,ととらえます。