西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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17/02/05(日)

[]特殊化と一般化・具現化と抽象化 13:46 特殊化と一般化・具現化と抽象化 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 特殊化と一般化・具現化と抽象化 - 西川純のメモ 特殊化と一般化・具現化と抽象化 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 先ほど、ゼミ生と昨日の会のことを色々と話していました。その学生はより高度な課題をつくるにはどうしたらいいかを悩んでいたので、杵淵さんの教科書づくりや、テストづくりなのどの課題が非常に参考になったと言いました。

 以下、長~い会話。

私:浅いな~(満面の笑みをたたえて)。

学生:え???

私:○ちゃんは、教科書づくりという課題やテストづくりという課題が参考になったので、それをやってみよう、という意味だよね。

学生:はい。

私:だから浅いんだよ。それでは杵淵さんの発表の半分ぐらいしか分かっていない。

学生:え??

私:これから説明する。説明し終わると、私が何でニヤニヤ笑っているかが分かるし、自分の愚かさを恥じることになるよ。

学生:??

私:○ちゃんは教科書づくり、テストづくりという事例を学んだ。君がこれからやるのは、それをどのようにやるかという方法を学び、実習校でやってみようとしている。

学生:うなずく。

私:でも、教科書やテストづくりを出来たとして、新たな高度な課題を君はつくれるの?

学生:首を横に振る。

私:だよね。教科書づくり、テストづくりは特殊解にすぎない。それを一般化しなければならない。一般化した理論に基にして新たな特殊解を生み出す。それらを包含する理論を構築し、新たな特殊解を生み出す。このサイクルの中で発展するんだ。ところが、○ちゃんは特殊解で満足している。何故、教科書づくりやテストづくりがチャーミングな課題であるかを理解していない。では、教科書づくりが何故チャーミングなのだろう?

学生:分かりません。

私:『学び合い』は子どもを大人にする教育だよ。子どもを大人にするには大人の仕事をさせねばならない。教科書づくり、つまり、教科書の内容をよりよくわかるにはどうしたらいいかという教材研究は教師という大人がやっている仕事だ。テストづくりも大人がやっている仕事だ。つまり、大人がやっている仕事をやらせれば、子どもを大人にするチャーミングな課題になるんだよ。

学生:なるほど。

私:さて、教師がやっている仕事を子どもにやらせている教師を君らは知っているはずだ。誰?

学生:先生(つまり西川)。

私:そうだよ。西川ゼミは信じられないほど自由裁量を任されている。大学教師がやっていることの圧倒的大多数はゼミ集団がこなしている。それによってゼミ集団が大人に成長している。つまりね、○ちゃん自身が毎日、毎日、高度な課題をやっているんだよ。

学生:なるほど~。

私:自分自身のことは分かっていないものだよね。あははははは。今なら分かるでしょ。私がニヤニヤして君の顔を見ていた理由は。

学生:はい。

私:さて、高度な課題を子どもが達成するためには何が必要だと思う?おそらく、多くの教師は適切な資料を紹介したり、エクササイズをさせたりするだろう。たしかに一部の子どもはそれで出来るようになる。でもね、クラス全員が出来るとは私は思わない。それは40人弱の西川ゼミも同じ。そのために、何が必要だと思う。

学生:分かりません。

西川:有機的に結びついた集団をつくることだよ。

学生:なるほど。

西川:さて、有機的に結びついた集団をつくるには何が大事だと思う?

学生:分かりません。

西川:とてつもなく抽象的な課題をあたることだ。そして、その抽象的な課題が、自分自身の利害一致することを語ることだよ。具体的な課題だけだと、メンバーの利害がぶち当たる。だから、全てのメンバーの利害の上に位置付くような課題を与えることが大事だ。だから私は「日本を変えろ」という課題を与えているんだよ。上杉謙信は私利私欲で兵を動かさず、第一義を大事にした。何故だと思う?

学生:分かりません。

西川:今でさえ新潟県は巨大だ。まして戦国時代の人達にとってはもっと巨大だ。上杉謙信の子どもの頃は群雄割拠で、そもそも上杉謙信は守護ではなく、守護代の家柄にすぎない。そのような越後の国人をまとめるには大義名分が必要だったのだろう。武田信玄や織田信長は非常に賢い人だし、人間的にタフだったのだろう。入り組んだ利害関係を絶妙にバランスを取れる人だったのだろう。でも、上杉謙信はそれをする能力がなかったから、大義名分が必要なのではないかなと思っている。私も武田信玄や織田信長のような能力はないよ。だから「日本を変える」という大義名分で西川ゼミを管理するしかない。

さて、集団が凝縮力を持ち同じ方向に向かえばかなりのパフォーマンスを発揮する。でも、もっと高度な課題を与え、乗り越えさせ、成長されるのは何が必要だと思う?

学生:分かりません。

西川:一人一人の能力は限られている。だから、西川ゼミという集団が必要なんだ。さて、それ以上に成長するには何が必要。

学生:西川研究室以外に繋がる、ですか?

西川:正解。教師はより広い、より多様な人とネットワークを作るきっかけを与えることが大事なんだ。異学年『学び合い』も一つの方法だよ。さて、私が君たちに何をしていると思う?

学生:分かりません。

西川:それは、例えば昨日の群馬『学び合い』の会に参加することを勧めたり、その他の会に参加することを勧めたりしている。飛び込み授業で全国の学校の人と繋がるきっかけを与え、出来るだけ予算的なバックアップをする。また、来週から来る多種多様なお客さんを研究室に呼んで、その人達と話し合わせる。ほら、こう考えてみると、私の君たちへの指導は非常に理論的であることが分かるでしょ?だから、自分たちを子どもに置き換えればいいんだよ。