西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
ツイッター http://twitter.com/jun24kawa
『学び合い』メールマガジン参加者募集中!(無料)http://www.mag2.com/m/0000270912.html
『学び合い』マップ募集中!(無料)http://manabiai.g.hatena.ne.jp/kokohagw/
授業公開の仲介のガイドライン http://dl.dropbox.com/u/352241/manabiai-data/koukai.pdf
だめで元々で、とりあえずドロップボックス(http://db.tt/bMZAZwx)とjimdo(http://jp.jimdo.com/)の無料アカウントを登録してみてはいかがでしょうか?実に簡単ですから。

本格的にトライする人も多くいると思います。その際、人とのつながりが大事です。身近にいる人と繋がれるとありがたいですよね。『学び合い』を実践される方は、『学び合い』マップ(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=zDInXkSSxyO4.kNDji5uDNm0Y)に、是非、登録下さい。登録は、『学び合い』マップ登録フォーム(http://form1.fc2.com/form/?id=77081b4d4f40dd2f)から出来ます。  「私なんて、人になんか教えられるレベルに行っていない」と思う方へ。だからいいんですよ。一番知っている人が、一番の教え手ではないことは『学び合い』を実践しているならば、子どもを見れば分かるでしょ。それに、教える必要はないのです。共に学び合えばいいのです。いや、愚痴を言ったり、笑ったりする、それでいいのです。  是非、一人でも多くの人がマップに登録下さい。強く、強く、お誘いします。

16/08/31(水)

[]スキルチェンジ 08:59 スキルチェンジ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - スキルチェンジ - 西川純のメモ スキルチェンジ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 教員養成系大学の教員はスキルチェンジを求められています。今まで設置審、免許法で守られていた自分自身のベースとなる学術で生きていけなくなります。そして専門職大学・専門職大学院に移行するとき、学校現場の実務とのつながりを持てなければなりません。その時、決定的に欠けている経験は何か?を考えてみました。

 それはチームプレーです。小中高の教員は職員室を経験しています。否応なく、チームプレーを学ばなければ生きていけません。ところが大学の教員は個人商店です。特に教員養成系大学の場合は、教授-准教授-講師-助教というユニットはありません。その人の専門を評価できる人はその人しかいなくなります。結果として、その人の専門に関してはアンタッチャブルになります。大学教員には個室が与えられ、その中でずっといます。全員では無いですが、多くの教員は、隣の部屋の人と話すとき、電話を使うのです。(これにはビックリしました。)

 これではチームプレーを学べません。もちろん、チームプレーを出来る大学教員もいます。その違いを判断するのは容易いことです。チームで獲得した論文や科研の業績が有るか無いかです。

[]私学 08:59 私学 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 私学 - 西川純のメモ 私学 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私立の中等学校の「偉いさん」向けに講演をすることのオファーがありました。その時の講演のためのメモです。つまり、多くの方には意味が無く、私の備忘のためというのが主たる目的です。

 まず、マクロに考えます。

 「公立学校に比べて私立学校の学費は高い」、「子どもの数は減る」、「進学率は上限に達している」という事実を前提にするならば、現状の私立学校の半数以上は遠からず経営が行き詰まるであろうことは明白のように思います。

 その中で私立学校、そしてそこに勤務する教員が生き残るためには何が必要か?

 大都市圏の場合は、ニッチェを見いだし、そこに特化することですね。例えば、群馬県の太田市の外国人労働者は多いです。そこに勤めたことのある人から聞くとかなり大変のようです。しかし、それを売りにすることもあり得ると思います。そのような外国人労働者の師弟に関して公立並みに安く学べるようにするのです。(そのために、国及び会社に働きかけて予算を獲得する)そして、インターナショナルな環境で育ち、海外大学への進学をメインする私立学校なんかが、ぱっと思いつきます。出来ない理由、難しい理由はあるでしょう。でも、それぐらいのことをやらねば生き残れないと思います。

 もう一つあります。

 子どもを3年間、もしくは6年間の顧客とするのではなく、一生涯の顧客にするのです。卒業後のアフターサービスはもちろんのこと、OBOGの師弟の教育相談にものるのです。在学中のその学校の教師との信頼関係を武器にします。これは異動がない私立の強みを活かすものだと思います。そして、そのような信頼関係を結べる教員が生き残れます。

 そんなことを「ふと」思いました。メモします。

16/08/30(火)

[]困ったな 21:43 困ったな - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 困ったな - 西川純のメモ 困ったな - 西川純のメモ のブックマークコメント

 愚痴です。

 ネットサーフィンをしていると、「『学び合い』=アクティブ・ラーニング」であると「『学び合い』の人たち」(この言葉の意味するところが分からないのですが、まあ、私も含まれるのでしょうね)と主張しており、それを非難する意見が流れています。

 困ったな~、と思います。

 少なくとも、私はそんなことを主張したことがないのに(そう疑われる発言や記述があったら教えてください。修正します。)

 私は中央教育審議会の用語集をもとにアクティブ・ラーニングの定義を示しています。少なくとも、現状での定義はそれですから。

例えば、文部科学省が『主体的・協働的に学ぶ学習(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)』という言葉を使っています。しかしこれは『「主体的・協働的に学ぶ学習」≒「アクティブ・ラーニング」』を意味しています。イコールだったら『主体的・協働的に学ぶ学習(「アクティブ・ラーニング」)』と表記します。

 今のところアクティブ・ラーニングの公的な定義は平成26年の「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について」の用語集だと理解しています。ただし、その用語集に書かれているアクティブ・ラーニングの定義は多義的に理解できます。おおよそ3つに解釈できることを本では書いています。その上で「認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。」が根幹であると私は思っていると書きました(唯一の解釈ではありません。ただし、平成20年の「学士課程教育の構築に向けて」の用語集に書かれたアクティブ・ラーニングの定義の中で唯一変更を加えた部分であり、意図的な変更であります)。そして、各種の答申や提言を元に、その背景には社会的な背景があり、子どもの未来を考えると、「認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。」が根幹であるべきだとは書きました。しかし、だからといって『学び合い』のみが、その根幹であるとは書いていません。

 その上で、『学び合い』はそれにフィットしていることは色々な表現で書いています。しかし、唯一であるとは書いた覚えはありません(そう書いている部分があれば、教えてください。修正します)。ましてや、先に述べたように、アクティブ・ラーニングの定義の別な立場、その中には「何でもあり」という解釈もなりたつことを書いているのです。

 それなのに、「『学び合い』=アクティブ・ラーニング」であると主張している」という誤解が生じるのか分かりません。

といいつつ、その理由は分かります。

 理由は簡単です。ちゃんと原典を当たっておらず、それを吟味して批判されているわけではありません。おそらく自分の頭の中で作り上げているのでしょう。つまり、根拠に基づいて否定しているのではなく、そもそも否定したいという結論があり根拠を後付けしているのでしょう。

 困ったものです。

 数学や自然科学の場合だったら、最初に前提とするものを確認し、それが違っているならば、「そこが違うのですね」で終わりです(残念ながら、数学の人でもそれが分からず自分の前提が絶対だと信じ切っている方もおられるようですが)。

 前提が同じであるならば、数学の場合は論理のみ、自然科学の場合は理論と実証データで議論すればいい。当人は認めなくても、第三者は蓋然性の相対的な高さを評価することが可能です。非常に楽ですし、弁証法的な発展も可能です。

 ところが、社会科学の場合、上記のような根拠のない主張にもつきあう必要があります。なぜなら、社会科学の是非は、優れてそれが社会を変えたか否かで評価されるからです。それが面倒ください。

追伸 もちろん、感情的な議論につきあうつもりはありません。私は私の主張の根拠を明示しました。これに比肩する根拠を出せばいい。そして、第三者が判断すればいい。と思っています。ま、多くの人には、どうでもいいことですが・・・・。論理的な議論が出来ればいいのにな。

[]スキルチェンジ 17:21 スキルチェンジ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - スキルチェンジ - 西川純のメモ スキルチェンジ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 回り道と思わず、まずこの記事を読んで下さい。読み終わった後に、ずっと下の文章をお読み下さい。是非、これは守って下さい。そのほうが面白く、私の文章を読めます。

http://blog.btrax.com/jp/2016/08/28/designer-skills/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 未来の話しです。タイトルは「教師に必要なのはスキルアップではなくスキルチェンジ」です。

 

●コアの部分を学校、それ以外を外注

別にそれらの職業が必要とされていなかったり、世の中に無くなったりする事は無いが、テクノロジーの進化と社会における教育の重要性の高まりに合わせ、教える”だけ”の限定的なスキルの教師はよりコストの低い、もしくは無料のネット上の動画を利用したりする事でまかなっているケースが多い。

 以前だったら分厚い参考書を使っていたが、授業のちょっと分からないことをネット上の動画で解決している子どもは少なくは無い。と言うのも、教師は有限の時間しか無く、クラス全員のニーズに個別に対応できないからである。

●教師にとって職能の“コア”とは

では学校教育にとって”コア”となる教師の仕事はどんなものであるのであろうか?それは何かを教えるということを超えた、子どもの人生全体に対する教育的アプローチをし、社会と子どもの幸せを創り出す仕組みを設計する事である。

抽象的な表現で分かりにくいが、教育的思考のアプローチから子どものニーズを割り出し、求められる体験を学校教育での教科学習や課外学習に反映する事や、その教育を世の中に広げブランドを構築する事が今教師に最も必要とされている役割である。

 具体的な役職としては、カリキュラムデザインをする教師や、地域社会のコアとなる教師、などが教育におけるコアを設計する教師職となる。教えるだけの教育はネット上の動画の域を超えず、これまで通りの”Nice to have”的存在で、無いなら無いでも良い、と思われてしまいがちである。

●複数のアクティブ・ラーニング型教師を面接して分かった事

 ここ数週間でアクティブ・ラーニング型教師の募集及び面接を進めた。全国には教員養成系大学及び教員免許を出す大学があり、民間の研修団対もある、加えて、教科や学校段階に特化した短期集中型コースを提供している大学や研修団体も多く、”アクティブ・ラーニング型教師”の肩書きを持つ教師は少なく無い。

 このポジションに応募した人の数は100を超えた。その中で良さそうな候補者数名と最終面接を行なった。最近大学を卒業した人もいれば、10年近くの教師経験のある人もいた。そこで気づいたのは、最近卒業した人は大学でアクティブ・ラーニングの勉強を行い、アクティブ・ラーニングのプロセスとメソッドを一通り身に付けている。

一方で数年以上の教師経験のある候補者の場合、元々教科職人型教師やエンターテーメント型教師からの”職替え”のケースがほとんど。他の指導領域で活躍していたが、最近アクティブ・ラーニングの勉強を始め、今後はアクティブ・ラーニング型教師をキャリアとする事を目標としている。

 この場合、今まで何かしらの教職の経験がある候補者よりも最近学校を卒業している人の方が格段に”アクティブ・ラーニング型教師”としてのスキルが高い。なぜなら彼らはまっさらな状態からアクティブ・ラーニング型のプロセスを一通り身に付けているから。

 実際、”良いな”と思った候補者の何人かは採用通知を出そうと思った頃には他の学校への就職が速攻決まっていた。一方で、他のフィールドでの経験豊富な候補者の場合はそうではないらしい。

●教師としてのスキルチェンジの必要性

 教師としての経験が豊富なのに何故簡単に就職出来ないのか? それは恐らく新しいタイプの教師職のスキルへのアップデートが完了していないからだと感じた。以前の指導スキルに頼りすぎて、アクティブ・ラーニングなどの新しいフィールドのスキルが100%身に付いていない。もしくは”アクティブ・ラーニングなんてちょろい”と思っているのかも知れない。

