西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

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03/06/23(月)

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 進化論では生存競争が強調されます。でも、実際の生き物を観察すると、そんな戦いばかりではないようです。むしろ、戦いを避けて、自分が生き残れる場所を見出しているようです。そのことを棲み分けと呼びます。私の過去を思い出しても、そういう方法で生き残ってきました。

 研究の世界でも、主流派というものがあります。大抵の研究者は、ほぼ同じようなことをやっています。例えば、私が教科教育学の世界に入り始めた20年前の理科教育の世界では、教育学の流れを汲む比較教育学歴史教育学が主流派でした。例えば、アメリカのBSCSという生物学カリキュラム研究したり、明治の学制時代の理科研究したりする研究です。また、理学の流れを汲む、実験開発・教具開発も多かったです。このような主流派の研究をすることの利点は、学会が受け入れやすいという点です。簡単に言えば、論文学会誌で掲載してくれる可能性が高いということです。欠点としては、みんなでよってたかって研究するので、アイディアが枯渇するということです。つまり、陳腐な研究を多産するのには適しますが、画期的研究をするにはものすごい苦労が必要だということです。事実、その学識の高さに圧倒されること方は、比較教育歴史教育を専門とされる方には少なくありません。ところが、そのような方々であっても、学会レベル論文が出るのは希です。

 今考えてみると、私は常に主流派とは違ったところを研究対象としました。20年前の教科教育学の世界では、100人程度の子どもアンケートをして、棒グラフで比較しすることによって、日本カリキュラムを云々するような、今では考えられないような研究がまかりとおっていました。私の研究の出発点は、膨大な調査対象にアンケートをして、統計分析によって結論を出すという研究をしました。その方法で、昭和59年から平成5年まで研究しました。ところが、アンケート調査という方法論に限界を感じ始めたときに、認知心理学出会い心理学と関連した研究をしました。その方法で平成2年から平成11年まで研究しました。しかし、学習者個人に着目する研究限界を感じ、学習者の相互作用に着目する研究をするようになりました。それは平成9年から始まり、現在に至ります。

 隙間産業で研究するのは、なかなかしんどいモンです。なぜなら、学会の大多数(特にお偉方)は既存のパラダイム学問の枠組み)に囚われています。それと異なる研究をするとなると、反発が大きいです。初期のアンケート調査の場合、「哲学がない」と否定され、私にとっては研究の主題とは関係ない部分哲学的な議論をしなければなりませんでした。また、心理学を利用した研究の場合、「この研究心理学であって教科教育学ではない」と否定され、私は研究の教科教育における有用性を必死に説明しなければなりません。でも、いい点もあります。それは、説得さえ出来れば、オリジナリティは高いので学会レベルとして認められるからです。

 あるとき、学会での発表傾向が前年度とは急に変わりました。その傾向は、うちの研究室が数年前からやっていたことです。院生さんから、「先生、このトレンド予測されていたんですね。でも、なんでトレンド予測できたんですか?」と聞かれました。私の返答は、「トレンド予測するのではなく、トレンドはつくるモンだよ。うちと同じような研究をやっている人が全国にも数人いる。数は少ないけど、みんな生きがいい人ばかりだよ。その人たちと一緒に、大事だ!、重要だ!と主張すれば、トレンドは出来るモンだよ」といったものです。不遜ながら、私が平均的な教育学部の教科教育担当教官の5倍以上の業績(簡単に言えば学会レベル論文の数、著書、学会賞)を得たのも、上記に由来しています。

 ある学会に投稿した、うちの研究室論文が掲載を拒否されました。そのコメントに「むかっ」とすると同時にあきれました。以前の私だったら、知恵努力を総動員して、説得しトレンドにします。でも、おっくーになりました。そんな努力をするより、その重要性を分かる学会を育てていこうと思います。私は本当に我が儘になったように思います。教授になり、博士の学位をいただけました。いままでは既存のパラダイムとの戦いでしたが、これからは新たなパラダイムの構築に力を集中したいと思います。

追伸 D1さんへ。あなただけは既存のパラダイムとの戦いを続けなければなりません。理由は分かりますよね。例の物を早くね!