西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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本格的にトライする人も多くいると思います。その際、人とのつながりが大事です。身近にいる人と繋がれるとありがたいですよね。『学び合い』を実践される方は、『学び合い』マップ(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=zDInXkSSxyO4.kNDji5uDNm0Y)に、是非、登録下さい。登録は、『学び合い』マップ登録フォーム(http://form1.fc2.com/form/?id=77081b4d4f40dd2f)から出来ます。  「私なんて、人になんか教えられるレベルに行っていない」と思う方へ。だからいいんですよ。一番知っている人が、一番の教え手ではないことは『学び合い』を実践しているならば、子どもを見れば分かるでしょ。それに、教える必要はないのです。共に学び合えばいいのです。いや、愚痴を言ったり、笑ったりする、それでいいのです。  是非、一人でも多くの人がマップに登録下さい。強く、強く、お誘いします。

18/08/10(金)

[]奈良の会 16:46 奈良の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 奈良の会 - 西川純のメモ 奈良の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 9月15日に奈良で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://www.kokuchpro.com/event/1598f764af97f1dd5bca32d2b92c5c96/

18/08/09(木)

[]リターンマッチ 20:46 リターンマッチ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - リターンマッチ - 西川純のメモ リターンマッチ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ゼミ生の合否の結果が流れはじめる時期です。

 何度も書いたことですが、再度書きます。

 人は変えられませんが、でも、自分を変えることは出来ます。

 過去は変えられません、でも、今の結果を良かったと思える未来を創ることは出来ます。

 私は大学に入ってからしばらくして、大学の掲示板を見ないようになりました。というのは、必要な情報は友達から「おい、西川、○○があるぞ、見とけ」という情報が流れます。結果として、毎日、掲示板を見て、自分と無関係な情報を読むという無意味な時間を省略することが出来ました。

 大学院の2年の時です。東京都の高校を受けようと思っていました。その案内が掲示板に掲示されたら誰かから教えてもらえると思っていました。ところが、5月になっても、6月になっても噂になりません。心配になって友人に「まだ受験の案内はないの?」と聞いたら唖然として「もう、申し込みは終わっている」とのことです。愕然としました。受験の情報はデリケートな話題です。同じ都道府県を受ける人もいます。つまりライバル同士なのです。だから、話題に上らなかったのです。

 ということで、私は教員採用試験から離脱です。

 馬鹿馬鹿しかった。悔しかった。恥ずかしかった。

 で、今できること、受験する同級生に出来ないことをを何かしようと思いました。

 私は修士論文を徹底的に、組織的にやりました。結果として、修士2年の9月頃には完成しました。そこの頃には指導教官の小林先生以外に、多くの先生に読んでいただきました。

 で、終わった後、何をするべきかを考えました。

 博士課程に進学した同級生は生物学の学術論文を投稿しはじめている頃です。とうことで、まずは日本理科教育学会、次は科学教育学会、そしてScience Educationというデューがはじめたアメリカの雑誌に投稿しました。そして、その後も論文を書き続けました。

 12月になって教員採用試験の勉強をしました。徹底的に。例えばチャートを全文暗記する気持ちで勉強しました。で、合格しました。

 そして、大学院時代の学術業績を見込まれて上越教育大学に採用されました。つまり、大ポカをしなかったら、今の私はありません。だから、実感として「人は変えられませんが、でも、自分を変えることは出来ます。過去は変えられません、でも、今の結果を良かったと思える未来を創ることは出来ます。」と言えます。

追伸 教員採用試験に残念な結果だった学生が臨時採用に進む人がいます。でも、私は大学院進学を勧めます。理由は、本学大学院は先輩教師に可愛がられることを学べます。つまり、採用されるだけでなく、採用されてから辞めない教師に育てます。第一、臨時採用で教員採用試験の1次試験は通りません。その勉強する時間は無いからです。私の経験上、臨時採用で合格するには3,4年はかかります。それだったら、大学院に行って受験勉強をすればいいのにな、と思っています。臨時採用といえども子どもにとっては教員です。真面目な人は手を抜けません。それに教職経験だったら、正規採用されたら、40年間積み上げられます。そんなに急がなくてもいい。

