西川純のメモ このページをアンテナに追加 RSSフィード

西川純です。新潟県上越市の上越教育大学の教育実践高度化専攻(教職大学院)で『学び合い』を研究しています。諸般の事情で、このブログのコメントは『学び合い』グループのメンバー限定です。メンバー登録は、いつでもOKです。ウエルカムです。なお、メールはメンバー以外にもオープンですので、いつでもメールください。メールのやりとりで高まりましょうね。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。西川研究室はいつでも参観OKです。 詳細は http://www.iamjun.com/をご覧下さい。 もし『学び合い』グループに参加される場合は、 http://manabiai.g.hatena.ne.jp/をご参照ください。
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本格的にトライする人も多くいると思います。その際、人とのつながりが大事です。身近にいる人と繋がれるとありがたいですよね。『学び合い』を実践される方は、『学び合い』マップ(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=zDInXkSSxyO4.kNDji5uDNm0Y)に、是非、登録下さい。登録は、『学び合い』マップ登録フォーム(http://form1.fc2.com/form/?id=77081b4d4f40dd2f)から出来ます。  「私なんて、人になんか教えられるレベルに行っていない」と思う方へ。だからいいんですよ。一番知っている人が、一番の教え手ではないことは『学び合い』を実践しているならば、子どもを見れば分かるでしょ。それに、教える必要はないのです。共に学び合えばいいのです。いや、愚痴を言ったり、笑ったりする、それでいいのです。  是非、一人でも多くの人がマップに登録下さい。強く、強く、お誘いします。

19/06/17(月)

[]授業観 20:53 授業観 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 授業観 - 西川純のメモ 授業観 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 2000年以降、毎年、1冊の本を東洋館出版社で出版していました。その頃には『学び合い』の黎明期でノウハウも整理されていませんでした。さらに、中途半端な知識で実践されるのは嫌だったので、ノウハウは意図的に公開していませんでした。本で出したのは『学び合い』における教師と子どもの姿を丹念に整理した学術研究のダイジェスト版でした。

 ノウハウを公開したのは2007年3月のネット本です。最初は受け狙いで「奥義書」というタイトルにしましたが、「手引き書」という名前をつけました。そのときに『学び合い』の基本的な考え方として、子ども観、授業観、学校観を出しました。

 しかし、2011年に3つの観を整理して(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20110403/1301787725)、2012年に『学び合い』を新たに再定義を行いました(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20120202)。その中で授業観の重要性は私の中で低下しています。私は2014年以降は授業観に関して発信していません。そして、今は「教師の仕事は、目標の設定、評価、環境の整備で、教授(子どもから見れば学習)は子どもに任せるべきだ」という授業観は私の中から消え去りました。

 ビックリされることと思います。多くの人にとって、『学び合い』といえば、この授業観で表現された授業だと考えているでしょう。たしかに、同じ基礎的・基本的学力を保証するという工業化社会のコードに基づく現状の学校教育では、そうでしょう。しかし、私の頭の中は脱工業化社会になっているのです。

 個別最適化する社会において、一人一人の目標は異なります。当然、評価も異なります。そして、環境すらも異なります。目標を設定し、評価し、環境を整備するのは教師ではなく、学習者当人なのです。では、教師は何をすべきでしょうか?子ども一人一人が、目標を設定し、評価し、環境を整備できるように、今後の社会のヴィジョンを持たせることです。それを全員に保証するには、集団を形成することです。そのためにも、ヴィジョンが必要なのです。

 と言われても、ピンとこないかもしれません。しかし、西川ゼミの学生、OBOGだったら分かるはずです。

 ゼミ生、OBOGのみなさん、

私が君たちの目標を設定した方がいいですか?

 私が君たちの目標が達成するか否かを評価した方がいいですか?

 私が君たちの目標を実現する環境をどれだけ整備できると思いますか?

 あれを、私は頭に描いているのです。

19/06/16(日)

[]がんば 21:29 がんば - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - がんば - 西川純のメモ がんば - 西川純のメモ のブックマークコメント

 アンテナの高い人が注目している官僚の情報発信。これがリスク管理された発信であれば、日本の行政は健全です。ようは分かる2割がいるかどうかです。

 私には、以下の文章が文部科学省の人への文章に思えるのです。

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【本来御法度なのですが…】

私どもは公教育と民主政の黒子なので、本来御法度なのですが、6月28日に教育開発研究所の岡本淳之編集長の御高配で『学習指導要領の読み方・活かし方』という本を刊行することになりました。

私は、文部科学省において2008年と2017年の二度にわたって学習指導要領改訂を担当しました。また、現在は教職員定数の改善・充実や学校における働き方改革の担当をしています。しかし、私自身は行政職員で、教員免許は持っておりませんし小中高校で教壇に立ったこともありません。したがって、この本において、先生方の明日の授業に役立つ具体的なノウハウをお示しすることはできません。ですから、やはりどう考えても御法度なのですが、このような本を出すことについては、実は2年前、2017年改訂の直後から岡本編集長と相談しておりました。

