西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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01/12/30(日)

[]呼び方 13:57 呼び方 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 呼び方 - 西川純のメモ 呼び方 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 うちの研究室の場合、呼び方にはルールがあります。給料取りの院生さんの場合は○○さんと呼びます。多くは苗字ですが、鈴木佐藤の場合、同一学年に複数の同姓の方がおられる場合があります。その場合は、名前+「さん」となります。学卒院生の場合は、苗字の呼び捨てです(例えば「近藤!」、「篠原!」)。学部学生の場合は、男子の場合は名前の呼び捨てで、女子の場合は名前+「ちゃん」です。なお、名前の最初の文字+「ちゃん」になる場合があります(「さっちゃん」、「ともちゃん」)。しかし例外もあります。「けん・・・」の名前の男子の場合は、なぜが「けんちゃん」となります(昔のテレビ番組の影響だと思います)。また、また、呼び易さから「みき」と呼んでいた女子もいます(しゃきしゃきした女の子で、長野先生をやっています)。

 学部学生の場合は、研究室所属が決定した段階で、これからは「呼び捨て」、「○○ちゃん」で呼ぶことを説明します。その段階で、本人の希望がある場合は、その名前で呼びました。例えば、「北嶋」という男子学生の場合は、本人の希望から「サブ」(歌手北島三郎からとった本人のあだ名)と読んでいました。

 それまでの講義では、苗字+「くん」、苗字+「さん」と呼んでいた学生さんを、「呼び捨て」、「○○ちゃん」と呼ぶことには、最初はちょっとテレもあります。しかし、身内という意識から、研究室所属を期に呼び方を変えます。しばらくすると慣れてきます。一方、苗字で呼ぶことは全くしません。教員採用試験のための推薦状を書くときになる頃(研究室所属から1年半後)になると、苗字を忘れてしまいます。あわてて「学部4年の○○という学生苗字は何でしたっけ?」という間の抜けた質問を、教務の方に質問することになります。

[]書名決定 13:57 書名決定 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 書名決定 - 西川純のメモ 書名決定 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今年度末に本が出ます。内容は、昨年度及び一昨年度の院生さん、学部学生さん(相原さん、太田さん、古田さん、保、公之)の研究が中心となっています。内容は学び合いに関する研究ですが、大きなテーマは、指導法が大事なのではなく、教えている教師の授業観、子ども観が重要だということです。

 書店で並ぶ本を手にとってもらうためには、書名とカバー重要です。最初考えた書名は「あなたが変わればクラスは変わる」というテーマでした。しかし、院生さんから「中堅以上の先生の場合、変われといわれても抵抗感があると思います。先生の本が大変なことを求められていると誤解される危険性があります。」とのご指摘を頂きました。なるほどと思いました。私としては、ちょっと見方を変えることを提案しているので、大層なことをせよと求めているわけではありません。むしろ、今までは大層なことを求められていたが、そんな必要はありませんよ、と伝えたいと思いました。そこで「ちょっとのことでクラスは変わる」という名前が良いかなと思い、出版社に提案しました。しかし出版社から、その書名だと何の本だか分からないので、「学び合い」を入れてはいかがかと提案がありました。具体的には「学び合いの仕組み」、「学び合い不思議」等の書名と、「ちょっとのことでクラスは変わる!」の副題を提案いただきました。「仕組み」も「不思議」も捨てがたかったので、「学び合いの仕組みと不思議」という書名、「ちょっとのことでクラスは変わる!」という副題に決まりました。

 カバーに関して希望をたずねられたので、「ニコニコしている子ども達を、先生があたたかく抱っこしている図にしてください」と頼みました。とても暖かな図を書いていただきました。

 東洋出版社より3月5日刊行予定です。予約受付中です。と、宣伝を締めくくります。

01/12/26(水)

[]ありがとうございました 13:58 ありがとうございました - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ありがとうございました - 西川純のメモ ありがとうございました - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ものを送るということは、とっても難しいことです。でも、結婚するまでは、その難しさが分かりませんでした。当時は、自分が好きなものは、相手も好きなものであろうと単純に思います。また、量も多ければ多いほど喜ぶだろうと思います。しかし、相手が喜ぶ物は何か、また、適当な量はどれだけかは、相手を思いやる心と、正しい情報に基づくものです。私は結婚前に、家内の家に段ボール一箱の山菜を送ったことがあります。馬鹿なことをしました。山菜は「足の速い」食べ物です。直ぐに食べなければ腐ります。山菜は少量でしたら珍味ですが、山ほど食べられるものではありません。バカなことをしたものです。

 色々考えると二つ形態が良いように思います。第一は、「保存が利く、日常でよく飲み食いする物」。第二は、「自腹で買うのには、ちょっと躊躇(ちゅうちょ)してしまう食べ物で、相手の家族の人数に合った量」。院生の方々は、ご家族をおもちの方が多く、人生経験豊富な方々です。私と違って適切なものを頂きます。上記の二つが適切だな~ということは、院生の方々から教えられたことです。

