西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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本格的にトライする人も多くいると思います。その際、人とのつながりが大事です。身近にいる人と繋がれるとありがたいですよね。『学び合い』を実践される方は、『学び合い』マップ(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=zDInXkSSxyO4.kNDji5uDNm0Y)に、是非、登録下さい。登録は、『学び合い』マップ登録フォーム(http://form1.fc2.com/form/?id=77081b4d4f40dd2f)から出来ます。  「私なんて、人になんか教えられるレベルに行っていない」と思う方へ。だからいいんですよ。一番知っている人が、一番の教え手ではないことは『学び合い』を実践しているならば、子どもを見れば分かるでしょ。それに、教える必要はないのです。共に学び合えばいいのです。いや、愚痴を言ったり、笑ったりする、それでいいのです。  是非、一人でも多くの人がマップに登録下さい。強く、強く、お誘いします。

15/08/31(月)

[]先輩 22:15 先輩 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 先輩 - 西川純のメモ 先輩 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は55歳ですが、もちろん、尊敬している先輩がいます。理科教育学の尊敬する先輩よりメールをいただきました。その先輩から褒められると単純に嬉しい。で、自慢します。こういう先輩が私いることを喜びます。

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本日理科の教育9月号が届き、先生の「待ったなしのアクティブ・ラーニング」をむさぼるように読みました。

すばらしい解説です。

読者は、アクティブ・ラーニングの趣旨が良く分かったのではないかと思います。

これからの社会は国際化がますます進みます。

そのような社会では、自主的精神に満ちて堂々と意見を交換できる力が求められます。

その力は、国民のだれにも必要なことです。

貴論文は、大学改革という方法論から解説がなされていますが、本旨は生きる力の実現にあります。

いずれにしましても、これからのアクティブ・ラーニングの展開にとって、この論文は貴重なものとなりましょう。

次には、具体論をお示しください。というよりも、既に本を出版されたかな?文献にはないようだが。

現行中学校学習指導要領は、内容主義で、科学の細部まで扱っています。これではダメですね。

内容を思い切って削減しなければ。

削減の理論を示す必要があります。

少し私見を述べれば、学習指導要領の内容は、我が国の国民としての教養です。

それは、物理、化学、生物、地学の内容を薄めたものではなく、国際交流の時に話題に事欠かない内容であるべきです。

生物で言えば、環境であり、生命科学です。

そして、アクティブ・ラーニングを重点的に実施する時間を確保すること(指導要領に中に)も大切と考えます。それは、学期末試験から長期休暇までの期間に特設するという方法です。既にお考えかもしれませんが、参考にしてください。

最後に一言。

生活科総合です。その設置の趣旨は、生きる力の育成にありました。文中の「そこそこ」は真髄をついてはいますが、頑張っている人たちにはきつすぎる言葉です。歯に衣着せぬ発言は大切ですが、遠回しな表現の方が受け入れられやすいこともあります。

西川先生のますますのご活躍に期待していますので、以上、老爺心でした。

長くなりました。

最近になく、知的な興奮を与えられた優れた論文を読み、思うところを率直に書きました。

[]3日 18:38 3日 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 3日 - 西川純のメモ 3日 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 29日に書き始め、合間合間の時間に書いて、本日書き終えました。

 3日で1冊は新記録です。

 今までとは違うツボどころを押すつもりの本です。それを考えると集中力が高まります。我ながら憑依したように指が動きます。が、書き終わったとたんに脱力感です。ぼ~っとしています。そこで、下の階のゼミ生のいる部屋で、馬鹿話をしてきました。今日はもう帰ろう。

15/08/30(日)

[]脱皮 21:28 脱皮 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 脱皮 - 西川純のメモ 脱皮 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は理科教育学の認知論の研究者として出発しました。やがて、心と頭を分離することが不合理に感じました。そうなると認知論がつまらなくなります。やがて、理科という枠組みを超えます。色々な教科を研究対象とすると、その共通性が見えてきます。そうなると理科がつまらなくなります。子どもの幸せがハッキリと見えてきます。今、脱皮しつつあります。二十年、三十年、四十年後の子どもの幸せがハッキリ見えます。

 脱皮するごとに視界が開けます。しかし、かえって世間が狭くなるように感じるのです。それが寂しい。

[]神奈川の会 19:17 神奈川の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 神奈川の会 - 西川純のメモ 神奈川の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

学び合い』神奈川の会を以下の通り開催します。お誘いします。

10月24日(土) 13時~16時

労働プラザ (関内駅から徒歩) 第8会議室

janglejapjanglejap2015/08/30 19:29さっそくありがとうございます!参加費 300円です。ぜひご参加ください。

15/08/29(土)

[]走り続ける 22:00 走り続ける - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 走り続ける - 西川純のメモ 走り続ける - 西川純のメモ のブックマークコメント

 一昨日は、シリーズものの本の話を決めた。昨日は新聞の記事を20分で書き上げた。本日は新しい本の原稿を書き始め、5分の1を書き終えた。なお、OBが相談に来たので相談に乗りました。なお、上記は上越教育大学の教員としての仕事の合間にやっていることです。

 我ながら、マシーンのように仕事をこなしています。

 早く、うまく、フェードアウトしたい。今度のシリーズものでは、それの第一歩にしたい。

15/08/28(金)

[]プレーヤー 21:34 プレーヤー - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - プレーヤー - 西川純のメモ プレーヤー - 西川純のメモ のブックマークコメント

 学習指導要領、そして、大学入試改革、それらは日替わりメニューで迷走しています。最初は、心配していましたが、この頃はコメディーのように感じています。

 都道府県教育委員会が骨抜きにしないように大学入試改革をしています。

 が、文科省の内部でそれが骨抜きになったとしたら、何が起こるでしょうか?

 都道府県教育委員会がプレーヤーから外されると同じように、文部科学省がプレーヤーから外されます。もちろん、文部行政は文科省の管轄です。が、子どもと保護者(特に成績上位者)は学校を捨てます。やり方は簡単です。大学入試で縛るのと同じように、企業の採用で縛るのです。最近のメモは、その具体的なシミュレーションです。

 私の指導教官は文科省の役人でした。そのため、文科省の役人は賢い人であるという前提で物事を理解しています。その賢い人は何をしているのだろうと思います。

メインプレーヤーは日本の社会です。具体的には経済産業界。プレー場所は中央教育審議会ではなく、教育再生実行会議。そこに文科省の上層部の一部が参加しています。その方々は、迷走すれば文科省がプレーに参加できなくなることは知っていると思います。

 ま、いずれにせよ。日本の人口構成から出される結論は決まっているのです。結論は決まっていると言うこと、つまり、誰もが避けることを言う(もしくは主導する)のは誰か?です。

 私は文科省がメインプレーヤーであって欲しい。何故なら、日本の官公庁の中で、一番、建前を本気に実現できると信じている役所だからです。

[]グローバル 06:58 グローバル - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - グローバル - 西川純のメモ グローバル - 西川純のメモ のブックマークコメント

 グローバル人材養成に関して、現在の日本の英語教育に欠けているものは、「聞く」、「話す」ではありません。「必然性」です。

 アメリカンスクールの美人の英米人、カッコイイ英米人と一緒に『学び合い』をさせれば必死になって勉強します。

 ただし、問題点があります。おそらく、日本人が英語が上手くなるより、英米人が日本語が上手くなってしまうでしょう。何故なら、日本で生活する状態では、彼らの方が必然性が高いからです。あはははは

[]そのまんま 06:48 そのまんま - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - そのまんま - 西川純のメモ そのまんま - 西川純のメモ のブックマークコメント

 学力の3要素、社会人基礎力、二十世紀型能力・・・・、それらは要素別に分類されている。それらを読むと全体的にどのようなものであることは分かる。それはいい。でも、その要素別に教え、評価するというのはいただけない。分解し、統合するというデカルトの方法論は非生物には成り立つけど、高等生物には当てはまらない。

 まるで生きている人を切り刻み、その後に縫い合わせると生き返るとう論理だ。切り刻んだら人は死にます。死んだら、縫い合わせても生き返りません。

 英語を四技能に分けて教え、評価するなんて意味ないのに。

 じゃあどうするか?具体的に英米人と本当の仕事をさせることです。

 例えば、我々が実際に小学校でやった実践では、英米人に自分たちの町を紹介するHPをALTと英語で話しながら作成するというものがあります。

 SSHだったら、実際に大学研究室に週2日ぐらい行き、その研究室の研究に参加させることです。

 分断すれば、一人一人の教師の責任は小さくなり、集団的無責任体制になります。だから、上記のことをやろうとすると反対者が出るだろうな。トータルな能力がある人が、トータルに責任を負わねばならない。人材の獲得、責任者の負担。

 ちなみに、上越教育大学の教職大学院では、上記のような教育をやっています。だから、人材確保が難しく、教員はとても大変です。だから、本学に視察に来る人(特に同業者の大学人)は、「なんでこんな教育が出来るのか???」と不思議がります。

[]馬場の会 06:15 馬場の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 馬場の会 - 西川純のメモ 馬場の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 明日(8月29日)、高田馬場で飲みながら『学び合い』のことを話し合う会が開かれます。お誘いします。http://manabiai.g.hatena.ne.jp/Kyo_Tokyo/20150827

Kyo_TokyoKyo_Tokyo2015/08/29 04:44西川先生

『学び合い』の会の紹介ありがとございます

現在の参加者は3名ですが、参加を希望される方は、本日、8月29日(土)18時からの開催予定なので、お気軽にいらしてください!

西川研OBの方を交えて、『学び合い』やアクティブ。ラーニング等について
情報交換・交流できたら幸いです!

皆さまの、ご参加お待ちしています!!

http://manabiai.g.hatena.ne.jp/Kyo_Tokyo/20150827

15/08/27(木)

[]東京 21:57 東京 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 東京 - 西川純のメモ 東京 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 8月29日に『学び合い』の会が東京で開かれます。

 お誘いします。

[]老化 21:43 老化 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 老化 - 西川純のメモ 老化 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 だんだん、どうでもいいじゃないか、と思う気持ちが、頭をもたげてしまいます。特に、思いとおりに行かないと。これって我が儘だと思います。でも、これって老化だなと思います。

15/08/26(水)

[]尺度 21:37 尺度 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 尺度 - 西川純のメモ 尺度 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 偏差値にこれほど影響力があるのは、合否の予想することが的確だからです。

 今回の改革は、センター入試の相対的な依存度低下を狙っていると思えます。センター入試の点数で合否が予想つかなくなったら・・・・

 妄想します。

 多種多様な民間企業の資格試験を売り出し、各大学はそれをメニューのように選ぶ。そして、「大学入学者希望学力評価テスト」が絶対的な足きり基準で無くなる。

 18歳人口が少なくなる時期には、そんな時代もあってもいいのではないかと思います。そして、民間テストが「東大合格者何人」で争うのでは無く、「パナソニック何人」で争うのです。その結果に基づき、大学が民間テストを選ぶ。そして、因子分析を書ければ、大学の教育力がでます。

 単なる妄想です。

[]アクティブ・ラーニング入門 19:27 アクティブ・ラーニング入門 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - アクティブ・ラーニング入門 - 西川純のメモ アクティブ・ラーニング入門 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 発売、明治図書のアクティブ・ラーニング入門が、発売1ヶ月以内に3刷決定です。嬉しいです。が、そうなるであろうという自負もありました。皆さん、広げて下さい。変わりたくない教師のエゴによって、「やったふりアクティブ・ラーニング」が広がっています。それによって子どもの未来は暗いものになります。http://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-192010-4

[]バズワード 06:46 バズワード - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - バズワード - 西川純のメモ バズワード - 西川純のメモ のブックマークコメント

 文部省(今の文科省)の役人だった人から直接聞いたことです。

 アメリカのカリキュラム改革に影響された学習指導要領を作成するとき、ある人たちが「基本的概念が大事だ」と言いました。別の人が「基礎的概念が大事だ」と言いました。どちらも一歩も引きません。そして、議論が全くかみ合わないのです。基礎的も基本的もバズワードだからです。訓詁学、言葉遊びのレベルの議論が延々と続いたそうです。そこで「基礎的基本的概念」にしては、とその人が言ったそうです。そうしたら、基礎的基本的にするか基本的基礎的にするかでもめたそうです。そこで、中黒「・」でまとめました。中黒の場合は同等の意味を繋げる言葉ですので。で、今でも基礎的・基本的という言葉が文科省の中で使われています。

 最初聞いたとき、唖然とし、次に笑い出し、次に脱力しました。

 公文書、特に文部行政に関わる文章は、その言葉の真意をくみ取るのは大変です。

追伸 学校現場で、基礎的とか基本的という言葉を遊んでいる議論を聞くと、実情を知っている私は失笑します。もちろん、上記のことは言いません。大人だから。いま、アクティブ・ラーニングという言葉でそれが生じていることに失笑します。

15/08/25(火)

[]バズワード 18:19 バズワード - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - バズワード - 西川純のメモ バズワード - 西川純のメモ のブックマークコメント

 IT業界では、分かったようにみんな思って使っているが、一人一人が実は違った意味で使っている言葉としてバズワードという言葉があります。

 でも、これって教育の世界には山ほどありますよね。

 例えば「学力」これって何なんでしょう?

 これを3要素に分けて

(1)基礎的・基本的な知識・技能

(2)知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等

(3)主体的に学習に取り組む態度

 だとしても、それが何なんでしょうね?

 基礎的って何ですか?

 基本的って何ですか?

 知識って何ですか?

 技能って何ですか?

 例えば、大学入試レベルの数学の問題を初見で解ける人ってどれだけいるのでしょうか?まあ、数学オリンピックに出場する人は出来ると思いますが・・。大多数は過去問の回答パターンを覚えていて、それで解いていると思います。なにしろ、出題者自体が過去問を参考にして問題をつくっているのですから。

 この場合は、「知識・技能」なんでしょうか?「思考力・判断力・表現力」なのでしょうか?そして、それを客観的に判断する方法ってあるのでしょうか?