千代田区立麹町中学校長の工藤勇一先生は、『学校の「当たり前」をやめた。』において、「学習指導要領は、あくまでも、国が定める教育課程の大綱的な基準にすぎません。教科書を使って授業を行っていますが、子どもの状況に合わせて、内容を加えて教えたり、教材を工夫して教えたりすることはいくらでもできるはずです。確かに北海道から沖縄まで、全国すべての自治体において、子どもたちが学べる内容を保障することは大切です。しかし、一方で学習指導要領の存在が、学校をどこか窮屈にしているように感じます。この背景には、私も含め校長や教員が「考える」ことをやめてしまったことにあるのではないでしょうか。」と指摘なさっています。この御指摘はその通りで、学習指導要領改訂を担当していた者としてこの窮屈さをなんとか払拭したいとかねてから思っておりました。

何か目的で、何が手段かを混同して目的を見失うことにより、手段を目的化してはならない。社会的自立という学校教育の目的を実現するために、管理職や教壇に立つ先生方に学習指導要領をどう「使いこなす」かという感覚をより強くお持ちいただき、教育課程について「何をしなければならないのか」と「何ができるのか」を可能な限り立体的・構造的にお示しできたらという思いでまとめました。また、大きく舵を切りつつある初等中等教育行政の今もお伝えしたいと思っております。

「自分の足で立って、自分の頭で考える人になってください」-私が育った倉敷の公立学校の授業に最後にある先生が言ってくれた言葉は、学校教育が何のためにあるのかを端的に表していると思います。だからこそ、今求められるのは、浮き足立つことなく我が国の学校教育のよさを捉え直し、さらに進化させることです。その「我が国の学校教育のよさを捉え直し、さらに進化させること」とは決して今のままでいいということではありません。先生方が学習指導要領を使いこなし、日々の授業を進化させ子供たちの力をさらに引き出すことが求められています。この本がその一助になれば嬉しく存じております。

ご批判やご叱正をいただきながら、子供たちの自立のために自立した運営を行う学校をしっかりお支えしたいと思っております。引き続きどうかよろしくご指導ください。

https://www.amazon.co.jp/dp/4865605053/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_zaD7Cb1TZTF3X?fbclid=IwAR35e5OYgVUX8_kzs500Zot-HtHuTgwtewDShVKONwsRgywGe1MUeSsiouI

https://www.kyouiku-kaihatu.co.jp/bookstore/products/detail/000505?fbclid=IwAR2_yxiFyFpJUOzTtm1UoTLewvpj_vl0aByQSMG8NwXbH9e-Va8Z3xDHEZY

[]仙南の会 19:08 仙南の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 仙南の会 - 西川純のメモ 仙南の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 6月22日に宮城県白石市で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://www.kokuchpro.com/event/7838748795723f5549aed7675779eaab/

19/06/15(土)

[]責務 21:46 責務 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 責務 - 西川純のメモ 責務 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 町内会長の最大の責務は何だと思いますか?それは次の町内会長を生むことです。自分がやれなかからといって町内会は無くすことは出来ませんから。

 私は若い頃から多くのことを背負ってきた。でも、根本先生、戸北先生の影に隠れていた。両先生がご退職になってから、それを背負いました。辛いと考えられないほど忙しかったし、苦痛でした。その中で、私は私の仕事を任せられる人を生み出しました。だから、私はその仕事をせずにいます。ほぼ忘れています。

 達成すべきことの願いは変わりません。ただ、それを達成している人が多いこと知っているので、安心です。

[]蜘蛛の糸 21:26 蜘蛛の糸 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 蜘蛛の糸 - 西川純のメモ 蜘蛛の糸 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 主にゼミ生に対して書きます。

 蜘蛛の糸という作品を知っていますよね。カンダタは悪の限りを尽くしました。生涯にたった一つの善行を愛でて釈迦は地獄に蜘蛛の糸を垂らしました。

 今、全国から色々なお客様が来ている。そのおかげで学ぶ機会を得ている。お客様がより多く学ぶために色々なことをしているゼミ生をみていると頭が下がります。

 妄想しましょう。

 もし、一人の教師が『学び合い』が本物だと分かってもらえたならば、その教師が小学校の教師であるならば、生涯に千人の子どもを教えます。その千人の子ども達に安心できる1年を与えることが出来るのです。中学校、高校の教師であるならば、生涯に数万人の子どもを教えます。その子ども達に週に数時間の安心できる時間を与えます。もしかしたら、それ以外の学校生活が悲惨であったとしても、それはもの凄く意味があります。人を信じられることを経験できるのです。