 学部学生さんからクリスマスプレゼントを頂きました。送られたものは、うちの家族趣味や、息子の嗜好をよくお分かりのものでした。送る先のことをよく分かっている場合は、食べ物以外でも有り難い品になることを教えてもらいました。

 照れ性なもので、院生の方々から送られたときには、丁重に御礼を申せませんでした(理由になってませんが)。学部学生さんに対してはもっとひどい。「ありがとう、でも、最大のプレゼントは、ハラハラドキドキ無しで年末年始を過ごさせてくれることだよ。だから、早く卒研やってね。」と言いました。

 この場を借りて、御礼申し上げます。私も、家内も、息子も、みんなみんな喜んでおります。有り難うございました。私たちのことを思って、考えていただいたこと、よく感じております。

01/12/22(土)

[]正しい質問 13:59 正しい質問 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 正しい質問 - 西川純のメモ 正しい質問 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 木曜日に学部2年の新ゼミ生と学年ゼミを行いました。ゼミといっても、私が教え、ゼミ生がそれを拝聴するという形式ではありません。私の研究室に4人が集まり、テキスト論文を読み合わせ、分からない部分を彼らが話し合いながら解決する形式です。彼らが話し合っている間中、私は別な仕事をしています。私の出番は、話し合っても解決できない場合です。それ以外は、発言を控えるようにしています。最初の学年ゼミなので、テキストは「学び合う教室」です。

 私は別な仕事をしていますが、横で話している4人の話している声は聞こえます。何が書いてあるかというレベルは、話し合いで解決できる範囲です。しかし、書かれていることを元に、さらに発展させるところになると、話し合いだけでは解決できない場合があります。例えば、「学び合う教室」で、早く作業を終わらすことをのみを目的とした班を紹介しています。そのような班では、班内の優秀な子どものみが作業を行います。一方、作業が遅い(もしくは失敗する)ことが予想される子どもは作業をしません(もしくはさせてもらえません)。結果として、班としての作業自体の速度は早いのですが、班員一人一人の教育的達成度は低いものとなります。2年生が話し合っていたのは、そのような班をどのように指導したらいいのか?というテーマでした。

 話し合いの方向としては、子ども達の考え方を変える方法は何かというものでした。色々な方法を考え出しているのですが、自分たちの生徒の時を思い返すと効果が薄いだろうという結論になります。そこで私の出番となりました。

 私が最初に発した言葉は、「課題を早く終わらせたいと一番思っているのは誰?」という質問です。すると「先生」という直ぐに出ました。「それじゃあ、どうやったら解決できる?」と質問したら、「先生が早く終わらせようとするのをやめればいい」と直ぐに出ました。その後、補足説明をしましたが、すぐに分かってくれました。何となれば、自分自身の経験に置き換えれば、意味することは自明ですから。

 何か問題が起こったとき、それを子どもの中に原因があるという解釈もできます。しかし、もしかしたら自分がそうさせているのではないか?という疑問を持つことによって、別な解決策も出てきます。複雑な指導法(またはあっと驚くような指導法)が必要なのではなく、別な視点に立った単純な質問を自分自身に問えるかが重要なのではないかと思います。そんなことを2年生とのゼミで意識化することが出来ました。

01/12/21(金)

[]日本語って面白い 14:01 日本語って面白い - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 日本語って面白い - 西川純のメモ 日本語って面白い - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私のメモの中に「親バカ」のように「○○バカ」という表現を使います。それを読まれた方から、「親バカはいいけど、バカ親は困るね」とのコメントをいただきました。思わず納得。教師家業をやると、少なからずのバカ親に遭遇します(私自身も自分の子どもに関してはバカ親になると思います。自分の子どもですから。)。でも、私が感激したのは、ちょっと語順を換えただけで、意味ががらっと変わる日本語って面白いなと気づいたためです。

 私に置き換えると、指導教官バカはいいけど、バカ指導教官ダメなんだなということです。

[]夢にまで見る指導教官(その7) 14:01 夢にまで見る指導教官(その7) - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 夢にまで見る指導教官(その7) - 西川純のメモ 夢にまで見る指導教官(その7) - 西川純のメモ のブックマークコメント

 息子の寝顔はチョー可愛い。どんな夢を見ているのかな~と思います。しかし、息子がしゃべれるのは「ウッブー(車の意味です)」の一言です。そのため、息子にどんな夢を見ているか聞くことが出来ません。しかし、「ウッブー」という寝言を言うことがあります。少なくとも、その時は、大好きな車の夢を見ているのだと思います。

 本日の昼飯の時、院生のYさんがニコニコしながら、「僕も先生の夢を見ているんだと思います」と言われました。Yさんによれば、私のところに報告に行かなければならない時があったそうです。その日の朝に、奥さんから「昨日は凄くうなされてたよ」と言われたそうです。私が出たという記憶はないそうですが、「きっと先生が出てうなされてたんだと思います」とYさんは推論されていました。