 これはかなり残酷だと感じた。今まで教師としてコツコツと身につけてつたスキルが時代の変化に合わなくなり、経験の少ない若手の方が適切なスキルを身につけている。今までのスキルの向上だけでは間に合わない。新しいスキルにいちから”変換”する必要がある。

 もちろん教科の背景となる学問や学習者理解の基礎となる心理学や学校制度などの教育の基礎となる知識とスキルは普遍的なものであり、とても重要だ。必要とされる知識、理論、考え方などは変わらない。

●参考: 教師という人達の仕事

 しかし、その重要性が高まるにつれ、教師に求めれる役割がどんどん広がり、変化してきている。ポジションによっては同じ”教師”と付いていても、その仕事内容と求められるスキルが大きく異なるケースも少なく無い。

 例えば教科職人型教師は数年前までは需要の高かったスキルであるが、最近そのニーズは下降している。教科職人型教師からアクティブ・ラーニング型教師に”転職”したいのであれば、スキルの入れ替え=スキルチェンジが必要になるだろう。

●航空パイロットから学ぶ既存スキルの危うさ

 以前に元パイロットの方からも似たような話を伺った。パイロットの仕事は安全に飛行機を操縦する事であるが、同じ”飛行機を飛ばす”というスキルでも、20年前と今とでは大きく異なる。なぜならテクノロジーの進化によりその操縦方法が大きく変わったからである。

 20年前はアナログ中心だったコックピットの計器はほぼ全てデジタル化され、液晶タッチパネルに。当然その操作方法も大きく変化した。ベテランパイロットは新しいコックピットで操縦方法を”学び直す”必要がある。さもなければこれまでのスキルでは操縦不可能になる。

そして、パイロットしての”感覚”が重要だった時代は終わり、複数のセンサーから得られるデータを活用する事の方が重要になっている。そうなってくると職人的なベテランパイロットよりも、パソコンやスマホを触って育って来た新米パイロットの方がより新しい機体の操縦に向いているという。

●現在のスキルセットで通用するのはあと5年

 航空機の場合は機材のアップデートはそこまで頻繁に行なわれないため、この変化は20年の年月を経て訪れたが、教師への変化はいままでは殆どなかった。しかし、時代は変革期である。教師の職能に関して、恐らく現在のスキルセットで通用するのはあと5年程ぐらいで、継続的なスキルチェンジをする覚悟が無ければ教師として生き残って行くのは難しいのかもしれない。

 こらかの教師は常に新しいスキルを身につける必要があり、それは現在のスキルの延長線上には無い可能性が高い。スキルアップではなく、スキルチェンジが必要になる。そのプロセスは厳しい。なぜなら新しい事を学ぶ事よりも、今知っている事を一度リセットして学び直す方が何倍も労力がかかるから。

 そんな点でも教師は残酷な職業である。

16/08/29(月)

[]福島の会 21:43 福島の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 福島の会 - 西川純のメモ 福島の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 10月1日に福島県郡山市で『学び合い』の会があります。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/422698/

[]高校数学 15:32 高校数学 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 高校数学 - 西川純のメモ 高校数学 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「直ぐ実践できる!アクティブ・ラーニング高校数学」(学陽書房 https://www.amazon.co.jp/dp/4313653163)が重版になりました。ご愛顧感謝いたします。

[]奨学金破産の解消法 07:24 奨学金破産の解消法 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 奨学金破産の解消法 - 西川純のメモ 奨学金破産の解消法 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 奨学金破産を解消するために無利子の奨学金を増やすそうです。いいことです。しかし、焼け石に水だと思います。なぜなら、無利子だろうとなんだろうと、五百万円の借金を背負うことは同じで、卒業しても非正規になる時代なのですから。給付型を増やせばいいのですが、同年代の半数が大学に進学する時代です。国家予算を傾けても無理です。

 奨学金破産の解消法は以下のようなものだと思います。私のアイディアではなく、大学進学率が高い諸外国でやっていることです。

 奨学金破産の原因は奨学金ではなく、大学を卒業しても正規採用にならない点です。その原因は正規採用に値する能力、つまり、採用後直ちに給料分稼げる能力を大学が与えていないからです。

 現在、専門職大学を設置しようとしています。専門職業大学では、教員のうち4割以上を、当該分野の実務経験が5年以上ある「実務家教員」にする。卒業単位の3~4割以上を実習科目にし、企業での実習(4年制なら600時間以上)も義務づけられます。この方向性は正しいと思います。が、おそらく大学人はありとあらゆる方法で逃げるでしょう。だって、我が身のクビを縛ることです。そして、文部科学省は外形的に整えられていれば何も出来ないのです。

 じゃ、どうするか?

 大学進学率の高い国では、高校卒業後に直ちに大学に進学するのはトップ大学に進学する一部だけです。多くは就職します。日本もそうなればいいと思います。

 大学で学びたい人は数年間働いて、お金を貯めます。つまり、借金で大学に学びません。それだけの覚悟と意欲を持つ人だけが大学に進学します。働いてから大学に学ぶのですから、働いたことのない高校生とは選択の視点が違います。似非ジョブ型には厳しい目を向けます。結果として本当の専門職大学に学生は集まりますが、似非専門職大学には集まりません。

 じゃあ、我々教師(特に高校教師)は何が出来るか?

 偏差値60を下回る子にはジョブ型大学を薦めるべきです。

 偏差値55を下回る子には大学進学は勧めず専門学校を薦めるべきです。そして、それを上回ることを学びたいならば、お金を貯めて大学に進学することを勧めてください。借金するとどうなるかを教えてください。

 中学教師は何が出来るか?

 偏差値60以上の子どもには、海外進学を視野においている高校を薦めるべきです。今後の大学入試は海外と同じような試験をするようになります。

 それ以下の子どもには、職業科高校、もしくは就職指導がしっかりしている普通科高校を勧めるべきです。なお、大学推薦の枠があることを売りにする似非普通科高校の職業科高校を見分けましょう。

 では、小学校教師は何が出来るでしょうか?

 高校、中学での進路指導が機能するには、小学校段階でキャリア教育が「完成」していなければなりません。全ての子どもが同じ中学に進学し、多くの子どもが普通科高校に進学するという単線型の教育システムの日本の教師は意外でしょうが、歴史の古い欧州の学校は中等教育で職業科と普通科にハッキリ分かれます。そして、多くは職業科に進学します。そして、日本もそのような方向に進みます。進みきれないから、奨学金破産のような問題が起こっています。

 だから、小学校では「仕事に就きたいな」ではなく、「どんな仕事に就きたいか」であり、その子どもの指向性にあった中長期の職業体験をさせるべきなのです。

 だから、中学校、高校の先生はもちろんですが、小学校の先生に「学歴の経済学」、[アクティブラーニングによるキャリア教育入門]を読んで欲しいと思っています。お願いだから、「それは中学校、高校でやること」と先送りしないでください。そんな余裕はないのです。

追伸 私は「日本を変えよう」とゼミ生や同志に語ります。多くの人は「まあ、西川先生はね」と思っているでしょう。ある同志が、NHKの奨学金破産の特集を観て「日本を変えよう」と思ったそうです。ありがたい。私は25歳の時に、最悪の状態の子どもを嫌と言うほど見てきました。それはトラウマであり、原体験です。おそらく死ぬまで逃れられない。だから、難しくても、もしかしたら不可能だとしても、もがきます。

 今の時代、多くの学校の教室にいる子どもの3割から4割は確実に、私が定時制高校で教えた子どもと同じ状態に陥ります。

2947

16/08/28(日)

[]メダル 18:18 メダル - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - メダル - 西川純のメモ メダル - 西川純のメモ のブックマークコメント

 オリンピックの熱も冷めたところで、ちょっと気になることがあるので書きます。専門家としてではなく、一市民として違和感を覚えたので書きます。

 選手に公費が費やされ結果を出さないことを非難する人に対して「私たちには国から教育費が支払われる。結局のところ、教育した人が成熟し納税をすることで、国家が円滑に回っていく。当然それらはポートフォリオとして捉えられ、すごく優秀でMBAを取得したくさん納税してくれる人もいれば、生活が苦しく生活保護をもらう人もいる。」と為末さんは書かれているようです。(http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/15/tamesue_n_11536166.html

 しかし、教育に対して国が予算を付けるのはリターンを期待してではなく、日本国憲法第26条に基づくものだと理解しています。その他、福祉等に税金が使われるのは基本的人権に基づくものだと理解しています。そのような公費はリターンがなくても、やらねばならない予算です。だから、それを理由にするのは論理のすり替えのように思います。

 逆に為末さんの論理が正しいならば、世の中にある「税金の無駄遣い」と言われるものは全てOKになります。公費が投入されたならば、一定以上のリターンをする責任があると思います。

 なお、教育で例を出した点に違和感を覚えましたが、その責任を個人に押しつけるのは私も反対です。だって、選手派遣を決めたのは当人では無く組織なのですから。おそらくアスリートだった為末さんは個人に対して責任を問う声に対して義憤を覚えたのだと推察します。その気持ちはよく分かります。

追伸 言うまでもないですが、教育に対して予算を付ける事に関してリターンは求めるべきでは無いです。しかし、その予算に見合った結果は求めるのは当然です。非効率な予算執行は非難されますものね。

[]教師 15:17 教師 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教師 - 西川純のメモ 教師 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今の授業を野球に置き換えれば、キャッチャーが教師です。授業というプレーを一緒にしながら、全体を俯瞰し指示を与えます。『学び合い』では教師は監督です。プレーはしません。子ども達というプレーヤーをまとめ、最高のチームにするのが仕事です。さて、どちらが教師の仕事でしょうか?

16/08/27(土)

[]イノベーター・アリーアダプターの方へ 10:21 イノベーター・アリーアダプターの方へ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - イノベーター・アリーアダプターの方へ - 西川純のメモ イノベーター・アリーアダプターの方へ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』のテクニックはほぼ完成されていると思います。あれだけ超シンプルで、幼小中高高専大学のどの学校段階でも同じで、どの教科でも同じです。そして二十年以上、数千人の人が実践しているのです。起こるような問題は出尽くしており、それに対して多くの先人が実践し、解決策を積み上げています。それを整理したものを私は本に書いています。

 しかし、うまくいかないことがあります。『学び合い』のテクニックが不備であるためではありません。『学び合い』のテクニックを本に書かれている通りにやっていないからです。しかし、仕方がありません。人は既存の知識理解によって物事を理解する。そのため、文章を読んでもそれを既存の知識理解に押し込めてしまいます。

 以上を避けるには、テクニックの背景、理論を理解する必要があります。そのために本を書きました。2種類の「手利き」です。

 これから『学び合い』を実践される方も、もちろん、実践している人も読むことを薦めます。私の本に書いている「1行」の裏に、どれだけ膨大な過去があるかが垣間見れます。

 ちなみに、「おばかな」私の若い頃の姿も紹介しています。今思い出すと、赤面するほど、お馬鹿で、変な男でした。

http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/interview/?id=20160564

16/08/26(金)

[]失敗 10:37 失敗 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 失敗 - 西川純のメモ 失敗 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今、新しい本の企画を考えています。以下の通りです。いっしょに考えてくれる方募集します。

 

 タイトルは「私は「これ」で『学び合い』を失敗しました」

副題は、『学び合い』させる成功のポイントです。

現在、『学び合い』がうまくいっている人も、昔は『学び合い』に失敗したことがあります。

 その人に昔を思い出してもらい

 何故『学び合い』に取り組もうとしたのか?

どんな失敗をしたのか?

失敗からの復帰のきっかけは何か?

今考えると何が原因か?

失敗しないためのポイントは何か?

失敗した場合の復帰方法は何か?

何故、失敗にめげなかったか?

