西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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08/11/21(金)

[]判断が速い 16:37 判断が速い - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 判断が速い - 西川純のメモ 判断が速い - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私はゼミ生の論文でも、発表でも、直ぐに分かります。一応、その道で飯を食っているプロですので、一つの論文を1分少々の流し読みをすれば善し悪しが分かります。口で説明しがたいのですが、論文の様々なポイントとなるところを読んで判断します。でも、論文を私が読むのではなく説明してもらったり、学会発表を聞いたりすることに関しては、ゼミ生に関しては10秒もかからず判断することが出来ます。理由は簡単です。私は説明する人と、その人の言動を見ているのです。

 普段の馬鹿話や、ちょっとした研究の雑談を積み上げていけば、その人の能力は分かります。この部分に関しては、我がゼミ生に関しては全幅の信頼を置いています。従って、あとはそのゼミ生が本気で考えているか、そして、自分の研究に自信を持っているか否かを判断すれば良いだけのことです。これは言動を見れば、十秒もかからず判断できます。つまり、私は論文ではなく、その人を見ているのです。

追伸 上記のような手の内をさらすのは、さらしてもデメリットはなく、メリットが多いからです。なぜなら、私の目を眩ませるだけ真に迫っただましの言動は、まず、不可能です。それに、そんなことをしてもご本人に全くメリットがないことをゼミ生が理解していることを髪の毛一本分の疑いを持っていないからです。ここが大学教師としての職能だと思います。

[]凄いぞ 16:37 凄いぞ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 凄いぞ - 西川純のメモ 凄いぞ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 多くの大学研究室と異なって、私の研究室では私は殆ど指導しません。基本的に学生が自主的に運営するゼミが中心です。学部学生・院生の全体ゼミに私は出席しません。が、本日、お茶が飲みたくなったのでゼミ生がゼミをしている部屋に行きました。見るとはなく、聞くとはなく、ゼミ生の発表を聞きました。最初の数秒で、素晴らしい発表であることが分かります。次に、じっとプレゼンを見て、そのレベルを確かめました。西川研究室の蓄積を有効に生かしたものです。私が聞いた部分は、『学び合い』をトライし始めた教師の1年間にわたる変容を追跡したものです。非常にシンプルなストーリーが展開されています。

 それを聞きながら、頭の中で夢が広がりました。

 我がゼミの教育研究と、他の教育研究とには決定的な違いがあります。普通の教育研究は、心理学や教育学の文献に基づき、こういう風にやったら善くなると明確な仮説があります。それによって、実験群と対照群を設けて、比較分析します。ところが我がゼミでは、どういうものがいいという仮説はあったとしっても、それを超えたものを子どもたちが生み出すであろう、というもっと上位の仮説があります。従って、仮説があったとしても、それに合わせた条件設定を強くかけません。出来るだけ選択権を子どもたちに与えます。ただし、達成すべき学習課題は子どもたちに明確に与えます。子どもたちはその学習課題を実現する様々な方法をトライアンドエラーできるようにします。その結果として、子どもたちは唯一の方法ではなく、実に多様な方法の平衡状態のようなものを作り上げます。それを観察することによって、我々は最適解を求めます。つまり、最適解は子ども集団が出すものだと思っているのです。

 さて、先の発表では、現在の我々のレベルに基づいてサポートした先生の変容です。でも、もっと先があるはずです。どうしたらいいでしょうか?どうしたらいいと思いますか?

 多くの教育研究であれば、「こういう発言が多い」という結果が出たら、その発言が多くするように条件設定をして、その発言が少ない状態とを比較するという方法をとるでしょうね。でも、我々の場合は、違います。今年度の研究成果を先生方に与え、善きものにして欲しいと願えばいいのです。そして、その先生方の変容を見れば良いんです。あはははは。つまり、下の「言えばいいじゃん」と同じ論法です。

 もっと具体的にしましょう。先ほど発表した内容は、12月6日の宮崎大学での学会と、12月13日の信州大学での学会で発表します(ライブを聴きに来てください)。その発表をビデオにとってDVDにするんです。それを全国で立ち上がり始めた、『学び合い』を学校の取り組みはじめた学校にプレゼントするんです。おそらく、発表内容を先生方は取捨選択して、新たなものを作り出すはずです。そして、それを我々は記録分析すれば、次の段階が見えてくると思います。

 あはははははは。わくわくします。ということで、ヴィデオに撮ってね。みんなのをね。そして、Mさん、何を期待しているか、分かるよね。あはははは

追伸 今、こんな事を書かれているとは知らずに、ゼミ生とMさんは全体ゼミをやっているはずです。知らぬが仏。

[]言えばいいじゃん 13:17 言えばいいじゃん - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 言えばいいじゃん - 西川純のメモ 言えばいいじゃん - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私とゼミ生と学習指導・生徒指導に関しする会話をすると、多くは以下のような展開です。

ゼミ生:○○・・・・のような指導(まあ、どのようなグループを構成したいとか、どのような活動をしたいとか、どのようなプリントを用意するとか・・・)をしたいと思います。

私:え!?(目が点になり。非常に馬鹿にした目でまじまじとゼミ生を見つめる)

 私と1年以上つきあったゼミ生の場合は、「すみません。分かりました。」と引き下がります。一方、私とのつきあいが短いゼミ生の場合は、「え!(私が驚いていることに驚く)て言葉が無くなります。たいていの場合は、指導法に何か瑕疵があるのではないかと思い、それはどこなのだろうか必死に頭をひねります。

 そのような場合は、

私:何のために、そんな指導をするの?