 悲惨な幼児体験をした人は、その記憶を意識下に秘めることによって、自分の心の健全性を保つそうです。きっと、Yさんの夢の中に出た私は「恐ろしい」姿だったんでしょう。そのため、朝の記憶にも残らなかったのだと思います。いったい、どんな姿だったんだろう~。でも、「うなされた→私が出た」という推論も、ものすごい推論です。大笑いしました。

追伸 現在茨城県に3ヶ月にわた調査に言っているKuさんへ。私の夢見なくてもいいよ。でも、出たら教えてね。

[]論文の書き方 14:01 論文の書き方 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 論文の書き方 - 西川純のメモ 論文の書き方 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日、ある院生さんから「私の書きたい○○を、論文をどのように書いたらいいのでしょうか?」という質問を受けました。同様の質問を、卒論作成で必死になっている学部学生さんからも聞きます。それに対する私の返答は、「人が分かるように書いてください」ということに尽きます。

 学部学生さんの全体ゼミでの発表を聞くと、気になることがあります。発表内容のレベルは、大抵は、ある一定以上のレベルを超えているので文句はありません。しかし、部分部分を見ると、「分かりにくいな~」と思うときがあります。大抵の場合、そのような部分は他の学生さんや、院生さんが質問されます。そうすると、色々な事例や、数値を上げながら、発表者の学生さんが返答します。その返答の内容は、本当に素晴らしいものです。同時に、「そんな素晴らしい事例や、数値データがあれば、何でそれを使って説明しないの?」という気持ちが起こります。本当に不思議です。でも、今日院生さんと話し合っているうちに気づきました。

 学部学生さんは、何か決まり切った研究の書き方(というより型)があり、それに言葉を埋め込めば、良い論文が出来ると思っているんではないかなと感じます。そのため、先輩の論文などを参考にしつつ、「研究の型はこんなもんだろうな~」と推論し、その型に当てはめて発表するのだと思います。ところが、そんな他人様の論文から推論した型は、お茶で言ったらば出涸らしです。たしかに研究っぽいんですが、大事なところが抜けています。

 研究というと、何か難しげで、近づきにくいような印象を持ちます。そのため、それを知ってそうな研究者(つまり私)に相談したい気持ちになるのは当然だと思います。しかし、研究というのは「人に分からせる」ことが大前提です。まず、自分の常識で、「どうやったら分かってもらえるか?」ということを考えることが最初です。大抵の場合、自分で考えたものであっています。だからこそ、学部学生発表において、質問を受けたときの答えが、実に分かりやすいのです。自分が考えた分かりやすい説明が出来上がった後に、どうやったら研究としての書式に合わせられるかが来ます。つまり、「研究の型、それによって分かりやすくなる」ではなく、「分かりやすい、それを研究の型に微調整する」という順序となります。

01/12/19(水)

[]君はどう思うの? 14:02 君はどう思うの? - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 君はどう思うの? - 西川純のメモ 君はどう思うの? - 西川純のメモ のブックマークコメント

 卒業研究の時、酵母菌の大きさと、培養液中を沈降する速度との関係を求める必要がありました。私は「酵母菌の形が影響するだろう」とか、「沈降する酵母菌群の大きさの分布を測定する場合、レザー光線の回折像を分析しなければならないな」などの複雑なことを考え、訳が分からなくなりました。その際、指導教官は「西川君、酵母菌を球と考えよう」と提案されました。実際の酵母菌の大きさは、楕円で多様な形をしています。したがって、球と考えようという指導教官の提案は大胆に思えました。しかし、黙って聞きました。

 指導教官は、「落ちる力は重さに比例する。重さは球の半径Rの三乗の体積に比例する。落ちるのを妨げる抵抗力は、球の断面積に比例する。つまり、Rの二乗に比例する。それを用いて運動方程式をたてたら?」ということを言われました。少なくとも理系人間にとってはバカみたいな知識を用いて、結論を導き出しました。実際、測定すると全くその通りでした。筆者が感激したのは、複雑な現象を単純化して考える(酵母菌を球に近似する)という考え方です。そして、極めて単純な知識(体積は3乗、面積は2乗)を組み合わせることによって、未知の結論を引き出す論理でした。卒論のことは大部分忘れてしまいましたが、このことは未だに覚えています。

 今、卒業研究の追い込みの時期で、学生さんは論文にかかりっきりです。色々な質問を受けますが、それに対する返答は、「君はどう思うの→何故そう思ったの→そうすればいいんじゃない」、または、「君はどうしたいの→そのためにはどうしたらいいと思うの→そうすればいいんじゃない」が殆どです。それでうまくいきます(つまり、私は直接的な指示はしていません)。