 理学部出身者の私は、大学院に入って初めて教育関係の論文を読んだとき、吐き気をもよおした覚えがあります。

[]越後『学び合い』の会 18:19 越後『学び合い』の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 越後『学び合い』の会 - 西川純のメモ 越後『学び合い』の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 10月16日、17日に越後『学び合い』の会を開きます。今年の目玉は、中学校と高校での『学び合い』実践を公開です。

 アクティブ・ラーニングの最前線をご覧下さい。申し込みはコクチーズで。おはやめに。

http://u777u.info/ns3K

[]野上小学校 14:25 野上小学校 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 野上小学校 - 西川純のメモ 野上小学校 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 先だっての和歌山で発表された野上小学校の記録です。お読み下さい。職員が同じ方向に向いていることが分かります。http://u777u.info/nrDH

15/08/24(月)

[]点、線、面 18:21 点、線、面 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 点、線、面 - 西川純のメモ 点、線、面 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日は和歌山の実践校の発表会に参加しました。野上小学校の先生方の発表が実に良かった。何が良いかと言えば、先生方が同じ方向を向いて、子どもの姿で語っている。

 私も1時間話しました。1時間半の話題を無理に1時間にしたので、無茶苦茶な超一斉指導です。

 特に印象的なことは、私の予想を超えて『学び合い』を実践している方の数が多くなっていることです。もう面になっても良いぐらいの密度が形成されているように感じます。あとは点を線に、線を面にすることです。互いに繋がれば、互いに強くなれます。是非、『学び合い』マップに登録ください。

[]未来の義務教育 07:29 未来の義務教育 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 未来の義務教育 - 西川純のメモ 未来の義務教育 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 子どもには能力差があります。そして、一人の教師では全ての子どもに分かる説明は出来ません。結果として、「落ちこぼれ」が生じます。これは今の授業では致し方ありません。でもゴールが多様化して、だれもかれもが東京大学に行くレースに参加しなくなれば、この問題は緩和されます。

 でも、今後の日本において重大な問題は、能力のある子の「ふきこぼし」です。

 その子たちが、どのような家庭に生まれ、どのような小学校に入り、どのような地域に生まれたかによって、その能力が開花するか否かが決まってはいけません。日本にとって大きな損失です。

 どうしたらいいか?妄想します。

 子ども一人一人は、自由に勉強します。ネット上の授業を見ても良いですし、本屋で買える参考書を読んで勉強しても良い。また、無料で配布される教科書を使っても良いです。

 定期的に国が行う各学年別の試験をCBT(Computer Based Testing)で受験します。なお、指導要領に沿った試験の他に、アドバンスコースも用意されています。例えば、大学の学部レベルの解析学や代数学の試験もあります。それを取れば、大学入学後にその単位を免除されます。そのCTBの運営は日本数学会のような学会が行うのです。それを取る子どもたち用に、大学の学部レベルの講義もネットを介して受講できます。学会がつくることもありますが、有志の学生がつくっても良いのです。子どもが自由に選択します。つまり、反転授業ではなく、全転授業です。トップ大学の入試の際には、その単位が入試条件に課されることもあるでしょう。笑い事ではありません。既にTOEFLに関してはそのようなことはありますから。

 教室には子どもたちがいますが、異学年です。

 では、教師は何をするか?授業もしません、評価もしません。その代わりに、人にとって一番大事な能力は「多様な人と折り合いをつけて自らの課題を解決する能力」であることを求めるのです。そして、地域を巻き込んだ特活等を企画することが仕事です。

 ものすごく馬鹿馬鹿しい妄想ですが、日本の行政はトップの子どもたちの養成に力を入れています。だから、案外リアリティがあるかもしれません。私の教え子からも、「先生の話す言葉は宇宙語だ」と言われます。でも、時代がだんだん追いついてきているのかもしれません。

toukonyukitoukonyuki2015/08/24 10:55そんな学校があったら自分も行きたかったし、我が子も行かせたいなと思います。西川先生が言ったり予想(予言)されることが次々と現実になってきた(きている)ことを思うと、本当にそうなるのかもと思います。ワクワクします。そして、自分もその流れに勢いをつける何かの役に立ちたいなと思います。

jun24kawajun24kawa2015/08/27 20:01期待しています。

15/08/23(日)

[]判別法 06:35 判別法 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 判別法 - 西川純のメモ 判別法 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今、色々な人や組織が、「アクティブ・ラーニングは今までの実践の延長上です」と言っています。

 一部正しく、大部分間違っています。

 たしかに、明日の実践は、昨日の実践と繋げなければならない。でも、重要なのはその実践が最終的に達成すべき能力を与えるか、どうかです。

 達成すべきものは何でしょう。それは以下のようなものです。

1)「核戦争後の弊社の営業戦略を述べて下さい」のような答えの無い質問を、企業の人事担当から問われたとき、人文系の人でも十数分間議論出来る能力です。(ただし、これは人口の1割の人が必要な能力です。しかし、以下は国民全員が獲得すべき能力です)

2)就職してから、自分と年齢の違う人と一緒に働いて、「この人がクビになっては困る」と思われる能力です。

3)40代後半になって、新しい技術を学ばなければならないとき、耳学問出来る能力です。

4)クビになったとき、自分に新しい職を世話してくれる、自分の勤務先以外の人を持てる能力です。

5)諸事情でギリギリの生活に追い込まれたとき、生活保護という制度があることを教えてくれる仲間を持てること。そして、役所に一緒に行って、担当者から「あなたは働けるでしょ」とキツいことを言われたとき、自己効力感の落ちている人の代わりに、担当者に説明し生活保護を受けられるようにしてくれる仲間を得る能力です。これがあれば、餓死・自殺する将来の教え子を救えます。終身雇用が崩れる未来では、今のままの教育では餓死・自殺する人は増えるのです。

 さて、今ある「アクティブ・ラーニングは今までの実践の延長上です」で上記が獲得できるでしょうか?おそらく無理でしょう。以上の能力は、特活やHRの時間だけでは獲得できません。学校教育の大部分を占める教科学習の時間でしなければなりません。「アクティブ・ラーニングは今までの実践の延長上です」と今言っている人や組織は、ことの重大性を知っているのだろうか?

 今まで、小学校は「それは中学校の仕事」、中学校は「それは高校の仕事」、高校は「それは大学、職場の仕事」、大学は「それは職場の仕事」と先送りにしてきました。ところが、最終的に責任をもたされていた職場が、終身雇用の崩壊からそれを放棄します。従って、上記は小学校から高校・大学の責任なのです。

 それがアクティブ・ラーニングで達成すべき「認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成」の意味です。あれは建前論ではありません。

 大事なのは、視野を今日の授業、1年後、3年後ではなく、20年、30年、40年後の子どもの幸せに合わせるべきです。

[]幸せ 06:35 幸せ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 幸せ - 西川純のメモ 幸せ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今後の社会においては、中途半端な普通高校に行くより職業高校に進学する方が有利です。ましてや、奨学金という借金を背負ってまで、中途半端な大学に進学するのは圧倒的に不利です。

 これからの社会における子どもたちの幸せな姿は、以下の通りです。

 高校までに即戦力の技術を持ち、地元に就職する。

 高校までに一生涯つきあえる仲間と出会います。

 高校までに一生涯添い遂げる伴侶と出会います。そして、二十歳ぐらいで結婚し、子どもを4、5人つくります。

 夫婦共稼ぎです。夫と妻の両親は近くに住んでいて、二世代、三世代で子育てをします。

 学校は地域コミュニティのコアになり、地域の人はそこに所属し、地域の発展に寄与します。

 以上が子どもたちの7割、8割の幸せの姿になります。グローバル、グローバルと言われますが、そんなのは人口の1割もいたらいい。子どもたちの幸せはローカルにこそあります。教師が、大都市指向、高学歴指向の価値観を捨てる必要があると思います。

追伸です。

 県教育委員会が県民の血税を使って東京大学に入学者を増やし、結果として都心部の人材養成をしているのか、私には理解できません。冷静に考えればお人好しすぎます。

[]職業高校 06:35 職業高校 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 職業高校 - 西川純のメモ 職業高校 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は上越教育大学教職大学院のカリキュラムに誇りを持っています。今後のジョブ型高校において、そのカリキュラムが有効だと思います。

 まず、普通科高校に準じたカリキュラムをやめます。ジョブに直結した授業のみとするのです。もちろん、ジョブに直結しないものを否定するわけではありません。しかし、ジョブとの関連を意識できない段階に教えてもザルに水を流すようなものです。では、どうするか?

 カリキュラムの中核は、地元企業での職業体験です。ただし、行きっぱなしではありません。週二日ぐらいのペースで、4ヶ月ぐらい行きます。

 生徒は特定の先生のチームに入ります。その先生は、その高校でターゲットとしているジョブを20年以上経験し、実績を上げた人です。その先生ごとにチームを形成します。職業体験では、チームで入ります。そして、その中には、現職の人が入るのです。その人は、チームをまとめるための研修として参加します。

 その職業体験を通して、数学を学ぶべき、英語を学ぶべきと感じた生徒は、選択科目で履修します。ただし、その多くはネットにアップされた教材をタブレットにダウンロードし自習します。そして、ネットを介して指導を受け、試験をうけるのです。

 というような妄想を膨らませています。

15/08/22(土)

[]お願い 13:22 お願い - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - お願い - 西川純のメモ お願い - 西川純のメモ のブックマークコメント

 8月上旬から大きな波が来ました。夏休み明けに、本格的にトライする人も多くいると思います。その際、人とのつながりが大事です。身近にいる人と繋がれるとありがたいですよね。『学び合い』を実践される方は、『学び合い』マップ(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=zDInXkSSxyO4.kNDji5uDNm0Y)に、是非、登録下さい。登録は、『学び合い』マップ登録フォーム(http://form1.fc2.com/form/?id=77081b4d4f40dd2f)から出来ます。

 「私なんて、人になんか教えられるレベルに行っていない」と思う方へ。だからいいんですよ。一番知っている人が、一番の教え手ではないことは『学び合い』を実践しているならば、子どもを見れば分かるでしょ。それに、教える必要はないのです。共に学び合えばいいのです。いや、愚痴を言ったり、笑ったりする、それでいいのです。

 是非、一人でも多くの人がマップに登録下さい。強く、強く、お誘いします。

[]1位 06:50 1位 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 1位 - 西川純のメモ 1位 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 明治図書での売り上げランキング1位を「アクティブ・ラーニング入門」が取りました。http://www.meijitosho.co.jp/ranking/

 「どうやるの?」ではなく「って何?」という問いかけの本が売れることは大事だと思います。

15/08/21(金)

[]富 07:21 富 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 富 - 西川純のメモ 富 - 西川純のメモ のブックマークコメント

“富”とは、お金で買えないものをどのくらい

持っているか、である!!

お金で“家”は買えるけれど“家庭”は買えない。

お金で“時計”は買えるけれど“時間”は買えない。

お金で“ベッド”は買えるけれど“快適な睡眠”は買えない。

お金で“本”は買えるけれど“知識”は買えない。

お金で“名医”は買えるけれど“健康”は買えない。

お金で“地位”は買えるけれど“尊敬”は買えない。

お金で“血”は買えるけれど“命”は買えない。

お金で“セックス”は買えるけれど“愛”は買えない。

参考文献:マダム・ホー著

「ミリオネアの信用力2つの収入、2つの人脈」より

良い言葉ですね。でも、同時に以下も大事です。


お金が無いと“家”は買えない。

お金が無いと“時計”は買えない。

お金が無いと“ベッド”は買えない。

お金が無いと“本”は買えない。

お金が無いと“名医”は買えない。

お金が無いと“地位””は買えない。

お金が無いと“血”は買えない。

お金が無いと“セックス”は買えない。

とも言えます。

私の好きな詩です。

かねが人生のすべてではないが

有れば便利

無いと不便です

便利のほうがいいなぁ

 相田みつを

自分の幸せは何か、それをハッキリと見極めることが大事だと思います。

それに基づいて人生を生きる。

案外、妥当な金額で幸せになるための最低条件が得られるものです。

それをしっかりと考えず、先送りにする人が、定職を持たなくなります。

なお、それをしっかりと考えず、先送りにする頭の良い人が、偏差値序列に身を任せます。

40才以降になったとき、しっかりと考えずにいたことの失敗に、はたと気づくかもしれません。

お金は必要です。ただ、どれだけ必要かを知る必要があると思います。

そんなことを次の次の本に書いています。

15/08/20(木)

[]太田の会 21:43 太田の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 太田の会 - 西川純のメモ 太田の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 10月24日に、群馬県の太田で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://manabiai.g.hatena.ne.jp/nome2733/20150820

[]効率 21:39 効率 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 効率 - 西川純のメモ 効率 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「いいエリート、わるいエリート」という本を読みました。内容は読みやすいし、啓発される内容も多く、お勧めです。

 が、『学び合い』のアンチテーゼのパロディとして面白く読ませていただきました。

 著者は、何故勉強したかという理由として、効率がいいからと書いています。確かに、プロ野球選手を目指すより、受験エリートになった方がいい。だって、今の受験は「答え」がある。だから、それを覚えればいい。

 しかし、2つ、「う~ん」と思うことがあります。

 第一に、著者は自分一人で勝負をしようとしているところです。これは非常に効率が悪い。

 第二に、彼女の目指した受験エリートはプロ野球選手よりは効率がいいかもしれません。それは序列の上位に立つという指標においては。でも、「幸せ」になるという指標に関して言えば、非効率のように思います。

 プロ野球を目指した場合は「0/1」です。もの凄い狭い市場ですから。受験の場合は、段階的です。そして、経済学の「限界効用逓減の法則」から言って、偏差値一つをあげるに必要な労力が急激に増大します。結果として、偏差値一つをあげるために諦めるものが多くなるのです。さて、「幸せ」というものからみてそれが効率がいいか?そのあたりは分かっていないと思います。いや、分かっていると思うのですが、それを認めると自分の青春をかけたものが否定されますから。

 旧価値観の人が読めば、成功物語です。しかし、私にとってはパロディであり、コメディのように読めました。

[]大学院入試 19:57 大学院入試 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 大学院入試 - 西川純のメモ 大学院入試 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日は大学院入試です。個性的で、輝いている方々が受験していただきました。

 私はずっとコース長ですので、ずっと司会役です。だから、定型の言葉しかしゃべりません。ま、あまり緊張した受験生には笑いを取って和まします。

 が、本日は、例外的に話してしまいました。それも3人に。

 ある方は、『学び合い』の実践者でした。そこで、実践上の悩みを話されたので、思わず試験管であることから離れて、実践的なアドバイスをしてしまいました。周りの先生方からは、「なんか、ゼミみたいだね」と笑われました。事実そうです。

 あとは二人の若い学生さんです。実にいい若者です。それにつられて、一突きの質問をしました。その学生さんの表情がこわばったので、「あ、しまった。これって叱られていると誤解したのかな?」と思いました。私がどんなに笑顔で語っても、55歳の教授から自分の応えられない質問をぶつけられれば焦るでしょう。我ながら反省です。でも、いい若者です。