 を書いてもらいます。

 で、公募です。

 このような本を書きたいと思う人、私にメール下さい。(FBのメッセージは不可です)

 応募の条件は以下の通りです。

 これから『学び合い』にトライしようとする人、トライしている人用の本です。そのため、私が本で例示している超シンプルな『学び合い』を実践している方。

 かつ、上記を4月1日から3月31日の1年間以上、通しで『学び合い』を実践した方。

  かつ、一人も見捨てない教育・社会を実現しようとする方。

 我こそはと思う方は、

 氏名、勤務学校(中学校、高校は教科名を含む)、『学び合い』歴(何年)を書いて

 何故『学び合い』に取り組もうとしたのか?

どんな失敗をしたのか?

失敗からの復帰のきっかけは何か?

今考えると何が原因か?

失敗しないためのポイントは何か?

不幸にして失敗した場合の復帰方法は何か?

何故、失敗にめげなかったか?

現状はどうか?

 について各2行程度のことを書いて下さい。先に述べたように、これから『学び合い』にトライしようとする人、トライしている人用の本ですが、『学び合い』歴の長い方の場合、最初の山を乗り越えてからしばらくして壁にぶち当たる場合があります。その場合は、それを書いていただければと思います。

 なお、人選は私にご一任下さい。

先に公募しました高校英語の『学び合い』本に興味のある方「も」お願いします。

[]語り方 08:24 語り方 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 語り方 - 西川純のメモ 語り方 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私の政治的信条は別においての話しです。と最初に語ります。

 時の権力者に反対意見があることは健全です。かつて久米宏さんが「権力者が正しいとしても、それを批判するのはマスコミの責務だ」というようなことを言っていました。なかなか面白い意見だと思います。

 が、言い方はあるように思います。

 ネットサーフィンをしていると、時の権力者をヒトラーになぞらえ、過去のおぞましい事件の予兆であると書く記事があります。書く方の気持ちは分かります。しかし、方法が稚拙だと思います。

 その記事によって、その方の反対者は変わらないでしょう。むしろ、確信を深めると思います。そして、その方の賛成者は変わらないでしょう。もともと、そう思っているのですから。実はターゲットは中間層です。その人が「ホロコーストの前兆だ」と書いた記事を見たらどう思うでしょうか?おそらく、その先は読まないと思います。読んだとしても、一つの極論であると感じると思います。

 マーケティングには対象を絞ったセグメンテーションが必須です。過激なメッセージは有効では内容に思います。

 もしかしたら「おいおい、おまえも過激だろ」と突っ込まれそうですね。私の場合は、『学び合い』の確信犯」+「現状の教育に疑問を持っている人」がターゲットです。特に後者。それ以外の人は、私が伝えた『学び合い』の確信犯」+「現状の教育に疑問を持っている人」がすればいいと思っています。

 反対者に合わせてマイルドにすると、意味不明になりますのでしません。

 少なくとも、個人特定した人格攻撃はしないようにしています。

[]引退 07:09 引退 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 引退 - 西川純のメモ 引退 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 息子は地域の進学校で学んでいます。息子を見ていると、進学校の子どもはこうやって勉強しているのだということが分かります(私がさせているのですが)。振り返って、自分を省みると小中高と全く勉強していません。私は小中高大大学院の全てにおいてノートを書いたことがありません。塾・予備校に通ったことはありません。私の出身高校は、時効だから言いますが、文化祭・体育祭の打ち上げを飲み屋でやるような学校で、1学年450人で大学に進学するのはごくごくわずかな高校です。私は高校3年の1年間だけまじめに勉強して筑波大学に滑り込みました(おそらくギリギリ)。

 じゃあ、勉強もせずに何をしていたか。クラシック音楽を聞いていました。本を読みまくっていました。蝶を捕っていました。

 しかし、受験勉強に入る際にそれらを封印しました。そして、大学院に入る際に、生活リズムを超シンプルにしてマシーン化しました。その結果、クラシック音楽や本を楽しむことは殆どありません。しかし、その時の感覚は未だに忘れたわけではありません。

 だから引退が楽しみです。マシーンであることを解除し、趣味を楽しみたい。そうできる準備を続けています。

追伸 ふと思います。私は日本の受験より、アイビーリーグの受験に合っているのではないかなと思います。

[]アドバイス 06:25 アドバイス - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - アドバイス - 西川純のメモ アドバイス - 西川純のメモ のブックマークコメント

 若い人にとって年長者は頑迷で愚かとしか思えない場合があります。私もそう思ったことがあります。

 しかし、頑迷で愚かなと思える人は年齢に関係なく存在します。その人たちが集団の不易なものを守っています。そして、頑迷で愚かな人と同じだけ、革新的で賢明な人が存在します。

 もし、あなたの考え方が革新的で賢明ならば、頑迷で愚かな人と議論するのは時間の無駄です。革新的で賢明な人と議論しましょう。特に、年齢の異なる、あなたより権力・影響力を持っている革新的で賢明な人と議論しましょう。

 もし、あなたより権力・影響力を持っている革新的で賢明な人に出会わないならば、そのような人がいないのではありません。可能性は二つです。

 第一は、自分の狭い「村」の中でしか探そうとしているからです。自分のネットワークが単純で貧弱であるからです。あなた自身が社交家になる必要性はありません。多様なネットワークを持つ人と繋がるべきです。

 もし、そのような人と繋がっていないとしたら第二の理由です。

 あなた自身が頑迷で愚かだということです。

 本を読み、自分で考え、人と語り合いましょう。特に重要なのは、年長者の話を黙って聞くことです。私の尊敬する大学人から聞いたことです。曰く、「出世できる人は、人の話をしっかり聞いて無視できる人」。

 しかし、上記が出来ないならば、どこまでいってもノイジーマイノリティで終わり、何らのことを出来ず、自己憐憫と社会への恨み言を言うだけになります。

 私の本質は、頑迷で愚かです。ノイジーマイノリティです。が、なすべきものがあり、なしたいと思っています。だから、多様なネットワークのある人と繋がり、己の行動をチェックしてもらっています。

追伸 尊敬する大学人から頑迷で愚かな人とつきあうのを楽しみなさいと言われました。二十年たっても、それは出来ません。どう考えても苦痛です。何よりも、面倒です。ただ、私にとって頑迷で愚かだと思える人がいることが集団を健全にすることは理解できるようになっています。

16/08/25(木)

[]シンプル 22:07 シンプル - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - シンプル - 西川純のメモ シンプル - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私の提案している『学び合い』はものすごくシンプルです。何故か?

 一人も見捨てたくないから。だから、子どもの多様性を前提としています。子どもという子どもはいません。

 教師の方法を複雑にすれば、一部の子ども(もしかしたら大多数の子ども)にとってフィットするかもしれません。しかし、一部の子どもにはフィットしなくなります。だからシンプルなのです。子どもが方法を複雑にすればいい。教師が方法を例示するのはOKです。しかし、それを選択するか、否かは子ども主体になるべきです。

 じゃあ、私が本で書いてあるシンプルな方法が最善な方法か?そんなことありません。事実、西川ゼミでは私が書いてある方法を使いません。というか、いわゆるテクニックは何もありません。達成すべき目標を語り、学生が活躍できる環境を保証すること。そのために、政治を行い、予算を獲得することをやっています。つまり、本で書いてあるテクニックは「心」さえあれば不要です。が、あまりにも抽象的で分かりづらい、だから、安定した結果を出せるテクニックを提案しています。ただし、これは子どもにとってのテクニックではなく、実践する教師が安心するためのテクニックの方が圧倒的に多いのです。

 もう一つの方向で進化させることが出来ます。それは子どもたちに与える課題です。その課題が抽象的であり、難しいとき、結果は安定します。具体的でありすぎれば子どもの自由度を奪います。簡単であれば、手を抜くし、エゴイズムが出てきます。教師の力量とは、その抽象的で、難しい課題を子ども集団がやろうと思うような語りを出来ること、それを可能とする心があることです。

 以上、超難解な文章でした。

追伸 上記は難解ですが、校長と教諭との関係に置き換えれば自明になります。

[]政治 21:33 政治 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 政治 - 西川純のメモ 政治 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 若い人が己の考えを正しいと思い、それを主張することは当然です。現状に不満を持ち、他者を非難することは当然です。そのような人がいるから健全でいられます。不易なものを守るためには、革新を内在しなければなりません。革新を内在しなければ、不易なものは緩慢に衰退し、破滅します。

 ただ、全ての革新が次の時代に繋がるわけではありません。その多くはごく短期間に滅亡します。では、滅亡するか、繋がるか。それに関して私の考えがあります。思い出話です。

 私は理科コースに採用され、理科教育学の助手、助教授となりました。理科コースでは理科教育学の地位は相対的に低いものでした。ところが、学生のニーズは高く、社会的要請も理科教育を求めていました。しかし、当時の理科コースにおいては、純科学の成果を一部簡易化した教材を開発することこそが理科教育学であり、学習者理解は理科教育学ではないと思われていました。

 私は徹底的に理科コースの人と議論しました。徹底的に議論につきあってくれる人がいました。しかし、もともとのベースが違います。その人が「西川さん、あなたは理科コースを出て行って、あなたの理想とするべき組織を作るしかないよ」と言われました。当時の私は38歳の助教授に過ぎません。当然、その人は「そんなの出来ないでしょ。だったら、理科コースの論理に従いなさい」という意味で語ったのだと思います。

 しかし、私はその人の言葉通りの行動をしました。当時の橋本内閣は教員養成系学部の定員削減を各大学に求めました。時の学長、副学長はその対応策を求めていました。私のアイディアをその削減案に対応する形で整理し、時の学長、副学長にアイディアを提案しました。そして採用されました。

 私をかわいがってくれた3人の中堅教授と、私と同い年の助教授の5人でチームを組んで新コースを立ち上げました。

 新コースは成功しました。私が思ったように、理科を学びたい人たちは新コースに流れました。

 しかし、しばらくして不満を感じました。そして、同じように時の学長(先に書いた新コースの立ち上げを一緒にした教授の一人)に直訴して現教職大学院が生まれました。

 私が望んだこと、それは大多数の人が望んだものではありません。そして、その時、私の所属した組織においては圧倒的大多数が望んだことではありません。しかし、私が望んだことを理解してくれた人がいました。それには、大学の意思決定をするような人もいて、私と一緒になって新組織に参加してくれる人もいて、サポートしてくれる事務の方もいました。だから形になりました。

 長々と書きましたが、ようはこうです。

 若い人が何かをなそうとしたとき、それが通るか否かは、大多数に受け入れられるか否かではありません。みんなが受け入れられるもの、それは現状維持しかありえません。しかし、革新の中には一部の人、それも力のある人に受け入れられるものであるならば、形になることも出来ます。

 そのような人を引きつけられないとしたならば、結局、独りよがりであり、考え方が浅いものであることを意味していると思います。ただ、引きつけられない人は、自分の考えの浅さを理解せず、世の不合理を嘆き、憤るだけでしょう。仕方がありません。上記の仕組みを教えてもらえなかったか、教えてもらっても理解しようとしなかったのですから。

 いずれにせよ。結局、結果が全てを明らかにします。

[]越後『学び合い』の会 18:25 越後『学び合い』の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 越後『学び合い』の会 - 西川純のメモ 越後『学び合い』の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 10月7日、8日に上越で越後『学び合い』の会を開きます。授業公開や分科会があり、盛りだくさんです。私や小野島校長の講演もあります。もう一つあります。我がゼミ生です。今の時代に、『学び合い』を学ぶために2年間という時間と、学費を払う、愛すべき、面白い、生物を見に来て下さい。自慢のゼミ生です。http://bit.ly/2bhUsR4

[]『学び合い』スタートアップ 16:27 『学び合い』スタートアップ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 『学び合い』スタートアップ - 西川純のメモ 『学び合い』スタートアップ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』スタートアップが第11刷りとなります。累計2万4000部です。教育書としてはベストセラーと言っていいと思います。天国のジーンへも伝わると思います。

