西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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本格的にトライする人も多くいると思います。その際、人とのつながりが大事です。身近にいる人と繋がれるとありがたいですよね。『学び合い』を実践される方は、『学び合い』マップ(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=zDInXkSSxyO4.kNDji5uDNm0Y)に、是非、登録下さい。登録は、『学び合い』マップ登録フォーム(http://form1.fc2.com/form/?id=77081b4d4f40dd2f)から出来ます。  「私なんて、人になんか教えられるレベルに行っていない」と思う方へ。だからいいんですよ。一番知っている人が、一番の教え手ではないことは『学び合い』を実践しているならば、子どもを見れば分かるでしょ。それに、教える必要はないのです。共に学び合えばいいのです。いや、愚痴を言ったり、笑ったりする、それでいいのです。  是非、一人でも多くの人がマップに登録下さい。強く、強く、お誘いします。

18/08/17(金)

[]ニーズ調査 19:39 ニーズ調査 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ニーズ調査 - 西川純のメモ ニーズ調査 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 我々は特別支援学級出身者が就職している事業所、また、就職した後(即ち、学校を卒業した後)の保護者に徹底的にインタヴューをしました。その結果を「特別支援学級のキャリア教育入門 基礎・基本編」(https://amzn.to/2Mmi9Jh)と「実践編」(https://amzn.to/2OHQbV0)の二つにまとめました。

 明らかになったことは、特別支援教育は就職後に必要とされる能力を育てていないという現実です。

 記事(https://toyokeizai.net/articles/-/224156)を読むと同じものを感じます。特別支援教育はキャリア教育ではないと言われる方もおられます。しかし、一度、就職に失敗し引きこもりになったらどんなことになるか、そういう人は知らないのです。

[]ビギナーズセミナー 19:30 ビギナーズセミナー - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ビギナーズセミナー - 西川純のメモ ビギナーズセミナー - 西川純のメモ のブックマークコメント

 9月1日に福岡で『学び合い』のビギナーズセミナーが開かれます。お誘いします。https://kokucheese.com/event/index/528599/

[]選択権 18:06 選択権 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 選択権 - 西川純のメモ 選択権 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』では「学び合うこと」を求めません。求めるのは全員達成です。そのために全員達成は自分にとって得であることを語ります。そうすると多くの子どもが多くの場合に選択する方法が学び合うことです。

 ある子が「私は一人で勉強したい」と言えば、「君にとって一人で勉強することが達成に繋がるならば、どうぞ。でも、全員達成のために君に出来ることがないかを忘れずにね」といいます。

 いつも全体を俯瞰し、頭をフル回転に使っている子どもも、たまには手を抜きたい。いいのです。全員達成は全員の課題です。だから、全体として成り立っているならばいいのです。

 人と関わらず、自分のことだけやっている子どもが80点の点数になり。みんなのために頑張った子が70点になったとします。教科の成績が前者の子どもの方が高くなります。でもいいじゃないですか。所詮、テストの点数に過ぎません。5年後にどれほどの意味があるか、10年後にどれほどの意味があるか。逆に、みんなと関わらないことがみんなに知られることがどれほどのペナルティになるか。だから、ことさらペナルティを課しません。しかし、周りの子どもはその子が仲間になるためのアプローチをするでしょう。それが自分にとって得だからです。

[]混ぜるな危険! 12:35 混ぜるな危険! - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 混ぜるな危険! - 西川純のメモ 混ぜるな危険! - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今までの授業ノウハウと『学び合い』のノウハウには決定的な違いがあります。それはパーツ使い出来ないのです。今までだったら、ミニネタ、ゲーム、プリントのようにその部分をちょこっと使うことが出来ました。でも、『学び合い』のノウハウはそれが出来ないのです。それを分からないと失敗します。

 『学び合い』は煎じ詰めると一つの願いと、学校観、子ども観にまとまります。それだけだと言っていい。しかし、それだと分かりづらいので様々なノウハウを開発し、整理しています。しかし、上記の考え方が分かれば全てのノウハウは不要になります。

