西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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16/05/28(土)

[]離 15:53 離 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 離 - 西川純のメモ 離 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日、ゼミ生と話し合っているときに思いました。

 私はありとあらゆる側面から『学び合い』のテクニックを書きまくっています。しかし、それはカリスマ教師ではないごく普通の教師が安全・確実に『学び合い』を成立させるためのテクニックです。西川ゼミは『学び合い』で運営していますが、私が書いた本のテクニックを私は全く使っていません。

 その姿を紹介します。

 ゼミ生は学部3年5名、学部4年5名、大学院1年11名、大学院2年11名の全32名で構成されています。(大学の平均は学部3年1名、学部1名、大学院1年2名、大学院2年2名の全6名)

 ゼミは全体ゼミと個人ゼミに分かれています。全体ゼミはゼミ生が主体で運営されており、どのように運営しているのか私は知りません。そのゼミに出席して欲しいとゼミ生から求められたときに出席します。年間にごくわずかな回数です。話す内容はゼミでの意志決定の場面で、その決定をしなければならない背景を5~10分程度話します。

 ありとあらゆることをゼミ生に任せています。その際のルールは「出来るだけ多くのゼミ生で話し合って決める」だけです。単純ですが強力です。

 個人ゼミはゼミ生が5~11人の範囲で集まり、私と議論します。各人の個人的テーマに関して私に質問します。ただし、1対1ではなく他のメンバーと一緒にです。その姿はユーチューブで公開されています。集団的な個人ゼミをする理由は、私と1対1だと私に甘えてくるからです。そして私の説明が分からないとき、岡目八目の他のメンバーが補足してくれるからです。

 私は日本全国で講演して、膨大な本を書きます。それが出来るのは、ゼミのバックアップがあるからです。私が書かなければならない書類の99%はゼミが作成します(機密を要する人事関係等はもちろん除外しています)。大学の事務から書類作成を求めるメールが来ると、それをゼミ生に転送します。ゼミ生が作成して私の所に返送します。中にはゼミ生が事務の方に提出します。事務の方は怪訝な顔をしますが、「西川ゼミの学生さんですか?」と聞き、そうだと伝えると受け取ってくれます。

 では、私は何をしているでしょうか?

 明確な課題をつくるでしょうか?否です。課題はゼミ生がつくります。

 評価はするでしょうか?否です。評価は自分自身でします。

 ましてやネームプレートなんか使いません。

 可視化はしません。見取りもしません。(まあ、昼飯を一緒にしますが)

 言葉がけもしません。女子学生がいないときは中学生レベルの下ネタで大笑いしています。

 では、私は何をしているでしょうか?

 数百万円単位のお金を引っ張ってきてゼミ生に使わせます。

 私のネットワークを使って、色々な人と繋げます。

 ゼミ生が困っていると、学内政治で解決します。

 でも、一番大事なことだと私が思っていることは、ゼミ生が絶対に信じられない夢を本気で信じて、繰り返し語ることだと思っています。それが出来るのは『学び合い』のセオリーを理解しているからです。

 入門者にとっては意味不明だと思いますが、『学び合い』の奥義みたいなもんです。守破離の離です。

追伸 経営学者のリッカートによれば、生産性の高い研究室は上記の通りです。