西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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12/01/10(火)

[]ザ・ウェーブ 22:01 ザ・ウェーブ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ザ・ウェーブ - 西川純のメモ ザ・ウェーブ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 尊敬すべき友人のブログに触発された、同志のメモに触発され、「ザ・ウェーブ」という本を読みました。「ザ・ウェーブ」、「みんな」を求める集団圧力の恐怖が書かれています。『学び合い』がそうなる危険性があるのではないかという指摘です。

 社会心理学では、アイヒマン実験というのがあります。社会心理学の本だったら絶対に載っている有名(悪名高き)実験です。詳細はインターネットで調べれば分かると思います。著者(というより、それをやった教師)はそれを知っていたのでしょう。何故、悪名高いかと言えば、その効果が絶大で、かつ結果が悲惨だからです。だから、途中過程と結果が分かるので、約30分で読み終わりました。

 しかし、それと『学び合い』と特に繋げる理由はないと思います。

 以前のブログに書いたように、学級崩壊しているクラスにイジメはありません。イジメというのは非生産的です。わざわざやるのにはエネルギーが入ります。だから、イジメをするにはそうさせる力があるのです。クラスでその力を持っているのは「教師」以外ありません。では、イジメを避けるために学級崩壊をすべきか、明らかに否です。教師は学級経営をしなければなりません。それは自分の担任のクラスばかりではなく、自分が担当するクラスに関して、自分の担当する時間に関してはクラス経営をしなければなりません。

 クラス経営するには集団を動かすということをするのは当然です。3人以上の集団を集団をコントロールする以外にやれる人などはありませんから。社会心理学でアイヒマン実験と同程度に有名な結果にLewin,Kの実験があります。それによれば、いわゆる名人教師のクラスでは見た目はよいのですが、裏でイジメが発生します。これは私が高校教師の時(というより終わってから気づきましたが)の最大の失敗です。一斉指導でも、「ザ・ウェーブ」と同じことが出来る。というより、日本中の圧倒的大多数の一斉指導でそれがなされています。「みんなが静かにしているから、分からなくても静かにしている」、「みんなが出来るのに、あの子は出来ない」ということはです。

 何を言いたいかと言えば、「ザ・ウェーブ」の示すものの危険性は、クラス経営をするならば、当然、起こりえる危険性です。

 では、「ザ・ウェーブ」になるかならぬかのポイントは何か?それは一斉指導でも同じですが、何を目指しているか?だと思います。つまり、集団を目的とするか、個人を目的とするかです。集団を目的とすれば、個人はいくらでも圧殺できます。全体主義がその天啓です。しかし、個人の幸せの折り合いを付けたものが集団であるならば、個人は集団を離脱する権利を持ちます(http://bit.ly/zzdeTd)。個人が集団の論理から離れる権利を留保できるか、その価値を管理職が理解しているかだと思います。ちなみに、『学び合い』では集団を教師がつくりません。いかなる集団も当事者が決められなくなった時、「ザ・ウェーブ」になる危険性があります。班学習、ペア学習も、個人の選択の自由はないのです。我々はそのような集団になった時、何が起こるかを知っています。

 ちなみに、『学び合い』ではそうならない、そのための仕組みを持っています。それは組織らしい、組織が全くないという点です。だから、正しいと思う人は参加でき、おかしいと思う人は離れられる。そして、そのことをとやかくいわれることは何もありません。何の権力もなく、あるのは自由意志です。そして、個人を結ぶのは信頼です(もちろん、結ばないという権利もあります)。