 昨日、改めて、何でうまくいくのかな~と考えてみました。理由は、教育研究は人の観察を基本としているからだと思います。そして、人の観察は学問として成立する遙か以前、人の祖先が群で生活する生物としているときから行っていることだからだと思います。また、今の私たちも、日々、他人を観察し、その意図と状況を推論することによって生活しているからだと思います。つまり、基本的な技術は生まれつき持っているし、生まれてからずっと、その技術を磨いているからです。その当たり前のことを意識化し、組み合わせることによって、高度な推論が出来ます。だから、「君はどう思うの?」、「君はどうしたいの?」という単純な質問を繰り返すことによって、自分自身が既に持っているものを意識化させるだけで、大抵の問題は解決することは出来ます(少なくとも卒業研究レベルの場合は、その割合が高いと思います)。そう気が付くと、自分が教育学部において教育研究を専門としていることを「よかった」と思いました。

 例えば現代の科学研究で必要となる知識は、生まれつき持っているものではありません。また、1歳、2歳から使い続けている分けでもありません。そのため、理学部では4年間のほぼ全ての時間を、特定の分野の知識の習得に費やさなければなりません。教育学部の場合(特に初等教員養成課程)は、特定の分野に費やせる時間は理学部の10分の1程度です。それでいながら理学部と同レベル研究をさせるとしたら、ゼミで補完しなければなりません。自分が理学部で学んだことを、10分の1の時間で学ばなければならないと想像しただけで気持ちが悪くなります。教科専門の先生方のご苦労が推し量れます。

 卒業研究意味は、特定の知識を得ることではないと思います。事実を集め、それらを一定の知識・論理に基づき新たなものを生み出す経験をする場と思います。しかし、そのためには一定レベルの知識が必要となります。しかし、その知識の習得で時間がかかりすぎ、組み合わせることが出来なくなるならば本末転倒となります。「君はどう思うの?」、「君はどうしたいの?」という単純な質問を繰り返すことによって、自らが解決できる材料を研究している、今の自分の幸運を感謝します。

01/12/18(火)

[]指導教官バカ 14:03 指導教官バカ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 指導教官バカ - 西川純のメモ 指導教官バカ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日の全体ゼミに新ゼミ生の2年生が参加しました。4年生の発表があり、それに対して全員で質疑応答がありました。ゼミ終了後、改めて自己紹介がありました。

  その間、誇らしい気持ちでいっぱいでした。4年生の発表中は、「面白い研究だろう!」と誇らしく思いました。院生さんの質問を聞きながら、「現職の院生さんの質問のレベルは違うだろう!」と誇らしく思いました。学部学生さんの質問を聞きながら、「学部学生さんでも、こんなレベルなんだぞ!」と誇らしく思いました。新ゼミ生の質問を聞きながら、「ほら、うちのゼミに来る学生さんは、学部2年で、こんなところにまで気づくことが出来るんだ!」と誇らしく思いました。その一人一人が相互作用によって強め合っているゼミに誇らしく思いました。

 指導教官バカです。でも、親バカ、夫バカと同じで、人に迷惑をかけないバカです。

01/12/14(金)

[]風邪情報 14:05 風邪情報 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 風邪情報 - 西川純のメモ 風邪情報 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 現在院生控え室では風邪がはやっています。修士論文作成の追い込みに入っている修士2年のKiさんは、風邪のため頭がボーットなっているようです。昨日は、目がとろんとしていました。朝一番に院生控え室に行くと、すっきりした顔のKiさんがいらっしゃいました。「顔色いいね」と申しましたら、「昨日は2時までやってましたから、だいぶ良くなりました」とのことです。ものすごい風邪の直し方です。しかし、少し咳が残っているようです。そのKiさん曰く、「風邪の菌を家に持ち込まれては困るから、家に戻るな」との長野実家からの指令があったそうです。笑っていましたが、少し寂しそう。

 2時頃、院生控え室に行くとKiさんはいらっしゃいません。他の院生さんに聞くと、「明日(土曜日)は子ども学校に行くから帰ってもいいよ」との指令があったそうです。そのため、直ちに長野にお戻りだそうです。でも、変です。土曜日にお子さんが学校に行っている時間は、たかだか4、5時間程度です。今晩はお子さまと一緒ですし、明日の午後も一緒です。

 きっと、お父さんが帰れないと知ったお嬢さん達が駄々をこねたか、子煩悩の旦那のことをよくしっている奥様が可愛そうと感じられたか、奥様ご自身がやっぱり家にいて欲しいと思われたのでしょう。おそらく、それらの複合だったんでしょうね。

 昔話だったら、「そして、幸せ暮らしたとさ。めでたし。めでたし。」。

01/12/13(木)

[]卒研生 14:06 卒研生 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 卒研生 - 西川純のメモ 卒研生 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日、卒業研究の所属を決めるための学部学生面談期間が終わりました。学習臨床として最初に受け入れる卒研生です。ただ、理科コースにいた頃に比べれば気が楽です。私が所属していた頃の理科コースでは、一人の教官につける学生は最大3名というコースの縛りがあります(最近は2名に削減されたようです)。例年、うちに研究室に対して、この3人の定員を超える希望者が出ます。基本的に調整は学生さんに任せています。