[]教師のお仕事 08:47 教師のお仕事 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教師のお仕事 - 西川純のメモ 教師のお仕事 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 大阪市の教育に関して以下の3つの記事をお読みください。まあ、私のメモを読まれる方でしたらご存じだと思います。

http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000426354.html

大阪市立小学校の講師不足について

https://h-ishin.com/osaka-city/16526/

大阪市教員:全国一高い初任給、昇給は年功序列から能力重視へ 来年度から実施

http://news.livedoor.com/article/detail/15103783/

「学テ」結果、校長や教員のボーナス、学校予算に反映へ…最下位状態化に危機感 大阪市の吉村市長方針

 多くの方はご不快になるかもしれませんが、この流れは賛成です。というか、賛成/反対ではなく、必然だと思います。

 民主的に選ばれた首長が、管下の職員給与体系に合法的な方針を持つことは当然だと思います。それがだめだったら落選させればいいだけのことですから。

 ただ、現状の教員が納得しがたいのは後出しじゃんけんだからです。採用されたときの条件を首長が勝手に変えたということは不当だと感じるのは当然です。しかし、不当か正当化を決めるのは教員でも首長でもなく裁判所です。はっきりさせたいならば「労働条件の不利益変更」として訴えればいいことだと思います。首長がこの方針を出したということは、その裁判に勝てると思っており、もし、訴訟が起こらないならば、教員も勝てないと思っていることを示しています。今後の流れを見守りたいと思います。

 脱工業化社会のコードで今後を考えると、非常勤講師の給与体系を大幅に改善し、正規雇用と同じにします。そして、成果主義を徹底します。雇用は都道府県・政令指定都市単位ではなく、市町村レベルで行います。その結果として、雇用の流動化が活発になります。新規採用者の基本は5年程度の期限付き採用とします。

 各教員は自分自身の実績を多様に記録し、市町村や保護者にアピールします。たとえば、前担任の全国学力試験の点数を自分の年代の点数、全国コンクールへの子供の受賞歴、大学院等の学歴、英検・トイックの点数、民間企業の勤務実績等々です。

 多くの教員も、教育委員会も望まないでしょう。その場合は、保護者が学校を捨てて学校教育法の1条校以外に流れます。その場合は、学校教育は制御不能の状態になるでしょうね。「2030年教師の仕事はこう変わる!」(学陽書房)をお読みの皆さんは、「こんなになるわけない」と思う一方、「示された根拠から考えて、こうなるかも」と思われたと思います。そして、出版されてから1年もたたないうちに、本で書かれたことの兆候が現れていることに戦慄されているのではないでしょうか?でも、脱工業化社会への移行は必然です。あらがうよりは理解すべきだと思います。願わくば、動くことです。急流で船を操る方法は、その流れより速く動くことしかないのです。

追伸 これからの大規模な学校統合を実行するにはネットを介した授業を実現するしかありません。そうなったら物理的な制約から離れ、保護者は学校を選べます。非常勤講師は学校を選べます。PTA会費から給料の上乗せをしてもいい先生をほしがる時代は必然です。

 「2030年教師の仕事はこう変わる!」に書いたとおり、小学校は現在の二万校弱がおおよそ約六千五百校に、中学校は現在の1万校弱が約三千校に縮小します。地方はさらに厳しく、島根県、和歌山県、高知県、岩手県では小学校は現在の1割程度に減少するのです。東京都、大阪府、愛知県でさえ半減します。今のままで成り立つわけありません。

18/08/08(水)

[]老後 21:09 老後 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 老後 - 西川純のメモ 老後 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 来年で60歳になります。前から感じていましたが、この頃、思うことがあります。

 まだやらねばならないと思って死ぬのと、もういいわと思って死ぬのと、どちらがいいのか?若い頃は圧倒的に前者でした。でも、最近は後者の気持ちが分かります。

[]公平と公正 20:35 公平と公正 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 公平と公正 - 西川純のメモ 公平と公正 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今回、東京医科大学で女子受験生、一部浪人生が不利になる採点操作を行われました。大きな問題です。では、何が問題だと思いますか?

