西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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09/01/07(水)

[]反省して追伸 16:50 反省して追伸 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 反省して追伸 - 西川純のメモ 反省して追伸 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 日々精進さんのブログ(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/tsmumu/20090206)を読み、Kさんのフォローを読んで、あわてて反省しつつ昨日の「出来る子」を補足します。言い訳ですが、一応、殆ど全ては手引き書や過去のメモの書いたのですが、あらゆる方面に配慮しつつ書き始めると、手引き書の完全版になり、それ以上となってしまいますので。と言い訳を最初にして、補足します。

 以前より書いているように、私の考える教師に職能は以下の三つです。網羅的、箇条書き的な普通の教師の職能とはかなり違い、静的ではなく、動的に職能をとらえています。

 1)子どもや親のせいにしない。確かに、それが原因なのかもしれないが、それを言ってはおしまい。

 2)尊敬すべき、先輩、後輩を捜し、その人といっぱい雑談をする。見いだす方法は、子ども「たち」に聞けばいい。

 3)まねられるところはまねる。まねられないところは、まねる必要はない。今の自分のままで、出来る授業はある。

 補足します。

 第一の職能がないと、教師の進歩は止まります。教師が求められる能力は多種多様です。例えば偏差値70以上の子どもたちを相手にするのと、暴走族だらけの子どもを相手にするのとでは、求められる対人能力も教材の力も全く違います。小学生を相手にするのと中学生を相手にするのでも違います。また、同じ学校、同じレベルの子どもを教えるのだって、自分が二十代前半であるときと、四十代後半では全く違います。学問的にそれを抽象化することは出来ますが、理論物理学者が車を作れないのと同じ理由で、現実の教室では無力です。結局、教師にとっての最高の教師は「子どもたち」だと思います。子どもたちに教えられながら、常に学び続けなければならないわけです。

 若い先生の場合、過去の自分の経験や、他人の経験を知りません。そのため自分を相対化できません。さらに、年を経ると、失敗しても、その失敗を目立たなくするノウハウは確実に増えます。その結果、職員室の中で、あたかも自分だけが駄目のように感じてしまいます。いえいえ、中堅・ベテランでも追い詰められると、自分だけが駄目みたいに感じます。

 でもね。今まででは通用しないのは、ごくごく当然です。子どもも変わり、自分も変わっているのですから、調整しなければならないのは当たり前です。これは、『学び合い』だって、一斉指導だって同じです。それが嫌になると、子どもや保護者のせいにしたくなる。人情です。でも、このブログを読んでいる方々だったら、そうした先生がどのような先生であるかは「よ~~~~く」ご存じなはずです。もがくしかありません。もがくのが当たり前です。偉そうなこと言っている私も「当然」、一杯失敗し、落ち込みます。でも、もがくから成長もあります。少なくとも、もがかなければ、現状維持はあり得ません。

 でもね。人の能力なんて、たががしれている。もがいても解決できないことが殆どです。そんななかでもがき続けるなんて、神仏でなければ出来るわけありません。当然です。では、子どもや保護者のせいにして合理化する教師になるか、成長しつつけることの出来る教師になれるか、その分かれ目は何かといえば、それが2番目の職能です。これって大事です。自分が分からないこと、困っていることを、解決する方法をこともなげに教えてくれる人っているんですよ。「あ、それね。あははは。知らない人は、なやむよね。それってね・・・・」と教えてくれる人っているもんですよ。答えを知っていなくても、一緒に考えてくれる人はいます。そして、何よりも愚痴を聞いてくれる人はいます。

 教えてもらえる、一緒に考えてくれる、そして愚痴を聞いてもらえる。そこで得られる最大のものは何か?そりゃ、もう一度、自分で考える勇気をもらえることなんです。教えてもらえることでさえ、結局、自分の場面にそのまま使えるものではありません。やっぱり、子どもたちという教師の教師の前で実践して、自分でもがくしかありません。これは『学び合い』も同じです。

