西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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13/06/14(金)

[]教師教育 21:55 教師教育 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教師教育 - 西川純のメモ 教師教育 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 人は自分の経験に基づいてものを考えるものです。私もです。

 教員養成系大学の教師としては異常な考えを持っています。それは、大学・大学院における指導技術の教育は無意味だという考え方です。

 私は大学院を修了して暴走族がウジャウジャいる学校に勤めました。そこで数日で学んだことは、大学・大学院で学んだことは、無意味であることです。あれは、学ぶ構えのある子どもには意味があります。しかし、学ぶ構えの無い子どもにどう教えたらいいかは、だれも教えてくれませんでした。

 もちろん私の初任校は極端だと思います。でも、結局同じです。どんな学校にも、私の初任校のような子どもはいて、教師の悩みの圧倒的大部分は、その少数な子どもから発するのです。

 そのような学ぶ構えの無い子どもにどうしたらいいか、それを乗り越えたのは3つのことです。それは、そのような子どもに対してでも、教師としてのスタンスを守っている尊敬すべき先輩がいました。だから、子どもを否定することをやめ、自分に問いました。

 そして愚痴を聞いてくれる先輩がいました。その先輩にあこがれました。でも、自分に出来ることと出来ないことあります。それを、それでもいいと言ってくれる先輩がいました。それで何とか出来ました。それを「7つのルール」に書きました。おそらく一斉指導で普通の教師が一定以上の授業をするに必要なことは、そこに書き切ったと思います。

 しかし、そこに書いているだけでは、いわゆる教師ドラマの再現しか出来ません。親や兄弟をモデルにした教師では限界があります。一定以上の子どもを見捨てます。そして、子ども同士の関係を崩します。それは『学び合い』を理解するまでは分からなかった。

 だから上越教育大学の教職大学院および教職デザインコースでは、臨床力と協働力をキーコンセプトとして構築されました。それは『学び合い』云々では無くとも、大事なことです。私の初任校レベルの教師になれるエッセンスがあります。

 結局、教師の職能は大学・大学院で本当には育てられません。それは自分が1年つきあわなければならない担任、担当する子どもたちの前でしか成長できないのです。では、上越教育大学の教職大学院及び教職デザインコースで育てられること、それは、最初の1年、教職に誇りを持てない教師にならないためのソフトランディングです。たった1年です。でも、その1年の過ごし方で、その後の教師人生が変わると思います。だから、上越教育大学の教職大学院と教職デザインコースでは現職院生、そして現場学校の教師との協働をものすごく大事にしているのです。

 で、我がゼミは、集団を見取ること、個に拘らないこと、そして一人も見捨ててはいけないことを学ばせたい。

追伸 ま、私と違う考えのいろいろな教師がいて、互いに尊敬し合っている、ということが我が専攻の最大の強みです。