 日本の大学改革のモデルとしているアイビーリーグでは、一部の人種の受験生には合格しやすくしています。逆に言えば、そうでない人種は合格しにくくしているのです。さらにレジェンド枠というものがあり、卒業生の師弟を合格しやすくしています。おそらく、日本では考えられないと思います。しかし、国内(つまりアメリカ国内)に居ながらにして、多文化社会を学ばせるために、人種枠を設けています。また、その学校に対する思い入れ、誇りを醸成するためにレジェンド枠を設けています。このように、大学がポリシーを持って「枠」を設け、それを公開しているならば、非難されないのです。

 実は日本にも性差別ではないかと言われ続けているのが女子大学、女子高校、男子高校の存在です。性差別かもと言われ続けているのに、続いているのは学校がポリシーを持って、それを公開しているからです。

 最後に。

 意外かもしれませんが、試験は公平であることを定めた法律はありません。せいぜいあって、文部科学省が毎年大学に通知している文章レベルです。つまり、「公平」は国民感情以上のものではないです。そして、これからの大学入試、高校入試は性別等の生まれつきで一対一対応するもの以外のものにたいする「区別」はどんどん奨励されるはずです。そのような中央教育審議会の答申、文部科学省の通達は既にあります。

18/08/07(火)

[]初級・中級 20:52 初級・中級 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 初級・中級 - 西川純のメモ 初級・中級 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は二十年以上、日本中の『学び合い』をトライする人と関わってサポートしています。

 多くの人は初級です。ようは、自分の授業をよくしたいという人です。まあ、日本中の真面目な先生の大部分でしょう。求めているのは面白い授業、分かりやすい授業です。方法論として『学び合い』を捉えているので、一斉指導との共存に違和感がありません。この人に対しては、方法論のレベルのアドバイスをします。

 初級の人でも、一定レベル以上のことは出来ます。少なくとも、その人の一斉指導レベル以上のことは。でも、やがて壁にぶつかります。それは優秀な子どもが「なんで、こんなことをしなければならないの?」と思い始めるからです。コミュニケーション能力の高い人ならば、それは誤魔化せます。でも、そうでない人は負のスパイラルに陥る人も少なくない。

 ところが、面白い授業、分かりやすい授業を実現する過程で、次を求める人がいます。それは、個々の『学び合い』のテクニックを子どもに語るとき、それを理解し、心から子どもに語りたいと思う人です。『学び合い』の考え方を理解しようとする人です。この人は『学び合い』のテクニック本から考え方を読み取ろうとします。そして、私の『学び合い』のテクニック本以外の本を読み始めます。それを読み取り、自分なりに解釈することが出来れば、一斉指導との併存なんて不可能です。『学び合い』は面白い授業、分かりやすい授業とは違うのですから。その結果として、迫力のある語りが出来るように出来ます。一斉指導との併存レベルでは不可能です。

 じゃあ、上級は何?と思われるでしょう。上記の初級、中級の人は「自分」、「自分のクラス」、「自分の学校」レベルしか考えられません。しかし、「自分」、「自分のクラス」、「自分の学校」を解決するには、もっと上位のことを考えなければなりません。それを理解し、行動しつづけられるか否かです。ようは、自分が子ども達に求めていることを、自分がやっているかどうかです。やっていなければ、子どもはやがて見破ります。

[]帯広の会 15:43 帯広の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 帯広の会 - 西川純のメモ 帯広の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 10月6日、7日に帯広で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://www.kokuchpro.com/event/8d69bc492e799d9b6c294e9bfe5bf76d/

[]新潟講座 10:17 新潟講座 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 新潟講座 - 西川純のメモ 新潟講座 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 上越教育大学教職大学院のスタッフで連続講座を新潟でやっています。最後は私です。8月10日にやります。話の内容は「学校・子ども・教師の未来。20年後にあなたは食べていけますか?」というおよそ普通の教師の食指が動かないタイトルです。