[]違い 15:24 違い - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 違い - 西川純のメモ 違い - 西川純のメモ のブックマークコメント

 学び合いか否かは子ども達が関わることを教師が求め、子どもが関わっているか否かで判断できます。

 『学び合い』か否かは子ども達に一人も見捨てないことを教師が求め、子ども達が一人も見捨てないか否かで判断できます。

全く異質です。

 『学び合い』と学び合いは別物です。親バカとバカ親との違いぐらい。

[]無能 12:41 無能 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 無能 - 西川純のメモ 無能 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 キツいことを書きます。

 司馬遼太郎は国盗り物語の中で「君主は無能こそ悪である」と述べています。責任あるものは、無能は罪なのです。

 私は三十年以上前の高校教師だったときの己の無能さを責め続けています。知らなかった、ではすまないのです。知る努力をしなかった、知って行動しなかった、それは責任を負ったものにとっては「悪」です。

[]茨城の会 12:02 茨城の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 茨城の会 - 西川純のメモ 茨城の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 10月1日に茨城県石岡市で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/421545/

[]長野講座 09:30 長野講座 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 長野講座 - 西川純のメモ 長野講座 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 9月6日に長野県総合教育センターで講演をします。県外の方でご希望の場合は、私に連絡下さい。

http://www.juen.ac.jp/kj/pdf/20160412-2.pdf

[]学校観 08:20 学校観 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 学校観 - 西川純のメモ 学校観 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「多様な人と折り合いをつけ自らの課題を解決すること」ができる子どもを育てることが学校教育の目的であると語るのが『学び合い』の学校観です。このたった24文字にどれほどの情報量があるか。

 例えば、多様と一言に言いますが、二十年以上の『学び合い』研究の中でそれは深化しています。最初は健常児、それがグレーゾーンの子どもも含め、特別支援学級の子どもも含め、ありとあらゆるタイプの知的障害、情緒障害を含めています。そして、現在では、保護者集団、地域集団さえも包含しています。

 しかし、多くの場合は、無意識に一部の子どもを除外しています。現状の授業では、そうしない限り心を病んでしまうからです。そして、知的な障害を持つ子ども以外全員が難しい課題を解けたとき、思わず「みんなできたね」と言ってしまうのです。心は言葉に現れ、ボディランゲージに現れます。

 折り合いという言葉も意味深い。仲良くなることを求めていません。そして、全ての人と

つきあえることも求めていないのです。あくまでも集団の中での凝縮力が大事なのです。これは良い職場の人間関係と同じです。腹の中でどうおもっているか、また、実際に話さない人が職場にいてもいいのです。集団としてパフォーマンスを高められる行動を一人一人が出来ればいい。

 自らの課題を解決、という言葉も意味深い。なぜなら、これは「徳」ではなく「得」で動くべきだと語っているのです。だから、子どもに損得勘定で語ることが出来ます。おそらく、多くの教師がやっていないことだし、それはいけないことだと思っていることだと思います。しかし、そうしない限り、中長期にわたって行動を維持することは出来ません。滅私奉公出来るのはせいぜい1ヶ月ぐらいです。

 ざっと考えても24文字の言葉には以上のものが含まれています。そして、それ以上のものを膨大な学術論文が支えているのです。さらに言えば、諸般の事情で論文に出来ない学術デーからもです(これは主に口伝で伝えています)。

 しかし、このことを理解したらOKという分けではありません。以上のものを伝えたゼミ生でも卒業・修了後に維持できる人ばかりではありません。それは「一人も見捨てず」がどれほど深く刻まれているかであり、それは、私の教育では無く、その当人が過去にどのような苦しい経験をしたかに依存しています。そして、それが有ったとしても、一人も見捨てずを「自分一人」で維持できるのは困難です。私の管理下から離れたとき、置かれた状況で苦しい思いをして、自らを救うために子ども達を見捨てることを合理化することはゼミ生のみならず非難されるべきものでは無いのかもしれません。

 結局、全体を変える方が、局所的な問題解決より、可能性が高いというセオリー通りの結論になります。

[]根幹 06:54 根幹 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 根幹 - 西川純のメモ 根幹 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は『学び合い』のテクニックは完璧でもないし、絶対でもないと思っています。しかし、学校観、子ども観は完璧で絶対だと思います。なぜなら、私にとって「一人も見捨てず」は絶対であり、それを可能とすると「したら」学校観と子ども観は完璧だからです。

 いい授業をしたい、この「いい」は多様です。もし、「一人も見捨てず」以外を最上位に位置づけるならば、学校観、子ども観は絶対でもないし完璧でもない。ましてやテクニックは完璧でもなく、絶対でもない。

 もし、「一人も見捨てず」が絶対である人であるならば、『学び合い』のテクニックをつまみ食いは出来ます。他のテクニックと併用できます。もともと授業能力のある「ごく一部」の方はそれをうまく出来ます。が、「一人も見捨てず」を突き詰めるならば、学校観と子ども観にいたり、その結果として超シンプルな『学び合い』になるはずです。

 しかし、「一人も見捨てず」が絶対でないならば、つまみ食いをして併用すればするほど、『学び合い』の強力さを失います。なぜなら、『学び合い』の驚異的な成果の根幹は子どもに「一人も見捨てず」と語ることから生じるのです。それによって、2割の子どもが、「みんなと多様な方法を柔軟にやりつづける」からです。そして、その2割は教師の行動を中長期に観察し、求めている言葉にぶれがあるかないかを判断しているからです。2割の子どもが「ぶれ」を感じたら動きません。結局、教師一人が主に頑張り、教師が主に光る授業になります。そして、従来型の価値観から賞賛される教師になるのです。

 大部分の教師は、頭の中が「一人も見捨てず」で満ちあふれる経験をしていない。また経験をしたとしても、それが頭から消えない人は少数です。でも、います。フォーラムにおける1時間は、その人たちへ、その人になり得る人たちへのメッセージでした。

 その人たちにしか分からないメッセージです。

 『学び合い』を学び、その良さを分かった人は二通りに変容します。その違いは「一人も見捨てず」の一点で、自身を見返し続けられるか否かです。

 その人たちが全員である必要はありません。そんなの不自然ですし、不健全です。しかし、2割程度はいて欲しいと願います。そうしたら日本中の子どもが見捨てられない。

追伸 もし、「一人も見捨てず」に関して、学校観、子ども観、そして、それに一対一対応できる『学び合い』のテクニック以上のものがあるならば、私はその瞬間にそれにひれ伏します。しかし、それはあり得ないと理論的に、かつ実証データから確信しているので、『学び合い』の学校観・子ども観が絶対であり、完璧であると思っています。そして、それを乗り越えるとしたら、現在の『学び合い』が成長した形しかあり得ないと思っています。

16/08/23(火)

[]恐るべし役人 21:33 恐るべし役人 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 恐るべし役人 - 西川純のメモ 恐るべし役人 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今日、なにげに2016年3月に発表された「3ポリシーの策定及び運用に関するガイドライン」を読み直してみました。その中に、以下があります。

 

ディプロマ・ポリシー及びカリキュラム・ポリシーを踏まえるとともに,「学力の3要素」を念頭に置き,入学前にどのような多様な能力をどのようにして身に付けてきた学生を求めているか,入学後にどのような能力をどのようにして身に付けられる学生を求めているか等を,できる限り具体的に示すこと。

入学者選抜において,アドミッション・ポリシーを具現化するためにどのような評価方法を多角的に活用するのか,それぞれの評価方法をどの程度の比重で扱うのか等を具体的に示すこと。

 その際、何故か「学力の3要素」が強調されていることが気になりました。ぞくぞくっと感じました。

 そこで学力の3要素を調べてみると、現学習指導要領では以下の通りです。

  (1)基礎的・基本的な知識・技能

  (2)知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等

  (3)主体的に学習に取り組む態度

 それに対して、高大接続プランでは以下の通りです。

(1)知識・技能,(2)思考力・判断力,表現力等の能力,

(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

 

 どこが違うか?

 3番目に「協働」が入っている点です。私の直感があたりました。

 

 これから各大学はアドミッション・ポリシーを作らなければなりません。3ポリシーの中で一番具体的に書かねばならないのです。他のポリシーは美辞麗句で書いたとしても、それを具現化するものを「端的」に示さなければならないのです。

 さて、3ポリシーの通達を読み返してください。

 各大学は、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を測定する方法を具体的に示さなければならないのです。それもディプロマ・ポリシーやカリキュラム・ポリシーに書いたと同じ比率でやらねばなりません。

 「協働」をどうやって測定するか?

 各大学の知恵が見えます。そして、入試に反映します。

 トップ校以外も、アクティブ・ラーニングに対応しなければなりません。

 何気ない言葉の意味が読み取れたとき、にやつきます。

 恐るべし役人。

[]道徳本 21:17 道徳本 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 道徳本 - 西川純のメモ 道徳本 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『アクティブ・ラーニングを実現する!『学び合い』道徳授業プラン』(明治図書 http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/interview/?id=20160241)の4刷増刷決定しました。道徳本の多くが苦戦している中での善戦です。やはり正鵠を得ている証拠だと思います。人との関わりを扱う道徳を学ぶなら、人と人と関わりながら学ぶべきだという当たり前のことを提案している本です。

[]新宿の会 06:10 新宿の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 新宿の会 - 西川純のメモ 新宿の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 8月28日に新宿で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/421258/

16/08/22(月)

[]近づいている 06:40 近づいている - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 近づいている - 西川純のメモ 近づいている - 西川純のメモ のブックマークコメント

 前日を含めての3日間の『学び合い』フォーラム。

 感じるのは、感謝、です。

 どんどん、私の必要感がなくなっていくのがありがたい。

 引きこもり生活が近づいている。

[]千葉の会 06:15 千葉の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 千葉の会 - 西川純のメモ 千葉の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

9月3日(土)13-17時、第32回アクティブラーニング『学び合い』千葉の会です。今回は会場を幕張に移します。お誘いします。

詳細及び参加のお申し込みは、こちら↓

http://kokucheese.com/event/index/420670/

をご参照ください。

motoryoumotoryou2016/08/22 23:33お世話になりました。ありがとうございました。ぐるりと回って東松島市コミュニティセンターに戻ってきました。

jun24kawajun24kawa2016/08/24 19:34一回り。隔世の感がありますね。

16/08/21(日)

[]大阪の会 22:04 大阪の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 大阪の会 - 西川純のメモ 大阪の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 9月24日に大阪で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/418409/

[]『学び合い』フォーラム 06:35 『学び合い』フォーラム - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 『学び合い』フォーラム - 西川純のメモ 『学び合い』フォーラム - 西川純のメモ のブックマークコメント

 一昨日から宮城に入り、昨日から『学び合い』フォーラムです。

 教員は様々な会に参加します。しかし、その年齢構成は偏っていませんか?

 とりあえず自分の授業能力を高めたいと思う人のための会は、二十代前半の人の割合が非常に高くなります。

 一方、官製研修の場合、中堅が多くを占めます。

 そして、戦後復興の中で生まれ、民主主義の看板を掲げた会の場合はベテランが多くなります。

 でしょ?

