西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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14/09/07(日)

[]ニーズ 21:44 ニーズ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ニーズ - 西川純のメモ ニーズ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ある教育関係の学会で若い大学院生の発表を聞いていました。いかにも研究のための研究です。そこにいた現職派遣院生が発表の後に、その教材は絶対に学校現場では使えないことを「柔らかく」指摘しました。しかし、その大学院生はキョトンとした顔をして、それが何か問題があるのかと応えました。その反応に現職派遣院生はキョトンとして言葉を失いました。

 これには少し解説が必要です。

 例えば、ウイルス学の学会でエイズウイルスの遺伝子についての発表があったとします。しかし、その研究はエイズ治療に役に立ちません。そこでそこに参加した医者が、その研究成果はエイズ治療に役に立ちませんと指摘したとします。おそらく発表者はキョトンとした顔をして、それが何か問題があるのかと応えるでしょう。そして、その言葉を聞いた医者はキョトンとして言葉を失うでしょう。

 つまり同じ「教育」という言葉でも、学会で使われる意味と学校現場で使われる意味は違います。

 ウイルス学の存在する意義はあります。それと同じようにウイルスを学校現場に適用する研究が必要であり、事実あります。ところが、教育学において、後者が殆ど無いに等しいのが現状です。端的な例は、大学研究者の中で現場教師向けの本を書く人は1%もいないでしょう。しかたがありません、今の大学においてそのようなものは評価にならないからです。私は助教授時代から現場教師向けの本を書いていましたが、それらは教授昇任のポイントにはなりません。ま、趣味程度の扱いです。私の教授昇任で評価されたのは学術論文と学会賞です。だから大学研究者はそこにエネルギーを費やします。

 犯人は誰か?若い頃は直ぐに言えました。今は、言えません。みんな悪気は無いのです。

toukonyukitoukonyuki2014/09/08 03:34芸人には到底なれないと自覚する私ですが,人としての道をきわめていけばいいなら(それも大変なことですが),それならできるかもと思えます。今は毎日「自分への挑戦だ。挑戦することが大事。」って言い聞かせながら過ごしています。いつも励ましをありがとうございます。

jun24kawajun24kawa2014/09/08 07:16人としての道を究める必要も無いし、多くの人にとっては無理です。我々は色々な人と折り合いを付けることが自分にとって得であることを語り、日々の学習の場面でそれが成り立っているか否かを評価し、考えさせれば良いのです。そして、子どもに語りながら、自分にも買ったっているのです。