西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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08/02/17(日)

[]話術 05:37 話術 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 話術 - 西川純のメモ 話術 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今では教える立場ですが、言うまでもなくかつては教えられる立場でした。その中で、多くの先生方に教えてもらいました。すばらしい先生にも数多く出会いました。その中に宮澤先生という高校先生がいらっしゃいます。この先生のことは学部学生の授業の最初に話すことがあります。

 この先生スーパーマンです。まず、教え方がすごい。面白く、ためになる授業です。この先生の授業に関して、時間が長いと感じたことは一度もありません。いつも、「もお終わったの ?」というのが感想です。商売柄、実に多くの名人教師の話を聞きました。中には、テレビにも紹介される方のレベルもあまたいます。しかし、私の生涯に出会った、最高の話術を持った方は、文句なくその先生です。

 その先生は生徒指導主任でした。私の高校はお世辞にも名門とは言えません。制服はブレザーですが、その下にアロハシャツ、ぼんたんで登校する生徒がぞろぞろです。また、全校生徒は学年450人のマンモス校ですが、ストレート大学に進学したのは、片手だったと記憶しています。したがって、生徒指導上の問題が続出する学校です。そのような学校では生徒指導主任は「つっぱり」の目の敵になるのが通例だと思います。ところが、「つっぱり」は、他の先生に関しては呼び捨てでも、その先生に関しては常に「先生」と呼んでいました。

 その先生の専門は日本史でした。教師になってからも田沼意次研究を続け、その世界では知られた先生と伺っています。私自身は世界史受験しようと思いましたが、受験関係なく聞きたいと思いました。ところが、その先生東京都に指導主事に迎えられました。そのため、残念ながら聞けませんでした。私が大学院を終わる頃に、校長として現場に戻られました。おそらく、東京都校長としては記録的な若さだったと思います。その後、筑波大学に迎えられました。教育者としても、管理者としても、研究者としても一流の先生です。

 私があと数ヶ月後には高校教師になろうとするとき、その先生に会いに行きました。先生に、高校教師になる前の数ヶ月のうちに何を勉強したらいいのか相談したいと思いました。私の予想としては、理科の基礎的勉強をしなさいと言われると想像しました。ところが、先生が教えてくれたのは、「落語を聞きなさい」でした。宮澤先生も、かつては上野の鈴本 演芸場に通い、勉強したそうです。話術の重要性に気づかせてくれたエピソードです。

 昭和落語の3名人といえば志ん生文楽円生があげられます。志ん生はとにかく面白く、破天荒な落語です。おそらく、3名人の第一はだれかと聞かれた場合、一般的には志ん生を選ぶ人が多いと思います。でも、私は好きではありません。興が乗ると話が早口になり、結果として聞き取りづらくなる点が好きになれない理由です。文楽はきちっとした話をします。話の内容を推敲に推敲を重ねた人です。そのため、何度話しても、全く同じ話を、同じ時間でしゃべる人です。そのため、何故か人間味を感じられません。私が大好きなのは円生です。特に、芝居話・人情話は大好きです。きちっとした話をしながら、生きているという話をします。抑制されながら、うちにはすごい情熱があるんだなと感じる話をします。

 私としては円生のような話がしたいと願いますが、とても駄目です。興が乗ると早口になり、言葉を噛んでしまいます(つまり、私が志ん生を好きになれないところ)。また、雑談というのが出来ず、話を事前に組み立てておかないと話せません (つまり、私が文楽を好きになれないところ)。前者意識的な改善によって何とか出来ますが、後者はとても直せません。私は萩本欽一さんやさんまさんの話術が嫌いです。一度、客が食らいつくと、シャブリ尽くすまでいじくる傾向があります。私に似ていると自己嫌悪しますが、これまた直せません。

 しかし、直せなくとも、意図的に分析することによって、自分の欠点が分かります。それによって、その欠点が暴走しないように「ちょっと」は押さえられます。

<やること>

 落語漫才CDDVD意図的に聞くことです。また、名人といわれる人の芸談・伝記は本になっている場合は少なくありません。それを読みます。いずれも楽しく聞けたり、読めたり出来ます。ただし「あははは」と笑うだけではなく、技を盗む気概でなければなりません。もちろん名人上手の技を盗めることなぞ出来ません。しかし、声の出し方、表情の作り方など、学べるものも多いと思います。少なくとも、一斉指導においては教師は役者で、子どもお客様であることを思い出します。お客様神様なんです。