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だめで元々で、とりあえずドロップボックス(http://db.tt/bMZAZwx)とjimdo(http://jp.jimdo.com/)の無料アカウントを登録してみてはいかがでしょうか?実に簡単ですから。
本格的にトライする人も多くいると思います。その際、人とのつながりが大事です。身近にいる人と繋がれるとありがたいですよね。『学び合い』を実践される方は、『学び合い』マップ(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=zDInXkSSxyO4.kNDji5uDNm0Y)に、是非、登録下さい。登録は、『学び合い』マップ登録フォーム(http://form1.fc2.com/form/?id=77081b4d4f40dd2f)から出来ます。 「私なんて、人になんか教えられるレベルに行っていない」と思う方へ。だからいいんですよ。一番知っている人が、一番の教え手ではないことは『学び合い』を実践しているならば、子どもを見れば分かるでしょ。それに、教える必要はないのです。共に学び合えばいいのです。いや、愚痴を言ったり、笑ったりする、それでいいのです。 是非、一人でも多くの人がマップに登録下さい。強く、強く、お誘いします。
18/11/29(木)
■ [大事なこと]短期・中期・長期

最近は『学び合い』の授業方法に関して殆ど発信していません。興味を失っているかといえば、そうとも言えるし、そうとは言えないと思います。
私は『学び合い』によって現実の教室にいる子ども・教師を救いたいと思います。
でも、それを実現するには、学校レベル、教育事務所レベルの学校群が変わらなければならないことを知っています。
でも、子どもたち・教師の一生涯の幸せを実現するには、地域コミュニティが学校を核として再生されなければならないことを知っています。
仮に、それぞれをAレベル(クラスレベル)、Bレベル(学校・学校群の教育レベル)、Cレベル(地域コミュニティ)としましょう。
最近、Aレベルの情報発信をしていません。興味を失っているかと言えば、はい、失っています。研究者としてはAレベルのことは全て解決したと思っています。事実、ありとあらゆる人からの質問に対して、実証的データを用いて即答することが出来ます。でも、それだったらBレベルも、Cレベルもほぼ同じです。どうすべきかは分かっています。あとは、それを実現した集団に入って実証的データをとるだけのことです。Bレベルに関しては学校レベルのデータは山ほどあります。後は学校群のデータが欲しい。Cレベルのデータはごく初期段階は得ています。
ただ、データをとっても出るであろう結果は理論的に分かっています。実験研究としては興味は残っていますが、理論研究としては興味を失っています。
しかし、私の中には研究者としての面と、教師としての面があります。後者の心にある一人の例外なく不幸にならないで欲しいという気持ちは衰えません。だから、Aレベルも、Bレベルも、Cレベルも興味がある。だから、Cレベルのことを書いたeポートフォリオの本も書いていますし、いまは、経営本も書いています。同時に、この冬から春には、Aレベルの小学校英語本、体育本も書いています。
じゃあ、SNSでAレベルの発信が激減しているのは何故か?
嬉しいことにSNSでAレベルの発信を積極的にやってくれるBレベル、Cレベルのことが分かった人が増えているからです。だから、私がやらなくてもいいのです。だから、私の情報発信の中心はBレベル、そしてCレベルが中心となっています。多くの教師にとっては訳の分からんことです。でも、私の役回りはそうだから、そうします。それによって、Aレベル、そしてBレベルの情報発信と行動をしてくれる人が増えます。
追伸 上越教育大学教職大学院の現職院生で西川ゼミに入るのは、『学び合い』を実践している人が圧倒的です。逆に言えば、そうでない人は入りません。そりゃ、Cレベルのことをパーパーと言っている人には興味を持たないでしょう。だから、西川ゼミに入った現職者から、私が講義でこれからの社会と教育の話をしたとき「あ~、ぶっ飛んだ話で、みんなドン引きしている~」と思ったそうです。そして、「先生、普通の人が分かることを話した方がいいですよ」とご指導いただきました。なるほどと、反省しました。SNSの場合、日本人の中のイノベーター相手をしていればいいのですが、学校の場合はそういきません。イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティに分かるような話をしなければ。
■ [大事なこと]自戒

単純に嬉しい。でも、そのようなことを求める現状に問題があります。ゼミ生全員が幸せになってほしい。以下はOG/OB会に参加した人との会話です。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
私には、西川先生が6年後に退職されるという「恐怖」があります。だから、@@さんは西川先生が自分達の世界からいなくなるという「恐怖」でOBOG会のときにずっと泣いていたのです。素直で優しい人です。しかし、私は西川先生の退職後にこの世で一番苦しみがない幸せが奥様とあることを確信していますから、その退職後の世界へ旅立ちを待つ西川先生が楽になりお幸せになっていく姿を想像すると嬉しくもあります。どれだけのものを今背負っておられるか、少しばかり想像できるからです。西川先生が私たちゼミ生や子どもの幸せを願ってくださっているように、私も西川先生の「一生涯の幸せ」を衷心から願っています。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
ありがとうございます。
大丈夫ですよ。
私の代わりはいっぱいいます。
宗教ではなく、理論なのですから。
ニュートンがいなくても物理学は発展しています。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
つぎに@@さんに会ったら伝えておきますね。でも、きっと彼は言うでしょう。ニュートンは、自分達のために涙を流してはくれないし説教もしてくれないって。ついでに馬鹿話もしないから嫌だって。西川先生が、戸北先生の存在を唯一無二の方だと慕われておられるように私たちもそうです。でも、これは私たちの問題ですから、自分たちで乗り越えていく必要があります。ある日、突然はとても耐えられないですが、いつかその日が来るのだと知らせていただいたことは、わたしたちゼミ生への先生の愛情なのだろうと解釈しています。だから、時間を大切にいたします。
1月の臨教でまたお目にかかって、研究の途中経過を見ていただきたいと思っています。
ぜひ厳しい言葉で、ご指導ください。
私は、絶対にへこたれませんから。
■ [大事なこと]持続的イノベーション

