西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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本格的にトライする人も多くいると思います。その際、人とのつながりが大事です。身近にいる人と繋がれるとありがたいですよね。『学び合い』を実践される方は、『学び合い』マップ(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=zDInXkSSxyO4.kNDji5uDNm0Y)に、是非、登録下さい。登録は、『学び合い』マップ登録フォーム(http://form1.fc2.com/form/?id=77081b4d4f40dd2f)から出来ます。  「私なんて、人になんか教えられるレベルに行っていない」と思う方へ。だからいいんですよ。一番知っている人が、一番の教え手ではないことは『学び合い』を実践しているならば、子どもを見れば分かるでしょ。それに、教える必要はないのです。共に学び合えばいいのです。いや、愚痴を言ったり、笑ったりする、それでいいのです。  是非、一人でも多くの人がマップに登録下さい。強く、強く、お誘いします。

15/08/20(木)

[]太田の会 21:43 太田の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 太田の会 - 西川純のメモ 太田の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 10月24日に、群馬県の太田で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://manabiai.g.hatena.ne.jp/nome2733/20150820

[]効率 21:39 効率 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 効率 - 西川純のメモ 効率 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「いいエリート、わるいエリート」という本を読みました。内容は読みやすいし、啓発される内容も多く、お勧めです。

 が、『学び合い』のアンチテーゼのパロディとして面白く読ませていただきました。

 著者は、何故勉強したかという理由として、効率がいいからと書いています。確かに、プロ野球選手を目指すより、受験エリートになった方がいい。だって、今の受験は「答え」がある。だから、それを覚えればいい。

 しかし、2つ、「う~ん」と思うことがあります。

 第一に、著者は自分一人で勝負をしようとしているところです。これは非常に効率が悪い。

 第二に、彼女の目指した受験エリートはプロ野球選手よりは効率がいいかもしれません。それは序列の上位に立つという指標においては。でも、「幸せ」になるという指標に関して言えば、非効率のように思います。

 プロ野球を目指した場合は「0/1」です。もの凄い狭い市場ですから。受験の場合は、段階的です。そして、経済学の「限界効用逓減の法則」から言って、偏差値一つをあげるに必要な労力が急激に増大します。結果として、偏差値一つをあげるために諦めるものが多くなるのです。さて、「幸せ」というものからみてそれが効率がいいか?そのあたりは分かっていないと思います。いや、分かっていると思うのですが、それを認めると自分の青春をかけたものが否定されますから。

 旧価値観の人が読めば、成功物語です。しかし、私にとってはパロディであり、コメディのように読めました。

[]大学院入試 19:57 大学院入試 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 大学院入試 - 西川純のメモ 大学院入試 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日は大学院入試です。個性的で、輝いている方々が受験していただきました。

 私はずっとコース長ですので、ずっと司会役です。だから、定型の言葉しかしゃべりません。ま、あまり緊張した受験生には笑いを取って和まします。

 が、本日は、例外的に話してしまいました。それも3人に。

 ある方は、『学び合い』の実践者でした。そこで、実践上の悩みを話されたので、思わず試験管であることから離れて、実践的なアドバイスをしてしまいました。周りの先生方からは、「なんか、ゼミみたいだね」と笑われました。事実そうです。

 あとは二人の若い学生さんです。実にいい若者です。それにつられて、一突きの質問をしました。その学生さんの表情がこわばったので、「あ、しまった。これって叱られていると誤解したのかな?」と思いました。私がどんなに笑顔で語っても、55歳の教授から自分の応えられない質問をぶつけられれば焦るでしょう。我ながら反省です。でも、いい若者です。

 もう一人は、言っていることが高校教師になった直後の私とそっくりです。だから、私と同じ失敗をしそうに思いました。仕方がありません、普通の大学や大学院では、我々が求めているレベルのことは学べませんから。青春ドラマ的な指導では、多くの子どもを見捨ててしまう。カリスマ教師に自分をなぞらえても、そんなことは出来ない。そこで、ワンポイントのアドバイスをしてしまいました。でも、受験でテンパっている学生さんの場合、アドバイスではなく「駄目だ」と言われているように思うかもしれません。これまた反省です。周りの先生から「自分の若い頃を思い出して教えてあげようとしたんだよね」と言われました。その通りです。実にいい若者だからです。

 それにしても、私が面接でしゃべるとろくなことが無い。反省です。試験官ではなく教師になってしまいます。

[]政治 16:14 政治 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 政治 - 西川純のメモ 政治 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 かつてソ連はアメリカに先駆けてスプートニクという人工衛星を打ち上げました。アメリカ中は、いつ宇宙から攻撃を受けるのではないかと恐れました。スプートニクショックと言います。ソ連に科学技術で負けないようにと科学教育に膨大な予算を与える国防教育法という法律が成立しました。それがため1970年代には革命的なカリキュラム開発が行われました。

 しかし、ソ連がアメリカよりも早く人工衛星を打ち上げられたのは、ソ連の科学技術教育が優れていたわけではありません。当時のソ連の教育はかなり悲惨なものだったと私は理解しています。それでは何故出来たか?それは、ナチスドイツの降伏時に、ミサイルの専門家をドイツから連れてきて研究させたからです。しかし、それは、その道の専門家はよく分かっていました。分かっていたが、ソ連の教育が優れている証拠だと利用し、多額の予算を獲得した人たちがいるのです。

 私が理科教育学で頑張っていた時の話です。その大会に院生と参加しました。その大会では認知研究が中心に位置づけられ、良いポジションで発表が出来ました。院生さんから「西川先生は何故、今後は認知研究が主流になると分かったのですか?」と聞かれました。私は満面の笑みをたたえて「主流になることを予想したのではなく、主流にしたんだよ」と応えました。