 もう一人は、言っていることが高校教師になった直後の私とそっくりです。だから、私と同じ失敗をしそうに思いました。仕方がありません、普通の大学や大学院では、我々が求めているレベルのことは学べませんから。青春ドラマ的な指導では、多くの子どもを見捨ててしまう。カリスマ教師に自分をなぞらえても、そんなことは出来ない。そこで、ワンポイントのアドバイスをしてしまいました。でも、受験でテンパっている学生さんの場合、アドバイスではなく「駄目だ」と言われているように思うかもしれません。これまた反省です。周りの先生から「自分の若い頃を思い出して教えてあげようとしたんだよね」と言われました。その通りです。実にいい若者だからです。

 それにしても、私が面接でしゃべるとろくなことが無い。反省です。試験官ではなく教師になってしまいます。

[]政治 16:14 政治 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 政治 - 西川純のメモ 政治 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 かつてソ連はアメリカに先駆けてスプートニクという人工衛星を打ち上げました。アメリカ中は、いつ宇宙から攻撃を受けるのではないかと恐れました。スプートニクショックと言います。ソ連に科学技術で負けないようにと科学教育に膨大な予算を与える国防教育法という法律が成立しました。それがため1970年代には革命的なカリキュラム開発が行われました。

 しかし、ソ連がアメリカよりも早く人工衛星を打ち上げられたのは、ソ連の科学技術教育が優れていたわけではありません。当時のソ連の教育はかなり悲惨なものだったと私は理解しています。それでは何故出来たか?それは、ナチスドイツの降伏時に、ミサイルの専門家をドイツから連れてきて研究させたからです。しかし、それは、その道の専門家はよく分かっていました。分かっていたが、ソ連の教育が優れている証拠だと利用し、多額の予算を獲得した人たちがいるのです。

 私が理科教育学で頑張っていた時の話です。その大会に院生と参加しました。その大会では認知研究が中心に位置づけられ、良いポジションで発表が出来ました。院生さんから「西川先生は何故、今後は認知研究が主流になると分かったのですか?」と聞かれました。私は満面の笑みをたたえて「主流になることを予想したのではなく、主流にしたんだよ」と応えました。

 当時、私は三十代半ばでした。その頃の理科教育学は教育学の流れをくむ教育史と比較教育、そして教材開発が主流でした。そして認知研究は異端であり、迫害を受けていました。そこで、同年代の生きの良い研究者とグループを作りました。そして、個々独立でやっていた研究を認知研究という旗印の下で発表しました。生きの良い研究者が5人で発表すればかなり目立ちます。そして、いつの間にか、異端であった認知研究が主流の位置についています。当時の仲間はそれぞれの分野で学会長レベルのポジションについています。

 なお、その前にも戦いがありました。理科教育学の研究の中で、千人レベルのデータに基づき、統計分析をちゃんとした学術論文は、私の修士論文を学会誌に投稿したものが最初です。今では量的分析は常識になっています。

 今、3度目の戦いの最終局面です。

 様々な人が様々な情報に基づいて、政治をします。

 おそらく、保守派は自分の都合の良い情報に基づいて政治をするでしょう。でも、私は負けるとは思っていません。何故なら、保守派が根拠とする情報が脆弱であることを知っているからです。煎じ詰めれば、「面倒くさい」、「嫌だ」という気持ちから、「そうあって欲しくない」が「そうならないだろう」となり、「そうなるわけない」に変質しているに過ぎません。

 一喜一憂するのでは無く、囲碁のように盤面全体を見た戦いをします。

[]九割 08:38 九割 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 九割 - 西川純のメモ 九割 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今回出したアクティブ・ラーニング本ででは、スーパーグローバル大学に入学する、また、入学希望している人、つまり成績上位3割ぐらいの人に関して書きました。しかし日本にはそれ以外の人が大部分です。日本人の半数は高卒で職に就きます。そして大学に入学する人の大多数はスーパーグローバル大学に入学しません。では、その日本人の九割、もしくは九割五分の人にとってアクティブ・ラーニングがどのような意味をあるかを昨日の免許講習会の2時間目に語りました。

 最初は黙示録のように「恐ろしいぞ」、「大変だぞ」をデータによって語りました。話を聞いている先生方が堅く、重くなるのが分かります。そして、教師として話を聞いていた方々が、我が子の将来を心配する親の顔になっていくのが分かります。

 でも、後半には明るい未来のことを書きました。つまり、今の日本は東京大学の医学部と法学部を頂点とした単純な序列を形成しています。そのこと自体が馬鹿馬鹿しいことを数値で表しました。考えてみて下さい。東大の医学部に入学したら、そりゃ我が世の春です。でも、30歳になったときはどうでしょうか?医学の出身者の多くは大学研究者ではなく医者になります。そうなったとき、患者は学歴で医者を選ぶでしょうか?同じで、東大が法学部を出て弁護士になったとき、クライアントは学歴で弁護士を選ぶでしょうか?第一、医者や弁護士が高収入で安定している時代ではないですし、今後、もっと悪化します。その時に生き残るには学歴ではなく、アクティブ・ラーニングで育つ力です。

 結局、学歴という虚像を皆信じている間は、それなりの価値を持ちます。しかし、その虚像が一度崩れたら、一気に暴落します。

 では、学歴という虚像が崩れたときに何が起こるでしょうか?私は、東京大学の医学部・法学部を頂点とする単純な成功モデルではなく、多種多様な成功モデルを子どもたちが持ち、それを実現する社会だと思います。数学や物理が出来なくていいじゃないですか?古典や漢文が出来なくていいじゃないですか?そもそも、それがたいして意味が無いことは大人、それも教師も知っているのですから。

 昨日の話では特別支援教育のことを強調しました。様々な成功モデルを持ち、実現できる社会ならば、特別支援の子どもたちは救われます。私の理想は、特別支援学級が日本中から無くなることです。全員が特別な支援を必要な子どもであり、大人です。

 そんなことを文科省は狙っていると私は信じたい。下村大臣の偏差値による序列を壊したいという言葉があります。

[]急ぐ 07:01 急ぐ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 急ぐ - 西川純のメモ 急ぐ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 アクティブ・ラーニング本が好調に売れています。ということは「やったふり」がしにくくなっているのです。

 今、行政は「いままでの延長上でいいんですよ」と説明しようとしていると思います。しかし、あの本が広がるとやりづらいと思います。何故なら、徹頭徹尾、公文書をもちいて説明しているから。そして、あの情報が保護者に伝わるようになったら・・・・。最近は、その作戦をジワジワやっています。まるで詰め将棋をしているような気持ちです。

 詰むことは分かっています。ようは保守派が投了する時期がいつかということです。早ければ早いほど、苦しむ子どもと教師の数は少なくなります。

 保守派の人は、早く、自分たちがメインプレーヤーでないことを自覚するべきです。文部科学省すらもメインプレーヤーではありません。では誰がメインプレーヤーかといえば、少子化で内需が減少し、今後、さらに減少していく日本がメインプレーヤーなのです。その日本が経済産業界という駒を使って動かしている。

 「言語活動の充実の延長上」程度でアクティブ・ラーニングを理解していることに脱力します。しかたがありません。昔と今のルールが変わったのです。ルールが変わったことを文科省も伝えていないのですから。だから、私たちが伝えなければならない。

 現在、既に原稿が出来上がっている本が2冊、企画が進んでいるのが4冊、市場が拡大したら出せる本が3冊、私の中で暖めている企画が3冊です。関係する人にはご迷惑をおかけしていますが、出版社の方と戦略を進めながらやっています。ご寛恕下さい。

15/08/19(水)

[]最先端の高校『学び合い19:53 最先端の高校『学び合い』 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 最先端の高校『学び合い』 - 西川純のメモ 最先端の高校『学び合い』 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 9月12日に長野県中野西高校で高校の異学年『学び合い』の授業公開と、私の講演を行います。もともとは地元の中学校の先生方にご案内しておりますが、その他の方もオープンにしています。我がゼミ生も参加します。絶対にお勧めです。

 http://u555u.info/njYl

[]免許更新講習 19:53 免許更新講習 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 免許更新講習 - 西川純のメモ 免許更新講習 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日は長岡で免許更新講習を担当しました。一時間目は、現在出版されている本のエッセンスを語りました。二時間目は、次の次に出す予定の本のエッセンスを語りました。今後の雇用社会とアクティブ・ラーニングに関してです。これからの子どもの将来を思うと、思わず気持ちが入りすぎて、きつい言葉の使い方を連発しました。反省です。

15/08/18(火)

[]お願い 14:56 お願い - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - お願い - 西川純のメモ お願い - 西川純のメモ のブックマークコメント

 明治図書の「アクティブ・ラーニング入門」(http://goo.gl/q8FJG5)が発売10日で増刷になりました。学陽書房の「すぐわかる!できる!アクティブ・ラーニング」(http://goo.gl/Bfi3qA)は発売前に増刷になりましたが、発売2週間で3刷となりました。爆発的です。ご愛顧感謝です。

 が、不遜ながら自負もありました。アクティブ・ラーニングに関する情報が流れる中、その多くは「いまのままでもいいですよ」という免罪符が大部分です。その中で、「アクティブ」とは何かという言葉遊びが始まり、現場では言語活動の充実や道徳の教科化で起こっている「やったふり」が始まっています。その中で、学校現場や教育委員会がじたばたしてもどうしようもない大きな動きを分かりやすく書いたつもりです。

 一読してみて、私の本で引用している公文書(インターネットで直ぐに読めます)を全体的に見直すと、今進行している新自由主義の流れが読み取れます。

 で、お読みになった方々へお願いです。義務教育の先生方、特に、小学校の先生方にお願いです。ろん、NPOの方々、学生の方々、とにかく本を読んだ方(つまり今の状況を危惧している方々)是非、保護者に紹介して下さい。

 私は中学校3年生の保護者です。今後の受験がどうなるか、私は理解しているつもりです。が、地元の高校の動きを見ている限り、残念ながら、我が子には間に合いません。幸い、新制度が本格的に始動する前に大学入試を受けます。ただ、卒業後の新たな雇用社会は待ってくれません。これは私が親として守ってあげなければならない。

 残念ながら、今の中学校、高校の子どもは、親によって人生が決まります。だから、せめて今の段階で分かる保護者に伝えて下さい。

 そして、小学校の場合は、一部の保護者が分かれば、小学校の子どもたちの多くが間に合うことが出来ます。受験で追い立てられている中学校、高校の保護者より、より客観的に読めます。

 時間は待ってくれません。

 「今のままの実践でいいんですよ」と言っている教育委員会に頼っていられません。なにしろ文科省でも末端の人は、アクティブ・ラーニングは高校以上に関係して、小学校には関係しないと思っている人がいるのですから。やがて現実が分かります。でも、その頃には、今の小学生の多くは間に合わないのです。

[]まし 14:56 まし - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - まし - 西川純のメモ まし - 西川純のメモ のブックマークコメント

 最近、ある方とメールのやりとりをしました。

 その方は、現在の文科省の動き(実際は、もっと大きな動きの氷山の一角にすぎませんが)に問題が多いことを書いてありました。うなずけるところもあります。特に、英語オンリーにしようとする動きに関しては、私も疑問です。

 が、現状の学校現場、大学よりは「まし」だと思っています。

 だって、学校現場や大学は小理屈をこね回していますが、結局、何も変えない。もちろん、学校現場や大学にも変えようとする人はいます。かなり。しかし、その人たちの意見が潰されています。ならば、強引でも変える側に私は立ちます。何故なら、強引かも知れませんが、日本の現状を考えたとき「変えない」という選択肢は、子どもたちのためにありえないからです。

15/08/17(月)

[]評価 06:01 評価 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 評価 - 西川純のメモ 評価 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今の教育では、総合的な能力を分解して、それを評価します。それが皆高ければ、総合的な能力は高いと判断します。例えば、教師の職能を、発問、板書、教材・・・と分けて、さらにそれぞれを細分化し、それを評価する。しかし、それが皆高い教師が優れた授業をするとは限りません。部分の総和は全体ではないのです。

 アクティブ・ラーニングもそうですね。主体的・協働的に学ぶ学習であるから、主体性と協働性を分けて、さらにそれを細分化し、それを評価することをするでしょう。それを精緻にすればするほど、アクティブ・ラーニングから離れると思います。あたかも、精緻な教員の職能評価のように。

 では、どうやって評価したらいいでしょうか?

 細分化せず、最終的なアウトプットで見ればいいのです。

 アクティブ・ラーニングとは結局、今後の雇用社会において生き残れる人材育成なのです。考えてみて下さい。企業が能動的テストや協働的テストを入社試験にすると思いますか?私が人事担当だったら、5人の入社希望者を一室にいれて、「核戦争後に備えて我が社はどのような販売戦略を立てるか」のような答えのない無茶苦茶な課題を与え、それぞれの言動を観察します。そして、自分の机の横に座って欲しいと思う人を「一点刻みの公平性」ではなく、公正に基づき選びます。

 一流大学、一流企業の幹部候補生はそのように選別されます。

 結局、アウトプットなのです。ことさら課題が能動的である必要も無いですし、協働的である必要はありません。現在の一斉指導のくびき、つまり、立ち歩いては駄目、相談しては駄目の禁止を解けば、テストの点数で評価できます。

 能動性や協働性を単独に測定し、テストの点数に加算すれば、やったふり能動性、やったふり協働性が生じます。能動性や協働性はいくらでもふりが出来ます。しかし、アプトプットはふりは出来ません。そして、能動性や協働性を10点の加算点を与えれば、子どもは能動性や協働性を10点ぐらいの価値と思います。ま、そもそも10点加算すると考える教師自身が、そう思っているから加算するのです。

 つまり、ことさら能動性や協働性を評価する必要はありません。

 ただし、『学び合い』のアクティブ・ラーニングの場合、テストの平均点よりその分散を重視すべきです。

 それにしても、物事を小分けにして、それを総合するという方法論はもともとデカルトの方法論です。その方法論によって物理学は17世紀から20世紀前半に大躍進しました。しかし、生物学が発展した二十世紀後半以降の方法ではないと思います。

 物事を小分けにすればいい、という方法は有効ですが、それが万能だと思うのは、前時代的だと思います。

[]劣化 06:01 劣化 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 劣化 - 西川純のメモ 劣化 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ありがたいことに、私以外の方々が『学び合い』の本を出すようになった。今後も広がるでしょう。それを読みながら、自分の役割はあと2年かな、と思うのです。私は研究者です。それも最先端の研究者であり続けようとしています。つまり、イノベーター相手、アーリーアダプター相手の人です。今、広がっているのはアーリーアダプターです。そして、ギャズムを超えてアーリーマジョリティが広がりつつあります。この市場は、私より素晴らしいライターがいます。