 ところが『学び合い』の会には、学生、若手、中堅、ベテラン、そして退職された方という多様な年齢層の人がバランスよく参加しています。職階も、教諭、主任、主幹、教頭、校長が、そして行政もバランスよく参加しています。さらに教員ばかりではなく、企業の方保護者の方も参加しています。そして、ゴチャゴチャと学び合います。

 これが心地良い。というか、ゴチャゴチャしていない会は息苦しい。こんな会が『学び合い』以外にほぼ皆無であることを残念と思います。これは、その会が掲げている理念・ミッションの普遍性に依存するのでしょう。

 私は講演会の時は憑依したように語ります。が、それが終わったとたんにおじさんに戻れます。それが心地良い。

 今日は何も仕事がありません。ゆっくりと楽しみます。

16/08/20(土)

[]千葉の会 07:49 千葉の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 千葉の会 - 西川純のメモ 千葉の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

9月3日 土曜日 13:00-17:00、

千葉市内 幕張本郷周辺の会場で開催いたします。

(会場のご案内は、参加受付メールに記載します)

主催者の案内は以下の通りです。

詳細及びご参加申し込みは ↓

http://kokucheese.com/event/index/420670/

今回の話題提供は、

大野裕孝さん(公立中学校教諭)の

数学実践報告と、本日・明日と行われる「教室『学び合い』フォーラム(宮城県東松島市)」の参加報告と、

もう1つ(未定・話題提供者募集中)

の予定です。

なお、懇親会は幕張本郷駅か会場周辺の居酒屋さんでワリカンで行いたいと思っていますが、

人数によって、場所を決めたいと思います。

お早目のご参加申し込みをいただけますと助かります。

http://kokucheese.com/event/index/420670/

皆様にお会いできますのを楽しみにしています。

また、話題提供をどうしようかお悩みの方、ご相談ください。

アクティブラーニング『学び合い』事務局

16/08/18(木)

[]次 22:19 次 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 次 - 西川純のメモ 次 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 アクティブ・ラーニングが一段落した後の「次」は何だろう?と考えました。私の頭に浮かぶのは「よい子の反乱」です。これが起こったら学級崩壊・学校崩壊より、遙かに深刻です。従来型の教師は対応不可能になります。

 非常に嫌なことを書きます。

 江川達也さんが書いているように、教師になる人は成績トップの人ではありません。成績中の上の人です。その人たちの描く理想の教師、教師の業界で神のようにあがめられる教師、そのような教師を成績トップの子はせせら笑っているのです。ただ、彼らは賢いので反乱しません。なぜなら、教師以外のツールがなかったから。

 しかし、教師以上のツールがあふれる時代になれば、教師に従うメリットはないのです。そして従来型の教師が提供するものは、エリートへの道に資するものでないことがハッキリします。

 成績トップの子どもが礼儀正しく、賢く反乱すれば収拾不能です。

 歴史をひもとけば、反乱は農民の散発的に始めます。しかし、それらは組織だった正規軍に負けます。しかし、エリートがそこに参加するとき、正規軍が負けるのです。

 私のブログ、FBを長く読んでいないと意味不明かもしれません。すみません。

追伸 以上を恐れている教師は、ほぼ皆無です。子どもたちより、教師の方が権力があると思い込んでいる人ばかりです。私は教師人生最初にそれに気づくことが出来ました。これは今は幸運だと思っています。

[]野球部帝国主義 06:50 野球部帝国主義 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 野球部帝国主義 - 西川純のメモ 野球部帝国主義 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 普段は特定される対象に対して非難はしません。いらざる軋轢を生じますから。しかし、教師として怒りを抑えられません。この記事の範囲内という前提で書きます。

 野球部帝国主義には反吐が出る。

 営利目的の高校野球に反吐が出る。

 一番、怒りを感じるのは、「この種のことに関して決定権が何故子どもにないか?」です。子どもたちが「積極的」に断念すると意思決定をしないならば、コンテストに出るのが順当な筋です。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160817-00010003-nishinp-soci.view-000

[]狂乱の次に来るのは何か? 06:28 狂乱の次に来るのは何か? - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 狂乱の次に来るのは何か? - 西川純のメモ 狂乱の次に来るのは何か? - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今は、「アクティブ・ラーニング」のバブルの時期です。しかし、バブルははじけます。多くの人は必死になってアクティブ・ラーニングを理解しようとしています。やがて、その人なりの落としどころに落ち着きます。

 今、「アクティブ・ラーニングの次」を頭に描いている人もいます。

 その圧倒的大多数は「行きすぎた振り子は揺り戻される」、つまり、元に戻ると考えています。だから、しばらくクビをすくめて嵐が過ぎるのを待てばいいと思っているのです。(100%確実ですが、こう思っている人は、現在の学習指導要領の基となった中央教育審議会の答申を読んでいません。読んでいれば、振り子だなんて思うわけないですから)

 振り子は同じ範囲を行きつ戻りつします。ただし、それは振り子をつるしている位置が変わらない場合です。しかし、その位置が変わったことがアクティブ・ラーニングの本体であると理解する人も少数います。

 その中の大多数の人は、クラス・学校の範囲内で考えます。結果として、授業改善となります。

 しかし、ごくごく少数の人は、社会の変化の中の表れととらえます。そのため、社会との関わりで物事を考えます。私はそれが「アクティブ・ラーニングの次」だと考えており、そのような立場の人を増やしたいと思っています。

 私は「学歴の経済学」(学陽書房)を出しました。それに対して、ツイッターのツイートの中には、『学び合い』の私が無関係な本を出していることを違和感をもち、私が大丈夫かというツイートがありました。上記の意図が分からねばそうでしょう。私は授業改善ではなく、教育改革を狙っています。それによって社会改革を願っています。そうしない限り、全ての子どもを救えないから(もちろん教師も)。

 社会科学の研究者である私は二つのことを両立させねばなりません。それは多くの人がより理解できるようにする成果の生産、と、多くの人が理解できないようなその先を考えること。一方だけ出来る人は山ほどいます。不遜ながら、両方できる人はごくわずかです。

[]アクティブ・ラナーを育てることより 06:28 アクティブ・ラナーを育てることより - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - アクティブ・ラナーを育てることより - 西川純のメモ アクティブ・ラナーを育てることより - 西川純のメモ のブックマークコメント

 戦後、日本の経済・産業界は初等・中等教育における理科教育の振興を政府に提言しました。貿易立国日本のために科学・技術力を高めたいと思ったからです。理科教育への予算とそれはきわめて一致します。ところがしばらくすると急激にそのような提言は影を潜めました。その代わりに高等教育における理学部、工学部の振興を求めるようになりました。何故でしょうか?

 日本が必要な理科系の人材はそれほど多くはなくてよく、そのような人材は初等・中等で特別に何かをしなくても育つことを知ったためだとおもいます。だから、そのような人材が進学する大学へ予算をかけた方がコストパフォーマンスが高いのです。

 アクティブ・ラナーという言葉が出てきました。それを主体的・協働的な学習者と理解します。さて、子どもたち全員がそのような学習者になると思いますか?私は無理だと思います。「無理でも頑張る」という精神論は有害だと思います。むしろ、無理だということを認めた上で、どうするかを考えるべきだと思います。

 アクティブ・ラナーは特段の教育をしなくても一定数は生まれます。むしろ、積極的な教育をしない方がいい。なぜなら、教師の中でもアクティブ・ラナーの人は少ないからです。同僚を見回してください。本を読んだり、研修会に参加・主催したりする人がどれだけいますか?あわてて補足しますが、私は非アクティブ・ラナーがダメだとはもうしません。むしろ集団全体がアクティブ・ラナーだったら危ういと思います。

 さて、そんな非アクティブ・ラナーである教師が、アクティブ・ラナーにする教育が出来ますか?私は出来ないと思います。むしろ自分の鋳型にはめ込み非アクティブ・ラナーにしてしまいます。どうしたらいいか?

 アクティブ・ラナーは関係の中で生まれます。だから、非アクティブ・ラナーの集団の中にいて、集団としての課題を与えれば自ずと成長します。そのような中で主体的・協働的な若手が職場で育っているでしょ?

 さて、大部分の子どもは非アクティブ・ラナーです。その子たちはどうしたらいいでしょうか?アクティブ・ラナーの子どもに繋げればいい。全ての子どもをアクティブ・ラナーにすることは出来なくても、全ての子どもをアクティブ・ラナーに繋げれることが出来ます。それによって全ての子ども「たち」はアクティブ・ラナーになることが出来ます。

16/08/17(水)

[]寓話 22:33 寓話 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 寓話 - 西川純のメモ 寓話 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 差し障りがあるので、寓話で表現します。

 会社には生産部門と営業部門というものがあります。営業はお客様の声を聞き、それに反応します。生産部門は社員の実態を知っており、それに合わせます。二つは利害が一致しませんので、大抵は仲は良くない。しかし、営業だって、作れないものを作れと言っても無理だと言うことは分かっています。生産だって、売れなければ会社が潰れることを知っています。だから、長い時間の中で折り合いをつけています。

 最近、販売先の景気が悪くなり、製品に注文するようになりました。そのことは生産部門に何度も伝えたのですが、うちは「素材で勝負している。細かいところは販売先がやるべきことだ」と言って無視します。ところが、販売先の景気はさらに悪化して、返品するようになってきました。営業は慌てて、安くたたき売ってでも製品を売ろうとしています。

 販売先も困っています。製品納入が滞って経営が立ちゆきません。そこで、大株主に直訴しました。大株主は社長に指令を出しました。その指令に応えて、営業はすぐに体制を整えました。しかし、生産の反応が悪い。特に、生産部門の係長レベルが「そんなこと出来るわけない」と言います。課長レベルは上からの指令が来て、板挟みになってしまいました。そこで「生産改革運動」という運動を立ち上げました。ただし、その実行を係長に任せたのです。生産改革をしたくない、出来るわけもないと係長は思います。しかし、命令違反をするわけにもいかないので、「今のままでもいいんだよ。ちょっとだけ、製品加工したように見えるようにすればいい。それが生産改革運動なんだよ。」と工場作業員に指示します。

 最近、上からの圧力が厳しくなったので生産部門の課長は、「主体的、協働的な生産(いわゆる生産改革運動)」という言葉を生み出しました。そして、ごく最近では「主体的、協働的な製品を生産する」という言葉を生み出しました。そのたびに係長は「今のまでいいんだよ」と工場作業員に言います。作業員たちも「だって◎◎係長が言っているのだから」と安心しています。

 この寓話で伝えたいことは、会社には色々な利害があり、一つの意見で統一されているわけではないということです。そして、大事なのは、係長がどう思うかではなく、社長や株主がどう思うかということです。

 これに関してはコメント禁止です。

[]越後の会 18:06 越後の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 越後の会 - 西川純のメモ 越後の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 10月7日、8日に『学び合い』越後の会を開催します。西川ゼミの全力投球です。お誘いします。http://sasa-yuzu-atamanonakahanandaro.hatenablog.com/entry/2016/08/16/223607

[]神奈川の会 17:43 神奈川の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 神奈川の会 - 西川純のメモ 神奈川の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

  9月4日(日) 10時~13時

 アミュー厚木 6階 607

 で『学び合い』神奈川の会を開きます。お誘いします。

http://kokucheese.com/event/index/419986/

                       1547

16/08/16(火)

[]福島さん 14:08 福島さん - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 福島さん - 西川純のメモ 福島さん - 西川純のメモ のブックマークコメント

 大阪の福島さんの授業がネットで公開されました。https://find-activelearning.com/set/400?from_category_id=16

 お誘いします。

 それにしてもプロの映像は、画像が明るいですね。

[]移行期間 08:41 移行期間 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 移行期間 - 西川純のメモ 移行期間 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日、びっくりしたことがあります。知っている方には当然のことかもしれませんが、私立学校の中には、専任枠で採用したのにもかかわらず、採用後に講師として採用したことを通知するということをしているそうです。

 教師になろうとする学生を預かっている身としては考えます。これでは、学生に私立に勤めたいと言ったら全力で止めますし、もちろん、勧めません。そこで教えてください。そんなことをするところ、そうじゃないところの見分け方はありますか?もちろん、口コミや縁故が一番であることは分かりますが、いわゆる「ここが見極めポイント」というのがあれば教えてください。それによって最初のフィルターをかけたいと思います。

 さて、続いて。

 上記を知ったとき、憤りました。が、しばらくすると別なことを考え始めました。終身雇用にあぐらをかいている人がいます。大学などはそのさいたるものです。講義の評判がすこぶる悪い。学生指導の実績がない。朝は昼前に出勤し、夕方前には帰宅する。いや、そもそも大学に出勤しない。研究業績を上げていない。それでいて高給取り。

 申し訳ないですが、小中高でも、それに準じた方はいます。

 となると、好景気の時代はいざ知らず終身雇用は制度疲労しています。

 じゃ、どうするか?