学校の問題を解決する方法、それは教員のブラック勤務解消も含めて、どうしてみんな「教員の数を増やす」と言うのでしょうか?それは現状の問題の根本を解決しない対症療法に過ぎません。
パーキンソンの法則というものがあります。曰く「公務員の数は仕事の有無にかかわりなく一定の割合で増加する」のです。何故なら、官僚制の中で、新たな仕事を増やし続けるのです。だから、教員の数を増やしても、その教員がギリギリに追い詰めるだけの仕事が増えるに決まっています。
知恵がないな~、と脱力します。
教師の仕事、学校の仕事を根本的に変えないといけないのに。
「2030年 教師の仕事はこう変わる!」(学陽書房)で書いた未来像は、常識的な方にとってはラディカルすぎます。でも、そうしない限り出口はないのにな~
■ [大事なこと]統廃合

子どもが減れば教師の数を減らせる、というのは単純すぎます。まあ、小学校ならば複式で3クラスにすることは可能でしょう。中高ならば、各学年1クラスに減少させることは可能でしょう。それ以上になれば統廃合になります。でも、統廃合できるでしょうか?
「2030年 教師の仕事はこう変わる!」(学陽書房)に書いたことですが、東洋大学の根本教授のシミュレーションによれば小学校、中学校は現在の三分の一になります。東京、大阪、愛知でさえ半減します。島根県、和歌山県、高知県、岩手県は十分の1になるのです。
もし学校が十分の1になれば、単純計算で通学距離は平方根の3.3倍になります。学校が一つもない自治体が生まれてくるのです。さて、統合できますか?山間僻地で通学距離が3倍になるのです。これからの時代、保護者の多くは共稼ぎです。祖父・祖母も働いているでしょう。その時、文部科学省、都道府県県教委はある決断をしなければなりません。それはネットを介しての授業をOKにするか否かです。
実は、教育法規上、「子どもが学校に集まって勉強しなければならない」とは書いていません。学校教育法では高校、大学では通信制が明記されている一方、小学校、中学校では書かれていないだけのことです。
もし、通信制を認めたら、何が起こるでしょう?
学区の意味が無くなります。そうなったら、人員配置、予算はどうなるのでしょうか?
今の文部科学省も都道府県教育委員会もそれを決断できるとは思えません。ということで、一定以下に削ることは出来ないでしょうね。財務省が圧力をかけてきたら別ですが。
■ [大事なこと]教師不足

ネットサーフィンしていたら、「少子化が進むのだから、教師不足はそのうち解消する」と書いている人がいました。とんでもない。
私のところに「だれかいませんか?」と悲痛な声で管理職が聞いてくるのは、年度初めに向けての年度末ばかりではありません。年度途中が多いのです。つまり、途中退職者の補充です。
私の知っている初任者育成担当の方から教えてもらいました。その方は「教員採用試験の倍率が大幅に減っている。そのため、教師に必ずしも向いていないと思われる人も採用せざるを得ないのが現状です。大きな声では言えないですが、無理だなという人に肩たたきをするのも仕事なんですよ」と言われました。つまり、大量採用している行政も織り込み済みなのです。
それに途中でやめる方が職能がないとは思いません。私は教員養成系大学に三十一年務めています。その中で、努めて数年で辞職する人は身近ではずっといませんでした。ところがこの5年ほどに現れるようになりました。その人たちを思い起こせば、教師としての職能はあると思います。もちろん、若いのですから未熟な部分はある。でも資質は十分にあります。じゃあ原因は何か?きついですが、運が悪かった、としか言い様がない。
私の頃には職員室に教育力があった。ところが、今の職員室には教育力が低下しています。そして、ものすごく低下している職場に入れば、つらくなります。では何故教育力が低下したか?それはブラック勤務を互いに求め合っている文化があります。
学生によく言うことです。学級崩壊しても教師を辞めない。先輩が「俺もそうだったよ」といってくれれば、保護者との話し合いに同席してくれれば。しかし、クラスがうまくいってたとしても、職員室に居場所がなくなれば教師を辞める。
今、教員養成系学部の倍率が低下しています。教員養成系大学の学生の中で、積極的に教職を選ばない学生が増えています。学校現場の働き方改革は進みません。なぜなら行政は保護者、すなわち国民が嫌がることをしません。
考えれば、考えるほど、1条校に未来が無いように思うのです。新たな受け皿が必要です。脱工業化社会を構想しているのが工業化社会での勝ち組の人では脱皮は出来ないのかな~。
ま、『学び合い』の実践者は、「みんなで取り組む『学び合い』入門」に書いたことをしていれば、同僚との関係を維持できます。そして、いくらでもブラック勤務を軽減することが可能です。とりあえず、首をすくめてください。次の局面は来ます。だって、もうどうにも出来なくなっているのですから。
18/11/28(水)
■ [大事なこと]時間