 合わない研究室に所属した場合は、学部3年、4年の2年間は確実に悲惨なものになります。それが分かっているので、学生さんは必死です。そのため、学生さんの中では「情報操作」、「泣き落とし」、「恫喝」などの「駆け引き」が行われるそうです(卒業生からの情報)。結果として、同級生の仲が悪くなるそうです。そのため、同級生同士の話し合いで決まるわけもなく、かといって、ジャンケンで決められる低レベルのものでもありません。結果的には、希望する学生さんたちが私の研究室に来て、「先生決めて下さい」と頼みに来ます。と頼まれても、ずっと断ってきました。かつて一度それをやって、断った学生さんと廊下で会うと、目をそらされることが辛くて辛くて。それに、以前にメモ(01.3.21)に書いたように、私の人を見る目はお世辞にも誉められたものではありません。でも、私が断れば、ジャンケンかアミダクジで決めることになります。暗い気持ちになることは変わりありません。

 学習臨床コース学習過程分野にはコースの縛りとしての上限はありません。私個人も上限を設定しませんでした。しかし、学習過程分野11名の中で「理科」の免許を取ろうとする学生は一人もいません。それに、面談の最後には「うちの研究室は厳しいぞ」と念押しを何度もしました。それを言うと、学生さんは一様にこわばった顔で「知っています」と返事をします。その顔を見ているので、「今年は薬が効きすぎているから、一人か多くて二人程度だな」と予想していました。

 昨日、学生さんの代表から、希望研究室一覧を受け取りました。それをみると、奇特な学生さんが4人もいました。希望免許も「国語」、「音楽」、「社会」と多彩です。さっそくゼミを開始しようと思います。最終的な所属決定は2月です。それまでに、「厳しいぞ」の実態が分かると思います。

[]山之内一豊の妻 14:06 山之内一豊の妻 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 山之内一豊の妻 - 西川純のメモ 山之内一豊の妻 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 修士1年のKoさんにお嬢さん誕生しました。目出度い!

 他の院生さんから聞いたところによると、出産の時は大学研究中だったそうです。なんで、大学にいたのと聞いたところ、出産間近の兆候があるにもかかわらず、「せっかく大学院に行かせてもらっているんだから」と奥様から送り出されたそうです。女性にとっては出産は一大事。それにも関わらず、送り出すとは「山内一豊の妻」に比するべき賢婦だと尊敬しました。大学院は、学校現場と違って、時間の調整はご自身で出来ます。研究に支障のない範囲で奥様孝行をしてください。なにしろ、送り出した理由は、もしかしたら、「居ても役に立たない」と見切られているのかもしれませんから・・・。

追伸 「居ても役に立たない」と思われないように努力しているのは、他ならない私です。と言っても、私のやることは、どこか抜けているので、あまり役に立っていませんが。

追伸2 「「山内一豊の妻」は「やまのうちかずとよのつま」といいます。山内一豊は、はじめ織田信長、後に豊臣秀吉に仕え、高松城水攻め、小田原攻めに活躍。秀吉没後、家康に忠誠を示し関ケ原の戦い後、土佐二〇万石(現在高知県)の藩主となります。なおその貧窮時代、妻の鏡の裏に隠していた10両のお金で名馬を購入し、それがきっかけで出世できた逸話は有名です。

01/12/11(火)

[]夢にまで見る指導教官(その5) 14:08 夢にまで見る指導教官(その5) - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 夢にまで見る指導教官(その5) - 西川純のメモ 夢にまで見る指導教官(その5) - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本年度分の調査がもうすぐ終わるKoさんから、「先生が夢に出ました」と聞きました。ついに本シリーズ第5弾です。

 Koさんによれば、他の方と同様に、私はニコニコしていたそうです。ただし、その状況が極めて異常です。私がいたのは二段ベッドの上の段にいたそうです。その上の段にはカーテンがあり、私はそのカーテンの合間から首を出したそうです。その私にKoさんは個人面談の予約を取ったそうです。そうすると、私はコンピュータを打ち始め、下の方を見たそうです。その視線の先には、何故か5つの達磨があり、それらの達磨は片方の目がかかれたそうです。

 Koさん曰く、何故、達磨があったのかは分からないが、おそらく5つの達磨西川研究室修士1年の5人を表しているのではないかと、おっしゃっていました。さらに、修士論文が書き終わると達磨の両目が書き込まれるのではないかと解釈されていました。

 もう、このレベルまで行きますとフロイド学派の夢判断のレベルです。そうなると、「二段ベッドは何の象徴なんだろう」、「何故、私は上の段のベッドにいて、何故、カーテンから首を出していたのだろう」と考えると、夜も眠れなくなりそうです。

[]夢にまで見る指導教官(その6) 14:08 夢にまで見る指導教官(その6) - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 夢にまで見る指導教官(その6) - 西川純のメモ 夢にまで見る指導教官(その6) - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私を夢に見たいずれの方も、私に会って、それなりの成果を報告しなければならない直前に夢に現れます。きっと、夢の中で報告の練習をしているのでしょう。つまり、夢の中でも研究をしているというわけです。真面目な方々です。同時に、私はいつもニコニコしながら、それでいて、すごいプレッシャーを与えているんだナーと実感します。そのため、いずれの方の夢においても、私はニコニコしていて、それでいて「怖い」存在のようです。