 有期雇用が基本になればいいと思います。そして、能力評価を徹底します。

 一見厳しいようですが、ようは雇用が流動化すればいいだけのことです。現状のブラック企業は何故生まれるかといえば、労働力が需要より供給が供給過多になっているからです。地方に行けば、需要が上回っている業種があります。そして、そもそも大学進学率が異常に高すぎるから、教員になろうとする人が多すぎるからです。自分の首を絞めますが、開放性免許制度はそろそろ変えるべきだと思います。

現状は、雇用者と労働者が自分の都合のよい部分で、終身雇用をもちだしたり、有期雇用を持ち出したりしているからだと思います。

16/08/15(月)

[]私立 10:27 私立 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 私立 - 西川純のメモ 私立 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私立高校で『学び合い』を実践されている方と話したとき、「『学び合い』が広がると私立学校は無くなってしまいますね」と言われました。私は何のことか分からず、しばらくキョトンとしました。そのうち、「地元との学校が荒れているので私立に進学させたい」というニーズが無くなることを想定していることが分かりました。そして、笑いました。そして、「そりゃ、二流の公立の私立は潰れるだろうね」と言いました。

 学校が潰れる。これは高校だっていつかあることです。公立学校はどんどんと統廃合しています。しかし、私立だって潰れるでしょう。

 私立の不利な点は学費です。これは決定的です。これを上回る付加価値が無ければ選択されません。もし、『学び合い』が広がって荒れた公立学校が無くなり、一定以上の進学実績を公立学校が多く生まれれば私立は厳しい戦いをしなければなりません。

 でも、私立には有利な点があります。それはメンバーの異動が少ない点です。もし、管理職が優れており、ドリームメーカーであれば抜群の結果を出せます。公立の場合は、2,3年で管理職は異動します。そのため、管理職の凄さを引き出す前に異動なのです。これは決定的に不利です。

 また、何らかの特徴を出そうとしたとき、私立の方が有利です。何故なら、メンバーの異動が少ないので、その特徴を出すためのノウハウがメンバーの中に蓄積されるからです。

 ま、私立の場合は、生かすも殺すも管理職次第でしょう。

[]Aさん 10:27 Aさん - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - Aさん - 西川純のメモ Aさん - 西川純のメモ のブックマークコメント

 いつか書こうとして、書き忘れた点です。

 最近、同僚のAさんから本学教職大学院の将来に関して説教されました。「西川先生は色々なことを的確に分析しています。しかし、ご自身のことになると、分かっていない。西川先生がいるということは、教職大学院にとって・・・」と言われました。それに対して、「個人の存在が決定的であるという組織は駄目な組織だ。本専攻の制度設計をしたのは私だよ。そんな愚かなことはしない」と反論しました。それに対する反反論の中で、Aさんから「私は先生みたいにどんどん本が書けません」と言われたのです。キョトンとしました。そして、心の中で「なるほど、自分のことになると、分かっていない。」と思いました。

 可愛い同僚です。

追伸 Aさんと書いても、誰かは分かりますよね。

[]利用されない 10:27 利用されない - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 利用されない - 西川純のメモ 利用されない - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「起きて半畳寝て一畳、天下取っても二合半」という言葉があります。足ることを知ることの重要性を示す言葉のように思います。

 もし、多くの人が人間が足ることを知れば、貧富の格差はあまり大きくならないでしょう。何故なら、少なくとも日本において、日本人全てが「起きて半畳寝て一畳、天下取っても二合半」を実現できる生産性はありますから。しかし、それでは金持ちが困ります。金持ちは何らかのものに対して希少性を生じさせ、それによって他者をコントロールしようとします。コントロールされない方法は、自分にとって本当に大事なことは何かを一人一人が考えるべきです。

 私は希少性があるものを欲しがりません。例えば、高級ワイン、ブランド品等々。私にはその価格の意味を分かる能力はありませんから。私の趣味は、両手招き猫を集めること、あとは、ブックオフに行って気に入った本を100円コーナーで見つけることです。そもそもあまり欲しがる人が多いものではないので高くありません。

 それと同じように、私は高校野球、オリンピックに興味がありません。それらの競技が好きな人がいることを否定しません。しかし、それが多すぎるとき、意図的な情報操作を感じます。それによって儲けている人があり、それによって踊らされ、人生を誤らせている人が多いのではないかと思います。特に、子どもの人生が。

追伸 アクティブ・ラーニングによるキャリア教育入門(東洋館)をご覧下さい。一番大事なのは、自分づくりなのです。(自分探しではありません)

16/08/13(土)

[]糖質ダイエット 08:37 糖質ダイエット - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 糖質ダイエット - 西川純のメモ 糖質ダイエット - 西川純のメモ のブックマークコメント

 糖質ダイエットの本を読んでいます。もちろん、ネットでも情報収集しています。非常に面白い。何が面白いかといえば、「私の本を読んでいる人は、こんな風に読んでいるな~」っと分かるからです。

 大学で生物を専攻している者としては、書いてあることは理屈が通っています。また、意見は対立するものの、海外の公的機関がそこに書かれていることの基礎を保証していることも分かります。少なくとも、今までダイエットで信じていたことには、積極的に正しいということを示す根拠がないことも分かります。

 完全理解するにはいくつかのパーツがかけています(具体的には、過剰摂取した脂肪・タンパク質の排出の仕組みなど)。しかし、極端にならない限り、炭水化物の量を相対的に減らし、野菜・肉・乳製品の量を相対的に増やすことにデメリットを見いだすことは出来ません。

 と頭では分かっているのですが、信じ切れないのです。

 体の脂肪が食べ物の脂肪がそのまま体につくのではなく、栄養が吸収・合成された中性脂肪由来で、それが体につくのは血糖値によること。さらに、脂肪は食べたもの全てが吸収されるわけではなく、上限がある。従って、炭水化物を制限すれば、脂肪はそれほど怖いものではない。と理解しても、今まで信じ込んでいた「脂肪・カロリー=悪」のイメージは払拭できないのです。

 そこで「極端にならない限り、炭水化物の量を相対的に減らし、野菜・肉・乳製品の量を相対的に増やす」はありかなと考え始めています。

 さて、今の私の状態は、私の本を読んでいる人と同じだと感じるのです。

 読んで、理屈を理解しても、どこかに穴があるのではないかと探します。そして、穴がないことに当惑します。(私のほんの場合は、難しげな言葉が殆どなく、全て、当たり前のことばかりで書いているのでごまかしようがありません。それ故に当惑は大きいと思います)

そこで、「そんな馬鹿な~」と思う人が多いでしょう。でも、現状に不満がある人は信じようとします。とりあえず、やって損はないレベルを試します。私だったら「極端にならない限り、炭水化物の量を相対的に減らし、野菜・肉・乳製品の量を相対的に増やす」はありかなと考え始めると同じように、週イチで始めようとすることに対応します。

 そして、私が糖質ダイエットはありだと考えたのは、本からではありません。身近な人からの口コミです。私の場合は糖質ダイエットを経験した人と話してみて、そうなんだな~っと思い始めたのです。そして、それから本を読み始めたのです。

 さて、長々と書きましたが、このメモの趣旨は何か?

 私は多くの本を出しています。しかし、それが直接影響出来るのはイノベーターの人です。つまり30人に一人に過ぎません。糖質ダイエットにおける私はアーリーアダプターです。私のような人は、口コミが有効です。つまり、情報発信をしてください。私は多数の人にメッセージを伝えられます。しかし、それに応えてもらえるのは30人に一人なのです。一方、多くの人は私ほど多くの人に情報を伝えられないかもしれません。しかし、その人を知っている人に対しては、イノベーターの4倍いるアーリーアダプターに伝えられる力を持っています。私に糖質ダイエットの可能性を教えてくれた友人のように。

追伸 ゼミ生諸君。私は宣言していないからね。

                    2927

16/08/12(金)

[]ご推薦 08:28 ご推薦 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ご推薦 - 西川純のメモ ご推薦 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 富山県射水市の文苑堂書店新湊店で「学歴の経済学」をご推薦いただきました。そこに行けば、すぐに手に入れられます。子どもの未来のために読んでください。

http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20160621

16/08/11(木)

[]高校英語 10:54 高校英語 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 高校英語 - 西川純のメモ 高校英語 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 先だって、「高校英語の教科本を書いていただける方いませんか?」と募集したところ、お二人の方が手を上げていただきました。お二人とも、実践して日が浅い方です。私の「やりはじめて1年ぐらいの方も、大歓迎です。なぜなら入門者の気持ちを一番分かるのは、あなたですから。」を理解していただきました。

 普通、何かの本の執筆を頼むとしたら、長年その道を深めた人に頼むのが常道です。でも、『学び合い』の場合はそれにとらわれません。理由は二つです。

 第一に、『学び合い』の理論も方法論も確立されています。だから、その通りにやれば、その通りのことが起こります。それは初心者でも同じです。

 第二に、そもそもその道を深めた人の実践は、初心者が扱えるわけありません。『学び合い』はより知っている人、よりうまい人が最高の教え手ではないことを前提としています。学び手と教え手の認知的距離が適当なときに教授/学習は成立します。今回の本は、これからやろうとしている人です。だから、日の浅い人でもOKなのです。

 『学び合い』の基礎となる学術研究は二十年以上の蓄積があります。そして、実践研究も二十年以上の蓄積があります。しかし、『学び合い』実践者の広がりは急激です。そもそも5年以上実践している人は、全『学び合い』実践者の1%もいません。私が執筆を依頼すると「私なんかでいいのですか?」と聞く方が多いです。その方には「だからいいんです」と言います。

 『学び合い』を深めれば、その人独自の発展があります。しかし、初心者向けの本は基礎・基本に徹するべきです。つまり、「短く語り、はい、どうぞ、短くまとめる」の繰り返しです。そのようなシンプルな実践をまとめたいのです。

 再度の呼びかけです。高校英語を書いてみようとする方いませんか?「こうやったら失敗した」というもの大歓迎なのです。そのような失敗を乗り越えたものは、多くの人がリアルにイメージが出来ます。

 手を上げてくれた人たちで、ちょっと時間をかけて作りましょう。つまり、つくりながら学べばいい。

追伸 こんな本の作り方って、『学び合い』だからだろうな。

[]なんのために 08:59 なんのために - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - なんのために - 西川純のメモ なんのために - 西川純のメモ のブックマークコメント

 高校教師となり暴走族相手に物理の授業をしました。子どもたちから「純ちゃん。なんで物理を勉強するの?」と聞かれました。大学、大学院で教えてもらった、ありとあらゆる学ぶ意味を語りました。しかし、それらは単純な事実と、単純な論理によって、きわめて論理的に論破されました。理科嫌いの女性として結婚し、同じような質問を受けました。そして、暴走族相手と同じ事実と論理で論破されました。大学、大学院で私が学んだこと、それはその業界の人だけ納得する理由で、その業界以外の人には通じないものであることを知りました。

 私はもがきました。しかし、高校教師時代にはその答えを見いだせず、面白い授業、わかりやすい授業(正確には分かった気にさせる授業)を行いました。しかし、それは嘘であることは自覚していました。学ぶ意味を本当に理解させない限り、どんな授業も教材も無意味です。

 大学に異動して、高校教師時代の宿題をなんとか解こうとしました。山ほどの本、論文を読みました。しかし、そこにはありませんでした。そこにあるのは大学、大学院で学んだことと同じで、その業界の人だけが納得する理由です。そして、驚いたのは、教師が読むような教科指導本、教科部会や自主的研修会で語られていることも、その業界の人だけが納得する理由ばかりです。

 やがて『学び合い』に至りました。教科の枠内では、絶対に学ぶ意味を語れません。もちろん、一部を納得させ、多くを黙らせる理屈だったら、業界以外の人には通じない理屈で十分です。しかし、大部分を納得する理由にはなりません。そのような理由であれば、暴走族相手でも納得するはずなのです。大部分の子どもは暴走族と同じで、学ぶ意味を納得していません。ただ、暴走族と違って黙っているだけです。それは教師である我々も同じです。自分が嫌いだった教科のことをどう思っていたでしょうか?