フリーランサー田中さんと対談しているとき、思いました。この人は時間の価値を理解している。と。
彼はサラリーマンは自分の時間を切り売りしてお金を得ている。そのお金で、時間を買う。
さもありなん。でも、自分の時間は貯められない。お金は貯められる。だから、凡人は自分の時間を売って、お金をもらい、自分が必要なときの時間を買うのです。しかし、自分の時間の意味を感じられる人はそんな二重手間はしません。
さて、忙しいと愚痴っている教師の方にお伺いします。
5時に退勤して、どうします?その問いに、定常的に応えられたらSociety 5.0
もし、そうでなかったら、あなたは社畜を育てているのですよ。
■ [大事なこと]時間

フリーランサー田中さんと対談しているとき、思いました。この人は時間の価値を理解している。と。
彼はサラリーマンは自分の時間を切り売りしてお金を得ている。そのお金で、時間を買う。
さもありなん。でも、自分の時間は貯められない。お金は貯められる。だから、凡人は自分の時間を売って、お金をもらい、自分が必要なときの時間を買うのです。しかし、自分の時間の意味を感じられる人はそんな二重手間はしません。
さて、忙しいと愚痴っている教師の方にお伺いします。
5時に退勤して、どうします?その問いに、定常的に応えられたらSociety 5.0
もし、そうでなかったら、あなたは社畜を育てているのですよ。
■ [う~ん]発想

文部科学省の発想の乏しさを憂います。まあ、巨大組織を預かるならばそうせざるを得ませんけど。
「変形労働時間制」ですが、労働環境の不利益変更なのですから、違法です。まあ、それをすりぬけていたとします。現状維持の論理は、「どんなになっても教員の後がまはいる」という前提です。
本当でしょうか?
新潟県の小学校は1.2倍です。
まあ、1倍以上でしょう。
でもね、5倍ぐらいの地域でも、途中でやめる人が続出です。だから全国の学校で悲鳴のようになっています。
そのしわ寄せを、色糸なところに、「とりあえず」という日本中の管理職がやっています。
しかし、賢い人が、自分の権利をちゃんと伝えられるようになっています。そうしたら、今でも「破綻」します。
それなりの人は「子どものため」と声高に言うでしょう。しかし、そういう人に限って我が身かわいさで弱い立場の人に押しつけ、我が身がすべきことは「無理」、「大変」と逃げているのです。
追伸 もうすぐ、29時間講師に常勤非常勤の仕事を押しつけて、「周りの人に相談して」と逃げている管理職が逃げられなくなります。「じゃ、やめます」と言えばいいだけのことですから。やめても、すぐに仕事は見つかります。
■ [お誘い]沖縄の会

12月15日に沖縄県豊見城市で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://kokucheese.com/s/event/index/544389/?fbclid=IwAR1Zusz2TafFb1-kb5KZyn18J9N7Ls8hEHkbHxydPPfP9-Lydn6ud_rZyPA
18/11/27(火)
■ [嬉しい]電子書籍

本日、明治図書の及川さんに「私の本を電子書籍にして」と申したら、「先生、既に全部なっています」と教えてもらいました。真抜けた質問をしたものです。ただアマゾンでは購入できず、明治図書の直版(https://www.meijitosho.co.jp/book/ebook.asp)です。私の本は以下の通りです。https://www.meijitosho.co.jp/search/?keyword=%90%BC%90%EC%8F%83
18/11/25(日)

■ [嬉しい]ゼミ 昨日は大学院入試でした。夜は西川ゼミOB・OG会です。写真は1次会の終わりの集合写真です。ちなみに、宿の一室で開かれた3次会は2時半まで続いたそうです。もちろん、私はそこまでタフではありません。

■ [大事なこと]世界観

本日はお杉さんのプロモーションでZoomというインターネットサービルを活用するお仕事をしました。心地よかった。
Zoomの世界観を感じます。初めて使った機能でワクワクするのです。
振り返って、教育の世界の先端技術は大抵はワクワクしません。もう少し説明します。みなさんもいろいろな研究会で最先端の教育技術を見たことがあると思います。感想として「すごいな~」でしょうね。でも、次の瞬間「私は無理ね」、でしょ?私が大学院生時代からみんなそうです。
世界観が違うのです。
様々なサービスの顧客は誰でしょうか?
子ども、と言えるでしょうか?
大抵は先端の校長です。でもね、顧客は子どもです。その点、Zoomのような民生用は顧客は一人一人です。
18/11/24(土)
■ [大事なこと]自分にとって得

