西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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13/07/28(日)

[]ブラック企業 21:29 ブラック企業 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ブラック企業 - 西川純のメモ ブラック企業 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 かなり以前の話です。年度末に、研究室の追い出しコンパをしていました。楽しい会でした。トイレに行こうとすると、その店のカウンターに二人の別研究室の現職院生さんがいました。その人たちに「先生の研究室は良いですね~」と呼び止められました。それから2年間の院生生活がいかに悲惨であったこと、指導教官がいかに理不尽だったことをえんえんと聞かされました。その研究室は毎年同じことを繰り返しています。可哀想だな~っと思っても、研究室は独立国家です、手出しは出来ません。

 可哀想だな~っと思って愚痴を聞いていたら、「先生、なんであんなやつらが大学教師をしているんですか?」と聞いてきました。相手が社会人の現職院生であり、かつ、卒業間際であり、かつ、私も酔っ払っていたので、「あなたたちが原因だよ」と言ってしまいました。お二人はキョトンとしていました。

 「どの研究室が、どんな研究室であるかは、ちょっとでもアンテナを高くしていれば分かるはずです。事実、今年修了される○○さんは、入学前に大学時代の指導教官に情報収集をして、事前に私の所に面談してきましたよ。あなたたちの研究室にゼミ生が入って、修了している限りは、我々は他研究室をどうのこうのは言えませんよ。もし、本当に問題だと思っているならば、教育委員会に相談すれば良いことです。大学は自浄能力を失っても教員委員会からの注文にはまじめに聞きますよ」と言いました。消沈した顔になりました。そして、結局、そのお二人はその後何もしませんでした。

 このことをブラック企業のことで思い出します。ブラック企業がブラック企業として成り立っているのは、人をどんなにつぶしても就職希望をする人がいる限りは成り立っているのです。一つは、情報収集していない。情報収集しても、自分に当てはめない。そしてブラックであることを分かってやめた後に、後進のために発言しない人が「多く」は無かった。

 今でもブラック企業が成り立っているのは、情報収集していない。情報収集しても、自分に当てはめない人が少なくないからです。でも、今、流れが変わっています。ブラックで働いたことがある人が発言し始めたのです。そして、インターネットによってみんなが不特定多数に発言できるようになりました。その発言の中で、「実名」で説得力のある発言が世に広がりました。これはいいことです。でも、だれが説得力の発言を出来るのかが分かりません。だから、みんなで発言すべきです。逆に、世にブラック企業の中でやりがいを持っている人が、「いや、うちの会社がブラックで無い」という人が「実名」で語れば良い。

 そのうち本当が何かが分かります。

[]抜群の成果を出す、別のアプローチ 19:35 抜群の成果を出す、別のアプローチ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 抜群の成果を出す、別のアプローチ - 西川純のメモ 抜群の成果を出す、別のアプローチ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は『学び合い』のみが抜群の成果を上げ続けると、不遜にも主張しています。すみません、でも、それ以外でも抜群の成果を上げ続けることが出来ます。ただし、条件がいくつかあります。

 第一に、評価のポイントは上位層の成績の高さ、つまり最高点で評価される場合です。

 第二に、下位層を排除もしくは隔離することが出来る場合です。

 第三に、上記にもかかわらず、新たな上位層が補充できる場合です。

 具体的に申しましょう。例えば、プロ野球の某球団です。また、高校野球の名門私立校の多くです。これは非常に分かりやすいと思います。

 残念ながら、公立高校もそのような場合はありえます。つまり、東京大学の入学者数でランキングする某雑誌と同じような序列で成果を上げようとするならば、落ちこぼれた子どもを排除、隔離をすることさえ出来れば某球団と同じ作戦は出来ます。

 しかし、上記は教育ではないと思います。少なくとも私は。

 教育の質は分布に表れます。例えば、進学校だったら入学時の偏差値の分布と卒業時の偏差値の分布を公開すれば、東大の入学者数のランキングとは別なものが見えるはずです。そして、それを見れば、志望者の動向は変わると思います。

 もし、分布の平均点を高め、最低点を上げ、分散を下げることを求めたならば、「一人も見捨てない」という戦略しかあり得ないと思います。少なくともごく普通の教師の出来る戦略は唯一無二と確信しています。

 このあたりは公立中学校の部活指導で実績を上げた方ならば、お分かりだと思います。限られたメンバーで結果を出すためには、脱落者を生み出さず、チーム力で勝つしかありません。

かつて私の研究室に所属した教員は、所属当初はバリバリの一斉指導型の人でした。その人は理屈では完膚なきほどに論破されていたのですが、納得はされませんでした。最終的には「実際にやってみる」ことは納得してもらえました。腹の中では納得されていませんでしたが、セオリー通りに授業をしました。一週間後、「先生、私は『学び合い』を前から分かっていました」と電話で連絡してきたのです。

その先生は転任した学校でバスケット部を任されました。ところが、バスケットの経験はありません。ところが、あれよあれよという間に強くなり、最終的には県大会で優勝したのです。その理由はその先生には不明でした。しかし、『学び合い』の授業をやってみると、部活指導のときにやっていたことと全く同じであることに気がつかれました。彼はバスケットの経験はありません。そのため、技術的な指導は出来ませんし、子どもたちもそれは理解していました。そのため、彼は教える代わりにバスケット関係の書籍を子どもたちに与えました。そして、チームは何のためにあるのかということを繰り返し語っていたのです。それが『学び合い』の授業とまるで同じだったのです。

[]権利放棄 19:35 権利放棄 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 権利放棄 - 西川純のメモ 権利放棄 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 大学には色々な予算があります。その中に、書いた論文や、講演会や、指導学生数などを大学のネットワークに入力し、それによって配分される予算があります。競争的資金というものがあります。

 上越教育大学には百六十人の教員がいます。私は競争的資金の全予算の約1割を得ています。何故でしょうか?もちろん、それだけの実績があるからです。しかし、それだけではありません。それ以上に、他の教員がデータを入力しないのが原因です。競争的資金獲得のためのデータ入力は非常に手間がかかります。例えば、論文のデータを入れるには、論文の様々な情報を入れなければなりません。そのデータを一つ入力すれば、数万円の研究費を貰えるというならば入力する気も起こります。しかし、へたすると数百円程度しか貰えないのです。馬鹿馬鹿しくて入力しない人が少なくありません。色々に活躍する人は入力する手間はそれだけ大変になります(私の場合は二日間はそのために費やします)。そのため、色々の活躍する人の中で入力しない人がかなりいるのです。競争的資金は、入力されたポイントの比率で全予算を配分することになります。つまり、多くのポイントを持っている人が、その権利を放棄すれば、権利を放棄していない人が潤うことになります。

 私が高校教師だったとき、多くの財団から予算をいただきました。若い教師にとって、大金と思える金額を得ました。何故でしょうか?それは、教師の中でそのような助成金があることを知っている人が少ないし、そのため、申請する人が少ないのです。そのため、申請する人が当たる可能性は非常に高まります。ま、宝くじを買うよりは、1万倍も当たる可能性があります。つまり、出せばかならず得をするレベルです(ただし、数多く出した場合です)。

 以上を知っている私にとって、圧倒的大多数が権利放棄をしている若い人は「愚か」としか思えません。政治家は各世代の投票行動を見ています。各地域別の投票行動を見ています。権利放棄をしていない世代、地域の人が得をするのです。