西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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14/01/01(水)

[]長期計画 07:20 長期計画 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 長期計画 - 西川純のメモ 長期計画 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今から6年前に定常的な異学年『学び合い』を始めました。そして、その次の年から全校『学び合い』を定常化しました。

 が、難儀だった。単学級の『学び合い』の素晴らしさを分かっている同志にさえ納得して貰えない。私が「単に一緒にいれば良いだけなんだから」と説明しても、曖昧な笑顔で誤魔化されてしまう。最後は「試しに、一回だけで良いから」と粘りに粘って、異学年『学び合い』や全校『学び合い』が始まりました。やってみれば、その凄さが分かる。単に量的な変化では無く、質的に異次元の『学び合い』が生まれます。

 でも、全校『学び合い』も5年もやっているとワクワク感が無いのです。そこで起こるであろうことの学術分析はほぼ終わりつつあります。実践するためのノウハウは『学び合い』ジャンプアップで完成です。おしかりを恐れず断言します。週に1度だけでも全校『学び合い』をやれば、学校はかなり良くなります。何故なら、今まで手がつけられなかった子が、目立たなくなります。なによりも、教師間の風通しが良くなります。教師間の風通しが良くなるだけで、学校の抱えている問題の多くは解決しますから。

 で、今は6年前と同じように、全校『学び合い』の良さを分かって貰っている人に、地域コミュニティを巻き込んだ『学び合い』をはじめて欲しいと願っています。が、6年前と同じように曖昧な笑顔で誤魔化されてしまう。それが定常化したならば、劇的な変化が学校にも地域にも起こるのに・・・。私なりに、それが『学び合い』の最終ステージだと考えています。

 私を突き動かす原動力は、高校教師として救えなかった子どもたちに対する申し訳なさ、そしてトラウマです。

 世の中には鬼畜のような親がいます。それに苦しんでいる子どもがいます。その子を救うには、地域コミュニティが健全であらねばならないのです。鬼畜のような親だって、好んで鬼畜になっているわけでは無い。そうせざるを得ない環境に置かれているのです。だったら環境を変えねばならない。

 世の中には重い障害を抱えている子どもがいます。その子の多くは、生まれ育った地域で生涯を過ごすでしょう。だったら、その子が幸せになるには地域コミュニティがその子を理解しなければならないのです。そして、それが必要なのは、重い障害を抱えている子どもばかりでは無く、全ての子どもが必要なのです。愛する教え子が十年後、二十年後、三十年後、そして生涯を終えるまでの長い時間を幸せでい続けるには、複雑で豊かなネットワークのあるコミュニティが必要なのです。

 高校教師だった頃の私は、そのような子どもたちと毎日顔を合わせ、夜になると一升の酒を飲みながら自己合理化と自己憐憫に浸るしか無かった。でも、今は違います。はっきりと出口が見えます。だから焦っているのです。

 私なりの今後の計画は以下の通りです。

 全校『学び合い』の裾野を広げ、地域を巻き込んだ『学び合い』を実践してくれる学校を生み出します。そして全校『学び合い』と同様に、5年程度で学術と実践から分析をして、そのノウハウをまとめます。これによってトラウマから脱することが出来ると思います。

 その後は、学習内容の吟味の研究にシフトしたい。私を新興宗教の親玉や詐欺師だと思っている人と関わらなくて良い研究なのです。やり方は六十代になった私でも出来る単純なものです。まずは先行研究をあさります。私が二十代、三十代でやったアンケート調査が中心になるでしょう。その分析方法や論文の書き方は、既に自動化しているほどです。アンケート調査の被験者捜しは、全国に広がる『学び合い』の仲間にお願いすれば簡単に集まります。

とにもかくにも消化試合のように結果は確実に出ます。そして、出る結果も見えています。それが実際の学習指導要用に反映されるか、それは分かりません。出る結果は、『学び合い』と同様に、いや、それ以上にラディカルですから。もし実現されたら、明治当初、戦後に続く、本当の大改革になるはずです。でも、それがどうなったとしても、私の教育・研究生活は出来すぎだと納得できます。と、退職までの予定を書きました。

 退職後は、化け物みたいに長生きして、息子と息子の家族の成長を楽しみにする老後を家内と過ごしたい。