西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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07/03/23(金)

[]指導法・教具 00:14 指導法・教具 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 指導法・教具 - 西川純のメモ 指導法・教具 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 不遜ながら。大学に籍を置く教科教育研究者が生涯に生産できる学会論文レフリー付き)の平均値だったら、1年で生産できる実績があり、そして今でもそれは可能です。何故かと言えば、指導法・教具の論文を書くことは、その書き方を知っている人にとっては、比較的たやすいことだからです。でも、「ある理由」がある場合を除いて、積極的に書きたいとは思いません。

 研究者にせよ、実践者にせよ、優れた指導法・教具を開発された方に対して敬意を抱きつつも、「その指導法・教具は全ての子どもに有効ですか?」と聞きます。優れた研究者、実践者は直ぐに全ての子どもに有効ではないことを認められます。全ての子どもに有効であると主張される方がいたとしたら、それは子どもの姿を見ていない証拠です。是非、自身の授業における子ども達の姿を、ビデオで記録し、視聴することを勧めます。それでも気づかないとしたら、鈍感としか思えません。我々の目からは、どんな指導法・教具においても、子ども達の「つまらないぞ~、分からないぞ~」ということを示す行動が、嫌と言うほど発していることが目に入ります。優れた実践者は、その現実の中でもがきます。

 本当に子どもに信頼されている教師しかできないテストもあります。その指導法・教具を使うか、使わないかを子ども達に選択させてください。そして、選択しない子どもに、何故、選択しないかを聞いてください。おそらく、圧倒的大多数はその指導法・教具を選択しません。

 我々の『学び合い』は指導法・教具と次元が違います。我々は一人一人、全く異なった指導法・教具が必要だと考えています。そして、何が適切かを判断できるのは、その子どもだけだと考えています。それ故、選択の自由を大事にします。そして、彼らが選択するのは、クラスメートです。だって、どんな指導法・教具だって、人間以上の判断力、柔軟性を持てるわけありませんから。だから、我々は人間という資産を最大限生かそうと思います。

 我々は「学び合え」、「仲良くせよ」とは強いません。ただ、「全員が分かる」もしくは「全員が高まる」ことを求めます。その結果子どもが選択する姿が『学び合い』です。それは、多くの学び合いとは全く異なった姿です。

 指導法・教具の実績があるからこそ、その限界も知っています。その中で、全ての子どもフィットしないという現実にもがきました。それ故、『学び合い』の凄さを、自信を持って保証できます。世の中には、私なんぞには、足元にも及ばない優れた方々います。その方々に、その実力を正当に生かす可能性を伝えたい。それが微力の私が、日本教育貢献するたった一つの方法だから。

[]個性 22:02 個性 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 個性 - 西川純のメモ 個性 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 小さい頃の息子のビデオを見ると、実に可愛い!が、今の息子と比較したとき、どちらが可愛いかと言えば、今の息子が絶対可愛い!何故かと言えば、小さいときの息子のかわいさは「赤ちゃん」、「幼児」のかわいさの部分が大きい。しかし、相対的に今の息子のかわいさは、「彼」の愛らしさが大きい。

 本日も、彼のかわいさを感じました。彼が色々と考えて、よかれと思って発言し、行動します。もちろん、とんちんかんなところもあります。しかし、よかれと思っていることは分かりますし、その発想のユニークさに驚きます。その発言をビデオに記録したかった。しかし、日常は全てを記録できないし、しかし、その中にこそ素晴らしいものがあります。

 我々は、全ての子どもICレコーダーを付けさせ、数ヶ月にわたって記録します。それは、それでしか方法はないからです。抽出児童の記録が、愚かな教師に光を与えてくれるわけではありません。また、親が子どもに向かって「はい、そこでポーズ!」と言って、子どもが反応する姿に光り無いように、教師がしくんだ子どもに光はありません。

 バカみたいな事ですが、研究室テーマを我が息子の成長として、我が息子の全てを記録し、全てを分析したいと思います。が、そうしません。我が息子は「親ばか」の我々だけの宝にします。

[]理系 23:22 理系 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 理系 - 西川純のメモ 理系 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 マザー・グースの「世界中の海が」という詩があります。最近教科書にも載っています。その詩が、我が家トイレに貼っています。内容は、世界中の人が集まって一人の人になったら、とてつもなく大きな人になります。同様な論法で、世界中の斧が一つになり、世界中の木が一つになり、世界中の海が一つとなります。その巨大な人が、巨大な斧で、巨大な木を巨大な海に切り倒したら、大きな音になるだろう、という内容です。是非、原文(訳)をお読み下さい。

 普通だったら、読み流し、「そうだよな~、大きな音だろうな~」と解釈します。ところが、私の場合は、トイレで座りながら考えます。「どう考えても、世界中の人より、世界中の木の方が桁違いに多いはずだ。そして、当時だったとしても、斧を使う人は、全人口の中でごく僅かだ。従って、世界中の人より、桁違いに小さいはずである」と冷静に推論します。となると、巨大な木の前に立つ、アリンコのような人が、微生物並みの大きさの斧で立ち向かう映像想像します。そして、「絶対に切り倒せないよな~」と結論します。かくして、マザー・グースの「世界中の海が」という詩は荒唐無稽な詩であると分析します。でも、その自分を、「荒唐無稽な詩を、荒唐無稽であると分析すること自体、馬鹿げている」と分析します。

 物事を上記のように分析することを大学生物物理学で教えてもらいました。嬉しいような、馬鹿げているような・・・