ゼミ生:(長々と説明する)

私:ごめん、短く言って。

ゼミ生:説明する。

私:そうなって欲しいんだよね。

ゼミ生:頷く

私:そうなって欲しいと、クラスのみんなに言えばいいじゃん。

ゼミ生:え!??????

私:そうなって欲しいと、クラスのみんなに言えばいいじゃん。

ゼミ生:それで、そうなりますか?

私:じゃあ聞くけど、あなたはなんか指導して出来たの?それもクラス全員に。それを出来ると思う?

ゼミ生:首を振る。

私:じゃあ、出来ない子がいてもいいの?

ゼミ生:首を振る。

私:じゃあ、あなたが達成すべきクラス全員を、あなたがなんかしくんでも出来ないよね。

ゼミ生:頷く

私:それは、あなたが無能だったり、怠惰だからではないよ。一人の教師が出来るわけ無い。だから、クラスみんなで解決した方が良いよね。ね、あたりまえでしょ。だって、あなた一人が必死になるのと、クラスみんなが何とかしようとするのと、どちらが有効?

ゼミ生:でも・・・・・

私:ちゃんと語れば、教師レベルのことが出来る子が数人いることは知っているよね。それだけで効果覿面でしょ。そして、その子が周りの子どもに広げれば・・・。ね、でしょ。絶対解決できると約束できないけど、あなた一人がやるよりは効果があるよ。第一、あなたの言った指導、本当にやり続けられる。指導主事訪問の時だけ、研究の時だけ、ならば出来るよ。でも、そんなの無意味じゃん。我々は普通の教師が、普通に出来ることしか意味無いと思うよ。でしょ。

 (以上、論証終わり)

 ということで、以下のような事例に関しても、クラスに語るしかないのです。ま、クラスに4、5人以上、捨てても良いと思うならば、話は別ですが・・・。それだったら、私だって、人に誇れるテクニック、小技、大技は山ほどあります。でも、くだらない。

[]その子 09:11 その子 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - その子 - 西川純のメモ その子 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 クラスに気になる子がいたとします。普通、教師はその子を何とかしようと手だてをします。でも、大抵は解決できないし、その子の問題が解決した頃には、別なところで問題が生じます。

 多くの先生は、問題が生じるのは「その子」に原因があると思っているようです。しかし、本質的な問題の原因はクラスにあります。その問題が、たまたま「その子」に現れているだけです。影をいじくっても何にもなりません。本体を何とかしなければ。

 そうわかったとしても、次に、「そのクラスの原因はなんなんだろう・・・」と頭をひねり出します。馬鹿げたことです。と、書くと、普通の先生だったら、「何で?????」と唖然とするでしょうね。そういう先生は、「そのクラスの原因とは何か」を考えるのは教師だと思っています。そして、そう思う背景は、教師は「そのクラスの原因とは何か」を思いつけると思っています。少なくとも、凄い努力と熱意を費やせば出来ると思っています。が、違います。教師にはその能力はありません。「そのクラスの原因とは何か」を分かるためには、そのクラス一人一人ことを理解しなければなりません。そりゃ無理です。

 ではどうするか?それはクラスのみんなに「そのクラスの原因とは何か」を考えさせなければなりません。クラスが考えさせるには「その子」のためという切り口では説得できません。あくまでもクラスのためなのです。そして、「その子」を具体的に事例にあげることは余りよい方法ではありません。なぜなら、教師に見えるのは「その子」であったとしても、「そのクラスの原因」に基づく歪みは色々なところに現れています。教師が「その子」を事例に話すことによって、問題が矮小化される危険性があります。

 だから、みんなにみんなを語る以上のことはないと考えています。

追伸 もちろん対処療法は必要かも知れません。でも、それは自分が無能だった、という証拠以外の何ものではありません。反省して、二度とそのようなことを言わないようにするべきでしょうね。

[]任せる 09:11 任せる - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 任せる - 西川純のメモ 任せる - 西川純のメモ のブックマークコメント

 宮仕えなのですから、色々な方に使えます。困るのは、「任せる」と言って、本人は「任せた」つもりでいるが、「任せていない」という人です。具体的には、「何々をやってほしい」と課題は与えますが、それに対する権限を与えていないのです。それでは、任せたことにはなりません。残念ながら、上記のことを任せたと思いこんでいる無能な管理職は少なくありません。

 私が、長年、直接お仕えしたT先生は違いました。T先生との仕事の分担は明確でした。そして、私に任せたことは全権委任でした。もしかしたらT先生の意図と違うことを私が判断し、そのように行動したとしても、何かあったときには絶対に「私がそのように判断した」と言ってくれる人です。つまり、「その件に関して、私が西川に全権を委任する判断をした」という意味です。だから、T先生が不在の時も、遅滞なく仕事が進みました。

 任せるということはリスクを伴います。そのリスク管理をしつつ、権限の範囲を明確して任せるべきです。そして、任せた部分に関しては、責任を負うべきです。それが出来ないとしたら、部下が無能なのではなく、管理職が無能と言うことです。

 ちなみに、上記は教師と子どもとの関係も全く同じです。

 

F-KatagiriF-Katagiri2008/11/21 10:49「その子」の記事、まさに私が陥っている状況です。分かっているつもりで、まだ身につきません。「習慣」からの脱却が『学び合い』実現の道だと痛感します。

jun24kawajun24kawa2008/11/21 12:46あはははは
私が「その子」に拘るタイプであること、よくご存じでしょ。ウエットなところは大事です。でも、それから脱却するにはどうあるべきか、ということも分かっているだけましですよね。