西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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18/08/13(月)

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 政府の掲げるSociety5.0は、狩猟社会、農耕社会、工業社会、現代の情報社会を越えた先にある段階です。AI、ビッグデータ、IoT、ロボティクス等の先端技術が高度化し、あらゆる産業や社会生活に取り入れられた社会です。

その時代を生きる子どもたちに、共通して求められる力は

1.文章や情報を正確に読み解き、対話する力

2.科学的に思考・吟味し活用する力

3.価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探求力

 だとしています。これを実現するために文部科学省は

1.「公正に個別最適化された学び」を実現する多様な学習機会と場の提供

2.基礎的読解力、数学的思考力などの基盤的な学力や情報活用能力をすべての児童生徒が習得

3.文理分断からの脱却

 を推進するそうです。

 

 普通の人にはすんなり受け入れられる文章ですが、私には理解不能です。説明します。

 現実に子どもを教えている皆さんに問います。

 あなたが教えている子どもたちの中で以下を全員が獲得できると思いますか?

1.文章や情報を正確に読み解き、対話する力

2.科学的に思考・吟味し活用する力

3.価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探求力

 無理であることは自明だと思います。だから、それらを獲得できない子どもがSociety5.0で生きるために何が必要かを明確にしなければならないのです。ものすごくわかりやすく表現するならば、重度の知的障害がある子どもがSociety5.0で活躍するには何が必要かです。残念ながら文部科学省の文章を読んでもそれが見えません。

 さらに、今後のSociety5.0においてイノベーションを起こし、リードする人材の

1.文章や情報を正確に読み解き、対話する力

2.科学的に思考・吟味し活用する力

3.価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探求力

 を普通の教師が指導できると思いますが?

 以前、創造性教育を調べたことがあります。結果、わかったのは「創造性教育は不可能だ」ということです。なんとなれば、これこれこうすれば創造性が育つ、というものがあったら、その創造性は創造性ではないという自己矛盾に陥るからです。

 つまり、教師になるであろう程度の知的レベルの

1.文章や情報を正確に読み解き、対話する力

2.科学的に思考・吟味し活用する力

3.価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探求力

 が育てられるかもしれないというのが最大限で、国民の大部分にはフィットしないのです。

 さて、手段として

1.「公正に個別最適化された学び」を実現する多様な学習機会と場の提供

2.基礎的読解力、数学的思考力などの基盤的な学力や情報活用能力をすべての児童生徒が習得

3.文理分断からの脱却

 を推進するそうですが、どんな場を提供したとしても、教師が指導するという現状の教育では不可能であるのは自明です。が、そのような考えを持っている人は多くはないです。子どもという子どもは一人もいないのに、かってに理想的な子どもモデルを押しつけるしかありません。

 また、「基礎的読解力、数学的思考力などの基盤的な学力や情報活用能力をすべての児童生徒が習得」を全国民に与えられるなんて無理なのは教師だったら自明だと思います。

 さらに、失礼ながらパロディのように感じるのは「文理分断からの脱却」です。もし、これを一律に求めたら、数学の才能に恵まれ、フィールズ賞を狙える人材に枕草子を学ばせることが「「公正に個別最適化された学び」を実現する多様な学習機会と場の提供」なのでしょうか?

 私にとって小学生でもわかるロジックだと思うことが分からないことが分かりません。分かる人、教えてください。

 

 もちろん、報告書の中には

・学校がこれまでの一斉一律の授業のみならず、個人の進度や能力等に応じた学びの場となること

・同一学年集団の学習に加えて、異年齢・異学年集団での協働学習が拡大していくこと

など、「学びの在り方の変革」を打ち出しています。

 これを読めば『学び合い』の実践者だったら「ジャストミート」と叫びたいですが、最終的な改革の方法が

1.「公正に個別最適化された学び」を実現する多様な学習機会と場の提供

2.基礎的読解力、数学的思考力などの基盤的な学力や情報活用能力をすべての児童生徒が習得

3.文理分断からの脱却

 であるならば、何の変化もないでしょう。基礎的・基本的な学力の保証という囚われから脱してほしいな。Society5.0にはそんなのないのです。