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私立の中高一貫校で国語を教えています。

2011-10-03

自分の学習をモニターするための学習カードの活用 07:45 自分の学習をモニターするための学習カードの活用 - 『学び合い』の文化を教室に を含むブックマーク はてなブックマーク - 自分の学習をモニターするための学習カードの活用 - 『学び合い』の文化を教室に 自分の学習をモニターするための学習カードの活用 - 『学び合い』の文化を教室に のブックマークコメント

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メールマガジン「学びのしかけプロジェクト」

                147号 2011年10月2日発行

                      (毎週火金日発行)

http://www.jugyo.jp/

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★目次★

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1 自分の学習をモニターするための学習カードの活用

               「ワークショップ」編集委員

                     女子聖学院高校 筑田 周一

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 筑田周一さんの原稿です。実際の資料の紹介もありますので、是非ご覧

ください。                      (石川 晋)

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1 自分の学習をモニターするための学習カードの活用

               「ワークショップ」編集委員

                     女子聖学院高校 筑田 周一

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 2008年の2月に、『学び合い』について学ぼうと上越教育大学を知

人と3名で訪問し、2つの学校を見学した。特に本庄の小学校を訪問した

時の衝撃は忘れられない。3学期のまとめをしていたのだが、国語12時

間を使って自分なりに目標を立て、3つの文章を読み、まとめて発表を行

うというものだった。自分が中学校3年生の自由研究で行っていたことと

そっくりの取り組みをしている生徒がいた。理科の授業では環境に関する

単元を始めるにあたり、5時間で教科書の内容を理解するための授業計画

を生徒たちが立てている所だった。一緒にいった一人は教師以外の経験が

豊富な方だったが、「サラリーマン向けの2泊3日のタイムマネジメント

の講座って、15万くらいとられるんだけれど、それと同じことをこの子

たちはトライ&エラーをくり返しながら身につけている!」と言っていた

のが印象的だった。2つの学校で共通していたのは、授業の計画を立てる

際に「学習カード」を書かせていたことだった。その時間の計画と内容、

振り返りを記入していくものだったが、非常に有効な方法だと感じた。な

ぜそう感じたかというと、自分の初任校での似た実践を経験していたから

だった。そこで使っていたのは「進度表」と呼ばれるものだった。

 初めて勤めた学校は、2つの特色を持った学校だった。1つは少人数教

育。私が勤めた当時は1学年2クラスで、中高6年間の最後に1クラスの

人数の上限を25名としていた。もう一つの特徴は帰国子女の随時受け入

れ。海外の現地校で学び、その国の語学力が備わっていれば、日本語がた

とえ話せない生徒でも受け入れていた。

 このため、一般生徒を対象とした授業の他に、「国際学級」といって帰

国子女を対象とした授業が行われていた。ここでは中1から高3までの帰

国子女が集まって、それぞれの語学力に合わせた進度で国語の授業を行う。

極端な場合、高校3年生が小学校の教材を使って漢字の練習をしていたり

する。30名の帰国子女がいれば、30通りの教材が必要となる。当然、

教師一人の力では対応ができないので、それぞれの教師が生徒に合わせて

作った教材は進度に合わせてストックしておき、他の生徒の学習に活用で

きるようにしていた。

 その際、生徒一人一人に進度表という記録用紙に自分の学習の状況を毎

時間記入させていた。日付の欄の右にその時間に行う学習内容書かせる予

定の欄、その隣に実際に行った学習の結果を書く欄、そして生徒からの要

望や教師からの指示を書くコメント欄が並んでいる。教師は毎時間終了後、

進度表をチェックし、次の時間に必要な教材を添付して、個々の生徒のレ

ターボックスに進度表を返却する。生徒は次の時間はボックスから進度表

と教材を取り出して個別学習に取り組む。慣れてくると、かなり先の予定

まで立てて計画的に学習を進めることができるようになっていった。

 ワークショップ型授業でも、それぞれの活動の後の振り返りは非常に重

要である。しかし、4〜5クラスを担当していると、毎時間全員の振り返

りを確認するのはなかなか難しい。そこで、簡単に振り返りが確認できて、

しかも自分で自分の学習計画をコントロールできる方法として、学習カー

ドを活用することにした。

 http://db.tt/ht1I1Fyn 目標に関しては原田隆史『カリスマ教師の常勝教育』(日経BP)を参考

に、目標を「クリア」「中間」「最高」の三段階で立てるように指導して

いる。

 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4822243613/

 目標を立てたはいいが、ちょっとでもうまくいかないとあきらめてしま

うというのではなく、最低限ここまではクリアしようという自分の中での

最低ラインを設定することで、途中で投げ出さずに取り組みができている

と感じている。

 毎日の学習活動を記入する欄だが、ライティングワークショップやリー

ディングワークショップを行っている時は、「ミニレッスン」の欄に授業

の最初の5〜10分で教師がどんなミニレッスンをしたかを記入する。「

評価」は生徒にとってミニレッスンがどの程度役立ったかを4段階で評価

する。これはこの後のミニレッスンで何をやったらいいかの教師の指標に

なる。

「今日の活動の内容」は、その時間に自分が行ったこと、「振り返り」は

その1時間の自分の取り組みについて、自分がどう感じたかを記入する。

 この学習カードを活用した場合の利点は2点ある。

 まず第1に自分の目指すべき目標をはっきり意識できることである。「

少なくともここまではクリアできるようにやろう」という意識を持ちつつ、

振り返りの中でさらにできそうな場合は上方修正していけばいいし、どう

も目標が達成できそうにない場合は、授業以外でも補いをしようという自

主的な取り組みが生まれてきている。

 第2には、教師の側は、生徒の振り返りを見ながら交通整理をしてやっ

ていけばいいということである。まず自分でどうするのかを確認し、そこ

で他の生徒の援助が必要そうなら「誰か聞きやすい人はいませんか」とい

った投げかけをする。複数の生徒が同じ所でつまづいていれば、ミニレッ

スンで全体に向けて開設をし、個別の作業の時間で確認をし、振り返りで

どうだったかをもう一度確認する。

 こうして授業で自分がその時間にどういう取り組みをするのかを意識さ

せ、毎時間振り返りをしながら、自立した学び手として成長していけるよ

うに援助をするのに、学習カードは有効である。

授業づくりネットワーク誌の最新号

http://www.gakuji.co.jp/magazine/network/index.html------------------------------------------------------------------

【編集後記】

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 私の学校は合唱コンクールが終わったばかりです。私の担任学級(中3)

は、大変歌が好きな歌える学級です。今回のコンクールでは、実は歌い終

わった後、生徒たちが口ぐちに、「先生いま一つでした」と言います。結

果はめでたく最優秀でしたが、でも子どもたちは自分達の歌声をモニター

できているわけです。自分達の学習の状況がどのような状況なのか、それ

を自分で捉えられるようになったなあと感心したところでした。

 という経緯もあり、筑田さんの原稿、大変興味深く拝読しました。

 一つ一つの学習について、自己モニターできることが理想です。さらに

モニタリング結果をもとに、「自己調整」できるようになったら理想だな

あと感じます。

 次号火曜日は、「インクルージョン」チームから、平嶋大さんのご登場

です。お楽しみに!

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メールマガジン「学びのしかけプロジェクト」

第147号(読者数1764) 2011年10月2日発行

編集代表:上條晴夫(haruo.kamijo@gmail.com)

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