これからの時代、「面白い授業、分かりやすい授業」を追い求めていては自分の幸せは危ういと思います。理由はそれだったらネットの授業やAIのサービスに勝てないからです。
是非、ネット上に溢れている授業動画を一度視聴することを薦めます。
かなり力量がある教師が授業をしています。業者がフリーに公開している授業の場合、その教材作成はチームで作っています。
これだけでも凄いのですが、それだったら私の時代からあるNHK教育の番組と50歩100歩です。ネット授業の凄いのは、視聴したいと思っている人が見たい時間に視聴できるのです。そして、分からないことがあったらストップして、再度聞き直すことが出来ます。
さらに、さらに、様々な授業を選択することが出来るのです。今でも。
今、教員の大量退職の時代です。その中にはICTのリテラシーが高く、ユーチューブの動画アップも出来る人がいます。いや、時間があるのでそれを学ぶ人モデルでしょう。退職者の千人に一人でも自分の授業を記録し、アップし始めたら。想像して下さい。
それらの授業に年間を通して大多数の授業に勝てますか?
無理です。
今後はAIを駆使して、過去10年間の誤答分析によって適切にアドバイスできる無料のサービスが生まれるでしょう。更に言えば、AIがアバターを介して授業する時代だってくるでしょう。
さて、「面白い授業、分かりやすい授業」を追い求めている方々に問います。そんな時代がはいつ頃来ますか?来年ではないですね。しかし、あなたが退職するまで、来ないと思いますか?無理ですね。
では、その時代に生き残れる術は何でしょうか?
それはマーク・グラノヴェッターの言う弱い紐帯です。簡単に言えば、多様で多数の知人を持てるか否かです。
あなたが自分のクラスのことだけを考えていたら、他のクラスの教師が手をさしのべるでしょうか?
あなたが自分の学年のことだけを考えていたら、他の学年の教師が手をさしのべるでしょうか?
あなたが自分の学校のことだけど考えていたら、他の学校の教師が手をさしのべるでしょうか?
あなたが自分の都道府県のことだけど考えていたら、他の都道府県の教師が手をさしのべるでしょうか?
振り返って、もし、あなたが日本のことを考えていたら、他の都道府県の教師の中の日本のことを考えている教師はあなたに手をさしのべるでしょう。
そして、地域の人、企業の人も手をさしのべるでしょう。
一人一人の関係は弱い関係かも知れません。もしかしたら数年に1度合う程度かも知れません。いや、直に合ったことがない人かも知れません。しかし、その関係が多様で多数であるとき、その力は計り知れない。
子ども達の生きる時代は厳しい。でも、「2030年休止の仕事はこう変わる」で書いたように教師も厳しい時代を生き抜くのです。
西川ゼミの目標 https://bit.ly/2k5Slzr
■ [大事なこと]方法と考えの一致

『学び合い』は一つの願いと、二つの観によって構成されます。
まずは願いです。その願いとは、「子どもたちが一人も見捨てられない社会・教育を実現することによって一生涯の幸せ(つまり不幸でない)であることを実現する」ことです。
これを実現するには一人の教師では無理です。
一人一人の子どもは何を獲得したら幸せになるでしょうか?
それが学校観です。つまり「多様な人と折り合いをつけて自ら課題を解決することを学び、周りの人は同僚であることを実感する」ことです。これを獲得できる人は幸せになるでしょう。しかし、すべての人が自力で獲得できるわけではない。自力で解決できる人は多くはない。例えば学校レベルで言えば、自力で一定以上の課題を解決できるのは一部の子どもです。その他の子どもが獲得できない原因は多種多様です。そして、多くは膨大な対話が必要です。しかし、物理的に教師がすべてに対応できない。
だから子供観が必要です。つまり「子どもたちは有能である」と考えるのです。一人一人の子どもを別々に見れば能力はかなり低い。しかし、それらが有機的に結びついた「子どもたち」はかなり有能です。最も簡単な説明は、どんな子どもも1日は24時間です。つまり、クラスの子どもは一人の教師の三十倍の時間をかけられるのです。
以上から生まれて、洗練されたのが『学び合い』の授業方法です。つまり、願い、二つの観と完全に一対一対応するのです。
だから、『学び合い』と他の教育「方法」とブレンドすることは出来ないのです。
例えば、他の方法は、子どもたちの一生涯の幸せを実現するには何が必要か?と考えているでしょうか?おそらく、それらは楽しくて分かりやすい授業の実現を願っています。従って、それとブレンドすれば、その視野はその日の授業、最大でも3年の視野に限定され、子どもたちの一生涯の幸せを保証する能力の獲得が出来なくなるのです。
また、他の方法は子どもたちを有能と考えているでしょうか?有能と考えられなければ、いろいろの仕掛けを入れ込みます。教師が前にでます。そうなると子どもたちはそれに依存するようになるのです。結果として、教師はもっと何かをしなければならなくなり、さらに子どもは依存するようになります。結果として、もとの一斉指導に戻ってしまうのです。
カレーは美味しい。アイスクリームは美味しい。でも、カレーとアイスクリームを混ぜると美味しいとは言えない。おそらく、酷く不味くなります。
上記2点で見直してください。
もちろん、『学び合い』のテクニックは一斉指導においても有効です。もともと、一斉指導の名人教師から抽出したテクニックも多い。しかし、一斉指導に『学び合い』テクニックをブレンドしても、楽しくて分かりやすい授業は実現できても、子どもたちの一生涯の幸せは実現できない。(実は、それは教師である自分自身の一生涯の幸せも実現できないのです。)
定期的に書かねばならないことです。
18/11/23(金)
■ [嬉しい]電子書籍

本日、ある調べ物をしていました。アマゾンで探すと、ちょうどぴったりの本があったので購入しようとしたのですが、困ったことに電子書籍しかありません。困ったな~と思いました。
そこで学生さんの控え室に行って、「電子書籍に本を読んでいる人いる?」と聞いたら、その時間にいる学生さんは読んでいないそうです。でも、その学生さんからiPhoneやiPadで読めることは分かりました。手元にiPadがあるので読めそうです。そこで電子書籍を知っているフリーランサー田中さんに聞いたら、ソフトをダウンロードすればいいことを教えてもらいました。そこでダウンロードしてインストールしました。そこでアマゾンで電子書籍を購入したら、自然とiPadに書籍がダウンロードして読めるようになりました。
詳しくは「ipad kindle」等でググれば詳しく教えてくれるHPが山ほどあります。
最初に学生さんに真抜けた質問をしてから30分間で読めるようになりました。感激です。
ある人の本に、一度、電子書籍を使い始めると本に戻れないとありましたが、さもありなんと思いました。何しろ、読みたいと思った本を30秒以内に手に入れられるのですから。
実は、絶版になっている本を電子書籍の形で復活したいと思っていましたが、「こりゃいい!」と意を強くしました。お試しあれ!
追伸 考えてみれば、私が本を買う場合、ほとんどはアマゾンで買っています。実際の書店より品数が多いですし、検索も出来ます。そのアマゾンは明らかに電子書籍を売ろうとしています。
18/11/22(木)
■ [嬉しい]『学び合い』道徳

