西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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19/01/02(水)

{大事なこと}スポットライト 21:45 {大事なこと}スポットライト - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - {大事なこと}スポットライト - 西川純のメモ {大事なこと}スポットライト - 西川純のメモ のブックマークコメント

 大学で数百人相手の授業をします。私が高校教師だったときのテクニック満載の授業をします。「ご静聴感謝!」と言えば、学生さんから拍手をもらいます。大学の授業で拍手をもらえる。嬉しい、でも、所詮、芸人をやっているです。でも、昨日紹介したエピソードに接すると何度でも泣けます。嬉しくて。救えなかった子どもに謝ることは出来ない。でも、私の同志が救っている。そのときの子どもと同志のことを思えば涙が流れる。すこしは何か出来たかなと。でも、同時に、すぐ思います。苦しんでいる子どもは多い。今できることをすべきだと。それが私に出来る贖罪です。もちろん、許されないし、許すされるべきではない。でも、今日の夜、教え子の顔を見なくて過ごせるかも。

[]問いかけ 15:17 問いかけ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 問いかけ - 西川純のメモ 問いかけ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「一人も見捨てないを、言えるか、言えないか」ではありません。「一人も見捨てないを、言い続けるべきか、言い続けなくて良いか」なのです。もし「言い続けるべき」と判断するならば、「どのように語るか」に頭を使えばいい。

[]教科の特性 13:20 教科の特性 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教科の特性 - 西川純のメモ 教科の特性 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は不思議でなりません。理学部で学んだ中学校、高校の教師の理科及び数学の教師の中に「深い教科の理解」とのたまうのか、全く理解出来ません。大学で学ぶ数学と中高で学ぶ数学は縁もゆかりもないことは自明です。中高の数学は計算させますが、大学の数学は計算可能であることを理解するのです。大学で学ぶ物理、化学、生物学、地学と、中高で学ぶ理科と縁もゆかりもないことは自明です。私は高木貞治の解析学概論やファイマン物理学を読んだとき、笑い出しました。全然違いますから。そして、遙かに大学の数学や物理学がチャーミングです。だって、高校でほぼ1年間かけて学ぶ力学は、F=mαを3次元に拡張し、微分・積分で出てしまうのですから。

 他教科は分かりませんが、おそらく上記と同じだと思います。そもそも高校と同じレベルの、いや、同じ次元のことを学んでいるとしたら、それは大学ではない。

 以上のことから、理学部で学んだ中学校、高校の教師の理科及び数学の教師の中に「深い教科の理解」とのたまうのか、全く理解出来ません。

 そもそも週3、4回、それも大部分は教師の話しを聞いてノートに写すことで学べるレベルのことが「深い教科の理解」なのでしょうか?それは教科の背景となる学術に対する侮辱です。

 もしかしたら、高校で学ぶことの延長上のことを学ぶ大学で学んだのでしょうか?

 あることで、ちょっとムカムカしています。

[]一人も見捨てない 10:50 一人も見捨てない - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 一人も見捨てない - 西川純のメモ 一人も見捨てない - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私の「一人も見捨てない」ことへの拘りは、失礼ながら、多くの義務教育の教師は分からないかも知れません。何故なら、教師の視野は在学中に限られ、卒業したらお役御免となります。そして、色々な問題を抱えても、全員が中学校に進学し、多くの子どもが高校に進学します。ある意味、ハッピーエンドで終えます。ところが、高校は違います。そして、一部の高校は、もの凄く厳しい子どもが集まります。在学中に、ボロボロと奈落に落ちていく子どもを見続けなければならないのです。それもごく少数の子どもではなく、あとから、あとからです。

 だから、義務教育の教師には、私の拘りの深さを感覚として理解出来ないのも仕方がない。でも、私の拘りは、そこにあります。だから、テストの点数がどうのこうの、保護者からのクレームがどうのこうの、教科の構造がどうのこうの、教師の反発がどうのこうの、などで微動だにするわけないのです。ようはそれを解決する一手を多様に柔軟にやり続けるだけです。そのノウハウ本も用意しています。新任1年目を生き残るサバイバル術教えます(https://amzn.to/2EYwhoh)、何故か仕事の出来る教師の7つのルール(https://amzn.to/2s4RDaN)、みんなで取り組む『学び合い』入門(https://amzn.to/2F0Z0b5)、学力向上テクニック入門(https://amzn.to/2F36OKl)、私は『学び合い』にこれで失敗し、これで乗り越えました(https://amzn.to/2F2Prs7)です。これらは皆さんより一足先に地雷を踏んでしまった人の失敗分析、解決策が整理しています。自分のため、子どものために地雷を踏まないでください。