 しかし、正確に言えばプレッシャーを与えているのは、私ではなく、ご自身なんです。基本的に、私がすることは、「どうしたらいいと思いますか」とニコニコ問いかけることぐらいです。「どうしたらいいか」はお一方、お一方が十分にお分かりになっています。そのため、自分自身にプレッシャーをかけているんだと思います。つまり、「怖い」のは私ではなく、ご自身の良心・倫理観(フロイド学派の言葉を借りればスーパエゴ)なんです。私がやっているのは、ニコニコと問いかけることによって、ご自身の良心・倫理観で自分自身の研究を見直す(自己モニター)のきっかけを与えているぐらいなんです。言い換えれば、夢の中に現れるニコニコ笑っている私は、ご自身の良心の象徴なんです(なんちゃって)。

 あまり怖がられても、ちょっと寂しいので、ちょっと弁明しました。

01/12/10(月)

[]冬眠 14:09 冬眠 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 冬眠 - 西川純のメモ 冬眠 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 沖縄出身のHさんの本日の昼食は、盛りのいいカレーでした。普段は、赤ちゃんの食事ほどしか食べないので、「どうしたの?」と聞いたところ、「寒くなって動けなくなる前に食べます」とのことでした。さらに、沖縄人は温度20度以下になると眠たくなるそうで、最近は毎日12時間ぐらい寝ているとのことでした。まるで、冬眠前のクマのようです。もしかしたら、沖縄の方の遺伝子の中には、「冬眠」能力があるのかもしれません。また、それが今まで顕在化しなかったのは、沖縄が温かい地域だったからかもしれません。もちろん冗談ですが。

 高知の人とか、青森の人を見ると、酒飲み遺伝子があるに違いないと思います。酒の弱い人は、あの地域の社会風土の中で、淘汰されているのではないでしょうか?具体的には、連夜の酒飲み会、それも飲まなければならない状態での酒飲み会が続けば、弱い人は肝臓病で死に絶えてしまいます。結果として、酒の強い人が子孫を残し、酒飲み遺伝子が残るのではないでしょうか?沖縄にも、なんらかの淘汰圧がかかっていて、寒くなると独特の反応が顕在化するのかもしれません。

 という、Hさんという一人の事例から、沖縄の方、全体を推し量ることは非科学的であることは十分承知しつつ、Hさんの変化が面白かったので書きました。

[]犬は喜び庭駆け回り 14:09 犬は喜び庭駆け回り - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 犬は喜び庭駆け回り - 西川純のメモ 犬は喜び庭駆け回り - 西川純のメモ のブックマークコメント

関東の冬は寒いですが、雪は降りません。そのため、東京生まれの私の記憶では、雪だるまは「雪」だるまではなく、「土」だるまになってしまいます。さらに、その土だるまを作れるだけの雪が降ることは稀です。

 私の出身大学筑波大学です。私は第二学群(人間生物に関連する学部)ですが、幅5m程度の池の向こう側は第三学群(工学系の学部)の建物があります。ある時、関東としては「極めて極めて」稀な大雪になりました。池の両側の芝生に雪がどんどん積もります。それを学生食堂から眺めていた学生が、食後に自然と芝生に集まり始めました。そのうち、第二学群、第三学群の両側にそれぞれ数百人の学生が集まり、自然発生的に雪合戦が始まりました。数百人の大学生雪合戦は壮観です。私も、その一人として参加しましたが、とても面白い思い出として今も残っています。雪が少ない関東だからこそ、雪を見ると燃えます。

 本日は、上越に雪が降りました。といっても「雪」と言えるレベルのものではありません。強いて言えば、「雨ではない」というレベルです。しかし、沖縄出身のHさんは、修士2年のKiさんに、「あれは雪ですか?」などと質問していました。食後の雑談最中も、じっと外を見続けています。我慢しきれなかったHさんは、「あの雪の中を歩きたいので失礼します」と言われ退席されました。

 雪の少ない地方から、上越に来られた方の平均的な変化の様子は以下の通りです(ちなみに私もそうでした)。最初は、雪が珍しく、雪が降ることが楽しみです。ある程度つもると、意味もなく、雪合戦のまねをします。また、写真などを撮られる方もおられます。しかし、1月下旬ごろになると、雪が更に積もり、除雪をしなければ車を出せない程度になります。除雪のため雪掘りが続くと体が疲れます。2月中旬になるとウンザリします。そのウンザリした顔を見ながら、我々教官修士2年生が「大変だね~、除雪機(価格30万円)買ったら」などと、からかいます。3月になると雪が急激に少なくなり、春の香りがします。高田公園の桜祭りの案内が市内に張り出されるようになります。そのころになると、上越の生活が満1年となります。新年度になると、新入院生が入学します。昨年、上級生が新入生(つまり自分たち)に言ったように、「上越の雪は大変だぞ~」とカラカイ始めます。自分自身は、昨年の経験もあり、それなりの対応をしています。そのため、昨年ほど大変ではありません。それに、新入院生さんの「大変だ~」という姿という、面白い姿を鑑賞できるのですから、一冬、飽きません。