 もし学校で取り組んでくれたら、その教師が別な教師に伝えてくれたら。

 君たちが今やっていることが、いかに大事なことであるかは自明です。

 我々には機会が与えられた、その機会を活かす義務がある。

 大学院1年生のみんなは、抽象的ですよね。でも、2年だったら分かるはず。今の授業で苦しんでいる子どもの業の深さ。『学び合い』で救われている姿。君らは人の生き死にを扱っているのです。

 期待しています。

追伸 ゼミ生だったら、この言葉が本気であることは分かっているよね。

[]タイプ 21:26 タイプ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - タイプ - 西川純のメモ タイプ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 新たなサービスや製品を受け入れる仕方に対して、イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガートがいることが知られています。このタイプの違いは「偉い、偉くない」、「賢い、賢くない」とは違います。集団には様々な人がいるのが当然で、健全です。

 イノベーター、アーリーアダプターとそれ以外には決定的な違いがあります。前者は、学ぶことに時間と予算をかけることは当然であり、初期に失敗するのは当然だと思います。失敗しても「どうしたらいいのだろうか?」と本を読みます。しかし、その他の人たちは、お手軽に学び実践したがります。前者が16%で、後者が84%です。

 『学び合い』が広がる初期段階は前者の方々がリードしてくれました。『学び合い』のテクニック本がない中で私の本を読みながら実践した人です。苦労も多かったでしょう。いまは、テクニック本は完備しています。だから、失敗しようがない。が、アーリーマジョリティの人は学ぶことに投資しない。そして、失敗すると、直ぐにへたる。

 だから、私が指定している本(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20190228/1551303976)を読む気がないなら、『学び合い』を実践しないでください。そのうち、『学び合い』が広がったら、そのような本を読んでる人が同僚に生まれます。そうしたら耳学問でやればいいのです。だから、しばらくトライしない方がいい。

 今の段階で『学び合い』にトライする人は平均的な人ではありません。例えば、スマホのアプリをいろいろ試したり、スマホ関係の本を読む人たちがいますよね。でも、多くの人はそんなことしません。それでいいのです。

[]普通 21:08 普通 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 普通 - 西川純のメモ 普通 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 息子が大学進学のために東京に行き、生活は超シンプルになりました。そのシンプルな生活の中での晩酌、いいです。シンプルっていいと思います。

19/06/14(金)

[]名物無し 21:19 名物無し - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 名物無し - 西川純のメモ 名物無し - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日は広島県福山市の内海で講演しました。気持ちよく語りました。夜も楽しく呑みました。会場の中学校の門を出ると、直ぐ海です。生物学出身の私は海岸に行きます。校長先生もお供です。ちょっと見れば、様々な動物門の生き物がいます。

 内海の穏やかな海。さらっとした海風。実に心地いい。

 校長先生に「この地域の名物は何ですか?」と聞きましたが、色々な名物はあることをしりました。でも、遠方にまで名がとどろくものはない。「この地域にはないんですよね~」と仰っていました。でも、「豊かだな~」と思いまし。本当に住みやすい地域は名物が不要ですから。

[]基本路線 21:19 基本路線 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 基本路線 - 西川純のメモ 基本路線 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ゼミ生から質問を受けました。『文部科学省が通信制義務教育に反対している。理由は「通信制では子どもの心身の成長を見極めることができない」だそうです。先生はどう思いますか?』と質問を受けました。以下のように応えました。

 文部科学省は現在の学校・教師のサポーターです。文部科学省の人たちは小中高の先生方を信じています(残念ながら大学人は信じていませんが)。だから、現在の先生方の願っていることを実現することに汗を流しています。しかし、細かいところは正直分からないでしょう。だから、予算獲得に頑張っているのです。財務省から色々言われてもお金を引っ張ってきて、人員の充実を確保しようと思っています。

 これが基本路線です。

 もし、通信制を認めたら、一気に学校縮小を可能となります。結果として、予算・人事が縮小になります。だから、理由の如何に関わらず「反対する」が基本路線です。では、その理由付けです。もっとも説得力がある、正確に言えば財務省から反論を受けにくい理由付けが「通信制では子どもの心身の成長を見極めることができない」だったのではないでしょうか?財務官僚には「心身の成長」なんて具体的に論証できないですから。でも、これって諸刃の剣です。だって、「既に通信制を認めている高校はどうなのか?」と問われたら?思春期の子どもの方がデリケートであるとも言えます。ま、小さい子どもの親である国民が「通信制では子どもの心身の成長を見極めることができない」という理屈を信じる限り、財務省も強行突破できないでしょう。国民の利害を代表している国会議員がいるのですから。

