西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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17/03/23(木)

[]アクティブ・ラーニング 09:05 アクティブ・ラーニング - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - アクティブ・ラーニング - 西川純のメモ アクティブ・ラーニング - 西川純のメモ のブックマークコメント

 学習指導要領にアクティブ・ラーニングという言葉は使わない方針です。それが決まってから色々な人から「何故ですか?」と聞かれました。あまり何度も聞かれるので、外野の一人として、まとめたいと思います。完全な想像であることを最初に申します。

 まず、公的には「学習指導要領は広い意味での法令であり、しっかりした定義のない片仮名語はなかなか使えない」と説明しています。

 しかし、これは噴飯物の説明です。もし、それが正しいならば、そんな「しっかりした定義のない片仮名語」言葉を使って文部科学大臣が諮問をしたのでしょうか?

 高等教育局は大学に対して「しっかりした定義のない片仮名語」で指示をしています。これはどうなるのでしょうか?

 また、アクティブ・ラーニングの代わりになる「主体的・対話的で深い学び」はしっかりした定義があるのでしょうか?面白いのは、「主体的・対話的で深い学び」とは、という文章はどこにもないのです。あるのは『「主体的・対話的で深い学び」の実現』の説明があるだけです。そして、『「主体的・ 対話的で深い学び」の実現(「アクティブ・ ラーニング」の視点)』と答申で書いてあります。もし、「アクティブ・ラーニング」がしっかりした定義のない言葉であるならば、「主体的・対話的で深い学び」も同様に「しっかりした定義のない言葉」となります。

 突っ込みどころ満載です。

 お役所は言葉を大事にします。特に国の役人は見事なぐらいに言葉を使います。それがこれぐらいに無茶苦茶なことをしているとしたら、理由として3つ考えられます。

 

1) お役所の中のセクト主義

アクティブ・ラーニングはもともと高等教育局マターの答申で使い始めました。そして、それをキーワードとして使っていたのは高等教育局と官房の人達です。それを初中局マターの学習指導要領で使うのを初中局の人達が嫌がったのではないでしょうか?

2) 1)に関係しますが、高等教育局の使っているアクティブ・ラーニングとはアメリカのトップ大学の教育をモデルにしたものです。日本人の大部分の教育を定めた学習指導要領とは違います。だから、使わなかった。

3) 学習指導要領はもの凄く多くの人が関わっています。その中には、今まで通りの授業をしたい人がかなりいます。アクティブ・ラーニングがかなり先鋭化したので、その行き過ぎをとどめたいために使わなかった。つまり、「しっかりした定義」が現場で生まれつつあったがために、ありふれた表現である「主体的・ 対話的で深い学び」を使うことになった。

 

 おそらく3つが複合した理由(私は3が大きいと思います)が原因と思います。

 

 さて、今後はどうなるでしょうか?

 学習指導要領のキーワードは答申が出されたときがピークです。特に、実際に実施する段階になれば、見事に陳腐化されます。だって圧倒的大多数の教師は変わりたくないですから。だからアクティブ・ラーニングという言葉が残るか残らないかは決定的ではありません。

 しかし、学習指導要領より決定的なものは依然変わりません。

 第一に大学入試です。トップ大学がアクティブ・ラーニングで育つ能力を問う試験をするようになるでしょう。2020年の段階でどれだけかは分かりませんが、継続して試験は変わります。高等教育局もそれで圧力を大学にかけ続けると思います。トップ大学の試験が変われば、高校教育は学習指導要領より大きな影響を受けます。トップ大学の入学者でイライラしている県教育委員会は、県立高校の試験を変えてくるでしょう。それ以上に私立高校、私立中等学校は変わります。それは義務教育にダイレクトに影響します。学習指導要領はやったふりは出来ますが、試験は出来ません。

 第二に子ども達が大人になる社会の変化です。終身雇用、4月一括採用は今後崩れていきます。否応なく、大学教育、高校教育は変わります。これは第一と違って、全ての大学、高校が対応しなければならないことです。対応しなければ潰れます。その中で必要とされる能力を育てなければなりません。

 

 私は上記のことを理解する教師を増やしたいと思います。全員なんて無理です。出来れば2割程度の教師、せめて身銭を切って本を買うような教師の2割に分かって欲しい。Know-HowではなくKnow-Whyを学ぼうとする教師です。

 

追伸 私が面白いと思うのは、言葉を大事にする国の役人が突っ込みどころ満載の説明をするにあたっての文部科学省の中での議論に興味があります。もしかしたら高等教育局に何の説明もなく初中局がやったのかな?と思います。まあ、もし、省内でちゃんと議論した結果だったとしたら、今後の高等教育局マターの文章にはアクティブ・ラーニングではなく「主体的・対話的で深い学び」という言葉が使われるのでしょうか?想像するだけでほおが緩みます。

追伸2 「これからの時代に求められる資質・能力と、それを培う教育、教師の在り方について(第七次提言)」を出した教育再生実行会議(内閣総理大臣を長とします)は「しっかりした定義のない片仮名語」で答申を書いたと言うことになります。内閣官房とちゃんと話しているのかな?

[]次の一歩に進むために 07:02 次の一歩に進むために - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 次の一歩に進むために - 西川純のメモ 次の一歩に進むために - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今年度から『学び合い』に取り組んだ方だったら、もう山は越えていると思います。『学び合い』は最初の3ヶ月ぐらいが山です。それを超えれば、「あ~、こうすればいいのね」という感覚が分かります。そして3学期を終わる頃には、「こんな風に子ども集団は変わってくるのね」という感覚を得ます。

 思い出して下さい。

 教員人生で一番忙しかったのはいつです?おそらく初年だと思います。ところが、2年目になると忙しさがグッと緩和される。何故かと言えば、1年というスパンでものを考えられるようになるからです。そこで分かれ目です。流せるようになること慣れるか、その先を進むことを望むか。

 後者の方のための本を用意しています。私の本の大多数は、最初の3ヶ月をのりきるための本です。いわば初級編です。1年の流れをとらえた方のための中級編の本として以下を紹介します。今のうちに読んで新年度に備えませんか?

汎用的能力をつけるアクティブ・ラーニング入門(http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/interview/?id=20160759

学び合い』の手引き:アクティブな授業改革編(http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/interview/?id=20160564

学び合い』の手引き:ルーツ&考え方編(http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/interview/?id=20160564