 つまり、「期待」→「驚き」→「反発」→「納得・調和」という変化をします。今のHさんは「期待」の段階だと思います。

01/12/05(水)

[]夢にまで見る指導教官(その3) 14:11 夢にまで見る指導教官(その3) - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 夢にまで見る指導教官(その3) - 西川純のメモ 夢にまで見る指導教官(その3) - 西川純のメモ のブックマークコメント

 現在学習過程臨床分野の学生さんの面談期間です。この期間に学習過程臨床の教官巡りをして、指導教官を決めます。担任として、学生さんには指導教官選びは重要で、合わない先生につけば学部3、4年の2年間はブルーになるぞと脅かしています。そして、合う合わないかは人の組み合わせなんだから、出来るだけ多くの先生方に面談をして決めなさい、と指導しています。

 私のところにも何人かの学生さんが面談に来ました。研究の説明をしたり、質問に答えます。最後の方に、「私は授業中もゼミ中もニコニコしているけど、うちのゼミは厳しいよ」と釘を刺します。私としては、ニコニコが「楽な研究室」とはイコールであると誤解することを危惧して注意します。ところが、その心配はなさそうです。先のことを言いますと、学生さんは「知っています。先輩から噂は聞いています。なんでも自分で考えさせられる研究室だと先輩が言っていました。」と言われます。

 また、こんなこともありました。学生食堂から研究室へ戻る途中に、ある学習過程臨床の学生さんに呼び止められました。その学生さんは、「先生のところにつきたいのですが」と言いました。ところが、間髪入れず、その学生さんの近くにいた他コースの学生さんが、「バカだな~、西川研究室ってきびいんだぜ」と、その学生さんに注意していました。うちの研究室の厳しさは、他コースの学生さんにも鳴り響いているいるんだなと、驚きました。

 最近院生のMさんが個人面接に来たとき、「ゼミ発表プレッシャーで、大変なんです。先生のことが夢に出ました!」と言っていました。つづけて、「これ以上言うと、またホームページに載せられるから、言いませんよ」と言っていました。フォフォフォ、「夢に出た」と一言でも言った時点で、もうホームページに載せることは確定したのだよ。甘いね、Mさん。

[]夢にまで見る指導教官(その4) 14:11 夢にまで見る指導教官(その4) - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 夢にまで見る指導教官(その4) - 西川純のメモ 夢にまで見る指導教官(その4) - 西川純のメモ のブックマークコメント

 夢にまで見る指導教官(その3)を読まれたMさんより、早速メールが来ました。それを(その4)としてアップします。「まいったな」というMさんの声が聞こえそうです。情報は、特段に秘すべきであらねば、出来るだけ公開すべきと思います。なにしろ、超プライベートの「親ばか育児日記」も、「あれ楽しみです」というメールを今までに5通受け取らせていただいております。

メモを拝見しました。

研究の内容に関わらず、ちょっとした一言にも注意を払うことを忘れてはいけないことを注意を払うことを忘れては行けないことをいことを学ばせていただきました。

ありがとうございました。

こうなったからには夢の内容をお話ししますと・・・

先生はいつものようにニコニコしていました。

ただ私は自分の発表の弱点を私なりに感じていたので、それを夢の中で膨らませて、しどろもどろな説明になっている夢でした。

先日の個人ゼミでは、自分の得意な武器で戦えば良いと言われ、ホッとしました。

やはりビール指導教官は「生(なま)」がいいですね。』

01/12/03(月)

[]立憲君主14:13 立憲君主国 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 立憲君主国 - 西川純のメモ 立憲君主国 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 日本の政治形態はなんだと思われますか?大抵の方は「議会制民主主義」とでもお思いだと思います。私も小学校の時はそう思っていました。しかし、私が小学校の時のことです。小学校図書館で、小学生向けの辞典があり、それで日本を調べてビックリしました。日本の政治形態は「立憲君主国」なんです。そんな馬鹿なと思いました。なにしろ主権在民なんですから。

 しかし、立憲君主国かどうかは、元首が世襲であるかどうかで決まります。元首とは、外国大使派遣する際に携えさせる信任状の宛先の人であり、日本大使派遣する際の信任状の発信人です。これらは間違いなく「天皇」です。必ずしも、国の最高権力者というわけではありません。そう考えてみれば、日本英国スエーデンなどの欧州王国と変わりがありません。つまり、日本は「日本王国」なんです。ちなみに、ドイツの最高権力者首相ですが、大統領という元首がいます。フランスの最高権力者大統領で元首でもありますが、首相は別にいます。

 もちろん、私自身は反皇室ではありません。内親王誕生は、素直に喜べます。しかし、戦後民主主義教育を受けたものとしては、上記の解釈はしっくりこないものがあるのは確かです。現在でも上記に関して、議論が分かれているそうです。つまり、なんと日本の政治形態は何であるかは、議論の途上にあるそうです。