 私は一般性、原理原則を求めます。これはイノベーターやアーリーアダプターには重要です。しかしアーリーマジョリティは、直ぐに使える、確かに使えるを求めます。これの原理原則に関しては私で対応出来ます。しかし、市場が広がり、個別的な事例を必要となれば、今、現場経験のある方々に勝てない。おそらく、原理・原則から離れるでしょう。でも、それでいいと思います。しっかり原理・原則が理解したイノベーターとアーリーアダプターがいれば。私の仕事は、このコア層を固めることと、多くの方々がアーリーマジョリティ向けの本が書けるような市場を育成することだと思います。

 で、私はどうするか。二つです。楽な生活に移行するか。もう一つは、教育内容に切り込むか。ま、両者の混合が妥当なところなのでしょう。

*[お誘い]東信の会

 9月26日に『学び合い』東信の会があります。お誘いします。

 http://kokucheese.com/event/index/325470/

15/08/16(日)

[]仙南の会 20:54 仙南の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 仙南の会 - 西川純のメモ 仙南の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 第7回『学び合い』仙南の会(宮城県)を8/29(土)14:00~ 宮城県角田市で行います。お誘いします。

https://www.facebook.com/events/393882270803351/

[]福岡の会 19:42 福岡の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 福岡の会 - 西川純のメモ 福岡の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 8月29日に福岡で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://www.kokuchpro.com/event/c93317e8a5503a48e0f3ff1fdb058f11/

[]ぐんたまの会 14:07 ぐんたまの会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ぐんたまの会 - 西川純のメモ ぐんたまの会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 8月22日に埼玉県本庄市でぐんたまの会が開かれます。お誘いします。http://manabiaiguntama.jimdo.com/

[]『学び合い』の会 09:07 『学び合い』の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 『学び合い』の会 - 西川純のメモ 『学び合い』の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

学び合い』の会を開く際のお願い。

 まず、公開モードのブログやコクチーズにアップして下さい。そうすれば私はそこにリンクを貼るだけで住みます。

 次に、早めに決めて、決めたら直ぐに情報をアップして下さい。そうして私に連絡して下さい。私も直ぐにアップします。早めに決めれば、予定を組める人もいます。詳細は後でもいいです。時間と場所が決まり次第連絡下さい。

 そして、1週間前に再度、私に連絡して下さい。直前になって、いける状態になる人もいます。

 既に決まっているが、私がアップしていない方は、直ぐに連絡して下さいね。

 最後に、連絡したのに、私がアップしていなかったら、私に連絡して下さい。単なる「ポカ」です。心の繊細の方は、「何か怒っているのではないか?」という馬鹿馬鹿しい妄想にとらわれる方もおられます。そんなことはありません。単なるポカです。「アップしていませんよ」と連絡下さい。

 なお、『学び合い』の開き方のノウハウは以下をご覧下さい。

http://qq4q.biz/neUF

 あ、本の宣伝もよろしくお願いします。

http://qq4q.biz/neUY

[]準備は大丈夫ですか 06:19 準備は大丈夫ですか - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 準備は大丈夫ですか - 西川純のメモ 準備は大丈夫ですか - 西川純のメモ のブックマークコメント

 同志各位への業務連絡です。

 今、臨界点、ギャズムを超えつつあります。それはこの夏休み明けに顕在化します。

 お願いです。私が出来るのは入り口に誘うことです。その先は同志の方々だけが出来ることです。これから求める人が一気に増えます。正しく導いてください。『学び合い』はシンプルな理論です。みんな同じようなところに悩みます。その悩みには既に解答があることを教えてください。そのために、情報発信をしてください。小さな会を開いてください。いや、口コミでもいいです。

 みなさんの同僚の中で、ブログやFBで定常的に情報発信をしている人は何人ぐらいですか?多くはないと思います。仮に十人に一人だとすれば、みなさんの発信は十人分の影響があります。簡単なことがあります。ブログやFBを始めて下さい。また、『学び合い』の本の書評を書いてアップするだけでもいいのです。

 『学び合い』の会は3人集まればいいのです。その3人が自分のクラスの子どもたちの様子を持ち寄り「自慢話」をすればいいのです。愚痴を言い合えばいいのです。そして、日時を教えてください。私がブログやFBで流します。場所は3人のいずれかの勤務校の自分のクラスの教室でいいと思います。

 既に急激な変化は起こっています。子どもたちは、今のままの教育では、一生涯アルバイト的な仕事しか出来ない教え子を多く生み出します。皆さん、既に、皆さんの教え子の半数は最初ついた職業から3年以内に離職する現実があるのを知っていますか?それがもっと激化するのです。

 目の前の子どもたちに残された時間は短いのです。焦ってください。

kuro106rakuro106ra2015/08/16 15:30告知いただき、ありがとうございます。
できることを続けます。

jun24kawajun24kawa2015/08/19 21:22期待しています。

15/08/15(土)

[]上越教育大学教職大学院 09:03 上越教育大学教職大学院 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 上越教育大学教職大学院 - 西川純のメモ 上越教育大学教職大学院 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 しばらくぶりに上越教育大学の教職大学院のご案内です。

 不遜ながら申します。本学教職大学院の制度設計は「私」がしました。前の前の学長が全てを私に任せてくれました。そして、私の我が儘放題を認めてくれました。理由は新幹線も通っていない(当時はそうです。いまは、新幹線も通り、便利になりました)県庁所在地でもない都市にある大学が、他大学より遙かに多い定員の教職大学院を、スピード感を持ってプランニングできるのは「私」だからです。ということで、かなり強気で交渉しました。学長から「そりゃ、西川、我が儘だよ」と言われると、そうでなければならない理由を述べます。それを理解できる学長だったら通りました。おかげで、全国の教職大学院でも成功例として文科省に紹介されるレベルの実績を上げております。

 私が制度設計をしたのですから、『学び合い』で制度設計しました。そのため、他の教職大学院と決定的な違いがあります。

 第一に、現職教員と学卒院生の数のバランスがとれています。多くの教職大学院の場合は、主に現職教員をターゲットとしているため、現職教員にプラス少しの学卒院生という構成が大部分です。(ただし、これは本学だけとは言いません)

 第二に、現職教員と学卒院生が一緒に学べます。それも、チームで学べます。多くの教職大学院では現職教員用の科目と、学卒院生用の科目を分けています。そのような指導が文科省からあったからです。常識的な指導だと思います。だって、現職者のレベルと学卒者のレベルは違いますから。でも、『学び合い』なのですから異質なもの同士の交流は有効だと考え、文科省にも説明しご理解いただきました。

 講義では色々な院生がゴチャゴチャとしたチームを構成し、一緒になって課題に取り組み発表します。それが1年目の前期に集中します。終わる頃には飲み会を一緒にやるような仲間になります。そして、それは在学中に定期的に飲み会をやるほどの関係です。ゼミを縦軸とした人との繋がりと同時に、講義で繋がった人間関係が横軸になります。

 第三に、教育実習が根本的に違います。学部の教育実習は実習担当のセンターの先生方が担当します。おそらく、多くの大学では附属学校や卒業校に実習に行きます。

 上越教育大学では、地元の普通の学校に入ります。それもチームで入ります。そして、学校との調整は実習担当のセンターの先生ではなく、ゼミのアドバイザー(指導教員)が行います。これが出来るのは、本学教職大学院の教員が研究者であり、同時に、現場経験のある人が多くを占めるから出来ることです。つまり、研究を現場の言葉で語れる人なのです。

 学部の母校実習は、一人の学生と一人の指導教諭でやります。しかし、本学教職大学院はチームで入ります。だから、実習校の先生方から求められたことを一人で考え悩むのではなく、現職教員を含めたチームで解決します。

 他の教職大学院関係者からは、なんでこんなことが出来るのかと不思議がられますが、それは教員が違うからです。

 本学の教職大学院を希望する人(特に学卒院生)に本学を志望した理由を聞くと、この第三の理由を挙げます。

 第四に地元です。全面的にバックアップしてくれます。中心校ばかりではなく、全校児童30人レベルの学校も暖かく向かいいれてくれます。西川ゼミの学生さんは学校の飲み会に参加し、カラオケまでつきあうような関係を持てます。

 第五にスタッフです。実は、これが第一と言うべきことです。

 上越教育大学は大学院を主体とした大学です。そのため、多くの大学の教員養成系学部がスタッフ数が60~80人であるのに対して、本学は160人で倍です。そのため、人事的に余裕があります。それ故に、教職大学院開設の際に、純粋に本学カリキュラムにフィットした人だけで固めました。基本的に学術研究の業績があり、かつ、現場経験のある人で固めたのです。そんな人は既存の修士課程では少数派です。そこで足りない部分は新規採用しました。全ての人は私が絶対の自信を持てる人「だけ」で固めました。(もちろん、圧倒的大多数は非『学び合い』の人です)

 私は、日本最高の教員養成、教員再教育を行っていると思っています。

 学卒院生さんに向けての上越教育大学の補足的説明です。

 即戦力とは何でしょうか?教員が求められることは多種多様ですよ。考えてみてください。学部の授業で掲示物をどのように教室に貼るかを教えて貰えましたか?飲み会の際、校長先生からカンパして貰ったとき、飲み会で何という言葉で御礼をいったらいいか知っていますか?それら全てが即戦力なのですよ。そこまで出来る若手になるとしたら何年間大学院で学べばいいのでしょうか?十年、二十年でも足りないですね。何しろ、三十年勤めているのにそれを知らない人もいますから。

 安心してください。たった一つのことを学べばいいのです。それは、先輩教師とつきあえて、教えてもらえばいいのです。簡単です、「おはようございます」、「ありがとうございました」、「すみません」、「お先に失礼します」をちゃんと言うこと。そして、少し立ったら「私に出来ることはありませんか?」と言うことなのです。そうすれば「教えてください」を言えますし、失敗しても許してもらえます。

 でも、五十代の先輩教師に「すみません」と言えますか?大学の指導教員に謝るのと同じでドキドキしますよね。仕方がありません、みなさんは今までの生涯、大抵はプラスマイナス2年の年の差の人たちの中で生活したからです。十歳、二十歳、三十歳年上の人とつきあう経験はありません。でも、それを学ばなければ、山ほどの指導案、山ほどの声がけを知っていても学校では使い物にならない教師です。

 いつ、学べばいいでしょうか?今です。どこで学ぶべきでしょうか?本学教職大学院です。本学教職大学院での即戦力とは、「異質な人と折り合いをつけて自らの課題を解決する」能力だと考えているのです。

 もう一つです。

 本学のカリキュラムは1年目の4~8月に基本的な講義を全て終わらせます。そして、9月から12月に実習を行います。2年目はもう一度9月から12月に実習を行います。つまり、1年目の1月から2年目の8月までの8ヶ月間、何もないのです。何故でしょうか?教員採用試験に集中できるためです。いいでしょ?

 これから教員採用試験の結果が出てくる頃ですね。もし、残念な結果になったならば、本学を考えてみてはいかがですか?これからは資格が問われる時代です。そして、大学院修了が免許の基本となります。一発で合格した同級生は一級免許状です。でも、大学院を修了した人は専修免許状です。

 なお、教員採用試験に合格した方へお知らせです。合格して名簿登載期間の延長が認められた場合、その人は2年間の学費が免除になる制度が本学大学院にあります。生活費は必要ですが、学生宿舎は完備しているので、都会の大学の生活と比べれば考えられないほどお安く生活できます。

 現職者に向けての上越教育大学の補足的説明です。

 あなたが今後獲得すべき能力とは何でしょうか?今、あなたが思いつくようなレベルのことだったら、今のまま勤めても獲得できるでしょう。

 あなたの授業能力は向上したとしても、今の路線で高めてもたかがしれています。何故なら、大学院を考える人だったら、既に十分に高い。若い頃だったら10の時間をかければ10にも20にも授業能力を高められます。何故なら、若い頃は授業能力が殆ど無かったからです。ところ、十分に高い人は100の時間をかけても1ぐらいしか伸びません。伸びる余地がものともないからです。

 本当に獲得すべきものは、今のあなたが思いつかないようなことです。

 それは、あなたの授業能力の向上ではなく、あなたより若い世代の授業能力を向上させる能力です。これから大量退職時代に入ります。そうなるとあなたの世代が、大量に入る若手を育てなければなりません。

 残念ながら、あなたはその経験は少ない。何故なら、年上は一杯いますが、年下の同僚が少ないのです。そのため、年上の教員への甘え方は上手い人でも、年下の教員をどのように動かしたらいいかをしらない。彼らを上手く動かせるならば、若い教員はあなたがへとへとになってしまう仕事、時間がかかる仕事を、喜んで手伝ってくれます。その代わりに、彼らが必要としているものを与えなければなりません。それが何かを知らねばなりません。

 それを組織的に学べる場はどこにあるでしょうか?上越教育大学教職大学院のカリキュラムはそれを意図しているのです。つまり、「多様な人と折り合いをつけて自らの課題を解決する」能力の獲得です。

 もし、あなたが家庭持ちだったら、あなたが一番ゴマをすらなければならない相手は誰ですか?校長ですか?違います。伴侶です。あなたの老後を守ってくれるのは伴侶です。おしめを替えてくれるは伴侶です。校長なんかは3年ぐらいでバイバイです。しかし、伴侶はずっとつきあいます。さて、ゴマをすっていますか?おそらく出来ません。日本の教員は多忙です。

 上越教育大学の教職大学院は2年間フル派遣です。じっくりと学べます。そして2年間家族サービスが出来ます。一生分のゴマをすれます。世帯者用の学生宿舎もありやすく生活できます。まわりには同じような家庭が一杯で、奥様同士の飲み会やパン教室などもあります。子育ての相談する相手もふんだんにいます。

 いや、共稼ぎで教職大学院に行けない、という方へ。実習校を現任校にすることは可能です。従って、上越にずっといなければならないのは1年目の4月から8月までの5ヶ月間だけです。その後は、家族と一緒に過ごせます。実習校との契約は週2日を基本として、それ以外の日は学校に行きません(行けば、ずるずると仕事が来ますから)。本学の実習は実習して終わりではなく、実習した結果をじっくりと分析する過程が必要です。

 ICレコーダーに記録された子どもたちの会話をじっくり聞くことは、三十年間教壇に立っても分からないことを教えてくれます。

 まだ結婚していない方へ。私のゼミに実際にあったことです。40歳で私のゼミに所属した女性教員は大学院1年目に婚活で結婚相手を決め結婚しました。そして2年目で妊娠し、現場に戻って産休です。なお、生まれた子どもの名前の中に「純」という文字が入っています。きっと、「純!」と叱るとき、気分がスッキリすると思います。あはははは