 私も落ち込んだとき、いつまでも愚痴を聞いてくれた先輩教師が、十数人の職場でしたが片手以上いました。職員室の横のお茶飲み場では足りない時は、その愚痴を聞いてくれるために酒場や自宅で「奢って」もらえる機会が、週1回以上はありました。今から考えると、驚異的に恵まれていたと思います。でも、今の職場は年齢バランスの崩壊や、様々な要因で私のいた頃とはだいぶ様変わりしていると思います。その場合は、あらゆるチャンネルで繋がることが大事です。(でも、本当は『学び合い』が広がれば、職場が第一の場になると思いますが)

 さて、自分が悩み、人と相談し、再度自分で考えるとき重要なのが第三の職能です。溺れている人は浮いているものに必死にしがみつきます。でも、本当に重要なのは自分で泳ぐことです。あくまでも主体は自分であることを忘れてはいけないと思います。

 現状で『学び合い』を実践している人、実践しようとしている人は、第一の職能は100%あります。でも、第二の職能を得られる環境におられるとは限りません。そうなると辛くなる。Kさんのご指摘はそのあたりにあると思います。だから、第二の職能、第三の職能を発揮しましょう。少なくとも、このブログ群の人たちは、人の愚痴をちゃんと聞いてくれる人たちだと思います!

追伸 2年間も大学院で私の圧力をかけまくられ、その後も圧力を受けているKさんの腹の中は「あ~あ、N先生の書いていること100%自分に向けている人がいる・・・。心配だ!N先生の言っていることは、そんなにまともに受け取っていたら死んでしまうよ。まったく、N先生は相変わらずだからな~」と思っているでしょうね。あはははは。それが第三の職能ですから。(あ、Kさん、レスしなくて良いからね。あははは)

tsmumutsmumu2009/01/07 22:26ありがとうございます。
救われる思いです。

jun24kawajun24kawa2009/01/07 22:35謙遜でもなく、お世辞でもなく。
あなたは、私の2年目より、ずんと、ずんと志の高い教師ですよ。
同志。

mellowfieldsmellowfields2009/01/08 10:14大人→子ども(教師→生徒)はトップダウンのやり方で、
生徒→教師はボトムアップのやり方ですね。

企業の人材育成でも両者を同時にやることで企業文化に
大きな変化をもたらす事があります。

『学び合い』もトップダウンとボトムアップが融合したとき、
新たな進化の可能性が開けるんじゃないでしょうか?

iku-nakaiku-naka2009/01/08 10:37先生のコメントを読んで、去年卒業させた生徒達のことを思い出しました。高校に行って一斉授業に「戻った(?)」卒業生が中学の時の『学び合い』の授業についてどう感じているのかなあ~。
ちょっと聞いてみたくなりました。

makine45makine452009/01/08 21:51子どもたちの変化は、意外なところでつながっているものだと最近感じています。私は、職場を変えるより子どもたちを変えてしまった方が早いのではないか、と思っています。子どもたちは、異学年でもつながっていますから。

hayato-rikahayato-rika2009/01/09 00:00同年代の同志ですか~。会って話をしてみたいです。
他校の人と関わる機会はあまりなく、あったらいいなぁと常に思っています。
makine45さんの言葉をお借りしますが、子供たちは異学校でもつながれると思います。(時間はかかると思いますが)
異学校学び合いなんて面白そうですね(笑)

F-KatagiriF-Katagiri2009/01/09 08:33は〜い、レスしません。

koushinsenjinkoushinsenjin2009/01/09 11:05久しぶりにのぞいてみたら、とってもほっとして、気合いが入りました。教師の職能、メモ、メモです!
再来年度、今年度の失敗を活かして、いい形で再スタートしたいです♪

jun24kawajun24kawa2009/01/09 15:59mellowfieldsさんへ
多種多様にもがきます。
iku-nakaさんへ
ぜひ、そうしてください。
makine45さんへ
子どもを巻き込み、数年のスパンでやれば、学校の臨界人数は案外少ないかも、と思い始めました。
hayato-rikaさんへ
あなたたちがネットワークを組める仕組みを考えねば、と思いました。
Kさんへ
また、お願いね。
koushinsenjin
お元気でしたか?よかった、よかった。