西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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15/06/09(火)

[]妄想力 21:39 妄想力 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 妄想力 - 西川純のメモ 妄想力 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 以下の記事をお読み下さい。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG08HCT_Y5A600C1CR8000/

 この記事に対する平均的な反応は「守」です。簡単に言えば、「そんなことありえない○○だから」です。しかし、教員養成にかかるコストがどれほどか、また、今後の必要教員数の推移は、と理解している人は避けられない現実だと分かります。

 でも、「いやだ、いやだ」と思うのが普通です。そして、考えないようにします。我々全員が、結局、死ぬことを知っているのに心安らかに生活しているようなものです。

 国立大学の立場から言えば、もう死刑判決を最高裁で出されたようなものです。だから、今いるスタッフの幸せを考え、身の振り方を考えて欲しいと願います。どうやって免許センターに移行するかですね。可愛そうなのは、今の40代以前の准教授、講師の方々だろうと思います。真剣に身の振り方を考えるべきです。

 でも、この記事を読んで、真剣に悩まなければならない組織があると思うのです。それは都道府県教育委員会です。

 一都道府県、一教員養成系学部という構造が崩れたとします。地元の学生さんが他県で学ぶと言うことです。そこには他県の学生さんと一緒に学びます。中には結婚を約束する人もいるでしょう。4年間の中で地元志向は今よりも薄められます。ということは、良い人材の奪い合いになります。大都市圏は、今以上に攻めに入るでしょうね。その時、地元に引きつけられるものが地元にあるでしょうか?学生さんたちは、地元と恋人とを選ばなければならないのです。

 もちろん、そのようなことを避けるために、地元が教員養成系学部に5億円ぐらいの予算をつければ大丈夫でしょう。しかし、それが可能でしょうか?

 学生さんが飲み会の幹事をさせると、この種の想像力、妄想力の差が歴然となります。

 もちろん、私の妄想したものが正しいとは限りません。しかし、「そんなことありえない○○だから」ということは「ありえない」ことは確かです。そして、どんな組織も「そんなことありえない○○だから」と思う人が大部分であること前提に、その先に何を考えるか。それが大事です。

追伸 どの大学も問題を先送りするでしょう。意思決定をする人たちの利害に一致するから。しかし、今いる中堅・若手の教員を守るためには、一歩先に出なければ。