 なお、うちの都道府県では上越教育大学に派遣していないという方もおられるかもしれません。でも、実際に調べたらOKだった例は少なくありません。ある県の場合は、実際に大学院は県担当者にお願いし、その後、私がご挨拶に行ったら、来年度から派遣してもらいました。お願いした人が本学に所属しました。

[]『学び合い』の会 07:48 『学び合い』の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 『学び合い』の会 - 西川純のメモ 『学び合い』の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』の会はとても変な会です。会則もないし、組織図もないし、会誌もない。なにもありません。『学び合い』の会を開こうとする人は誰に断らなくても会を開けます。例えば、東京には「おにぎりの会」という会がありますが、「おむすびの会」や「おいなりの会」でもなんでも開けます。それも平和的にです。

 固定的な組織を作れば、組織を維持することが目的になります。相性の悪い人と顔をつきあわせなければなりません。そして、「世代間のイデオロギー的方法論的対立」、「同世代間の視野の狭い足の引っ張り合い」、「金銭問題」、「人間関係についての陰口」に至ります。

 だから、固定的な組織を意識的に作りません。「多様な人と折り合いをつけて自らの課題を解決する」ことを人に求めている人であるならば、折り合いながらやります。

 2008年に書いたことです。

会員証は心の中に。会費は行動で。特典は、あなたと子どもと同僚の幸せ。

http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20080825/1219615370

[]カリスマ教師 07:46 カリスマ教師 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - カリスマ教師 - 西川純のメモ カリスマ教師 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今も昔も、教師が憧れるスターのような教師がいます。そして、そのような人が書いた本が本屋に並びます。

 感覚的なものなので違うかもしれませんが、昔と違うように感じます。

 第一に、「孤高の人」という人ではなく、ネットワーク型の人が多くなったようです。それも、同質の人で固まるのではなく、意識的に異質な研修会で講師を務めます。逆にい言えば、自分が主催する会において異質な人を講師に呼びます。

 大村はま、斎藤喜博、大西忠治に比べて大御所感ではなく、先輩的な立ち位置で立っています。

 これはとてもいいなと思います。

 第二に、その方々が情報発信している対象が若い人、採用間もない人が主であるように思います。これは市場がそうなっているのだから仕方がありません。

 昔だったら、先輩から教えて貰えたレベルのことが現在流通している本の売れ筋になっています。これは職員室の教育力が下がったことによるものでしょう。中堅の中に若手を育てようという意識が薄れているので、中堅が勉強しなくなっています。職員室の同僚を見回してください。教師用指導書、直ぐ使えるノウハウ本以外の本を読んでいる中堅がどれほどいるでしょうか?

 これはとても残念なことだと思います。

追伸 札幌で会ったブラッシュアップセミナーには、中堅の方の参加者が多かった。素晴らしいと思います。

15/08/14(金)

[]勝機 10:32 勝機 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 勝機 - 西川純のメモ 勝機 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日はフリースクールのことを書きました。今日は私立の小中高のことを書きたいと思います。

 今、私立学校の経営は厳しい。子どもたちの数は減っています。そして、景気が低迷して私学に進学させる余裕のある保護者が少なくなっています。だったらアクティブ・ラーニングで差別化するのも一つの手だと思います。

 今、必死になって教育関係者はアクティブ・ラーニングを形骸化させようとしています。何故なら、それを認めてしまえば、自分を変えなければならない。面倒なのです。だから外圧が無ければならない。

 私立の場合は定数法で縛りが弱い。『学び合い』だったら一人の教師で数百人の子どもの学習を成立させます。事実、私の飛び込み授業では3クラス100人相手の授業をします。ゼミ生は200人相手の授業をします。『学び合い』は数が多ければ多いほど、質の高い教育が出来ます。人件費を抑えたり、もしくは一人あたりの授業数を減らしたりすることが出来ます。後者によって、優秀な教員を引きつけることが可能になります。

 当然、そのような教育に躊躇する保護者が多いでしょう。比較的大きな都市だったらロングテール商法が可能です。そして、不登校や特別支援の子どもを持つ親の場合、公立学校という選択肢を採りたくない。フリースクールであってもありがたいという保護者だったら私立学校は良い選択肢になると思います。

 とあいえ、不安だと思います。

 だったら、週に1時間だけの合同『学び合い』から始めるのは安全な第一歩だと思います。

 私立学校には圧倒的なアドバンテージがあります。それは何か?それは公立学校の危機感の欠如なのです。やろうと、やらまいと、勤務校が廃校になっても、自分はクビにならないという安心感があります。特に決定権のある管理職は、あと○年を過ごせばいいと思っている人が少なくない。そんな公立相手の勝負だったら楽ですよ。

 もし、その様な教育が良いということが広がれば、教員数を削減することも可能になるでしょう。結果として学費を抑えることが出来ます。そうなれば、やる気の無い公立から私立に流れる人が多くなる。その数が急激に増えたならば、議会から追求される。おそらく、言葉遊びで逃げるでしょう。しかし、そう行かなくなるとき、保守的な地域も動きます。

 私は早く意識改革を進め、犠牲になる子どもや教師の数を最小限にしたいと思っています。

 最近のメモを再度アップします。

「戦争を宣言するのは老人であるが、戦って死ぬのは若者たちだ。しかし勝利の栄光は 老人が取り、苦しみや悲しみは若者の分になる。」

H.C.フーバー(1874~1964、アメリカの第31代大統領)

 これは学校に当てはめると。

「熟慮検討する(つまり何もしない)と宣言するのは老人であるが、対策が後手後手になって問題が重篤化したあとの後始末をするのは若者たちだ。しかし自分を変えないという楽は老人が取り、失業の苦しみや悲しみは若者の分になる。」

 私がイライラするのは年長者なのです。管理職になり、変えられるのに、現状の延長上しか想定できない無知。自分の想定を超えたものに対して恐れから拒否する愚かさ。

 でも、これが成立するのは、実は若者が無知で愚かだからです。残念ながら。

15/08/13(木)

[]自分だったら 21:03 自分だったら - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 自分だったら - 西川純のメモ 自分だったら - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』ではクラスを動かすのは、かなり社会的スキルの高い2割だと考えています。その子どもは教師の「人」を見て判断しています。自分の過去を思い出して下さい。自明だと思います。

 夏休み中、数多くの研修会が開かれています。さて、それが校長たちがやっていると想像して下さい。校長達が学校運営のためにどのように管下の職員を動かすかを講演や模擬授業でやっていたとします。そこに教諭のあなたが間違って参加したとします。

 その時のあなたがクラスのキーパーソンの子どもなのです。

 もし、校長達が話術や資料や着ぐるみで自分たちを動かそうとしていて、校長達が熱心にメモを取っていたとしたらどう思いますか?おそらく、馬鹿にするなと思うでしょう。その気持ちは、クラスのキーパーソンの子は見抜きますよ。

 一方、そこにいる校長が、管下の職員が優れていることを信じて、その職員のやる気に火をつけるには「自分」が何をすべきかを語り、職員のやりやすい環境をどのように整えるかを議論したらどう思いますか?その気持ちは、クラスのキーパーソンの子は見抜きますよ。

 だから、私は絶対に模擬授業はしません。するときは実際の子ども相手の飛び込み授業をします。その際は全身全霊で勝負します。身体的にもへとへとになるほど真剣勝負をします。一期一会の子どもたちの幸せを本気で願い、心を込めて語ります。私は子どもを動かそうとは思いません。子どもたちが動くように、意味を語ります。

 このあたりを理解するには『学び合い』の子ども観が本当に分からないと理解できないでしょう。

追伸 子どもたちが有能であることを理解した上での模擬授業は可能であることも知っています。『学び合い』フォーラムでもありました。そのような模擬授業だったらキーパーソンの子どもも納得します。ただ、私は不器用なので、本当の子どもがいないと魂を込めた語りが出来ません。

追伸2 ゼミでも授業でも、そのような真剣勝負は年間に1、2回でいいと思っています。あとは、心に願っていればキーパーソンは分かってくれます。頻繁にやると子どもが辛くなります。

[]フリースクール2 09:22 フリースクール2 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - フリースクール2 - 西川純のメモ フリースクール2 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 フリースクールが義務教育に位置づけられたら、というシミュレーションです。

 先だって野中先生の模擬授業を見させていただきました。さすが名人ですね。野中先生のように退職されたカリスマ教師がいます。大学に異動されたカリスマ教師がいます。その人達の授業を記録します。現役のカリスマ教師も兼業が認められたならば参加します。

 子どもたちはタブレット端末を使って学ぶのです。おそらく、2、3人の子どもが一つのタブレットを使いながらわいわいと『学び合い』ながら学びます。子どもたちが選択の権利を持っているならば、一斉指導の名人授業は『学び合い』において有効なツールです。基本的に異学年でわいわいとやります。

 フリースクールの案内には講師陣の名前と出版された本の一覧が並ぶのです。

 フリースクールの職員の仕事は以下の通りです。

 『学び合い』の管理者です。ま、部活の顧問みたいなものです。

 保護者と相談し、教育委員会に提出する学習プログラムを作成します。役所への書類を代行してくれたら保護者は大助かりです。そしてフリースクールに入学する人も増えるでしょう。

それに基づいた評価をします。お受験の子に対しては、予備校の模試を利用すればいいでしょう。

 地域のNPOを協働で運動会等の活動を行います。5年で異動する学校職員と違って数十年間地元に密着した人が中心となれば色々な仕掛けが考えられます。

 学生ボランティアがスタッフになってくれるので、常勤はそれほど多くなくてもいいと思います。現状の公教育に限界を感じる教職員の異動先になるかもしれません。というより自分で立ち上げればいい。

施設は、統合によって廃校になった学校を活用できるかもしれません。

 あ~、妄想は止まりません。

[]フリースクール 08:37 フリースクール - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - フリースクール - 西川純のメモ フリースクール - 西川純のメモ のブックマークコメント

 フリースクールに関する法案が検討されている(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150811/k10010186561000.html)。非常に興味深い。私が勤めた高校には、3年間の出席日数が3日間で、中学校の課程を修了した子どもがいます。従って、フリースクールが義務教育に位置づけられたとしても、デメリットはないと思います。あるとしたら教師だけです。

 「子どもによる子どものためのICT活用入門」(http://goo.gl/opuVfL)という本に、近未来で起こる悪夢を書きました。今は良質な授業がネットにあふれています。そして、日本中の教師は成績中もしくは中の下に合わせた授業をしています。つまり成績上位層の子どもにとって学校の授業はレベルが低いのです。だから、成績上位層の子どもを持つ、弁護士や医者の保護者が礼儀正しく、「先生の授業のお邪魔はしませんので、タブレットを使って勉強させて欲しい」と申し込むという状況を書きました。少数でも認めたならば、クラスの半数は教師を無視してタブレット端末で勉強し、手のかかる子どもだけが教師を無視して遊び回ります。

 今、日本中の教育委員会で「やったふりアクティブ・ラーニング」をしようとしています。具体的には、「みなさんの今までの実践のままでいいんです」という免罪符を出そうとしています。しかし、不勉強な義務教育担当者と違って、受験意識の高い保護者は勉強しています。他人事ではなく我が事ですから。その保護者の中には日本の教育を捨てて海外で育てようとしています(http://spring-js.com/singapore/)。しかし、経済的な問題ではなく、家族全員で生活したく、かつ、日本での仕事がある家庭もあります。そして、今後のアクティブ・ラーニングに対応した教育をする学校がないという地方都市の人もいます。その人達にとってフリースクールはとても魅力的な選択肢になると思います。

 日本には『学び合い』で教育をしている塾があります。「お受験」を売りにしたフリースクールに移行することも出来ると思います。もし、そのようなフリースクールの卒業生が、バンバンとSSHやSGHに合格したら・・・・。日本の子どもたちの2割ぐらいが公立学校からフリースクールに入学したら・・・・・。

 学校は社会の悪弊から子どもを隔離して育てる場であると言う方がいます。しかし、歴史上、そんな機能を果たした公教育はあったでしょうか?ないと思います。公教育は現在の社会を再生産している場ですから。社会が現在の社会を変えようとする時、公教育はくびきとなります。考えすぎかもしれませんが、社会が公教育の悪弊からフリースクールに避難させようとしているのかもしれません。

 大学には「従わないならば、自滅しなさい」という圧力がかかっています。義務教育にも同じ圧力がかかり始めたのではないでしょうか?教育委員会がコントロールできないフリースクールが競争相手として生まれつつあるのかもしれません。

[]大阪の会 05:24 大阪の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 大阪の会 - 西川純のメモ 大阪の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 9月26日に大阪で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/325452

15/08/12(水)

[]バブル 22:04 バブル - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - バブル - 西川純のメモ バブル - 西川純のメモ のブックマークコメント

 17世紀のオランダはチューリップが信じられないほど高値で取引されました。ところが1637年2月3日に大暴落が起こりました。

 バブルとは、もともと価値がそんなに無いことは薄々知っていたけど、既に投資した自分を合理化しているために皆で価値があると言い合うことによって成り立ちます。でも、価値の無いものは価値が無い。ある日、無理が利かなくなって、誰かが投げ売りをし始めれば一気に暴落します。

 偏差値60以下の非ジョブ型の「大卒」という価値も暴落する危険性があります。それを獲得するために生活費を含めて500万以上の投資をしている人が何十万人もいます。ある日、職業高校の学生より就職率が悪いことがテレビの特集に取り上げられたら、一気に暴落します。そのとたんに、今でも既知の事実を、さも新事実のように取り上げる番組が続くでしょう。そうなれば、バブル時に越後湯沢のマンションを買った人をバブル後の人がどう評価したかと同じことが起こります。

 大学人が何を言っていても、入学者は大卒がより高い収入の道だと信じて500万円以上の投資をしているのですから。それが幻想だと分かったら・・・

 だから、文科省はソフトランディングするように指導しているのだと私は理解しています。賢い管理職は、すでに布石を打っていますね。

[]タイトル 17:49 タイトル - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - タイトル - 西川純のメモ タイトル - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日、仙台の大きな本屋に入って発見しました。私の本のタイトルに、もの凄~く似たタイトルの本が売っていました。そういえば一重カッコの「学び合い」もありました。遠目では見分けがつきませんね。微笑みます。

 教育書を出す人で二重カッコの『学び合い』を知らないという人はいないと思うのですが。ま、偶然なのでしょう。

 私だったら意識的に避けます。

追伸  その本屋さんの教育書のコーナーで平積みされている本の種類と、平積みされている『学び合い』の本の数を数えました。約1割が『学び合い』本でした。

[]お願い 15:24 お願い - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - お願い - 西川純のメモ お願い - 西川純のメモ のブックマークコメント