 アクティブ・ラーニングという言葉が広がって2年。本屋に行けば、教科の棚に「アクティブ・ラーニング」と銘打った本が続々出ています。立ち読みし、本棚に戻します。なぜならば、そこに書かれているのは、その教科の人たちは分かるだろうが、他の教科の人には理解できなかったり、共感できない事実・論理で書かれているのです。つまり、国語を学ぶためのアクティブ・ラーニング、算数・数学を学ぶためのアクティブ・ラーニング・・・です。そのような本が大部分です。(全部ではありませんよ)

 非常に残念です。

 是非、次期学習指導要領の諮問、論点整理を読んでください。とくに美辞麗句に過ぎないとしか思えない前半をお読みください。ただし、それで終わりではダメです。そこに書かれているキーワードに関する本を読んでください。ただし、教育の棚以外の棚にある本を選んでください。また、ネットで検索すれば定評のある本を見いだせるでしょう。そして、子どもたちが生きる世界、そして我々が老後を過ごす世界を想像してください。

 今、学校で教えていること、それが本当は意味がないこと(少なくとも万人すべからく学ばなければならないことではないこと)はみんな知っています。教師もそれを知っているのです(これに関しては実証的なデータを持っています)。じゃあ、保護者や子どもが、何故それにつきあっているのでしょうか?そりゃ、「進学のためになる」、「就職に有利」と思っているからです。ところが、今、その前提が崩れています。

 早く、脱皮せねば。

 日本は長らく「土地神話」がありました。今でも、それを信じている人がいます。でも、ちょっと頭を働かせれば、人口が減っていく日本の土地が高くなるわけがありません。価格は受容と供給のバランスによって決まります。必要とする人が減るならば値段は下がるに決まっています。それに駅前のシャッター街を見れば自明です。

 日本は長らく「学歴神話」がありました。教科学習はその神話によって立っています。ところがアカデミズムの高学歴を必要とする人は減ります。なぜなら、中間管理職、中間研究者等の中間層が不要になるからです。それらは人工知能、ネットを通した海外への外注でまかなえるからです。

 先に挙げている美辞麗句はそのことを品良く書いているのです。あの言葉の「社会」を「経済・産業界」と一括変換すればわかりやすくなります。

 私は早く学歴バブルをはじけさせたい。そうすれば、より多くの子どもが救われるから。

 土地バブルの末期には、バブルが崩壊することは警告されていました。庶民も知っていましたが、信じませんでした。なぜなら、多くの庶民はバブルが崩壊する理屈が分からないから。そして、その理屈が分かる人が売り抜けました。同じように、学歴バブルがはじけることを知っている人が庶民に学歴を売りつけて売り抜けようとしています。つまり、自分が退職するまで引き延ばそうとしています。引き延ばした結果として、二束三文になる学歴を500万円で買う子どもたちの未来は考えないようにしているのでしょう。きつい言い方ですが、「国語を学ぶためのアクティブ・ラーニング、算数・数学を学ぶためのアクティブ・ラーニング・・・」は共犯者です。

 だから、教育村、学校村の外から教育・学校を見られる人を増やしたい。そして、早くバブルをはじけさせたい。そして、希少性に基づく富(例えば東大卒業)ではなく、自らが自らの価値観を生み出し、それに基づく価値を求めて欲しい。それが出来るのは、日本国首相ではなく、教師です。

16/08/10(水)

[]説明文 22:18 説明文 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 説明文 - 西川純のメモ 説明文 - 西川純のメモ のブックマークコメント

9月に話す講演の説明文を書いて欲しいと頼まれました。

以下の通りです。

------------------------

アクティブ・ラーニングって何?

 2年前に突然現れた「アクティブ・ラーニング」という言葉。「義務教育には関係ない」、「今までのグルーブ学習や総合学習や特活でやっていたことと同じ(もしくは延長上)」ということが言われています。そして「だから大丈夫」と思っている人が多いと思います。しかし、「そう思いたいけど、そんなことぐらいで大騒ぎするわけ無いよな」と思う人がいます。正解です!

 教育村・学校村の中に留まっている限りは、真のアクティブ・ラーニングの意味を理解できません。もし、義務教育の教師がそれを理解できないならば、皆さんの教え子、我が子の将来は大変暗いものです。

 大げさに見えるでしょう。大げさか、どうかをお話しします。

[]喧嘩の仕方 20:37 喧嘩の仕方 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 喧嘩の仕方 - 西川純のメモ 喧嘩の仕方 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 若い人のために、定期的にアップすることを再度、アップします。

 私はかなり過激なことを書いていると思います。が、私の過去の投稿を精査してください。個人特定できる相手に対する非難は殆ど無いと思います。理由は『学び合い』のセオリー通りに行動しているからです。

 つまり、自分が動かせない2割を動かそうとしない。その代わりに自分が動かせる2割を動かすことに力を注ぎます。それさえ成功すれば、中間層の6割が動きます。

 どうしても許せず、つぶすべき相手がいた場合は、数年かけて準備します。それだけ長く準備し、行動し続けられるのは感情で許せないのではなく、理論的に許せないからです。過去につぶした相手はいます。ただし、その人は私が攻撃したことを、そもそも潰されたという意識すらないでしょう。ま、それ以上に多いのは、数年の準備と行動の結果として、歯牙にかけるほども無い相手になることです。こちらが強くなればいい。

 若い方へ。

 本当に許せない相手ならば、相手にさとられてはいけません。そして、より強くならねばなりません。その方法は、良質なネットワークを持つことです。そのためには高い志が必要です。それを本気で信じられなくとも、それを掲げ、自らの行動をそれに矛盾無いようにすることは「得」です。そのうちに内在化し、身体化します。

[]記録 08:45 記録 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 記録 - 西川純のメモ 記録 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 学校への電話を統一して、それ以外は受けないというルールを徹底している学校はあると思います。それを一歩進めて、その電話の会話内容を全て記録するのです。もちろん、「この電話は学校サービス向上のために・・・・」という自動録音をするのです。もちろん、こうすれば保護者側も記録をとる人もいるでしょう。それでいいと思います。そして、面談においては、全ての音声記録(出来れば映像記録)をとります。

 私の勤めた高校はかなり問題のある家庭、問題のある保護者がいました。先輩教師からは、身を守るために全ての記録を残すようにアドバイスを受けました。ただし、メモ程度ですが。今の時間は便利なツールがあります。それを使うことです。

 ただ、私の真意は記録を持ち出して戦うことではありません(まあ、当初はそういう事例もあるかもしれません)。私の真意は、こうすれば、かける側も、かけられる側も抑制が効くと思います。記録されて困ることを言わない、聞かない。これが公的機関における公務員(もちろん私立もです)がすべきものと思います。それを踏み出せば、いい方向に進む場合もあれば、悪い方向に進む場合もある。そして、中長期の場合は、確実に、教師の生活をむしばんでしまいます。

16/08/09(火)

[]犯人捜し 20:17 犯人捜し - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 犯人捜し - 西川純のメモ 犯人捜し - 西川純のメモ のブックマークコメント

 最初に、以下で述べることに関して、リンクの記事以上のことは知りません。その前提でお読みください。

 支援学校教員が知的障害者である生徒に対して、暴言・暴行を繰り返していた(http://www.sankei.com/west/news/160809/wst1608090003-n1.html)。これに関しては、教師という以前に刑事事件・民事事件として黒白を明らかにすべきです。教育的配慮などという意味不明なことを持ち出す前にです。

 若い教師が自殺された。それが公務災害として認定された(http://www.labornetjp.org/news/2012/1343704451335staff01)。管理者は結果責任は問わられなければならない。特に、民事的には。

 このことを踏まえた上で、以下を書きます。

 私にはこの二つの事件が同じように見えます。つまり、犯人はみんなです。その中には学校をつるし上げている保護者も例外ではありません。そして、社会の一員である私もです。

 我々はみんな教員に色々なことを要求しています。それは教師である我々もです。

 社会は、管理職は、保護者は「教師だったら・・・・・すべきだ」、「教師なのだから・・・・・するべきではない」と求めます。でも、そのすべてに応えることが出来るでしょうか?教師だったら、分かっているはずです。出来るわけない。ところが教師である我々も「教師だったら・・・・・すべきだ」、「教師なのだから・・・・・するべきではない」と同僚や自分に求めます。

 私はもっともっと訴訟が起こればいいと思います。「訴えますよ」と言われたら、「どうぞ」と応えればいいのです。教師も教育委員会や、管理職や、保護者を訴えればいい。それを「なあなあ」でしているからハッキリしない。裁判の場で黒白を決めればいい。第一、そんなことをし始めれば、判例は蓄積されます。やがて無用な訴訟は減じ、訴訟は沈静化するはずです。

 無理なことを求められればたまるものがあります。それを外に出せば子どもに対する暴言・暴行に現れ、それをうちに出せば鬱になり、最悪、自殺に至る。だから、私には二つの事件は同じに見えます。個人や個々の学校は責任をとらねばなりませんが、それに留まっていては本質的な解決にはならないと思います。

追伸 多くの人はもっと賢い方法をとります。つまり、サボタージュです。でも、それではそれをする能力の無い人が潰れます。

[]大阪の会 08:53 大阪の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 大阪の会 - 西川純のメモ 大阪の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 9月24日に大阪で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/418409/

[]中学英語 08:39 中学英語 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 中学英語 - 西川純のメモ 中学英語 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 教科担任制の中学校・高校の先生と話すとき、「私の教科は特殊で『学び合い』はフィットしません」と最初は言います。ところが『学び合い』を実践すると「私の教科こそ『学び合い』はフィットします」と言います。

 すべての教科は『学び合い』にフィットします。思い出してください。皆さんはテスト前に勉強するとき、友達と一緒にやったことありませんか?そして、授業より効率が良かったでしょ?以上、証明終わりです。今の時代、優良な教材は世にあふれています。ネットを探せば名人教師の授業が無料で提供されています。そのような時代、『学び合い』がもっともフィットします。

 とあ言うものの、強硬に「フィットしない」と言われる教科は「英語」なのです。大抵は「発音」等を理由に挙げます。

 「すぐ実践できる! アクティブ・ラーニング 中学英語」(学陽書房)が今月18日に発売されます。お近くの書店にご注文ください。読めば、英語こそ『学び合い』にフィットすることが分かります。

追伸 高校英語版が諸般の事情で滞っています。高校英語の方は本書をお読みください。そして、『学び合い』高校英語を書きたい人は私にメールください。やりはじめて1年ぐらいの方も、大歓迎です。なぜなら入門者の気持ちを一番分かるのは、あなたですから。

16/08/08(月)

[]法 05:54 法 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 法 - 西川純のメモ 法 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 多くの人は法を読まず、法の執行者の言われたままに従う。