『学び合い』道徳の様子が掲載されました。https://www.jica.go.jp/tohoku/topics/2018/ku57pq00000jwjze.html
18/11/21(水)
■ [お誘い]兵庫の会

11月24日に神戸で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://kokucheese.com/event/index/534964/
18/11/20(火)
■ [大事なこと]顧客

同志諸氏。(あえて久しぶりに同志と書きます)
我々の顧客は誰か?それは選択権を持つ学習者ですか?我々はイエスと言えます。
しかし旧来の枠組みの人は、顧客は校長であり、教育委員会なのです。
もちろん、今は、そうしている同志も多いでしょう。でもね。我々の顧客は子どもです。でもね。我々の顧客は子どもです。それが個別最適化、であり、脱工業化社会なのです。基礎的・基本的学力と現体制での勝ち組の自分の過去の再生産を押しつけられない未来です。
■ [う~ん]無礼

本日は経済産業省のミーティングにゲストスピーカーとして参加しました。お世話になった赤堀先生の前で「教育工学の研究成果は現場に影響を与えたか」と申し、浅野さんに「経済産業界は大学・高校は十分な人材養成をしていないと思っている。それが非正規雇用の拡大に繋がっている。従って、現状の日本が先進国のような学歴を信じるようになるとは思えない」と申しました。
私はとんがったことを言う割に、人に嫌われるのが嫌いという難儀な性格です。とほほ。
赤堀先生、浅野さんをはじめ、参加者の方々に深々と礼。
私は非正規雇用になる子どもたちが多いことに危機感を感じ、本当に改革が必要だと思います。だから、順序として攻めるべきところはどこかを申しました。
18/11/18(日)
18/11/17(土)
■ [大事なこと]出張

3日間の九州ツアー。楽しかった。充実していました。家に帰って、家族と晩酌をして、あと1時間半後に寝ます。
思うのは、家に帰って呑むと、なんで簡単に酔えるのだろう。外での呑む量のとは全然違います。これって飲み助だったら分かりますよね。
それと出張二日目から、軽度の頭痛を感じます。これって血圧が上がっている証拠です。私の血圧は、普通は上が115ぐらいです。でも、この頭痛を感じるときは150ぐらいになっている感じです。明日、調べます。
身を削って出張するって、こういうことです。タフな人間はいますが。私はそうでない。幸い、今回は3日のツアー。これから二晩、家族と食べて呑んで寝れば復帰します。昔は10日間のツアーをやりました。馬鹿なことしたなと思います。私を本当に必要にしているところに日帰り、2日、3日、レベルが限界だと理解しました。
■ [嬉しい]勝負所

先ほどツイッターでティール組織のことをツイートしたら、なななんと翻訳者の鈴木さんからレスが送られました。そして、翻訳に至った経緯を紹介いただきました。http://tbest.hatenablog.com/entry/2018/02/17/101958
私は「お~。これだからネットの世界は面白い。未来社会も、人との繋がりが勝負所だと言うことは変わりませんね。良書、ありがとうございました。」と返信しました。
面白い。
■ [大事なこと]ティールで組織

遅ればせながら「ティール組織」を読みました。読みたいなと思っていたのですが、分厚い本なのでまとまった時間に一気に読みたいと思っていました。ちょうど九州の出張なので、読んだ次第です。
『学び合い』関係者がこの本を読むのがよく分かります。
だからこそ、ティール組織の先にあるモノも見えます。
組織は達成したいことと、個人の能力によって決まるものだと思います。人類の黎明期は個人の能力は限定されていましたが、達成したいことも限定されていました。だから、小規模な群れで生きていました。しかし、農業社会になり、工業社会になり、達成したいことが拡大しました。個人の能力は限定されていたので、組織が大きくなり、分業化が進みました。
ところが近年、ネット等の発達で個人の能力が拡大しました。ティール組織の成立もこのことに由来すると思います。
では次の組織は?
私は固定的な組織がなくなるのでは無いかと思います。AIとロボットによって個人の出来ることは拡大します。そして、ネットを通じて多種多様な人と繋がります。それによって仕事が出来るのです。
『学び合い』における教室は、既にそうなっているでしょ?
子どもたちに一つの課題を与えても、成績上位者と下位者は同じ課題を別々にとらえています。一人一人は自らの課題を解決するために、多様な人と折り合いをつけて繋がるのです。それによって驚異的な成果を上げています。互いは、感謝、尊敬、安心によって繋がっています。
おそらく『学び合い』は超ティール組織のように思います。
18/11/16(金)
■ [大事なこと]時期

本日、佐賀の唐津の学校で語りました。きっと伝わったと思います。一人一人の思いの深さを感じ、来た意味を実感しました。感謝です。
そんなとき、長らくの同志の方から、「私は10年前に出会いたかった」と言われました。私は笑いながら「神様は時期を分かっている」と申しましたら。「そうですね、10年前だったら、スルーしました」と応えました。
私も思います。あと30年早く気づけたら。
でも、分かります。
私はその時期に、一斉指導に関する圧倒的な業績を上げました。だから、学術の世界からの組織的な攻撃はない。もし、私が学術で中途半端ならば色々攻撃されるだろう。
あ~、意味があったね、と今は思います。
18/11/14(水)
■ [大事なこと]民主主義

