西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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10/04/08(木)

[]質問されて 22:27 質問されて - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 質問されて - 西川純のメモ 質問されて - 西川純のメモ のブックマークコメント

 最近は大学院の新入生がゼミ決めのための面談期間です。そのため、いろいろな学生さんが来て、質問をします。そこでは、定番の質問ですが、しばらくネットで書いてなかった質問をされたので、新鮮な思いで説明しました。そこで、アップします。

 学級崩壊したクラスをみれば、傍若無人な行動をしている子どもに目がいき、その子が問題の中心のように見えます。が、違います。本当の原因は、崩壊しているクラスにおいても、そこそこ真面目にやっている「よい子」です。一番手のかかる子は、おそらく崩壊前から授業に集中できなかったし、逸脱行動をしていました。でも、その頃は周りの子は教師に従っていました。だから崩壊ではありません。そして、他の子がそこそこやっているので、手のかかる子も暴走しません。

 つまり、学級崩壊の崩壊たる理由は、崩壊前にはそこそこ勉強した子が、逸脱行動をすることが問題の中心です。でも、その子たちが教師の指導に反する行動をするのは勇気のいることです。では、その子たちは何故、教師に反抗できるのか?

 それは、そのクラスのオピニオンリーダーたる、そのクラスの「いい子」たちが教師を見捨てるから、安心して教師の指導に反する行動をするのです。そして、その原因は、そのレベルの子が教師を見切るような行動をするからです。学級崩壊の本体は「よい子」の崩壊で、傍若無人な行動をしている子どもではありません。しかし、おおにして後者の子を何とかすることをしようとするから効果がないのです。それは本体ではなく、影です。本体の方をなんとかしなければ。

 学級崩壊を立て直すのは、実は簡単です。というのは本体である「よい子」は学級崩壊が自分に不利であることを十分理解しています。そして、中間層の子どもも理解しています。だから、ちゃんと謝って、「よい子」から見切られるような行動をやめればいいだけのことです。

 では見切られる行動とはなにか、それは方針が定まらずぶれた命令を乱発するからです。その原因は、教師の方針がシンプルでないからです。校長(管理職)と教師(部下)との関係に置き換えればわかりやすいと思います。

 もう一つの話は、携帯電話の選び方です。ロジャーズの理論をひもとかなくとも、人が商品を選ぶときの情報には、知った人からの情報と、知った人を介さない情報があります。たとえば、携帯電話を選ぶとき、知っている人の持っている携帯を確認し、その人(たち)から「いい携帯だ」という情報を得てから買う人がいます。もう一つは、ショップの人やそこのパンフレットにある専門的な情報を基に携帯を買う人です。

 世の中の圧倒的多数は、前者の人です。そして、今、『学び合い』を受け入れようとしている人は後者の人たちです。後者の人に適切な情報を流すことによってユーザーを増やし、その人たちを介して、前者の人を取り込むしかありません。

 学生さんに『学び合い』を伝えるにはどうしたらいいか?と質問した応えです。

未知です。未知です。2010/04/09 21:58私は先生の分析・考察まではその通りと思います。ですが、それ以降のことについて意見を申し上げたいと思います。
「よい子」が担任を見限ることの中核は、「方針が定まらずぶれた命令を乱発するから」ではない、ということです。
「よい子」はある程度理解しています。先生が「学級崩壊が自分に不利であることを十分理解している」と評する通りです。その理解度を考えれば、「方針が定まらずぶれた命令を乱発するから」とするよりも、「元々ぶれた命令を、大人並にスルーしていたが、限度を越えた」と見るべきではないでしょうか。
私は、研究する人々に、その点をも視野に入れて研究していただきたいと思っています。

未知未知2010/04/09 22:21「よい子」とは、教育現場で表面上の理解力のある、教師にとって都合のよい生徒と表現されますが、実は、思考面においての発達は正常(それ以上)で、社会適応上において表現する能力の乏しさが現象的に見えるものだと思います。
彼らはある一定の環境で、自らの意思に基づいて発言できる能力を持ち合わせているのに、その環境が与えられないことが「不幸」なのだと思います。