 そんなこと聞きたい方、どうぞ。少人数だったら、座談会形式にしようかな?とも思っています。

 http://www.juen.ac.jp/kj/pdf/20180403.pdf

18/08/06(月)

[]愛知・名古屋の会 21:40 愛知・名古屋の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 愛知・名古屋の会 - 西川純のメモ 愛知・名古屋の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 8月21日に名古屋で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://www.kokuchpro.com/event/5247f4abda19203558324e520644d606/

[]袋小路 17:48 袋小路 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 袋小路 - 西川純のメモ 袋小路 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は色々な教科教育関係の学会に入っています。届けられる学会誌を読んでいると袋小路に入っているように思えるのです。

 教科教育の学会は戦後の教員免許法の改定により生まれました。ごく初期は、古くからの教育学や教育方法学との違いはどこにあるのか、現場の教材開発との違いはどこになるのかを模索していました。今から30年ほど前に構成主義、社会構成主義が導入され、認知研究が導入されました。それによって従来の教育学、教育法法学、教材開発との違いが鮮明になったように思います。

 しかし、構成主義、社会構成主義を突き詰めれば、主体者は個人個人であり、有機的に繋がった集団であるにも関わらず、教師が計画し、リードするという現状の授業スタイルから逃れられていない。

 認知研究を突き詰めれば、多くの子どもの頭の中をモデル化し、改善された指導法を開発できます。ところが、子ども達が有機的に繋がった相互作用が複雑すぎて、記述することは出来るのですが、予測し、コントロールが出来ないのです。

 私は20年前に袋小路に気づき、『学び合い』研究にシフトしました。しかし、学会では、未だに袋小路から脱していないように感じます。

 私は心配しています。

 教員養成学部は縮小することはこれは避けられないことです。ところが、1970年代に学会の数は増えました。ところが会員となる大学教員、小中高教員の数は減少します。そのうちに学会として存続できない学会も生まれるでしょう。今から七十年以上前に灯された学灯はどのように次に受け継がれるのでしょう。教科教育の学術研究が小中高の先生から支持される結果を生み出さなければ生き残れません。

[]安曇野の会 17:27 安曇野の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 安曇野の会 - 西川純のメモ 安曇野の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

8月19日に安曇野市で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。

日時 8月19日(日)14:0~17:00

会場 長野県安曇野市穂高 穂高会館第1会議室 (最寄り駅 穂高駅から徒歩10分)

内容 自己紹介・フリートーク

https://kokucheese.com/event/index/532370/

[]最先端 11:14 最先端 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 最先端 - 西川純のメモ 最先端 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「最先端技術に対応できる人材育成」の最先端技術って何だろう?

 素人がAI・ロボットと言っている時代において、AI・ロボットは最先端ではありません。最先端は追いつくものではなく、生み出すものです。最先端にいる人は、常に迫害されます。そして、迫害されないようになる前に、さらに進み迫害を受けます。

追伸 ユダヤでは会議で全員が賛成した場合、その決定は無効であるそうです。そのような決定は手遅れだからです。

追伸2 愚痴です、私は文部科学省科学教育研究審査委員の2段階委員になったことがあります。これって、教科教育学の全ての学会関係者の科学研究費配分の最終決定をする3人の内の一人です。ですが、私自身が最近、科学研究費で予算を取ったことがありません。一方、民間財団や科学研究費以外の文部科学省の助成の当たりはいい。負け組の遠吠えですが、「最先端過ぎるんだ」と自分を慰めています。国が公的予算で守ってあげましょう、推進しましょう、というのは最先端ではありません。企業が儲けてやろう、賭けてみよう、と思うものがほどよい先端ですね。私の考えていることをマイルドにしても、科学研究費、つまり平均的な学会からは異端(つまり最先端)過ぎるのです。

