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私立の中高一貫校で国語を教えています。

2009-04-01

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作文カンファレンスによる表現指導
作文カンファレンスによる表現指導木村 正幹

溪水社 2008-12
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著者の木村正幹氏は、この本の2/3で作文カンファレンスについての

理論と海外での実践を紹介しています。

ご自身の高校での実践に関しては3章で2つの実践を紹介しています。

ただし、通年で作文を書かせ続けるということはしていません。

主にドナルドグレイブスの実践を元に理論を紹介しています。

この本の中で一番印象に残ったのは、

p36「作文カンファレンスでは、書き手が書きたいと思う内容を、まず

「声」に出して話させ、さらにそれを文章として書かせる。書きたい題

材をいきなり文章にするのではなく、「声」に出すという「足場」を作

ることによって、内容的知識と修辞的知識を結びつけ、「文章」に変形

(transforming)するのである。」

という部分です。

つまり、カンファランスの「質問する」という要素は、生徒に自分の考

えていることを「声」にして出させることなんだということを言ってい

ると解釈しました。

そして、生徒たちが話すことができるようにするために、生徒が抱えて

いる問題点のポイントを明確にしてやる質問とか、生徒の成長を評価し

てやる質問とか、いろいろ質問のバリエーションが紹介されていてます。

また、カンファランスの前に、事前に生徒を観察し、記録することをグ

レーブスが勧めていることも紹介されており、フォルダを使った観察の

方法が書かれていました。(p61)

フォルダーは紙を二つ折りにし、4ページのものを一人ひとりの子供

別に作成する。

表紙(1ページ);現在書いている作文の題と日付(出版するものには

         *印)

中左(2ページ);次に書きたい題材のリスト(カンファレンスを通じ

         て出てきたもの)

中右(3ページ);使用できる文章表現法のスキル

裏表紙(4ページ);すでに書き上げた作文のリスト

*このうち1、2ページは生徒自身が、3、4ページは教師が記入する。

そして、このフォルダーを見て、作文で今どんなことに関心があるか、ま

た、作文の中にどんな技法が使われてきたかなどを確認し、事前に調べて

おく。」

となってます。

そしてこの後「離れた観察」「接近した観察」「参与観察」と段階を踏ん

で観察をするのですが、これを一人ずつ週に一回ずつ実施するとあります。

なるほど、教師の側から考えても、週一回ではとてもではないですが、時

間が足りない訳です。

この本ではグレーブスやアトウェルだけではなく、中高でWWを実践して

いる例を紹介していて、そのバリエーションが私たちにとっても参考にな

ると思いました。(p90~98)

そして、この中で述べられていて大切だと感じたのは、「生徒と教師の間

ラポールを築くこと」ということでした。

グループカンファランスについては、生徒が4・5編(!)エッセイを書き

ためた所で実践するという例も紹介されていて、非常に興味深く読みました。

中年H中年H2009/04/02 13:44「カンファランスの「質問する」という要素は、生徒に自分の考
えていることを「声」にして出させること」という部分、これは予備校講師時代に自己推薦書の指導でやっていたことかなと思いました。「聞く」ことでその生徒がこれまでやってきたこと、大学でやりたいことを整理させて、文章を組み立てていきました。合格でも不合格でも生徒の満足度が非常に高かったです。

ikutosuikutosu2009/04/02 13:57>H先生
コメントありがとうございます。
自分で声に出すことって、ある意味自分の考えを自分でモニターすることにもなりますよね。
その上で、受容的に聞いてもらって、自分で選択するようにするというのは、重要なんでしょうね。
「話せることは書けること」というのも、ライティングワークショップの本のどこかに書いてあったと思います。
今年はこういう部分を丁寧にやっていこうと思います。

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