 県の高校教育課の方々、SSH、SGHの先生にお願いします。県の義務教育課、市町村教育委員会にアクティブ・ラーニングは大学入試で縛られていることを教えて下さい。義務教育が「やったふりのアクティブ・ラーニング」をすれば、つけが皆さんに回ってくるのですよ。

[]フリーエージェント 11:07 フリーエージェント - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - フリーエージェント - 西川純のメモ フリーエージェント - 西川純のメモ のブックマークコメント

 企業内企業が今後の雇用の有力候補ですよね。アメリカの場合は、フリーエージェントが三千万人以上いるそうです。

 大学も定年を無くし、歩合制にする大学も生まれるでしょう。教育に関しては、履修者数を基にしてお金が支払われます。大学の名をたかめた社会貢献にお金が支払われます。上越教育大学でも競争的資金はありますが、あくまでも研究費です。何もしなくても人件費は得られます。固定的な人件費は無くなるのです。そして、得たお金から研究費等の賃貸料や光熱費がさっ引かれます。

 もし、そういうシステムになれば、私の給料は5倍ぐらいになりそうです。

 が、そういうシステムになれば、賢い大学人が一斉にその路線に沿った行動をするでしょう。そうなるとかなりキツいですね。でも、大学の授業改善や社会貢献は一気に進むでしょう。

 そんな大学出来ないかな~。そこに勤めるかどうかは分からないけど、どういう風になるか興味深い。

[]情報源 10:08 情報源 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 情報源 - 西川純のメモ 情報源 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今後の流れを読むには、教育再生実行会議の提言が一番、コンパクトで分かりやすい。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/

[]大学進学率 10:06 大学進学率 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 大学進学率 - 西川純のメモ 大学進学率 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 日本は少子高齢化社会のトップランナー。だから、手本とするものはない。大学人の自分の首を絞めることになるが、大学進学率を50%を20%ぐらいにするべきではないかと思う。そして、そのうちの半分は医学部や教育学部のようにジョブがハッキリしているものにする。大学減らす代わりに、専門学校や職業科高等学校を充実すべき。そうすれば少子化も改善できる。大学進学率が上がると、人口が増加率が下がることは人口学の定説。ま、学問を出さなくても、大学には金がかかり、何人も子どもを進学させられないから子どもの数を抑制するから。

 同時に、腕のいい職人はカッコイイという了解が社会に生まれねば。

[]特別な支援を必要とする子 08:51 特別な支援を必要とする子 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 特別な支援を必要とする子 - 西川純のメモ 特別な支援を必要とする子 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「特別な支援を必要とする子」がどんどん増えています。文科省の統計の割合によれば、日本人全体の中で東北全県の人口が「特別な支援を必要とする子」及びそれが大人になった人なのです。生物の特性が正規分布することを考えれば、その数倍はグレーゾーンの子ということになります。多すぎますよね。さらに、その数は年々増えています。生物の特性が1世代レベルで変わるわけありません。

 「特別な支援を必要とする子」が増えているのではありません。文科省の「特別な支援を必要とする子」の分類基準をご存じですか?結局、煎じ詰めると、「大変な子」なのです。だから、同じ子どもであっても、昔は「面白い子」、「ユニークな子」と分類された子が「大変な子」に分類され、特別支援学級に隔離されているのです。

 では、何故そうなっているのか?職員室の教育力が低下し、一人一人の教師の耐性が低くなっています。そして、その原因は職員室の年齢バランスの崩壊だと思います。

 子どもたち全員が、その本性を出し、全員が「面白い子」、「ユニークな子」となれるようにしたいと願います。子どもたち全員が「特別な支援を必要とする子」なのです。

 http://goo.gl/5FayhL

 http://goo.gl/Dsh4oi

[]仙台 07:44 仙台 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 仙台 - 西川純のメモ 仙台 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日は仙台で『学び合い』の会があった。嬉しかった。理由は参加者の一人として参加できる会だから。何故なら、自分がフェードアウト出来る日が近づいていることを感じられるから。今、急激に裾野が広がっていることを感じます。

[]広げて 07:44 広げて - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 広げて - 西川純のメモ 広げて - 西川純のメモ のブックマークコメント

 拡散希望です(私がこれを書くことは殆ど無いと思います。その私が願います)

 案の定、「アクティブ・ラーニングのやったふり」をしようとする地方教育委員会の動きがはじまりました。アクティブ・ラーニングの真逆の教育をアクティブ・ラーニングだと権威づけるスタンダードとかモデルとかを作成しようとしています。悪気はありません、教育委員会は自分が変わることを嫌がる大部分の教員の利害を代表していますから。しかし、残念ながら日本の利害を代表していない。そして、教え子の利害を代表していない。

 それによって「生きる力」、「総合的な学習の時間」、「言語活動の充実」を骨抜きにして、今、「道徳の教科化」を骨抜きにしようとしています。だから文科省は大学入試で縛ってきています。ところが行政の義務教育担当者はそれを理解していない。いや、行政の高校教育担当者も理解していない人もまだいるぐらいですから仕方がない。少なくとも、その背景に日本の新たな雇用社会の変化があることを理解していない。地方教育委員会は学習指導要領の美辞麗句レベルで物事を考えています。

 教育委員会がいくら何を言っても、無意味なのです。教育委員会には大学入試を云々する権限はありません。それは高校教育に影響を与え、高校入試に影響を与え、それは義務教育に影響を与えます。

 今後の大学入試制度が今、政治闘争の場になっています。でも、保守派の人は理解していない。そこで何が決まったとしても、社会はアクティブ・ラーニングの能力を持つ人しか採用しません。つまり、仮にやったふりをする大学がいたとしても、その大学の卒業生は路頭に迷うのです。

 やがて分かるでしょう。しかし、可哀想なのは自分が変わりたくないという教員の利害を代表としている教育委員会・大学の犠牲者が、過渡的に大量に生み出されることです。そして、気づくと取締役は外国人に占められている企業ばかりの日本になってしまう。

 これを避けるために何が出来るか?それは、より多くの人に「コップの中の嵐」ではないことを知ってもらうことです。行政や校長レベルは当然ですが、保護者の方々にも伝えて欲しい。特に、義務教育の教師の方にお願いします。保護者に伝えて下さい。

 私は焦りまくって、アクティブ・ラーニング本を出しました。何故なら世にあるアクティブ・ラーニング本は「アクティブ・ラーニングのやったふり」を合理化する免罪符になっているのです。「アクティブ・ラーニングのやったふり」では、一流大学に合格できません。就職できません。それが分かっていない。今、教師の世界で流れているアクティブ・ラーニングの情報は言葉遊びのレベルが大部分です。

 私は現状を正しく理解してもらうために、同志の方々へのツールとしてアクティブ・ラーニング本を用意しました。保護者は教師よりすんなり受け入れます。何故なら変わらなくていいからです。三十数人の保護者の中で三人が読めばいいです。その人達からママ友ネットワークで広がります。自分が変わりたくないという教員の利害を代表としている教育委員会を出来るだけ早く変える力を持っているのは保護者です。

追伸 プレジデントファミリーの4月号をお読み下さい。アンテナの高い保護者は日本の教育を見捨てて海外で子どもを育てようとしています。おそらく、それが一番、東大に受からせるいい方法です。しかし、それを可能な家庭は殆どいません。エリートがエリートを再生産するシステムが構築されようとしているのです。

追伸 教育行政の高校教育課の方々にお願いします。義務教育課に教えて下さい。つけが自分たちに回ってくるのですよ。

15/08/11(火)

[]意識改革 06:28 意識改革 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 意識改革 - 西川純のメモ 意識改革 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 教師の職能が高まったのはいつですか?おそらく、勤めてからだと思います。そして、現状の大学での教員養成に意味が無いことが分かると思います。何故でしょうか?

 現状の教員養成では、教師の職能を分解し、それぞれを別個に教えれば、子どもたち(学生さんです)はそれを融合できると考えているのです。そもそも教師の職能は相互に関わり合っているので分解すれば意味を失います。第一、分解するとそれを学ぶ意味が分からなくなるのです。教師の皆さんは教員養成課程の授業で、「こんなこと現場で役に立つのかよ~?」と思ったでしょ。

 どうやって学ぶべきか、それは教員集団の中に入って、最初は簡単な仕事を任され、その間に先輩の仕事ぶりを観察します。そして、徐々に自分も実践するようにする。まさに上越教育大学の教職大学院でやっていることです。本学の教職大学院は現職院生と学卒院生がチームになって講義演習を受けます。そして、教育実習もチームで入ります。つまり、指導教員対学生という関係で実習を受けません。現職院生と学卒院生がチームになって、学校と繋がるのです。これだったら現場経験の無い学卒院生でも、現場の問題に立ち向かえます。

 アクティブ・ラーニングでは、今後の社会で活躍できる人材を養成することが目的です。答えのない問題に立ち向かわなければならないのです。そのような能力を育てるには、「自分の腎臓を売ってもいいだろうか?」という問いを与えて解決させるしかありません。今までの授業だったら、臓器の学習をさせ、医療倫理の学習をさせ・・・・、そして解決させることをします。しかし、アクティブ・ラーニングではそんなことをせずに、「自分の腎臓を売ってもいいだろうか?」を問うのです。そして、子どもたちが臓器や医療倫理を学修する必要性を感じ学ぶのです。

 「自分の腎臓を売ってもいいだろうか?」という問いに対する学会での一般的な見解を学ぶならば、今までの授業でも教えられます。しかし、本当に獲得しなければならないのは「自分の腎臓を売ってもいいだろうか?」という問いに答えられるのではなく、「自分の腎臓を売ってもいいだろうか?」に代表される答えのない問題に答えられる能力なのです。

 見開き2頁の問題を解けるようになるだけなら、子どもが十人以下で、授業能力の高い人ならば今の授業でも可能かもしれません。しかし、それでは社会で生き残れる子どもは育てられません。授業はその日の問題が解けるようになるためにあるという意識を、子どもの一生涯の幸せを保証するためにあるという意識に変える必要があります。

 そのためには、教材研究以上に、子どもたちが大人として生きる社会はどのような社会であるかを理解しなければならないのです。そうなれば、読まねばならない本の種類が変わるはずです。

追伸 『学び合い』の授業を見た際に、その日の授業レベルのことしか語れない人が大部分です。致し方ありません。いままで、それしか求められなかったからです。

15/08/10(月)

[]サンデル教授 21:17 サンデル教授 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - サンデル教授 - 西川純のメモ サンデル教授 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 最近、ある方と話したとき、「サンデル教授の白熱授業はアクティブ・ラーニングではない。あれは教授の手の上で対話者が踊らされている。西川先生の講演は違いますね。」といわれました。

 サンデル教授の白熱授業は一見、アクティブ・ラーニングですが、実態はパッシブ・ラーニングの典型です。いわゆる、教師の一方的な授業です。ただし、とても上手い教師です。学生は完全にサンデル教授の考えた路線に乗せられている。でも、私の授業でも似ていることをカミングアウトしました。でも、決定的な違いが一つある。それは、私は学生さんに論破されたいのです。

 ゼミ生ならばおわかりのはずです。私が人前で泣いてしまうのは2種類だけです。第一は、子どもたち、教師が、可哀想すぎて、自分のふがいなさを思うとき。第二は、ゼミ生が私を乗り越えるとき。後者はゼミ所属1年目ではあり得ません。2年目の後半に1度あれば凄いことです。前者は悲しくて泣きます。後者は嬉しくて泣きます。後者の時、私は成長できます。だって、私の手の内で動いている間は、私は何も学べない。しかし、私を超えれば、それを私が学べば私は成長できます。もっと強くなれる。もっと救える。

[]急ぐ 17:40 急ぐ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 急ぐ - 西川純のメモ 急ぐ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は最近、気が狂ったように本を書いています。何故か?それはとても焦っているからです。理由を書きます。

 今後の雇用社会が変わり、終身雇用は崩れます。その結果、企業内教育はなくなり、企業は即戦力を求めます。

 日本人の半分は高卒で働きます。そして、その多くは普通科高校を卒業します。問題はトップ校に行かない高校なのです。そこの子どもたちは職を得られないか、もしくはアルバイトに毛が生えた職しか得られないことになります。

 これを何とかするには、職業高校が誇りを回復し、攻めに転じて欲しいのです。そして、多くの中学生にとって魅力のあるプランを提供して欲しい。普通科高校も金太郎飴のような横並びではなく、ジョブを想定した独自のカリキュラムを立ち上げる必要があります。

 このためには高校教師が現状を理解し、危機感を持って欲しいと思います。

 中学の教師も危機感を持って欲しい。今までと同じような偏差値や地域テストの点数で学校を選ぶんならば、教え子は路頭に迷うのです。進路指導から高校教育に圧力をかけて欲しい。

 小学校1年の子どもが高校卒業するのは12年先です。その頃には確実に雇用社会が変わっています。その選択を中学校3年でしなければならないのです。上記を理解している学校を選べることが出来るか、すなわち、上記を理解している高校が地域にあり、それを選ぶサポートの出来る中学校教師がいるかが子どもの幸せを決めます。9年後です。

 さて、皆さんのお子さんは何年生でしょうか?学年が上がるにつれて猶予の時間は無くなります。我が息子は中学校3年生です。残念ながら、上記を理解した教育を今後受けられることを予想できません。だから、生き残るためにはトップ校への進学しかないのです。でも、可愛そうなのは、ジョブ型に全く対応していない偏差値60以下の文系学部に在籍している学生さんとその卒業生です。非常に辛い未来しか待っていません。全ては教育関係者の不勉強に原因があります。

 ドラッカーの未来予測はかなり正確です。彼は、未来予測の基礎は人口構成であると述べています。そして、既に起こったことを外挿することによって未来を予測できると述べています。

 既に終身雇用は崩れています。昔は景気が悪いときにリストラがありました。今は、景気がいいのにリストラがあります。不定期雇用が増えました。他ならない公教育もそうです。常勤的非常勤という分けの分からない勤務者に正規採用者と同様に担任を求め、サービス残業を求めています。鼻先に正規採用をちらつかせています。まさにブラック企業そのものです。そんなことを公教育でやっていることを理解した上で、上記の私の書いていることが絵空事かを考えて欲しいです。

 『学び合い』では長期スパンの対策がとれます。学校が、教育委員会が未来を理解できないときでも教え子を救えることが出来ます。それは仲間を与えて進学し、卒業させることなのです。

 かなり言い過ぎなことを書きましたが、私は子どもたちの未来がとても不安ですし、怖いのです。長期的にはみんな分かるでしょう。でも、今の子どもたちの未来はとても暗いのです。苦しむ子どもや教師を出来るだけ最小限にしたいと願っています。

追伸 大学はサラリーマン養成機関ではないと言う大学人に私は言いたい。それを就職できずにいる三十台の卒業生に言えますか?そして、入学説明会に参加する子どもや保護者に言えますか?フェアーでない。

[]エビデンス2 12:44 エビデンス2 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - エビデンス2 - 西川純のメモ エビデンス2 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「十年後、二十年後、三十年後の子どもや社会の幸せ」とは何でしょうか?