[]人材育成 10:19 人材育成 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 人材育成 - 西川純のメモ 人材育成 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 人材育成を考えるとき、エリートの人材育成と一般国民の人材育成を分けなくてはならない。教育再生実行会議で最先端技術に対応できる人材育成を可能とする学校教育制度を見直すことが決まりました。(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180803/k10011562581000.html

 これは単線型学校教育を欧州型の複線型学校教育に変えなければ無理です。だって、日本人の大部分は数学や物理学が嫌いです。仕方がありません。「平行線は交わらない(一般人:おい見たのかよ?)」、「点には位置はあるが面積は無い(一般人:それじゃ見えないじゃん)」、「摩擦のない状態で(一般人:それじゃ立って歩けないじゃない)」というバカげたことを素直に信じられる人は多くはない。横軸が時間軸である波動のグラフを見て、それを頭に描けるのは特殊な才能です。

 だから大多数の人に合わせた教育をやれば、最先端の人材を育てられない。数学・物理学が好きな人に合わせた教育をやれば、殆どの子どもはチンプンカンプン。結局、中庸をとっているから、どちらにも役に立たない教育をすることになる。

 ただし、目指すべきエリート像をはやりのAIとかロボットに限定せず、多種多様にすれば一般国民の教育になります。例えば、米作りのエリート、折り紙のエリート(新作の折り紙を開発し、その作品を海外に売り出す人)・・・・となれば、全国民がエリートとなり、日本は豊かになれる。

 それが個別最適化された教育の姿だと思います。繰り返しますが、その最大の障壁は「最低限の基礎的・基本的の学力を国が保証する」という考え方なのです。

[]突破口 07:33 突破口 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 突破口 - 西川純のメモ 突破口 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 破壊的イノベーションは小さなニッチで生まれ、育ちます。それはきわめて安価で、低機能なものから始まります。

 私はSociety5.0の教育は不登校、特別支援教育で生まれると思っています。何故なら、現状の教育に不満を持つ人たちが多いので、新しい教育が生まれやすい。

[]Society5.0(その3) 07:20 Society5.0(その3) - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - Society5.0(その3) - 西川純のメモ Society5.0(その3) - 西川純のメモ のブックマークコメント

 Society5.0の教育は現状の法・制度・技術で実現することは可能です。最大の障害は「基礎的・基本的な学力を保証する」という考え方です。多様化する社会・個人に共通する基礎的・基本的学力なんて存在するわけありません。それは工業化社会特有の考えです。

 工業化社会以前の農業社会には基礎的・基本的な学力は存在しませんでした。住んでいる地域、自身の社会階層・職業によって多種多様な学力があり、価値観さえも多種多様でした。読み書き算の3R'sさえも基礎的・基本的学力ではありません。なんとなれば、それ無しで一生を過ごす人が大多数でした。

 もちろん、今後の社会においても国民がすべからく持つべき能力はあると思います。しかし、それを国が定め、保証するというのが問題です。本当に基礎的・基本的な学力ならば、子どもは獲得します。例えば、学校教育での組織的教育がなくても、子どもは喋ることが出来ます。

 そんなこと言っても「四則演算」は教えなくては、夏目漱石は読ませなければ、と思っている、あ、な、た。その考えがSociety5.0の教育を阻み、Society5.0の社会への壁なのです。一度それを認めてしまえば、それは限りなく拡大します。最終的には、学校教育の9割以上を占めるでしょう。それでSociety5.0の教育を実現するのは、「早く退勤して下さい、でも、仕事はしっかりやって下さい」という校長の言葉と同じぐらい自己矛盾しているのです。校長の考える仕事を変えない限り。

 「基礎的・基本的な学力を保証する」を捨てられますか?2割の教師がそれを捨てれば、現状の法・制度・技術でSociety5.0の教育は実現できます。だって、学校教育法、学校教育法施行令、学校教育法施行規則、学習指導要領の縛りはきわめて弱いのが実際です。校長、教員、保護者が了解すれば、ものすごく大胆なことはいくらでも出来ます。

追伸 でも、その意識改革が難しいから、法の廃止が必要だと思うし、それが無理だと思うから私立学校、フリースクールに期待しているのです。