 ただ、一つ気になることがあります。

 今後の少子高齢化の中で、学校統合が進みます。おそらく、早晩、スクールバスでは追いつかないはずです(このあたりの実証的データは「2030年教師の仕事はこう変わる!https://amzn.to/31Ai6Oi」に書きました)。その際、通信制義務教育しか方法がなくなります。その際、「どの口が」通信制義務教育を合理化するかです。ま、頭の賢い課長レベルは想定しているはずですが。

[]安曇野の会 14:11 安曇野の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 安曇野の会 - 西川純のメモ 安曇野の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 7月20日に長野県安曇野で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。https://www.kokuchpro.com/event/bf13003a3f9cab3dca92715892ead497/?fbclid=IwAR2vfoi2ahS80Hz-cizCYwKE9Mv8Mj9W3GnIdDaS6HH1KAX7LZzwzabvLb0

19/06/12(水)

[]一人学び 09:05 一人学び - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 一人学び - 西川純のメモ 一人学び - 西川純のメモ のブックマークコメント

 定期的に書かねばならないことです。

 『学び合い』だと「一人学び」、「個人思考」が阻害されると思われる方が少なくありません。つまり、何も考えず、人に聞いてしまうというものです。誤解です。説明いたします。

 まず、現状の授業で「一人学び」、「個人思考」を育てているでしょうか?

 子どもは多様です。おおざっぱに分けましょう。「既に答えの分かっている子」、[考えれば分かる子、そして、本人がそれを自覚している子]、「考えれば分かる子、しかし、それを自覚していないか、自覚しようとしていない子」、「教えられなければ分からない子」の4つに分けましょう。(本当は「教えても分からない子」はいますが、説明が「一人学び」の説明とは別種の説明が必要になるので、単純化のために除外します)。

 今の授業では、最初の5分間(たとえばの時間です)は人と相談せず自分で考えさせ、それから相談させることをします。さて、その5分間に何をするかといえば、5つのタイプの子どもうち考える子どもは[考えれば分かる子、そして、本人がそれを自覚している子]だけです。その他のタイプの子どもは考えません。更に言えば、[考えれば分かる子、そして、本人がそれを自覚している子]も多種多様です。1分で自分の考えがまとまる子どももいれば、6分でまとまる子どももいます。前者の子どもにとって4分間は無駄です。そして、後者の子どもは結局自分の考えをまとめることが出来ないので、5分間が無駄です。

 以上のことから、今の授業は非常にロスが大きいのです。

 以前から不思議に思っている、多くの教師が不思議に思っていないことがあります。それは、その5分間は人と相談してはいけないのに、教科書や参考書を読むことは許されているのです。何故でしょうか?それは「何も考えずに受け入れることがダメ」だということです。だから、本人が学ぼうとして人に聞くならば、最初から人と話し合ったとしても、教科書や参考書を読むと同じ程度の一人学びは成立していると考えているのです。

 つまり、人と相談するか否かは重要ではないのです。重要なのは本人が積極的に学び、納得解を得ているならば一人学びは成立しているのです。

 だったら、相談させないということは悪手です。大事なのは、自分で考えることが大事であることを伝えることです。そして、そのために人と語り合うことは有効であることを伝えるべきです。オリジナリティが命の数学や自然科学の学術研究では99.9999999・・・%は先人の知恵です。しかし、その中に0.000・・・・1%のオリジナリティがあればオリジナルな研究として認められます。時に、それに対してノーベル賞やフィールズ賞が与えられるのです。100%の受け売りであったとしても、それを本当に納得するために考えたならば一人学びは成立したと考えるべきです。

 さて、何も考えずに丸写しする子どもがいたとします。

 今の授業だったら、最初の5分は何も考えず、その後、丸写しをするでしょう。

 では、『学び合い』だったらどうでしょうか?

 大事なのは、自分で考えることが大事であることを伝えても、丸写しをするような子どもは理解出来ないでしょう。何故なら、今の授業は組織的に「丸写し=学習」と思わせているからです。

 え?と思いましたか?

 だって、そのような子どもは授業を聞いても分かりません。しかし、授業の最後に教師がまとめを板書します。それをノートに丸写しをすれば勉強したと言われるのです。これって組織的に「丸写し=学習」と思わせていることですよね。

 丸写しをするような子どもは分かりませんが、その子に丸写しを「させている」子どもは理解します。だから「だめだよ、何も考えずに写しては。それじゃあ本当に分からないじゃない。ちゃんと説明するから、いっしょに分かろうよ」と言うのです。

 以上、簡単な説明をしました。

 さて、今の授業と『学び合い』、どちらが一人学びを保証していますか?

追伸 『学び合い』における子どもの会話を実証的データで分析しているのは我々です。それによると45分、50分の『学び合い』の中で、子ども同士が会話をする総時間数は平均5~7分です。つまり約40分間は何をしているかと言えば、一人で考え作業をしているのです。これはデータを取って分析しないと分からないですよね。見た目とは違うのです。