 第一に、就職できる。そして、十年後、二十年後に就職している。

 第二に、結婚している。そして、十年後、二十年後に家庭を維持している。

 第三に、子どもをもうけている。その人数。

 意見の分かれるところだと思いますが、ホモサピエンスの幸せは、生物的ベースの上に成り立っていると思います。すなわち、生きて、子孫を残す。それ以外の指標もあると思いますが、おそらく、このあたりが最も合意できるものだと思うのです。

[]エビデンス 11:25 エビデンス - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - エビデンス - 西川純のメモ エビデンス - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日の『「学力」の経済学』についての補足です。

 経済学はエビデンスベースで発展し、科学となっています。何故なら、「お金」という指標があり、万人がそれを認めているからです。

 医学もエビデンスベースで発展し、科学となっています。何故なら、「生きる」という指標があり、万人がそれを認めているからです。

 教育学がエビデンスベースで発展し、科学となるためには、まず万人が認める指標が必要なのです。そこがネックです。

 例えば、現行学習指導要領には学力の三要素の中に「基礎的知識・技能の習得」とあります。しかし、「基礎的とは何か?逆に言えば基礎的でないとは何か?」、「知識とは何か?」、「技能とは何か?」、「習得とは何か?」が定義されていないのです。これで議論してもかみ合わないのは当然です。当然、それに関するエビデンスを積み上げても、何ら説得力をもちません。何故なら、一人一人が違った意味で言葉を使っているのですから、別な意味でエビデンスを積み上げても、「それは違う」で終わりです。

 では、どうしたらいいか?

 もっとマクロな単位で分析すべきだと思っています。

 それは十年後、二十年後、三十年後の子どもや社会の幸せだと思っています。そのレベルになると、ホモサピエンスとして共通のものが見えてくると、生物学出身の私は思います。

15/08/09(日)

[]エビデンス 20:43 エビデンス - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - エビデンス - 西川純のメモ エビデンス - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「学力」の経済学という本を読みました。以下で書くことにかかわらず、読むべき本だと思います。平易で示唆が多い。

 が、私が量的研究と決別した理由、教育社会学の一部に満足できない理由を感じています。エビデンスはありますが、教育改善に繋がらない。

 パラダイムとしては、十九世紀末に大成功した物理学をモデルにしたパラダイムのようです。つまり、物事を要素に分け、それぞれをしっかり分析すれば、最終的には物事の全体像が見えるというパラダイムです。

 しかし、教育は総合的なもので、要素に分けて、それを総合すれば全体が生まれるようなものではありません。もっと総合的な要素でエビデンスを積み上げるべきように思います。まあ、MBAのケーススタディレベル以上。

http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20010331/1173102040

[]治国を去る 20:09 治国を去る - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 治国を去る - 西川純のメモ 治国を去る - 西川純のメモ のブックマークコメント

治国は之を去り、乱国は之に就く、医門には疾多し。

若い時に接し、なんか自分を表していると感じる言葉です。

高校から大学に異動する際に感じました。

大学に移ってから、理科教育学で統計分析を使った研究が一段落して、様々な学会から奨励賞レベルの賞をいただき、認知研究に移行したときも感じました。

認知研究が一段落し、様々な学会から学会賞レベルの賞をいただき、『学び合い』研究に移行したときも感じました。

いま、感じ始めています。

世の中には惚れ惚れするほど「切れる」人がいます。学会や実践界でもいます。私はそうではない。そういう人が入らない乱国だからこそ、私の出来ることがあります。『学び合い』ももう少しでそうなりそうな感じがします。治国には、治国向きな人がいます。そういう人の方が圧倒的に多い。そうなったら次の乱国に異動します。か、パラダイスみたいな治国に引きこもりたい。

[]議論 08:12 議論 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 議論 - 西川純のメモ 議論 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 物事は賛成派が決めるのでも、反対派が決めるのではありません。ノラリクラリとした中間層(賛成派からも反対派からもそう思われています)が、どちらの意見の方が正しいとみるかで決まると思います。その際、重要になるのは議論の中身より、議論の仕方です。議論の仕方で、我々は人を見ます。

 もし、賛成派も反対派も大人の議論が出来れば、自ずと論点が定まり、中間層にも分かるようになります。

 賛成派も反対派も自分たちと同じ時間と手間をかけることを求めますがそれは無理です。そして、時間と手間をかけられない中間層は賛成も反対も判断できません。そして、しばらくすると「どうでもよくなる」ことになります。何故なら、賛成派、反対派のいずれにも共感を持てないからです。声高に声を上げれば挙げるほど、どん引きしてしまいます。大事な議論であればあるほど、それは残念なことです。

15/08/08(土)

[]アクティブ・ラーニング 20:52 アクティブ・ラーニング - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - アクティブ・ラーニング - 西川純のメモ アクティブ・ラーニング - 西川純のメモ のブックマークコメント

 最初に申しますが、以下は安保法制に関しての議論ではありません。

 ネットサーフィンをしていると、安保法制に関して様々な記事がアップされています。その中に、Aを主張している人に対して、非Aが一言いうと、Aの人がすごすごと引き下がるという図式の記事がかなりあります。これって非アクティブ・ラーニングだと思います。あまりにも、社会的能力が足りない。

 Aの主張に矛盾があると非Aが突っ込んだとしたら、何故、Aがそれに対して反論できないのでしょうか?そして、Aがすごすごと引き下がったとしたら、非Aの人がAの人を呼び止めて、その人のAの主張の真意を問わないのは何故でしょうか?Aも非Aもそれなりの理がある。それを突き詰めて議論し、どこが分かれ目なのかをAも非Aも探ることを両者でやるのがアクティブ・ラーニングで育てる力です。そして、両者の対立のないBを探ったり、とりあえず、先延ばしするための対処法を考えたりするのがアクティブ・ラーニングで育てたい能力と思うのです。

 世の中の問題には正解がないのが普通です。多様な方法を柔軟にやり続けることが大事です。「多様」であること、「柔軟」であること、「やり続ける」こと、それが大事だと思います。

 少なくとも、他人の子どもをあずかる公教育の教師にはとても大事な認識だと思います。

[]コア 20:35 コア - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - コア - 西川純のメモ コア - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』をトライする人、そして深める人、去る人、戻る人。

 二十年弱、数千人の方々に関わっています。私のスタンスは、いずれに人にも等しく、無理ない範囲で誠実にです。

 『学び合い』をトライする人は基本的に困り感がある人です。そりゃそうです。見た目、変ですから。困り巻がなければ、今まで通りのことをする方が楽です。気になる子がいる、心の病を患っている、自分は何のために教師になったのか分からなくなる・・・。

 でも、圧倒的大多数は、その日の授業、その日の生活、長くても1年の授業、1年の授業のレベルです。そして、それらは、その日の授業を分からせられない、その日の子どもの理不尽な反応に耐えられない、その日の子どもの苦しんでいる姿を見ているのが辛い、です。

 私もそうでした。

 しかし、その日ではなく、その年ではなく、教え子が二十歳、三十歳、四十歳・・の幸せを考えられるようになり、自分が確かにそれをやっていることを感じられる人もいます。そうなれば、その日、その年に何を学ぶか、子どもの理不尽な行動、子どもの苦しみを相対化できます。そして、何をすべきかが見えます。自分が全てを解決できなくても、どのような方向で解決すべきかのビジョンが見えます。そうなれば、滅私奉公でやっている自分の姿を相対化できます。そして、自分が家庭を大事にすることが子どもを幸せにさせることが分かります。

 でも、見た目が変わっている。それ故に、迫害は大きい。そして、周りに実践者がいなければ、相談者がいない。上手くいかなくなれば辛くなるのは当然です。

 悩みますが、『学び合い』のセオリー通りのことをします。集団をどう動かすかです。結局、個々人の志に頼れる部分は少ない。幸い、私には同じ思いを持っている仲間がいます。もっと増えて欲しい。私を無視し、私の思いつかないことを勝手にやる人がもっと欲しい。いま、順調に増えています。退職までにはフェードアウトできそうです。

15/08/07(金)

[]飛び込み授業 21:52 飛び込み授業 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 飛び込み授業 - 西川純のメモ 飛び込み授業 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 富山県西部の小学校でゼミ生の飛び込み授業+事後研修のオファーが来ました。あとはゼミ生がやるでしょう。この種のオファーがもっと増えればいいなと思います。ゼミ生は成長し、私は出張回数が減る。そして学校はお金をかけずにすむ。(私の場合は莫大なお金を要求しますから)3者ともみんなウインウインです。

 私が言っていること、やっていること、それはゼミ生が出来ます。『学び合い』のセオリーはシンプルで強力です。

 物理の問題は誰が解いても、答えは同じですから。

[]帰ってきました 21:46 帰ってきました - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 帰ってきました - 西川純のメモ 帰ってきました - 西川純のメモ のブックマークコメント

 北海道から帰ってきました。最近は長期のツアーをいれないようにしているので、体が楽です。北海道は楽しかった。

15/08/06(木)

[]野中先生 22:17 野中先生 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 野中先生 - 西川純のメモ 野中先生 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私には会いたいと思っているけど、なかなか会う機会のない方がいます。その第一は、野中先生です。駆け出しの大学教師だったときに、私を最初に評価してくれた大御所は野中先生です。その文章から、野中先生を勝手に想像していました。本日、「生」野中先生に会いました。期待通り、期待以上の方でした。

 一言で言えば、可愛いのです。謙虚、という言葉があたりません。そもそも、自分の価値をあまり意識されていない方のように思います。だから、子どものようです。私のような若造にも礼儀正しい。講座では失礼なことを言っても、大笑いして受け入れる。

 私はそのように年を重ねられるか。と思います。

 無理だな。なぜなら、私には品がない。

[]どこが重要か 21:52 どこが重要か - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - どこが重要か - 西川純のメモ どこが重要か - 西川純のメモ のブックマークコメント

 同志への業務連絡。

 教育委員会が何を言うか、それに一喜一憂してはいけません。

 それによる形骸化を封じるために、大学入試で縛っているのです。

 学習指導要領がどうなるか、それに一喜一憂してはいけません。

 結局、合格させられないところは、保護者と子どもから攻撃を受けます。

 大学入試制度で一喜一憂してはいけません。

 おそらく、政治闘争があり、揺り戻しはあるでしょう。

 大事なのは、企業がどんな人を採るかです。これは天地が逆さになっても、既得権益を守ろうとする人がどれほどいようと変わりません。

 企業は日本の教育が自分たちの必要とする人材を生産できなければ、海外の人を採ります。ゴーンさんが典型です。そして、企業は成長するが、その富は自国民の富にならないどこかの国のようになります。

 どこに境目があるか。それは我々が企業に採用されるような人を生産することです。子どもたちに日本の未来図を伝えることです。おそらく同僚に伝えるより遙かに分かってくれるはずです。そして、我々が実績を上げれば、文科省はオーサライズします。文科省は日本の未来図を知っています(少なくとも上層部は)。

『この道をいけばどうなるものか

危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし

踏み出せばその一歩が道となり その一足が道となる

迷わず行けよ 行けばわかるさ』(読み人知らず)

[]疑問氷解 21:52 疑問氷解 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 疑問氷解 - 西川純のメモ 疑問氷解 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私には『学び合い』の人ではないですが、好きで、日本の教育のために大事にすべき方がいます。

 その方に、二つの質問をしました。

 その方のFBの写真を見ている限り、長生きしそうもないのです。心配になって申しました。しかし、その方は私より遙かに体を大事にしていることを分かり、ホッとしました。きっと長く日本の教育に貢献できると思いました。

 もう一つです。その方は『学び合い』の対局の方です。教科的にも、『学び合い』を一番嫌う教科の方です。ところが、『学び合い』に肯定的ですし、第一、私を引き立ててくれます。何でだろう?と思っていました。

 それを質問して了解しました。

 その方が本で書いていることは、新しいクラスを持って数ヶ月のことなのです。クラスが形成されることによって、徐々に『学び合い』の授業のように移行するそうです。

 な~んだ、と思いました。

 もともと、『学び合い』の始原の姿は、現場の優れた教師の実践を元にしています。

 不遜なことを申します。

 私は一斉指導がうまい。ものすごくうまい。だから、大学の講義では最初はバリバリの一斉指導のテクニック満載の授業をします。それによって、子どもたちに認めさせます。その私が「そんなの必要ない」と言うと、説得力があるからです。

 その方がそのことをカミングアウトする本を書けば、どれほどのことが起こるか、と思います。

 『学び合い』を否定し、その方の授業が理想像であると思っている人が、実は、本当の理想はその先にあることを知れば。私には絶対出来ません。

 ま、諸般のしがらみもあるので難しいと思いますが、日本の子どもたちにとっては大事なことです。その方はその意味をしっています。

[]金沢 09:10 金沢 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 金沢 - 西川純のメモ 金沢 - 西川純のメモ のブックマークコメント

9月18日に金沢市立明成小学校で講演をします。内容はアクティブ・ラーニングについてです。世に広がっているトンチンカンなアクティブ・ラーニングの誤解を解きます。おそらく県レベルの行政も誤解しています。今の段階で理解しているのは

SSHとSGH(この意味が分からない方は確実に誤解しています)の研究主任と文科省との太いパイプを持っている県の高校教育課ぐらいだと思います。

参加を希望される場合は(金沢市立明成小学校 ℡076-231ー7438、FAX076-231-5599)にお問い合わせ下さい。なお、あくまでも校内研修を公開しているので、校内研修を参観しているスタンスであることをご了解下さい。

[]定番 08:00 定番 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 定番 - 西川純のメモ 定番 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日は北海道の先生方と吞みました。『学び合い』の話もしましたが、それ以上に定番の話です。私が若い独身の人を見ると必ず言う、「新任1年目を生き抜く 教師のサバイバル術、教えます」(学陽書房)の最後の方に書いたことを話しまくりました。それを聞いている三十代の先生が可愛かった。

15/08/05(水)

[]千葉の会 17:13 千葉の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 千葉の会 - 西川純のメモ 千葉の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 9月26日に『学び合い』千葉の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/324042/

[]任せる 07:25 任せる - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 任せる - 西川純のメモ 任せる - 西川純のメモ のブックマークコメント

 放任と任せるとの違いは大事ですね。

 任せる場合は、ミッションを与え評価をする。この繰り返しがあります。そして環境の整備を常に行う。これらがないのは放任です。

 分かりやすい例は、何もしない上司と自分たちやりやすい上司の違いです。

 『学び合い』の初心者の中に、まれに、取り違える人がいます。大抵、本を読んでいません。

[]アイデンティティ 07:09 アイデンティティ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - アイデンティティ - 西川純のメモ アイデンティティ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 日本人としてのアイデンティティとは何か?