 「多様な人と折り合いを付けて自らの課題を解決する」(学校観)ということが分かりさえすれば、その場その場の問題(例えば数学・算数の問題を解く、美術の作品を完成させる・・・)の課題は解決出来ます。それを実現するには一人の教師では不可能です。子ども達は有能であるという子ども観が必要です。このような学校観、子ども観が継続するには、「一人も見捨てないのが得」という考えが腑に落ちていなければなりません。

 たったこれだけなのです。

 今までの授業の学校観は「学校は教科内容を学ぶところ」であり、子ども観は「子どもは未熟で教師の援助無しでは学べない」なのです。だから、『学び合い』の授業に今までの授業のノウハウを入れる教師、つまり、入れてもいいと考える「考え方」の教師が『学び合い』をやっても、『学び合い』にはならないのです。そもそも考え方が違いますから。

 カレーもアイスクリームも美味しいですが、混ぜると不味くなります。

 といっても、初心者には分かりません。だから、ワンパックのノウハウのセットを用意しました。そのセットのままお使い下さい。使っている内に、考えが見えるようになります。もちろん、いきなりフルでやるのは怖くてもいいです。その場合は、週1時間でいいです。でも、その時は混ぜないで下さい。

 混ぜるな危険!です。

[]系統学習 06:52 系統学習 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 系統学習 - 西川純のメモ 系統学習 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 系統学習の系統って何だろう?多くは、その教科の背景とする学問の標準的な順序で学ぶことを指します。これだと、数学、物理学、化学あたりだと多くの人が納得する系統はあるかもしれないですが、それ以外は無理でしょうね。

 それにその系統がフィットするような子どもにとって、今の学校教育はフィットしません。私は大学に入って高木貞二の解析学、代数学、ファイマン物理学を読んで、今までの数学、物理が、いかに非効率で非本質的なものをダラダラとやっていたことを知りました。だから数学、物理の先生が「教科の本質」云々を言うと苦笑します。

 どうも大学の学習を薄めたものが高校や中学校の学習のようにとらえられているように思います。薄めたみそ汁は不味い味噌汁で、そもそも味噌汁ではありません。

 科学史の研究によれば、学問の発展は標準的な教科書の順序と違ってダイナミックで、もっとグジャグジャしたものです。その中には人間関係の要素も入るのです。例えば、振り子の周期は弦の長さによって変わるが、重さによって変わらない、ということをすんなり信じられますか?50gの重りの振り子と100kgの重りの振り子が同じ周期であることを信じられますか?これを信じられるためには、みんながそう思っているという状態になって変わるのです。いわゆるパラダイムが変わらなければなりません。科学史研究では科学者集団の中でのドロドロしたやりとりの過程が描かれています。

 一人一人の学習における系統は様々です。だから、現状の系統学習は意味を持ちません。子ども達が主体的・対話的に学習することによって、その集団における系統が生まれるのです。

 我々は約20年前にこんな研究をしました。

 まるまる学期の理科を子どもに任せたのです。どの部分をやってもいい。実験をやってもいいし、しなくてもいい。でも、定期試験では全員がいい成績を取ることを求めたのです。我々が着目したのは子ども達がどの順番で学ぶかです。子ども達はてんでんばらばらのところがからはじめます。そして、次に勉強するところを選びます。その順序を記録したのです。最初はぐちゃぐちゃでした。しかし、徐々に教科書の順序に収斂したのです。

 教科書はあることを学んでいることを前提として書いていることがあります。それが分からないと理解できないのです。理解できない子どもは分かった子に聞きます。分かった子はその事が書いてある教科書を示しながら教えます。それが教室の各所で起こったのです。そして、学期の最後の段階で「あ~、教科書はこうかかれているのは、こうだったんだ~」とつぶやく子がいました。周りの子はそれを聞いてうなずくのです。

 これが私の考える系統学習です。つまり、一人一人の学びの系統を保証し、真正の学問の発展過程を追体験できる学びです。

 『学び合い』だと系統的に学べないと思っている人がいると、以上のことを思い出します。