そのことに、教育現場のどれだけの人が気づいているのか。

jun24kawajun24kawa2010/04/10 06:13未知さんへ
コメントありがとうございます。言葉足らずですみませんでした。しかし、私が書きたかったことは、未知さんの書かれていること、そのものです。もともと、『学び合い』の考え方の基本は、子どもも大人もそんなに違いがないという前提で考えています。だから、よく教室を大人の職場に置き換えて説明しています。我々の研究室では、小学校1年生でも大人的な行動をする子が2割以上いて、その他の子どもの大部分は、それに準じた行動をすることを明らかにしています。残念ながら、幼稚園ではまだ調査していませんが、おそらく年中以上は確実に大丈夫だと思っています。
 多くの子どもは、大人並みの力量があると思います。ただ、社会経験が少ないので、その社会特有のお約束の知識は不足しています。ところが、中には社会のお約束を大人並みに理解している子もいます。その子がそのお約束のもとに振る舞うので、結果として「よい子」になっています。「元々ぶれた命令を、大人並にスルーしていたが、限度を越えた」は全くだと思います。もう少し補足すると、「よい子」は教師の言っていることの裏を理解し、教師の言葉の足りない部分を補いながら周りの子どもに説明します。ところが、そのようなことからAということを想定していたら、教師がBだと言い出します。慌てて、Bだということを想定して行動すると、「私はAだと言ったじゃない」と教師が言い出します。慌てて、Aだということを想定して行動すると・・・・。これが続いて、私にはこの人の意図を読み取ることができないと判断すると、意図を読み取って行動することを諦めます。これが学級崩壊の一つの契機になると思っています。つまり、「この上司は無能であり従っても無駄である。だから、そこそこのことをやってやりすごそう」と判断します。大抵は、このレベルです。このレベルでも、クラスの規律が弱くなり、台風の目になる子が大暴れすれば、学級崩壊になります。
が、少数ですが、それを超える場合もあります。典型的な例は露骨な依怙贔屓を行いつつも、それを絶対に認めない場合に起こります。この場合は、教師を無能と判断するのではなく、人間的に許せないと「よい子」が思います。そうなると、「よい子」も積極的に教師を攻撃します。こうなると本当の学級崩壊で、これは修復不能です。
あるクラスで、そのような教師が「私の教え方のどこが問題なの?」とクラスの子どもに聞いたそうです。そのとき、「よい子」が「あなたの教え方ではなく、あなたの人間性が認められない」と宣言し、その後、具体的な事例を挙げつつ、それを説明しました。その先生は退職したそうです。ここの部分は伝聞ですが、十分にあり得ると思います。
最後に『学び合い』においては、そのような能力のある子が、それを発言できる機会を与えています。補足すれば、その子だけにそれを負わすのではなく、その子たちを中心として、クラス全員に発言の機会と責任を与えます。すべての『学び合い』のクラスで、それが十全に与えられているかはわかりませんが、少なくともそれは大事だと『学び合い』は考えています。
言葉足らずですみませんでした。

mana-mama5mana-mama52010/04/10 11:35
親の立場から言わせていただくと、学級崩壊の拍車をかけるのは「よい子」の親かもしれません。うちの子はここで言う「よい子」です。先生に言われたことはまずちゃんと聞いて守ろうとする子です。ところが先生が自分のことは棚に上げて、子どもにばかり規則を守ることを要求するときなど子どもが「先生はこういう風に言っておきながら、自身はこういう行動をするんだけどどう思うか?」と親に聞いてくるのです。「よい子」ですから・・・。私もよい母でありよい保護者と見られたいわけですからそこで悩むわけです。子どもの言い分と先生の立場、大人の事情などなどそれなりに考え、先生は先生として敬うようにと指導したいわけですが・・・先生の行動や言動をフォローすることが出来ない場合、困るのです。子どもの言うことより大人の言うこと、先生の言うことはいつでも正しいのだから黙って聞きなさいと言えばこちらの立場が悪くなる、ですから「先生は悪くない」とはいえないのです・・。
子どもは自分の言い分の正しさが親に認められれば、「鬼に金棒」ということになり暴れだすのではないでしょうか?
でも、学級崩壊をさせたい親など独りもいないはずです。どこでどう先生と折り合いをつけるか、それを話し合う場は学校が提供して欲しいと思うのは間違いでしょうか?

jun24kawajun24kawa2010/04/10 15:39間違っていません。正しいです。とても正しいです。
が、現状では難しいですね・・・・
諦めずに、やり続けています。

未知未知2010/04/10 20:05西川先生、詳しく説明していただきありがとうございました。
私は養護教諭です。そして、私自身が「よい子」を演じてきたために、現場の先生方を見ていてはがゆさを感じていました。
先生の言葉にある、「よい子は教師の言っていることの裏を理解し、教師の言葉の足りない部分を補いながら周りの子どもに説明」しているということ、これは、子どもたちが教員を助けている姿ですね。そのやさしい姿を教員が気づいていれば、「よい子」たちをある意味裏切るようなことはしなかったのではないかと考えます。「よい子」たちが「人間性」といったのは、信じても裏切られることが重なった故ではないでしょうか。
教師も人間ですから、指導している内容とやっていることのギャップは少なからずあるものです。子どもたちからの意見や指摘を素直に受け止める姿勢や、共に考えていく姿勢が必要なのではと思います。
保護者の方の意見、そうだなぁと思いながら読みました。保健室では、子どもたちから担任がどうこうという話をよく聞きます。私は子どもたちに、自分はどう思うのか、自分ならどうするのか、考えさせようと思っています。その答えが自分の生きる指針になればと思ってそうしています。

西川先生、私は『学び合い』がとても大事だと思っています。私は授業を行う立場ではないのですが、保健指導の場面で参考にしています。思ったことを直接ぶつけてしまい、すいませんでした。

jun24kawajun24kawa2010/04/11 06:25ありがとうございます。『学び合い』の同志は多様です。いろいろな立場と場を使って、『学び合い』の考え方を伝えています。辛い立場の子どもをいっぱい見ているんでしょうね。そして、その本音を聞いているんでしょうね。是非、いっしょにやりましょう!