 それは「私は信頼たる日本人の一人で、一生、日本人でありたい」ということだと思います。これがあるから大震災の際に略奪が起こらず、ごく普通の人が復興に駆けつけた。

 これを育成するには、他者と関わり、成功体験を積み上げ、他者は信頼できるという文化を育てること。これを組織的に行うのが学校だと思います。急激に日本社会が変わるとき、アイデンティティが一層重要になります。

 私は世代間の対立が起こることを危惧します。その恐怖を30代、40代の人に感じて欲しい。彼らは今の20代、10代と協働できないならば、切られてしまう世代です。人ごとではありません、教師もそうです。自分の実践能力の向上、自分のクラスしか視野のない人は、40代で潰れます。今は200人に一人の休職者が激増し、退職者も増えるでしょう。これを組織的に改善するのも学校だと思います。学校がコアになって地域的コミュニティを再生するべきです。

 NPOではなく、何故、学校が地域コミュニティ再生のコアになるか?

 第一に、日本で一番広く存在し、予算とマンパワーを持っている組織だからです。

 第二に、地域で最初に共有するミッションは子ども、孫の健やかな成長だからです。道路などのインフラ整備の場合は利害がぶつかります。

 第三に、教師は子どもにとって管理者です。だから、子どもと一緒にやれます。これはNPOで汗をかいている方々にはのどから手が出るほど欲しいアドバンテージです。

 文科省の音頭取りでコミュニティースクールが盛んです。しかし、学校側は子どもの成長に地域の協力を得る手段だと思っているのではないでしょうか?でも、本当は、地域を変えることが出来るのは学校しかなく、子どもたちが主役で主体者であることを意識しているところがどれほどいるか、と思います。方法は簡単です。子どもに地域コミュニティの再生を求め、「さあ、どうぞ」です。しかし、子どもは出来ないという思い込みを捨てなければなりません。

 日本人はみんな仲間だと思える社会は素晴らしいと思います。

[]島根、岡山 06:16 島根、岡山 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 島根、岡山 - 西川純のメモ 島根、岡山 - 西川純のメモ のブックマークコメント

8月9日 益田市で『学び合い』島根の会があります。http://kokucheese.com/event/index/312353/

11月14日 岡山で『学び合い』岡山の会があります。http://kokucheese.com/event/index/323862/

FlipperKFlipperK2015/08/05 06:54宣伝していただき、ありがとうございます!

jun24kawajun24kawa2015/08/05 07:11結果、期待しています。

15/08/04(火)

[]多様性 06:38 多様性 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 多様性 - 西川純のメモ 多様性 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 極論すれば、今の子どもは東京大学理科3類を目指すレースに全員で参加しています。結果として、ほぼ全員が落伍者になります。だから、そんな馬鹿馬鹿しいレースをやめさせたい。何で現在も科挙が日本に残っているのか、と思います。

 同時に、全員が終身雇用を目指すレースもやめさせたい。全員が大都会の巨大ビルで働くというレースもやめさせたい。もちろん、それを目指す人がいてもいい。でも、そんなのは日本人のごくごく一部でいい。

 日本人の人数分だけ目指すゴールがあれば、誰も落伍者にならなくていい。

[]内容 06:38 内容 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 内容 - 西川純のメモ 内容 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 みんながみんな同じことを学ばなければならない、そう思うことが、多くの子どもを苦しめている。一人一人には得手不得手がある。不得手を克服する10時間を、得手を伸ばす10時間にすることの方が、子どもを幸せに出来る。

 でも、学校教育として日本人がみんな学ばなければならないことがある。それを精選しなければならない。その際、その選択を教科の専門家に任せては駄目です。まずは全教科にわたる選択基準を決めなければなりません。その上で教科の専門家に任せねば。

 内容に関しては、3つのことが大事だと思います。

 一つは日本人としてのアイデンティティです。

 二つ目は育児と介護です。

 三つ目はキャリア教育です。

 これを『学び合い』で多様な人と折り合いをつけて学ばせたい。

 精選すれば、中学校以上はその子の得手を伸ばせる時間に出来ると思います。

15/08/03(月)

[]旧価値観 22:21 旧価値観 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 旧価値観 - 西川純のメモ 旧価値観 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 アクティブ・ラーニング時代の試験制度を説明するとき、多くの教師は「そんなことできるわけない」と反応します。何故なら、旧価値観にあるから。

 今後の試験制度がどうなるかを理解するには、欧米のエリート校でどんな試験をしているかを理解する必要があります。そこでの方法は、日本より一人一人に時間をかけます。その上でフィーリングで決めます。

 フィーリングで決めるというと、「そんなのはありえない」というのが平均的な感覚でしょう。

 教師にわかりやすい例で、教員採用試験を思い出して下さい。コメニウスやヘルバルトやドルトンプランなど知っていても授業は変わらないと私は思っています。でも、それで問題をつくればだれからの文句を言われない問題が出来ます。

 一方、実際の子どもを前にして5時間授業をさせるという方法もあります。でも、そういう方法で採用試験をすれば、「客観的か?」とか「授業をする子どもによって違うのではないか?」という疑義が生まれます。

 しかし、欧米のエリート教育は後者を大事にするのです。ただし、日本のAO入試と違うのは、AO入試が全員だと言うことです。つまり、学力だけで入学を決められる学生はいません。でも、日本のAO入試と違って最低限の学力チェックをします。だから、中身空っぽ、でも、AO入試塾でディプロマミル的な経験履歴を詐称することは出来ません。

 欧米のエリート校ではアウトプットで勝負します。入試で勝負する日本の大学とは違います。だから、アクティブ・ラーニング時代を理解するには、意識改革が必要なのです。

追伸 日本の大学は粒ぞろいの学生を取りたがります。が、アメリカの大学の場合は、一定数の「バカ」を積極的に取ろうとします。この発想は、日本にはほぼ皆無です。今のようなセンター入試が幅をきかせている限りは難しい。でも、今後は足きりにしか使えないのですから無視できます。

[]短く表現 22:04 短く表現 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 短く表現 - 西川純のメモ 短く表現 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 アクティブ・ラーニングか否かを判別する方法。

 「核戦争で荒廃した世界での経営戦略は?」に応えられる子どもを育てられるか?です。

 もしくは、失業したとき、再就職の世話してくれる人を100人以上いるか?です。

 多くの教師は意味不明でしょう。何故なら、欧米のトップ校がどんな入試をしているか知らないからです。そして、それが日本のトップ大学の姿だからです。

 後者が分からないのは何故かといえば、今後の日本の雇用社会が分かっていないからです。

 そんなの関係ないと思うでしょうね。でも、目の前の子どもの幸せを願うならば、そこがポイントなのです。気に障る表現ですが、10年、20年先の子どもの将来を考えているのは小中高の教師ではなく、中央教育審議会や文科省だと思っています。多くの教師が考えているのは、毎日の授業、小学校学校の先生だったら1年後、中学校の先生ならば3年後、高校の先生だったら入試と就職まで。だから、本質が見えない。

追伸 前者に関しては新刊書を読んだ方は分かると思います。後者は講演で語ります。

[]これから 18:30 これから - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - これから - 西川純のメモ これから - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』フォーラムが終わりました。さて、夏休み中に講演するのは以下の通りです。内容は、アクティブ・ラーニングの種明かしをします。具体的には、大学入試が高校教育や義務教育をどのように変えるかということを話します。どうも、未だに「言語活動の充実」、「道徳の教科化」、「総合的な学習の時間」と同じように都道府県レベル教育委員会がお手盛りで何とか出来る誤解が一般的です。ま、仕方がありません。いままではそうやっていましたから。でも、今回はそうできないようにしています。何故、文科省はそんなことを考えているかを絵解きします。なお、時間があれば、まだ、本にしていない今後の雇用社会との関わりも少し触れたいと思います。

 これが分かれば、文科省の出している様々な施策の意味が分かります。

 授業改善がアクティブ・ラーニングではありません。15年後の日本が飢えないでいられるか否かが、アクティブ・ラーニングです。と、言われても何が何だか分かりませんよね。それをお教えします。分かれば、授業改善レベルのアクティブ・ラーニングが噴飯物であることが分かります。

8月6日~7日 第11回教師力BRUSH-UPサマーセミナー(札幌)

19日 免許更新講習(長岡)

24日 サテライト講座(和歌山)http://www.juen.ac.jp/kj/pdf/20150630.pdf

25日 黒部市立桜井中学校

26日 新潟講座 http://www.juen.ac.jp/kj/pdf/20150522%202.pdf

[]グローバル化 11:12 グローバル化 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - グローバル化 - 西川純のメモ グローバル化 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』研究の初期段階で情報の三階層モデルを使ったことがあります。これは、研究所の情報の流れを調べた研究によるものです。ブレイン(あることに秀でた人)、エンドユーザー(素人)、そして両者を繋ぐゲートキーパーの3種類のメンバーがあるのです。ブレインの話しが専門的なので、そのままではエンドユーザーは分かりません。両者の話を繋ぐゲートキーパーが必要なゆえんです。

 現在は三階層モデルを使っていません。何故ならば、『学び合い』の成立している集団の中では、三者がゴチャゴチャと入り乱れるからです。

 が、『学び合い』コミュニティ全体としては『学び合い』が成立しているとは言いがたいですね。原因は、『学び合い』コミュニティが地域的にクローズしがちだからだと思います。クラスに置き換えれば、固定的な小集団が出来ている状態です。それを打ち破って下さい。特に、各地のコミュニティで世話役になっている人たちが、日本全国のネットワークの世話役となっている方と繋がってください。

 つまり、『学び合い』コミュニティもグローバル化してください。

15/08/02(日)

[]同志 21:54 同志 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 同志 - 西川純のメモ 同志 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は「同志」という言葉を使います。おそらく、『学び合い』以外では使わない言葉ですね。でも、使わないのは当然です。説明します。

 教師の研修集団は世の中に数多くあります。そこに所属する人の大多数は「自分」の授業力改善を目指しています。それが当然です。そのような集団の中で組織だった動きをするためには組織が必要だし、規約が必要です。何故なら、自分のエゴでうごく多人数をまとめるとしたらそれが必要です。

 『学び合い』の集団には組織はなく、規約はありません。それは偶然ではなく、意図的なものです。組織を作れば、組織は組織を維持することが目的になりますから。でも、問題なく動いています。何故、上手くいくかと言えば、個人を超えたミッションがあるからです。そして、そのミッションが個人のエゴに結びつくからです。それが学校観です。

 だから私が同志と言うのは、自分の授業改善の為には、自分以外の人の授業改善が必要であることを理解している人を指します。そして、自分以外の人の授業改善を成り立たせる理論は、子どもに対してと同じで、一つの願い、二つの観であることを理解した人は上手く動かすことが出来ます。

 『学び合い』フォーラムを立ち上げた当初は私がノードでした。でも、どんどんノードが増えています。そして、私のノードとしての役割がなくなるようになるでしょう。それが理想です。命令系統がないのに、何故か、組織的な動きが出来る。それが最強の組織です。

追伸 現在の教育にある最強の組織は、一斉指導です。どこにも組織図や規約がありません。しかし、支配力は絶大です。あはははは

[]パネルディスカッション 07:10 パネルディスカッション - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - パネルディスカッション - 西川純のメモ パネルディスカッション - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』フォーラムでのパネルディスカッションは素晴らしかったと思います。後藤さん、高橋さんの素晴らしいのは折り込み済みです。濱さんは初めてでしたが、初々しいし、日本に希望を与えるものです。

 私的に面白かったのは文部科学省の課長さんの話です。課長といえば、実質の仕事を仕切っている人です。何が面白かったか、話の主語が文科省なのです。中央教育審議会ではなく。それが心地よかった。日本の官僚は昔から有能です。身内の中では主語は文科省です。が、外に出るとそれを隠します。今回の会で主語で語ってくれたのは、我々を仲間、もしくは仲間になって欲しい相手と思ったからだと思います。

 後ろが安心できれば、前に進める。

追伸 その話の中で、現場の優れた実践を普遍化するのが文科省の仕事であると語っていました。この話を都道府県レベルになると誤解するだろうな、と、思いました。つまり、都道府県レベルになると、「今までの延長上でいいんです」という免罪符を連発します。しかし、文科省の意図は「特に優れた実践を普遍化する」のです。既に普遍化されていること、おおくの教師がやっていることならば、わざわざ普遍化する必要はありません。そして、それが普遍化されている教育に問題があるからアクションしているのです。

ogymogym2015/08/02 23:52>>今までの延長上でいいんです」という免罪符を連発

総合で、道徳で、キャリア教育で、特活で、確かに聞きました。今読んでいてハッとさせられました。

jun24kawajun24kawa2015/08/03 10:34今回は入試でやっているので、教育委員会のお手盛りは出来ないのです。

15/08/01(土)

[]モデル 23:14 モデル - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - モデル - 西川純のメモ モデル - 西川純のメモ のブックマークコメント

 おしかりを承知で申します。

 理系でも理論物理とそれ以外は全く違います。

 第一分野と第二分野は違います。

 前者は真理はあると思っています。しかし、後者は真理は今、形作られようとしていると思います。

 例えば、進化論に関して、何らかの究極の生物があると考えるのが前者です。ところが、そんなことはなく、今の段階での適者があると思うのが後者です。

 なんで、こんなことが教育に関係するか、分からないと思います。

 今の教育は19世紀モデルです。その当時は物理学が大正解しました。そのため、心理学もプログラム学習のような分解したものを結合すれば全体になるという至極単純なモデルです。教育は分解し、それぞれを分解して評価すれば全体が評価できると思っています。

 例えば、「板書は整理されているか」、「発問の量は適切か」・・・を評価して、総合的な評価がその教師の力量です。もっともらしいですよね。では、それを皆さんの恋人や伴侶に置き換えてください。馬鹿馬鹿しいのはあたりまえです。子どもたちは、人として教師を見ています。

 人は人を総合的に見ています。

 私が多くの教師に分かって欲しいこと。第一は、これです。