 もちろん、義務教育の教師の中にも、私と同じ拘りを持っている人がいます。

 一つのエピソードを紹介します。佐賀唐津の貞包さんのエピソードです。貞包さんが中学校教頭として、社会科で『学び合い』を実践しました。卒業式での話しです。その時のエピソードです。『学び合い』が何を目指しているかが分かれば、揺るぎません。今、校長として学校づくりをしています。


「先生、卒業式の日にこんな話をしてごめんなさい。でも、伝えておきたかったので。」

彼はそう言って話してくれた。

聞けば、相当ないじめを受けていたと言う。

名前で遊ばれる

落書きされる

物隠しをされる

後から押される

グループ外しをされる

提出物集めの時、自分だけとばされる

小学校中学年から始まったいじめは

6年生まで続いた。

「みんなと同じ中学校になんか進みたくない、」母親と毎日のように涙を流した。

だから、近隣の国公立、私立はすべて受験した。

でもうまくいかなかった。

泣く泣く迎えた中学校の入学式。

母親とうなだれながらも真新しい学生服に

かすかな期待をした。

入学してからもいじめは続いた。

自分のプリントだけ、親指の爪と人差し指の爪で挟んで、まるで汚いもののように。

自分がしゃべると、耳をふさぐふさぐ人がいた。

隣の人の机がものの数センチ遠い。

自分の左に座る人はみんな右手で頬杖をつく。

誰も気づかないようないじめだった。

2年生になって、『学び合い』が始まった。

余計に孤独を感じたが、別にいいと思った。

ただ、これまでと違うのは、先生がよく机の横に来てくれる。

これまで話したこともなかった人が、「みせて。」っていってきた。

半年過ぎて気づいた。

自分のまわりにいつも2、3人がいる。

「みせて。」が「教えて。」に変わってきた。

うれしいと感じた。

教えるだけでそんなに喜ばれるのであれば、

もうちょっと勉強しようと思った。

そんな折りに、先生はぼくに無茶ぶりをしてきた。

「第一次護憲運動について20分、授業してくれないかな⁉」

『できるわけないじゃん、俺、いじめられてるんだよ。』って心で呟きながらも、

断りきれず、受けた。

文字や線が斜めにならないように練習した。

文字の大きさも、チョークの色も、

何回も何回もやり直した。

話す順序も、みんなが「はっ」と思うように並び替えた。

だから、伝えたかったことはだいたい伝えられた。

話すことと、だいたい同じように黒板に書いた。

時間内に終えた。

先生は、「練習通り。」と耳元でささやいてくれた。うれしかった。

いつも、僕に聞きにくる女子もだけど、拍手が多く感じた。

それから、いじめはなくなった。

僕をいじめていた人は、上から目線だけど、「教えろよ」と寄ってきてくれた。

他の教科でも、「そうならないかな。」と思ったので、頑張った。

やがて、数学の先生が『学び合い』を始めた。

まもなく国語の先生も『学び合い』を始めた。

あれから僕の人生はかわった。

彼の横には、肩をふるわせながらずっと下を向いたままの母がいた。

その足元には滴るように落ちる雫が溜まりをつくっていた。

そして深く頭を下げたあと、ふたりは、校門から外へと大きな一歩を力強くふみだした。


 私は貞包さんが羨ましい。何故なら、私の高校教師時代に『学び合い』はなかった。多くの子どもを救えず、いや、私がべったりと青春ドラマの教師をやったために退学へ導いてしまった。慚愧に堪えません。

 貞包さんは知ってしまったのです。『学び合い』は面白い授業、分かりやすい授業を目指しているのではないことを。不謹慎ながら『学び合い』はエイズに似ています。それは、かかりにくいが、かかると不治の病です。

 もちろん、テクニックレベルの人がいても良い。ハイブリッドの人がいても良い。そして、『学び合い』を蛇蝎のように嫌う人がいても良い。それが集団としては健全であることを知っています。でも、私のように「一人も見捨てず」の意味を理解してくれる人が少数でもいて欲しい。

 だから私は『学び合い』のノウハウ本以外も一杯書いているのです。

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 私の現職時代は、あと6年3ヶ月。それまでに「一人も見捨てられない教育・社会」のヴィジョンを共有する後輩を一人でも多く育てたい。だから、『学び合い』の実践者の方々に願います。テクニックレベル、ノウハウレベルを早く脱してください。