西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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18/11/04(日)

[]怒り 20:47 怒り - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 怒り - 西川純のメモ 怒り - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ゼミ生を諭すことはありますが、叱ることは殆どありません。年に何回かありますが、論理的に淡々と語ります。そして、私が怒っている姿を想像することは出来ないでしょう。彼らに見せている姿の圧倒的大多数は、ニコニコしてバカな話をしているおっさんです。それも話題のレベルは、頭のいい中学生レベル。

 でも、ごく一部の学生は、私が攻撃モードに入ると、長期計画的に攻撃することを知っています。その時も、ニコニコしています。

 でも私は高校教師時代に学びました。声を荒げても伝わらない子どもには伝わらない。伝わる子どもには声を荒げなくても伝わる。だから、声を荒げる必要性はない。そして、声を荒げることは戦略的に不利であることも学びました。

追伸 私はいつもニコニコしてバカな話をしているので、真顔になると叱られていると、それもものすごく叱られていると思う学生はいます。困ったな。たいていの場合、疲れてぼーっとしているだけなのですが。

追伸2 でも、嫌な思いをしない方法は、信頼できない人と関わらないことです。http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20090517/1242568179

[]浜松の会 16:23 浜松の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 浜松の会 - 西川純のメモ 浜松の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 11月10日に浜松で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://kokucheese.com/event/index/541019/

[]個別最適化 13:51 個別最適化 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 個別最適化 - 西川純のメモ 個別最適化 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は上越教育大学の教員として、大学やコースで決まったことを学生に求めます。それらは法廷で争っても妥当なものばかりです。例えば、教職大学院を修了するには、2年間の学修成果を成果物としてまとめ、発表することを求めています。髪の色がどうのこうの、靴下の色がどうのこうのという噴飯物は一つもありません。

 しかし、大学やコースで強いているルール以外に強いているものがあります。端的なものは、私はゼミ生に「自分の心に響き、多くの人の心に響く教育研究を通して、自らを高め、一人も見捨てない教育・社会を実現する」ことを求めています。

 その他、様々なルールを課しています。

 しかし、私はゼミ生に強いるルールに関して、明文化しています。もちろん、何故、そうなのかも書いています。例えば、私がゼミ生の結婚式に出席しない理由も書いてあります。https://bit.ly/2nib9AD

 第二に、私のゼミに入るか、否かは学生が決めています。そして、入ってから他ゼミに移動する権利を留保しています。

 第三に、私が強いるルールに従わなくても、何らかのペナルティを与えません。従わないということ自体が、その人にとってペナルティになることを知っているので、あえてする必要はないだけです。私はそれに従わないことがペナルティになることを語ります。なによりも、それに従っているゼミ生が多くを得られることを目にします。たいていの場合は自分で気づきます。

 私は小中高もそうなればいいと思っています。「2030年 教師の仕事はこう変わる!」(https://amzn.to/2FbmvjA)で書いたとおりです。私のイメージする未来の教師は、何かを教えるのが仕事ではなく、学習者、そして学習者集団が自ら学習するようにコーディネートするのが役割です。この場合、一人の教師が何百人でも対応できます。今後のネット社会において物理的に近い学校の教師である必要はありません。

 もう一歩進んで書きます。これぐらいになると、何を書いているか分からない人がかなり増えることを理解して、あえて書きます。

 もし、上記のことに学校教育法の1条校が対応しないならば、子どもと保護者は1条校を見捨てるでしょう。そんなのバカげていると思うのが普通です。でも、私はそう思いません。もし、企業が学歴ではなく学習歴を重視する採用をしたらどうなるでしょうか?つまり、大卒であること、高卒であることを条件にせず、電気主任技術者2級以上で電気工事の実務経験が3年以上であることを求めたとします。そして、国立大学工学部卒業の人が落とされ、フリースクールで資格獲得のための勉強し、フリースクールが提供する実務経験の場(つまり就職先)で実務経験を積み上げた人が合格するようになったらどうなりますか?