皆さんに聞きます。
北朝鮮の学校と日本の学校での授業に違いがありますか?
そこで育った子が国民になるのです。
日本は民主国家ですか?
個別最適化している教育はありますか?
これに前川さんはなんと応えるのでしょうか?
社会ではありません、社会の形成者を育てる学校です。
■ [大事なこと]次元

前川さんの面従腹背という本を読みました。本当は、出張中に読もうと思ったのですが、読み始めるとやめられず、あっという間に読み終わりました。
「なるほど、こんな風に官僚は仕事をしているんだな~」
「前川さんは、一本気な人なんだな~」
「この本を読んだ現役文部官僚はいるだろうか?いたら、どう思うだろうか」
などなど、いろいろなことを思いました。
いい本です。お勧めします。
が、あえて批判的に書きます。
前川さんが個人の尊厳を大事にして、それが憲法の根幹だと考えられています。そして、それを守るために様々な方を駆使しています。それに対して、敵役の政治家は様々に運動します。絶対的正義はないですから、その方にも思いがあり、正義があると思います。
私が気になっているのは、どちらも細かいように感じるのです。政治家や官僚であるのだから法の条文に敏感であり、その威力をよく知っていると思います。でも、どんな条文であっても、その意味するものを解釈しているのは国民です。本の中にも書かれていましたが、ヒトラーはワイマール憲法の民主的な方法で政権を奪取し、独裁政治を気づいたのです。
西洋諸国が民主国家になったのは民主主義が正しいからではありません。民主国家が非民主国家に対して、軍事的に経済的にも勝ったからです。もし、個人の尊厳が大事にされているとき最高のパフォーマンスを発揮できる国民が育ち、それが日本を動かしているならば、憲法の条文がどうかわろうと、教育基本法の条文がどうかわろうと、日本の民主主義は揺るぎません。逆に、個人の尊厳が大事にされているとき最高のパフォーマンスを発揮出来ず、画一的で機械のパーツである方がパフォーマンスを発揮できるとき、国民は個人の尊厳を放棄することを選ぶでしょう。
では、前川さんの在任中、それを意識したでしょうか?本に書かれている様々な規制緩和は一見それにつながっているように思えますが、それは前川さんのヒューマニズムに由来するように思います。なぜなら、学習指導要領が個人の尊厳を制限していることを気づいていないように思えるのです。
つまり、最後に思ったのは、文部科学省の奥の院では、持続的イノベーションのレベルの戦いだけが行われており、破壊的イノベーションには至らないことを再認識しました。しかたがありません。文部科学省は「未来の教育」と「今の教育」を秤にかけたとき、後者に対する責任をとらざるを得ないのですから。
改善は出来ても改革は出来ない。なぜなら、改革すれば潰れる部分が生まれる。それを選択できないから。でも、改善ではおいつかないことを気づいている文部科学省の人も少なくないと思います。悩ましいところです。
18/11/12(月)
■ [嬉しい]九州ツアー

私は外で呑むの嫌いです。でも同志と呑むのは楽しみです。今回は15日は福岡の同志ののみ、16日は鏡中学校の同志とのみ、17日は『学び合い』の会に参加します。そして、早めに帰って、家族と呑みます。
■ [ゼミ]大事な役目

学卒院生のゼミ生が『学び合い』を経験していない子どもに『学び合い』の授業を10回やらさせていただけると知りました。私が「何年生?」と聞くと、「中学3年生」とのこと。それを聞いた途端に胸が熱くなりました。その子たちが一生涯に『学び合い』を経験するのはゼミ生の時間だけかもしれません。
子どもの中にはゼミ生の語る「一人も見捨てない」の言葉を受け入れる子どもがいると思います。そして、大人になってから大事なのは仲間であることを理解し、これからの荒波に立ち向かえるかもしれません。現場経験のないゼミ生ですが、我がゼミを選んだゼミ生です。伝わると信じています。少なくとも10回もやらさせていただければ、技術は未熟であっても伝わります。
思わず、このことの意味を熱く語りました。なんか、幸せです。
18/11/11(日)
■ 「お誘い]東信の会
![「お誘い]東信の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント 「お誘い]東信の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント](http://r.hatena.ne.jp/images/popup.gif)
11月23日に上田で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://senseiportal.com/events/48405
■ [大事なこと]幸せ

弟子の楽しそうな写真を見ながら妄想します。
もし、私が初任で務めた学校が定時制でなければ。潰れていく子どもを合理化できただろう。
もし、大学に努めて所属した組織が、理科教育を潰す組織でなかったら、理科教育の枠組みの中でいただろう。私は学習臨床というコースを生み出そうとは思わなかったし、教職大学院という専攻を生み出そうと思わなかっただろう。
40歳代で、理科教育学会の学会賞をいただき、学会誌の編集委員長を務めた。きっと、退職まで大事にされるだろう。
アダムは知恵の実を食べたために楽園を追放された。アダムは後悔しただろうか?
きっと、しばらく考えて、後悔しただろう。幸せは何かをなすことによって得られるものではなく、安定した人間関係の中で生まれるから。
でも、知恵の実を食べてしまった。
どうしよう。
■ [お誘い]広島の会

11月17日に広島で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://bit.ly/2zIoDZZ
18/11/08(木)
■ [大事なこと]悩み