 一部の人は法を読み、自らが法を執行する。

 ごく一部の人は、法を読み、自らの目的のために解釈し、組み立てる。

 多くの人はアクティブ・ラーニングを知らず、アクティブ・ラーニングをやらされる。

 一部の人はアクティブ・ラーニングを学び、アクティブ・ラーニングを実践する。

 ごく一部の人は、アクティブ・ラーニングを学び、自らの目的のために解釈し、組み立てる。

 政治は多数の人の利害調整の場です。アクティブ・ラーニングもその産物。中央教育審議会の委員が同じ思いでいるなんて幻想であることは少し考えれば自明です。答申にはものすごく多くの人の利害がつぶされないような玉虫色になっています。

 ごく一部の人は主体的に解釈する。どの方向からそれを解釈するか。勝負です。

 圧倒的大多数の人は、「自分」の実践力向上のために解釈します。

 一部の人は、自校の教師集団の実践力向上のために解釈します。

 でも、私は子どもたち、そして自分たちの幸せのために解釈します。だから、教育村から外に出た情報を収集します。

16/08/07(日)

[]方法 20:06 方法 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 方法 - 西川純のメモ 方法 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ダーウィンの適者生存という言葉から、強者/弱者があるという誤解は、古くからあるものです。本当は、生き残ったものが結果的に適者であるのです。その時点での強者とは限りません。そして、ある時点の適者が、次の適者とは限りません。

 方法も同じです。

 どうも最善の方法があると思っている方が多い。というより、99.99%以上でしょう。

 最善の方法は、「みんな」で「多様」な方法を「柔軟」にやり「続ける」ことです。

 というと、「『学び合い』だけではなく、今までの方法を併用すべきということですよね?」と聞く方がいます。ま、『学び合い』を方法としてとらえる方はそうでしょう。誤解です。『学び合い』は学び合うことを子どもに求めていません。方法は何も求めていません。求めるのは全員達成です。それを求めることは自分に得であることを語るのです。そうすれば、子ども「たち」は「みんな」で「多様」な方法を「柔軟」にやり「続ける」ことを選択します。

 このことを理解し、子どもに求めている人も、自分に関しては最善の方法があると思い込んでしまうことがあります。「私」もです。だから、この罠に陥らないように注意しています。

[]糖質ダイエット 19:39 糖質ダイエット - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 糖質ダイエット - 西川純のメモ 糖質ダイエット - 西川純のメモ のブックマークコメント

 糖質カット定食というのを出す店がもっとあってもいいように思います。

[]妄想 17:02 妄想 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 妄想 - 西川純のメモ 妄想 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 日本が豊かになるために、何が必要だろう?

 スーパーグローバル大学がアイビーリーグ化し、ノーベル賞級の発見をする人を輩出し、新産業を起こす。これも大事。

 これを実現するには、大学教育をコマコマいじくるより義務教育段階を変えねば。すべての子どもがすべてを学ぶというモデルを捨てて、ギフテッドの子どもは早期にその才能を伸ばすべきだ。そのためには単線型の教育システムには無理がある。

 圧倒的大多数の人の収入は少なくなるだろう。その中で豊かになるには、無意味な支出を減じ、無料の喜びを生み出すこと。前者の代表は無意味な進学熱を沈静させる。後者は、人と人とのつながりを生み出す。

 金持ちは何十万円のロマネコンティを飲む。しかし、最終的には小便になるのは500円のワインと同じ。どれほどの人がロマネコンティの価値を分かるのだろうか?もし、一般大衆がロマネコンティを飲むことを、純金の便器を買うのと同じぐらい馬鹿馬鹿しい成金趣味と思ったら、それでもロマネコンティを飲み続ける人がいるのだろうか?

 もし、一般大衆が「今の時代の印刷技術だったら、素人にはゴッホの写真と本物との違いは分からない。それなのに何十億もお金をかけるなんて馬鹿馬鹿しいと思って、せせら笑うようになれば、それを買う人がどれほどいるだろうか?

 そのような時代にお金持ちは貯め込んだお金を何に使うのだろうか?はき出すことによって他者から尊敬と感謝をえることについやすのではないか?

 資本主義において大衆は弱い。しかし、資本家がかき集めるのはお金ぐらい。しかし、そのお金の価値を決めているのは大衆。そんな時代に日本はすでに入っているのではないか?

 それが私のイメージ。そのイメージに従って、本を書き、講演をして、その他色々なことをしています。

 猛暑の中、ぼっーっとしながら、そんなことを考えています。

16/08/06(土)

[]システム 22:26 システム - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - システム - 西川純のメモ システム - 西川純のメモ のブックマークコメント

 多くの人が関わるシステムを理解することは、物質のシステムに比べて格段に難しいことです。でも、そのシステムに関わるキーパーソンに繋がれば、ある程度は理解できる。そして繋がっていれば、すべてを理解できなくても、理解できるように思えるし、事実、コントロール可能になる。でも、さらに大きなシステムだとそれでも難しい。そうなると物資のシステムを理解すると同じように、単純なモデルを創らなければならない。

 本日、息子から文系領域における理系人間の長所と短所を聞かれました。

 「理系の長所は単純なモデルを創ることに長けている。しかし、理系人間はそのモデルが多くの人に理解されると思ってしまうことが短所である。」と言いました。理系では単純なモデルで考えるようにトレーニングをされます。しかし、理系人間だけで話し合ってしまいます。

16/08/04(木)

[]終身雇用 22:21 終身雇用 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 終身雇用 - 西川純のメモ 終身雇用 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 世耕大臣が「新卒一括採用」を見直すと発言したらしい(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160804/k10010621651000.html)。その言葉の意味は日本以外の雇用形態を理解できない人には意味が分からないだろう。簡単に言えば、いつでも採用でき、逆に言えば、いつでもクビに出来る社会にするということ。つまり、終身雇用をやめるということ。仕方がありません。もともと終身雇用はずっと1950年代から平成までの、好景気つづきの日本だけの雇用形態だから。そんなこと続けられる余裕は日本にはありません。

 日本はどんどんアメリカ化するのでしょうね。大学教員もアメリカの大学教員のように、定年がないが、終身雇用ではなくなるようになるのでしょう。

[]学力向上 21:48 学力向上 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 学力向上 - 西川純のメモ 学力向上 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 学力向上のポイントは、上げたい学力は何かをハッキリさせることです。学力は定義不可能の言葉です。操作的に定義する必要があります。例えば、全国学力テストの点数、都道府県教育委員会作成テストの点数、日常のテストの点数、これらで示される学力は別です。さらに言えば、「深い読み」、「深い社会認識」、「科学的概念の形成」形成なども定義不能な言葉であり、それは一人一人の教師・研究者が違った意味で使います。さらに言えば、その一人一人が、その場その場で違った意味で使います。こんな状態で学力が上がるわけはありません。だって、上げたいものが何であるかをわからずに、上げようとしているのですから。

 だから、学力向上のポイントは、上げたい学力は何かをハッキリさせることです。何のことはありません。全国学力テストの点数の高いところは、それを理解し、それをしっかりやっているところです。

 『学び合い』はシンプルな理論と実践です。だから、シンプルに学力向上のテクニックをまとめることが出来ます。「簡単で確実に伸びる学力向上テクニック入門」(http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/interview/?id=20150096)をご覧ください。読めば、脱力するほど簡単なノウハウが書かれています。ただし、それを徹底する覚悟を持てるかは人それぞれです。ただ、その覚悟のない人に言いたい。「じゃ、あなたの学力を明確に定義してください」と。そして、それが出来ない人には「あなたの自己満足に子どもをつきあわせないでください」と。

[]ぐんたまの会 21:30 ぐんたまの会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ぐんたまの会 - 西川純のメモ ぐんたまの会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 主催者のご案内は以下の通りです。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

第21回『学び合い』ぐんたまの会

日時:平成28年8月27日(土)15時~

場所:本庄市児玉公民館 和室

住所:埼玉県本庄市児玉町八幡山368番地

今回は、少し動きをつけた会を考えています。

また、追って告知をしようかと思っています。

お茶菓子の持参大歓迎です。お願いします。

[]主導権 21:27 主導権 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 主導権 - 西川純のメモ 主導権 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 社会と学校(理工系大学以外)の関係は独立していた。社会は3Rs以外に学習内容に期待していなかった。それは10年以上前の経済・産業界の要望書を読めば明らかです。だから学校では学校の外では通じない「科学的概念の形成」、「深い読み」、「数的理解」のように定義不可能な言葉を駆使していた。

 ところが社会が社会で必要なことを学校に求めるようになった。そして、それに対応しない子どもを雇用しない。学校は企業の予備校ではないと言う。しかし、子どもの保護者もそれを第一の目的としている人が大部分。そのため、学校は一気に主導権を奪われた。

 これから淘汰の時代に入る。それは公立学校も同じ。もちろん教師も。主たる有権者の高齢者は教育よりも自らの福祉を重視することを求めるから、学校に回る予算は削られる。それは、今、一斉に小規模校が統合されている流れに象徴されています。

 早く学校は主導権を回復しなければ。そのためには、社会、即ち経済・産業界の要望に応え、子どもや保護者の要望に応えねばならない。それを満たした学校・人が条件闘争が出来ます。そのことに早く気づいて欲しい。

追伸 『学び合い』の願いはテストの点数を上げることではありません。しかし、それを実現しなければ、その先には進めない。だから、それに対する万全のノウハウを確立したのです。

9947

16/08/03(水)

[]アクティブ・ラーニング協会 19:35 アクティブ・ラーニング協会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - アクティブ・ラーニング協会 - 西川純のメモ アクティブ・ラーニング協会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 8月26日に東京で、私が顧問を務めるアクティブ・ラーニング協会と立正大学共催の第4回『アクティブ・ラーニング』フォーラムで喋ります。タイトルは「アクティブ・ラーニングだから成績が上がる」です。参加料無料です。お誘いします。

http://active-learning.or.jp/

[]カリキュラム・マネジメント 13:25 カリキュラム・マネジメント - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - カリキュラム・マネジメント - 西川純のメモ カリキュラム・マネジメント - 西川純のメモ のブックマークコメント

 次期学習指導要領の素案を読んで感じたのは「カリキュラム・マネジメント」を前面に出していることです。しかし、読んでいると風呂敷を広げすぎているな~、と感じます。そして最後まで読んで感じるのは「これってグランドデザインとどこが違うの?」と思います。

 アクティブ・ラーニングにもカリキュラム・マネジメントも言葉にすぎません。その実態を決めるのは別なところにあります。アクティブ・ラーニングの場合は入試改革であり、今後の雇用社会だと私は思っています。ところがカリキュラム・マネジメントにはそれが見えません。

 カリキュラム・マネジメントで書かれていることが大事であることは当然です。でも、それを絶対に具現化できないことも確信があります。理論上、校長には大きな裁量権があります。しかし、実態は市町村レベルの教育委員会の「指導」下にあります。そして、その校長は2、3年で異動します。こんな状態で素案で広げた風呂敷を絶対に具現化出来ません。ま、このままでは言葉が腐っていくでしょう。だって、実体化が無理なのですから。

 さて、どうするのか。文科省のお手並み拝見です。凄い頭のいい人達が集まっているのですから、何とかすると思います。

追伸 私は実体化できるレベルのことをやります。

                          4747

16/08/02(火)

[]使える英語 17:23 使える英語 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 使える英語 - 西川純のメモ 使える英語 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 使える英語って何だろう。

 例えば、TOEFLTOEIC、英検は違っている。じゃあ、どれが使える英語?

 認知心理学の偉大な発見は、全ての知識・技能は文脈に強く依存することを発見したこと。全ての文脈に有効な知識・技能を想定していたピアジェは今では顧みられないのは、それ故。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160802-00000067-san-soci

16/08/01(月)

[]日帰り 19:50 日帰り - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 日帰り - 西川純のメモ 日帰り - 西川純のメモ のブックマークコメント

 大阪、京都、三重、新潟、富山、福井と講演会が続きます。が、日帰りが多いので体は楽です。新幹線のおかげです。感謝。

                            4957