 私は教育基本法第一条が大好きです。でも、「人格の完成」が曖昧で、どうとでも捉えられるところが嫌です。私が教育基本法第一条を定めるとしたら「教育は、勤労し、納税し、その保護する子女に普通教育を受けさせる国民の育成を期して行われなければならない。」とすべきだと思います。これらは憲法の中で国民の義務とされていることです。そして、国民の多くが求めているのは、論理的思考能力、教養、科学的概念の獲得ではなく、就職です。だから、企業の採用の方法が変わったら、学歴は与えられるが、学習歴を与えられない1条校は捨てられると思っています。

追伸 私の頭の中で生き生きと動いている学校システムと、肌着の色を云々している現状とのギャップに苛ついてしまうのです。悪気がないことは分かっているし、私の方が少数派であることは十分分かっているのですが。

 それに文部科学省が後生大事に今の学校教育を守ったとしても、守った学校教育が無価値になり、文部科学省とは別の組織が立ち上げるであろう新学校教育が主流になったら・・と想像します。私はソフトランディングして欲しいと願います。

[]校則 10:39 校則 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 校則 - 西川純のメモ 校則 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 校則違反を理由に校外学習を外すということを公立中学校がやったそうです (https://this.kiji.is/431037591501063265?fbclid=IwAR132a1oKStEs_Ekesls0c3AqnD87Cg7XNL874BNdki4ueAuTst-XVwLvEE)。

 愚かだな~と思います。まず理解すべきは、公立義務教育において校則には全く法的根拠はないのです。公立の高校、大学も、学校教育法等の法規に明記されていないものは、公序良俗の範囲を大幅に逸脱していると法廷で勝てるレベルではないならば生徒・学生に強いることは出来ません。私立学校においても、入学時の段階に明確に校則を明らかにして、了解を得たと実証できないならば強いることは出来ません。これは憲法13条によって保証されています。

 きっと、この中学校が保護者から訴えられて敗訴したならば、その学校や近隣の学校は分かるでしょう。ようは学校が勝手に子どもに強いたことに対して、子どもも保護者も従っていたので、教師がそれを強いる権利があると思い込んだだけのことです。

 幸い、私は教師になって直ぐに、それが誤りであることを知りました。私の教えた子ども達は教師の言うことを聞きません。私が強いても従わないのです。慌てて先輩などに聞いてみましたが、教師には殆ど何らの権力も無いのです。

 例えば、退学を考えてみましょう。公立の義務教育には退学はないのです。公立の高校、また、私立学校であれば退学させることは出来ます。しかし、それが妥当であるか法廷で闘う覚悟があるでしょうか?極端な例で言えば、教師を殴ったとします。民事事件に持ち込むことは出来るでしょう。何も考えずに殴る子どもはいないでしょう。その子が殴るに至った過去の経緯を洗い出して、教師に一点の曇りもないということがありえますか?そんな状態で退学処分が法廷で勝てるでしょうか?

 荒れた学校を厳しい生徒指導で建て直したことを胸を張って語る教師がいます。ニコニコ承りますが、心の中では「楽な地域・学校に勤めているんだね。あはははは」と心の中でせせら笑います。そして、『あなたは教育基本法第一条を読んだことがあるの?そこには「平和で民主的な国家及び社会の形成者」を育成すると書いてある。法的根拠もなく、子ども達による民主的な手続きによらない規則によって子どもを強いることによって民主的な国家及び社会の形成者が育成できるの?啓蒙的専制君主の域を出ない。啓蒙的専制君主は結局、専制君主であり、民主的な国民を許さない。あなた、法律違反しているよ』と思います。

 詳しくは「アクティブ・ラーニング時代の教室ルールづくり入門」(https://amzn.to/2RzBqW2)をご覧下さい。平和で民主的な国家及び社会の形成者を育成するには、教室が平和的で民主的であらねばならない。そして、教師は啓蒙的専制君主ではなく、民主国家の公僕であらねばならない。