小学校低学年ぐらいで「自分が死ぬ」ということを自覚します。とても怖いです。怖くて怖くて仕方がありません。保護者に相談しても納得できません。でも、やがて自分なりの理解の仕方を生み出します。これは他人から言われて解決できる問題ではなく、自分で苦しんで苦しんで解決するしか無いように思います。
学生さんは、どの職業に就くか、そもそも就けるか、誰と結婚するか、そもそも結婚できるかを悩みます。そして自分の性格、生き方に悩みます。そのような悩みを聞くと、真剣に語ります。しかし、同時に、それは自分で解決するしかないことを知っています。だから「ゆっくり考えて、自分なりの答えを出すしかないよ」というアドバイスをするしかないことを知っています。
が、同時に私の年になれば知っています。日本の社会はそれほど優しくはないことを。就職や結婚に失敗した場合、その履歴はずっとその人の人生につきまといます。実際はそれほどでなかったとしても、それを後悔するような経験は必ずつきまといます。そして、何も選択しないということは、選択しない、ではなく就職しない、結婚しないことを選択していることなのです。そして、就職しない、結婚しないという選択は、やがて、就職できない、結婚できないということを導きます。
だから、就職も結婚も折り合いをつけることが大事です。それも出来るだけ早く。そして、正解を探すのではなく、現実を正解にするように積み上げることが正解なのです。だから、それをアドバイスします。しかし、結論を出すのは本人。
私は多様性を認めず、失敗を許さない日本にいる、学生さんの幸せを願います。どうなればこの状況を解決できるかを知っています。それのキーが教育であることも。でも、今の私にはそれを解決できるネットワークがない。
18/11/07(水)
■ [大事なこと]学歴

もし、文部科学省が大学の定員と入学者の規制を外したらどうなるのかな?と無責任なことを考えました。
そうしたら、ばんばん入学させるでしょう。しかし、ブランド力を高めるためにびしばし落とす大学も生まれる。学習歴を保証する大学が生まれれば、学歴を重視するアメリカのようになるのかもしれない。
■ [大事なこと]待ってくれるか?

学校教育改革をしようとしている人たちが想定している変化のスピードで、保護者・企業が待ってくれるだろうか?多くの人は待ってくれると思っている。でも、私は待ってくれないと思っている。正確に言えば、待てない保護者・企業が一割以上いる。でも、一割いたら学校教育制度は破綻する。
そんなバカなと思うのが普通。でも、4月一括採用が崩壊するスピードから考えて、私の予想の方が正しいと思えてならない。そうすると、今やっている学校教育改革の想定している前提が全く崩れてしまう。
18/11/06(火)
■ [お誘い]沖縄の会

12月15日に沖縄で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://kokucheese.com/event/index/544389/?fbclid=IwAR0qTq9qFZ4S1QQJ3rk2xGHlwkUVzM0QyFrSLUQUfFCyKmCx6NxgUVpiWLM
18/11/04(日)
■ [ゼミ]怒り

ゼミ生を諭すことはありますが、叱ることは殆どありません。年に何回かありますが、論理的に淡々と語ります。そして、私が怒っている姿を想像することは出来ないでしょう。彼らに見せている姿の圧倒的大多数は、ニコニコしてバカな話をしているおっさんです。それも話題のレベルは、頭のいい中学生レベル。
でも、ごく一部の学生は、私が攻撃モードに入ると、長期計画的に攻撃することを知っています。その時も、ニコニコしています。
でも私は高校教師時代に学びました。声を荒げても伝わらない子どもには伝わらない。伝わる子どもには声を荒げなくても伝わる。だから、声を荒げる必要性はない。そして、声を荒げることは戦略的に不利であることも学びました。
追伸 私はいつもニコニコしてバカな話をしているので、真顔になると叱られていると、それもものすごく叱られていると思う学生はいます。困ったな。たいていの場合、疲れてぼーっとしているだけなのですが。
追伸2 でも、嫌な思いをしない方法は、信頼できない人と関わらないことです。http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20090517/1242568179
■ [お誘い]浜松の会

11月10日に浜松で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://kokucheese.com/event/index/541019/
■ [大事なこと]個別最適化