 当時、私は三十代半ばでした。その頃の理科教育学は教育学の流れをくむ教育史と比較教育、そして教材開発が主流でした。そして認知研究は異端であり、迫害を受けていました。そこで、同年代の生きの良い研究者とグループを作りました。そして、個々独立でやっていた研究を認知研究という旗印の下で発表しました。生きの良い研究者が5人で発表すればかなり目立ちます。そして、いつの間にか、異端であった認知研究が主流の位置についています。当時の仲間はそれぞれの分野で学会長レベルのポジションについています。

 なお、その前にも戦いがありました。理科教育学の研究の中で、千人レベルのデータに基づき、統計分析をちゃんとした学術論文は、私の修士論文を学会誌に投稿したものが最初です。今では量的分析は常識になっています。

 今、3度目の戦いの最終局面です。

 様々な人が様々な情報に基づいて、政治をします。

 おそらく、保守派は自分の都合の良い情報に基づいて政治をするでしょう。でも、私は負けるとは思っていません。何故なら、保守派が根拠とする情報が脆弱であることを知っているからです。煎じ詰めれば、「面倒くさい」、「嫌だ」という気持ちから、「そうあって欲しくない」が「そうならないだろう」となり、「そうなるわけない」に変質しているに過ぎません。

 一喜一憂するのでは無く、囲碁のように盤面全体を見た戦いをします。

[]九割 08:38 九割 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 九割 - 西川純のメモ 九割 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今回出したアクティブ・ラーニング本ででは、スーパーグローバル大学に入学する、また、入学希望している人、つまり成績上位3割ぐらいの人に関して書きました。しかし日本にはそれ以外の人が大部分です。日本人の半数は高卒で職に就きます。そして大学に入学する人の大多数はスーパーグローバル大学に入学しません。では、その日本人の九割、もしくは九割五分の人にとってアクティブ・ラーニングがどのような意味をあるかを昨日の免許講習会の2時間目に語りました。

 最初は黙示録のように「恐ろしいぞ」、「大変だぞ」をデータによって語りました。話を聞いている先生方が堅く、重くなるのが分かります。そして、教師として話を聞いていた方々が、我が子の将来を心配する親の顔になっていくのが分かります。

 でも、後半には明るい未来のことを書きました。つまり、今の日本は東京大学の医学部と法学部を頂点とした単純な序列を形成しています。そのこと自体が馬鹿馬鹿しいことを数値で表しました。考えてみて下さい。東大の医学部に入学したら、そりゃ我が世の春です。でも、30歳になったときはどうでしょうか?医学の出身者の多くは大学研究者ではなく医者になります。そうなったとき、患者は学歴で医者を選ぶでしょうか?同じで、東大が法学部を出て弁護士になったとき、クライアントは学歴で弁護士を選ぶでしょうか?第一、医者や弁護士が高収入で安定している時代ではないですし、今後、もっと悪化します。その時に生き残るには学歴ではなく、アクティブ・ラーニングで育つ力です。

 結局、学歴という虚像を皆信じている間は、それなりの価値を持ちます。しかし、その虚像が一度崩れたら、一気に暴落します。

 では、学歴という虚像が崩れたときに何が起こるでしょうか?私は、東京大学の医学部・法学部を頂点とする単純な成功モデルではなく、多種多様な成功モデルを子どもたちが持ち、それを実現する社会だと思います。数学や物理が出来なくていいじゃないですか?古典や漢文が出来なくていいじゃないですか?そもそも、それがたいして意味が無いことは大人、それも教師も知っているのですから。

 昨日の話では特別支援教育のことを強調しました。様々な成功モデルを持ち、実現できる社会ならば、特別支援の子どもたちは救われます。私の理想は、特別支援学級が日本中から無くなることです。全員が特別な支援を必要な子どもであり、大人です。

 そんなことを文科省は狙っていると私は信じたい。下村大臣の偏差値による序列を壊したいという言葉があります。

[]急ぐ 07:01 急ぐ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 急ぐ - 西川純のメモ 急ぐ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 アクティブ・ラーニング本が好調に売れています。ということは「やったふり」がしにくくなっているのです。

 今、行政は「いままでの延長上でいいんですよ」と説明しようとしていると思います。しかし、あの本が広がるとやりづらいと思います。何故なら、徹頭徹尾、公文書をもちいて説明しているから。そして、あの情報が保護者に伝わるようになったら・・・・。最近は、その作戦をジワジワやっています。まるで詰め将棋をしているような気持ちです。

 詰むことは分かっています。ようは保守派が投了する時期がいつかということです。早ければ早いほど、苦しむ子どもと教師の数は少なくなります。

 保守派の人は、早く、自分たちがメインプレーヤーでないことを自覚するべきです。文部科学省すらもメインプレーヤーではありません。では誰がメインプレーヤーかといえば、少子化で内需が減少し、今後、さらに減少していく日本がメインプレーヤーなのです。その日本が経済産業界という駒を使って動かしている。

 「言語活動の充実の延長上」程度でアクティブ・ラーニングを理解していることに脱力します。しかたがありません。昔と今のルールが変わったのです。ルールが変わったことを文科省も伝えていないのですから。だから、私たちが伝えなければならない。

 現在、既に原稿が出来上がっている本が2冊、企画が進んでいるのが4冊、市場が拡大したら出せる本が3冊、私の中で暖めている企画が3冊です。関係する人にはご迷惑をおかけしていますが、出版社の方と戦略を進めながらやっています。ご寛恕下さい。