西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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14/09/15(月)

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 『学び合い』に関して多くの人が誤解していることの典型の一つは、「『学び合い』は一斉指導が出来た人ができることであり、まずは一斉指導が教えられなければならない」という誤解です。これは3年やM1、つまりゼミに入りたての学生が不安になることです。分かってしまえば、大笑いの誤解です。分かりやすい例を順にあげましょう。

 現職の方にお伺いします。おのれの職能で一番、激変した1年間を挙げて下さい。100人のうち100人、つまり100%の人は、初年度だと言うはずです。その後も、激変した人もおられるでしょうが、初年度の激変が最大であることは揺るがないと思います。

 さて、激変した1年で何を学びましたか?教材ですか?指導法ですか?違うと思います。そんなことを学ぶ余裕は無かったと思います。何が変わったか、一言で言えば「まあ、なんとかなるさ」ということです。もっと格好いい言葉で言えば、1年間のスパンで物事を考えられることです。そして、手の抜き方を分かることだと思います。でしょ?

 では、それ以降はどうでしょうか?これを読んでいる方々はそうではないと思いますが、大多数の人の進歩はほぼありません。職員室の教卓に並べられる本を見て下さい。ほぼ無いか、コピーしてそれを配布すれば良い(つまり、何も考えなくても良い)本が数冊あれば凄いレベルではありませんか?この傾向を出版社はよく分かっています。だから、本の企画で通るのは、採用5年以下の教師を対象としたものばかりです。三十代後半以降の教師を対象とした本のユーザーは殆ど無いのです。

 非常にきついことを書きます。学部の教育実習は3~4週間です。でも、それが8週間~16週間になれば、指導している教諭の方より実習生の方が上手い授業をすることは十分にありえます。というか3割以上はそうなると思っています。

 本学教職大学院にも、教育実習での失敗を踏まえて、学ぼうという学生さんが多いです。しかし、その学生さんの多くは教材の力が無い、指導法の力が無い、と思っています。でも、そんなのはそんな短期で学べないし、学んでいない人が教師として十分にやっていっています。

 これは思いつきで書いているわけではありません。中学生に小学生相手の授業をさせた時の分析をやったことがあります(そんなことも我がゼミではやっているのです)。その結果、教育実習生並みの授業は中学生でも出来るのです。

 じゃあ、若い人がそれなりの授業をするために何が必要なのでしょうか?それを「なぜか仕事のできる教師の7つのルール」の最初の30%に書きました。声の出し方、表情の仕方だけで何とか出来ます。ようは自信を持って語ることです。この前、ゼミ生に板書の書き方のアドバイスを受けました。私も字が下手でした。その私が学校現場で学んだことをアドバイスしました。四つだけです。「大きめの字を書く」、「ゆっくり丁寧に書く」、「字の大きさを同じにする」、「文字はまっすぐ並べて書く」だけです。字を上手く書くことは修行が必要です。しかし、この4つは凡夫でも直ぐに改善に至ります。

 さて、その後に必要なものは何でしょうか?私は3つだけだと思います。(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20081023/1224767987

 1)子どもや親のせいにしない。確かに、それが原因なのかもしれないが、それを言ってはおしまい。

 2)尊敬すべき、先輩、後輩を捜し、その人といっぱい雑談をする。見いだす方法は、子ども「たち」に聞けばいい。

 3)まねられるところはまねる。まねられないところは、まねる必要はない。今の自分のままで、出来る授業はある。

 私のゼミはもちろんのこと、私が基本コンセプトを構築した上越教育大学の教職大学院は上記を達成することを目的としています。それを協働力というコンセプトで表しています。ということで、ことさら一斉指導の指導をしていないゼミ生の一斉指導能力に不安は全くありません。

 最後に、わかりやすい例を一つ。

 主婦の職能は何でしょうか?

 家内は結婚するまで家事は姑殿にお任せで仕事をバリバリにやった人です。結婚を機に、専業主婦になりました。結婚当初は3時頃から夕食の準備をして7時頃に出来上がるという状態でした。結婚当時は若い主婦向けの雑誌や本で勉強していましたが、今は、そんなことはありません。でも、結婚して二十数年、常に進歩し続けています。家内が成長し続けた理由は、第一に家族への愛です。そして、先に挙げた三箇条と同じです。

 家内は家事に関する研修会に参加しません。また、参加してもあまり意味が無いでしょう。1年間で1回でるかでないかの変わった料理の作り方を覚えるぐらいのものです。でも、ママ友の集まりに参加する意味を感じています。そこで学ぶのは、一つの料理のつく方では無く、家族に美味しい料理を食べさせたいと思っている人との語らいです。

 『学び合い』ではフリートークというコーナーを設けている場合が少なくありません。かっこいいネーミングですが、ようは周りの人とダラダラと話すことです。とても意味あることだと思います。多くの大学の教育実習では殆ど無いですが、本学の教職大学院ではそれを大事にしています。

 つまり、私は現状の教師の8割程度の教師の授業能力だったら、教育実習を16週やれば十分獲得できるレベルだと見切っています。だって、教師になる人は小中高大16年間、年250日ぐらい、毎日6時間の一斉授業を観察しているのです。つまり24000時間です。そして、過半数の人は同級生の勉強を教えた経験があります。だから残っているのは、余裕を持って語り、書くことぐらいなのです。そして、それ以上に進みたいならば、料理学校に通い続ける主婦では無く、家族を愛し続けて普通に学び続ける主婦をモデルにすれば良い。

 だから「『学び合い』は一斉指導が出来た人ができることであり、まずは一斉指導が教えられなければならない」と言っている言葉を言う人は、主婦は調理師免許が必要だと思っている人です。つまり、「調理師免許を持っていなければ主婦にはなれない」と言っていることと同じです。だから、私にとっては大笑いなのです。

追伸 家族への愛のない調理師免許は家族には還元されません。つまり、自分の趣味で教科をいくら学んだとしても、それらは子どもには還元されません。それは科学者と理科教師の違いです。でも、オタク教師は少なくないですよね。これは教材ばかりではありません。指導法にもオタクはいます。