私は上越教育大学の教員として、大学やコースで決まったことを学生に求めます。それらは法廷で争っても妥当なものばかりです。例えば、教職大学院を修了するには、2年間の学修成果を成果物としてまとめ、発表することを求めています。髪の色がどうのこうの、靴下の色がどうのこうのという噴飯物は一つもありません。
しかし、大学やコースで強いているルール以外に強いているものがあります。端的なものは、私はゼミ生に「自分の心に響き、多くの人の心に響く教育研究を通して、自らを高め、一人も見捨てない教育・社会を実現する」ことを求めています。
その他、様々なルールを課しています。
しかし、私はゼミ生に強いるルールに関して、明文化しています。もちろん、何故、そうなのかも書いています。例えば、私がゼミ生の結婚式に出席しない理由も書いてあります。https://bit.ly/2nib9AD
第二に、私のゼミに入るか、否かは学生が決めています。そして、入ってから他ゼミに移動する権利を留保しています。
第三に、私が強いるルールに従わなくても、何らかのペナルティを与えません。従わないということ自体が、その人にとってペナルティになることを知っているので、あえてする必要はないだけです。私はそれに従わないことがペナルティになることを語ります。なによりも、それに従っているゼミ生が多くを得られることを目にします。たいていの場合は自分で気づきます。
私は小中高もそうなればいいと思っています。「2030年 教師の仕事はこう変わる!」(https://amzn.to/2FbmvjA)で書いたとおりです。私のイメージする未来の教師は、何かを教えるのが仕事ではなく、学習者、そして学習者集団が自ら学習するようにコーディネートするのが役割です。この場合、一人の教師が何百人でも対応できます。今後のネット社会において物理的に近い学校の教師である必要はありません。
もう一歩進んで書きます。これぐらいになると、何を書いているか分からない人がかなり増えることを理解して、あえて書きます。
もし、上記のことに学校教育法の1条校が対応しないならば、子どもと保護者は1条校を見捨てるでしょう。そんなのバカげていると思うのが普通です。でも、私はそう思いません。もし、企業が学歴ではなく学習歴を重視する採用をしたらどうなるでしょうか?つまり、大卒であること、高卒であることを条件にせず、電気主任技術者2級以上で電気工事の実務経験が3年以上であることを求めたとします。そして、国立大学工学部卒業の人が落とされ、フリースクールで資格獲得のための勉強し、フリースクールが提供する実務経験の場(つまり就職先)で実務経験を積み上げた人が合格するようになったらどうなりますか?
私は教育基本法第一条が大好きです。でも、「人格の完成」が曖昧で、どうとでも捉えられるところが嫌です。私が教育基本法第一条を定めるとしたら「教育は、勤労し、納税し、その保護する子女に普通教育を受けさせる国民の育成を期して行われなければならない。」とすべきだと思います。これらは憲法の中で国民の義務とされていることです。そして、国民の多くが求めているのは、論理的思考能力、教養、科学的概念の獲得ではなく、就職です。だから、企業の採用の方法が変わったら、学歴は与えられるが、学習歴を与えられない1条校は捨てられると思っています。
追伸 私の頭の中で生き生きと動いている学校システムと、肌着の色を云々している現状とのギャップに苛ついてしまうのです。悪気がないことは分かっているし、私の方が少数派であることは十分分かっているのですが。
それに文部科学省が後生大事に今の学校教育を守ったとしても、守った学校教育が無価値になり、文部科学省とは別の組織が立ち上げるであろう新学校教育が主流になったら・・と想像します。私はソフトランディングして欲しいと願います。
■ [大事なこと]校則

校則違反を理由に校外学習を外すということを公立中学校がやったそうです (https://this.kiji.is/431037591501063265?fbclid=IwAR132a1oKStEs_Ekesls0c3AqnD87Cg7XNL874BNdki4ueAuTst-XVwLvEE)。
愚かだな~と思います。まず理解すべきは、公立義務教育において校則には全く法的根拠はないのです。公立の高校、大学も、学校教育法等の法規に明記されていないものは、公序良俗の範囲を大幅に逸脱していると法廷で勝てるレベルではないならば生徒・学生に強いることは出来ません。私立学校においても、入学時の段階に明確に校則を明らかにして、了解を得たと実証できないならば強いることは出来ません。これは憲法13条によって保証されています。
きっと、この中学校が保護者から訴えられて敗訴したならば、その学校や近隣の学校は分かるでしょう。ようは学校が勝手に子どもに強いたことに対して、子どもも保護者も従っていたので、教師がそれを強いる権利があると思い込んだだけのことです。
幸い、私は教師になって直ぐに、それが誤りであることを知りました。私の教えた子ども達は教師の言うことを聞きません。私が強いても従わないのです。慌てて先輩などに聞いてみましたが、教師には殆ど何らの権力も無いのです。
例えば、退学を考えてみましょう。公立の義務教育には退学はないのです。公立の高校、また、私立学校であれば退学させることは出来ます。しかし、それが妥当であるか法廷で闘う覚悟があるでしょうか?極端な例で言えば、教師を殴ったとします。民事事件に持ち込むことは出来るでしょう。何も考えずに殴る子どもはいないでしょう。その子が殴るに至った過去の経緯を洗い出して、教師に一点の曇りもないということがありえますか?そんな状態で退学処分が法廷で勝てるでしょうか?
荒れた学校を厳しい生徒指導で建て直したことを胸を張って語る教師がいます。ニコニコ承りますが、心の中では「楽な地域・学校に勤めているんだね。あはははは」と心の中でせせら笑います。そして、『あなたは教育基本法第一条を読んだことがあるの?そこには「平和で民主的な国家及び社会の形成者」を育成すると書いてある。法的根拠もなく、子ども達による民主的な手続きによらない規則によって子どもを強いることによって民主的な国家及び社会の形成者が育成できるの?啓蒙的専制君主の域を出ない。啓蒙的専制君主は結局、専制君主であり、民主的な国民を許さない。あなた、法律違反しているよ』と思います。
詳しくは「アクティブ・ラーニング時代の教室ルールづくり入門」(https://amzn.to/2RzBqW2)をご覧下さい。平和で民主的な国家及び社会の形成者を育成するには、教室が平和的で民主的であらねばならない。そして、教師は啓蒙的専制君主ではなく、民主国家の公僕であらねばならない。
18/11/03(土)
■ [お誘い]大阪の会

12月22日に大阪で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://kokucheese.com/event/index/544042/
18/11/02(金)
■ [ゼミ]ゼミ生

教え子は色々です。教員養成系大学の卒業生なのですから、教員は多い。でも、全部ではない。教員になって、子どもをもうけている人もいる。
でも、教員にならない道に進んだ人もいる。教員になったが、教員以外の道に進んだ人もいる。そもそも、卒業出来ずに退学した人もいます。
でも、みんな教え子。みんなもがいているだろう。そして、60、70、80までもがくだろう。その時は私は鬼籍に入っているかもしれない。
私は一人も見捨てない教育を提唱している。でも、私も教師。ゼミ生の幸せを願う。どうしたらいいのだろうか?私がゼミ生に甘い人であることはゼミ生は分かっている。ようは、私が願っているのは、ゼミ生が教員になることではなく、幸せであること、これを分かって欲しい。