 内親王誕生特番だらけになった土曜日に、小学校図書館で驚いたことを思い出しました。

[]○○の儀 14:13 ○○の儀 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ○○の儀 - 西川純のメモ ○○の儀 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 雅子さんの出産には十三人の一流の医師がチームを組んだそうです。しかし、家内出産で分かったのですが、医師の出番は定期検診までであり、出産においては助産婦さんが主導権を握っていました。考えてみれば当然です。出産医学の萌芽さえもない過去から人間はやっていました。人は群れる生物ですから、その当時から助産婦役の同族が付き添っていたのだと思います。とすれば、健康出産であれば、十三人の一流の医師団は、全く暇だったと思われます。というより、かえって雅子さんはそれらの人たちに気を遣ったのではないでしょうか?同情します。

 内親王誕生すると、それ以降には多種多様儀式が執り行われます。テレビでは、それらを紹介していますが、おじいちゃん・おばあちゃん(即ち天皇皇后)が孫に会うのにも儀式があるようです。何とも、大変な家族だなとこれまた同情します。

 そんなことを思いながら、おしめ替えをしているときのことです。ふと、皇室には「ウンコ拭きの儀」とか「おしめ替えの儀」なんていうものがあり、平安時代からの伝統の作法があるのではないか、とバカみたいなことを思いつきました。無いとは思いますが、やんごとなき世界のことは、想像以上のものがあるかもしれません。そんなことを思いながらおしめ替えをしているので、息子に向かって「ウンコ拭きの儀とおしめ換えの儀をいたします、殿下」と声をかけながら、おしめを替えました。

伸 中世においてはローマ法王の排泄物は、聖なる物として珍重されていたそうです。我が国では、どうなんだろうと、ちょっと想像した次第です。

[]皿とコップ 14:13 皿とコップ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 皿とコップ - 西川純のメモ 皿とコップ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 息子がスプーンを使う様子を、最近では安心して見ていられます。今日、息子はスプーンを使ってコップのお茶をすくうことを試みました。ところが、とたんに私と家内から「ダメ!」という反応が来たため、ビックリ、しばらくして悲しそうな表情になりました。そこで、皿のスープをすくうと、我々からは「偉いねー」という反応が来ます。そこで、コップのお茶をすくおうとすると、「ダメ!」という反応を受け、混乱している様子です。

 かって、認知心理学の本を読んだとき、人は何をもって皿とコップを判断しているかという研究を読みました。改めて考えてみると、皿とコップの違いは決定的ではないです。その研究では、典型的な皿とコップの中間あたりの形の物を被験者に提示し、どちらだと判断させる実験をしていました。中間あたりだと大人も迷います。我々が色々な物を自然に分類しているのですが、それは高度なパターン認識なんです。

 いま息子は、その超高度な認識活動をしているんだろうな~と思いながら、「ダメ!」と「偉いね~」を連発していました。

追伸 あらためて「椅子」を定義しようとすると非常に困難であることに気づきます。四本足の椅子もあれば、三本足の椅子もあります。一本足の椅子もあります。背もたれの有る椅子もあれば無い椅子もあります。そこで、機能から定義しようとしても、なかなか難しいです。背もたれを後ろに倒せる椅子がありますが、あれとベットとの違いを定義しようとすれば、無理であることに気づきます。ちなみに、私の読んだ心理学の本で書かれていた例は「ゲーム(遊び)」です。これは、椅子以上に定義困難な概念です。

[]教えられる量 14:13 教えられる量 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教えられる量 - 西川純のメモ 教えられる量 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 小学校教育実習での学生さんの授業案は綿密です。もっとも、綿密に書くことを指導する先生に求められていることも理由の一つですが。しかし、それ以上に、授業中に話すことが無くなり、呆然と立ちつくすことに対する恐怖がそうさせるのではないでしょうか? それらをみると、「高度すぎる」、「量が多すぎる」と感じることがあります。授業研究をすると、面白いこと、教えたいことが出てきます。人情として授業の中に織り込みたくなります。それに対して、こんなことを話します。

1.自分がちょっと考えてすぐ分かる程度以上のことは、絶対に教えられない。

 人は、どれだけ苦労して分かったかということは忘れがちです。喉元すぎれば熱さを忘れるものです。忘れて、人に熱湯を飲ませてしまいます。

2.何を喋ったかが重要なのではなく、何を分からせたかが重要

 当たり前のことですが、「喋ったこと」と「分からせたこと」の違いを忘れがちです。

3.多くの子どもに「わかったと思わせる」こと、少数の子どもを「分からせる」ことは出来る。しかし、多くの子どもを「分からせる」ことは出来ない、と教えます。

 なんか、だましているように読めますが、もし、分かったという気にもさせず、もちろん、分からせることが出来ないならば、二度とそれを勉強する気にはならないでしょう。分かった気にさせれば、足りない部分は自分で勉強しますよ、と教えます。