西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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04/07/02(金)

[]ひろう 09:02 ひろう - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ひろう - 西川純のメモ ひろう - 西川純のメモ のブックマークコメント

 Hさんが修了されて1年強たちます。Hさんは色々なことを明らかにしました。目標を語ることと方法を語ること、そして、つぶやきを拾うこと。二つとも我が研究室の中心課題です。その中で、前者はその意味づけがかなり進んでいるように思いますが、後者に関してはまだまだ十分でないように思います。

 Hさんは「つぶやき」と表現しましたが、その範囲はとても広いように思います。Hさんが明らかにしたつぶやきは、本当のつぶやきです。でも、拾うことが重要なのはつぶやきだけではないように思います。例えば、多くのメンバーに対して、自分の意見を言うという場合も、拾うことは重要です。他ならない私もそうです。西川研究室の全体ゼミで、私が発言した後、シラーとなると、「あ、またやっちまった!」と思います。シラーとなる理由は様々だと思います。その中には、「なるほど」というシラーもあります。でも、それでさえも私にとっては不安であり苦痛です。私の発言の後、それを発展してくれるなら最高です。でも、そうでなくても、反対意見で盛り上がっても、案外うれしいものです。いや、私の意見を無視したものであっても、その後、意見のオーバーラップが起こるだけでも安心です。少なくとも自分の発言によって集団のオーバーラップがとぎれるよりは数段安心です。無視されたとしても、発言が盛んならば、その発言の嵐の中で再トライが出来ます。でも、発言の嵐が、自分の発言によってとぎれるならば、発言の再トライさえも出来なくなります。これはゼミにおける発言ばかりではなく、メーリング、掲示板の発言でも同じです。拾い、拾われる、いや、とぎれないということはとても大事です。それによって、安心して発言し、参加することが出来ます。すくなくとも指導教官である私でさえそう思うのです。

 Hさんは「ひろう」ということの重要性を明らかにしました。しかし、それは「つぶやき」ばかりではありません。そして、現在も謎なのは、「ひろう」こと、そして「とぎれない」ことの重要性は現象として明らかだったとしても、その意味・原因・機構はまだ明らかではないようにあります。くりかえします。良い集団は、どのようなリスポンスも「ひろう」いや「とぎれない」もののように思います。まだ、私には分かりません。でも、「目標と方法」と同じぐらいの金脈があるように、私の直感が語ります。

 研究が進めば、分かることも多くなりますが、分からぬ新たな謎が見えるようになります。ワクワク。

追伸 H(時に田中)へ。君のデータの中にもそれがあるはずだよ。