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私立の中高一貫校で国語を教えています。

2008-01-04

次男に聞いてみる 00:36 次男に聞いてみる - 『学び合い』の文化を教室に を含むブックマーク はてなブックマーク - 次男に聞いてみる - 『学び合い』の文化を教室に 次男に聞いてみる - 『学び合い』の文化を教室に のブックマークコメント

今日から仕事始め。今日は家で読みかけていた本を読んだり、必要な書類を書いたり、ゲラの校正をして過ごす。

次男も側で宿題をしている。時々飽きてはブラブラ歩き回る。

ちょっと仕事が一息ついた時に、そんなふうにブラブラしている次男に質問してみた。

「何で勉強するんだろうね」

「さあ?何でだろうね?」

それで、終わりかなあ、と思いつつ待っていると、

「お金が手に入るからじゃないかなあ」とポツリポツリと考えていることを話し始めた。

「やっぱり、今の世の中はお金がないと生活ができないでしょ。だからだと思うんだよね。本当は、会社だとかそんなものがなければ、勉強しなくてもいいと思うんだけど…、でも会社が全部ないと、こんどは犯罪とか起きてしまうだろうし…」

普段あまり話をしない次男が考え考え、自分の言葉を紡ぎ出しながら答えてくれたのが嬉しかった。

お金を得るため、というのと、勉強するのが好きだという人がいるから、という二つがとりあえず今日の彼の答えだった。

問いかけから、さらに発展して、彼は環境問題のことについて熱心に語ってくれた。

彼がそんなことを考えているなんて、全然知らなかった。

思えば「宿題やったか?」「早くやりなさい」「何ボーっとしてるんだ」などと一方的にこちらから言葉をかけるばかりで、彼の内面に問いかけるようなゆとりを僕も持っていなかった。


彼はその後も、今後の二酸化炭素排出量削減のために、各家庭ごとの排出量制限が厳しくなるのではといった考えを夕飯の頃に語ってくれたりした。

あーあ、もっと話を聞いてあげればよかった。

また家にいる時間が短い生活が始まってしまう。

「効果10倍の<教える>技術」吉田新一郎著を読む。 14:16 「効果10倍の<教える>技術」吉田新一郎著を読む。 - 『学び合い』の文化を教室に を含むブックマーク はてなブックマーク - 「効果10倍の<教える>技術」吉田新一郎著を読む。 - 『学び合い』の文化を教室に 「効果10倍の<教える>技術」吉田新一郎著を読む。 - 『学び合い』の文化を教室に のブックマークコメント

年末から読みかけていたのだが、やっと読了。

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読んでいて第3章の「「学び」のサイクル」の部分に多いに触発された。

特に7日から始まるディベートの授業に関して、導入の仕方などで多くの示唆を得た。

冬休み直前、中三ディベート学習配布プリントを生徒には配ってある。

この中でも述べていることだが、「チームの人と公平に役割分担し、全員がチームに貢献しながら学習を進められるようにする。」といった目標を達成するためには、チーム内の人間関係が円滑にならないとうまく薦められない。

したがって、最初の授業ですでに名簿順で分けてあるグループごとに分かれてもらい、人間関係づくりから授業を始めることにする。

そうした上でディベートのビデオを視聴し、気付いたことをグループごとに話し合う。

その後、シナリオディベートに進み、本格ディベートの準備、本格ディベートと進めて行く。

また、第五章の「学びをサポートするために」の173ページに掲載されている『ワールドスタディーズ』からの引用の「問いかけながら教えていますか?」というチェックリストが『学び合い』の考え方に似ている。

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以下、本文では「受講者、講師、講座」となっている部分を、「生徒、教師、授業」と置き換えて示してみる。

1 生徒たちが好きなところに座ったり、動いたり、生徒同士でなるべくお互いに働きかけ合えるようにしている。

2 教材や資料はなるべくいろいろな種類のものが生徒たちの手に入るようにする。

3 授業の導入では、生徒たちが自発的に考えられるように、問題を出したり、質問したり、できるだけ意見が対立しそうな課題を取り上げたりしている。

4 3の場合、指示はあまり与えず、生徒たちが自由に発言できるようにしている。

5 授業の間は、教師よりも生徒たちが話す方が多い。

6 教師が話す時は、教え聞かせるのではなく、問いかけている。

7 生徒たちの発想を最大限に活用し、質問はなるべく生徒の前の発言と関連づけるように心がけている。

8 生徒たちの疑問を整理して、自分たちで答えを見つけられるように、教師は手助けをしている。

9 生徒たちが自分たちの考えを体験に照らして吟味し直せるような質問をしている。

10 お互いの発言に敬意を持ち、違う意見にも耳を傾ける姿勢で、話し合いが進められるようにしている。

11 目標を個別に設定して訓練するよりも、疑問を追求する流れの中で、自然に力を伸ばし、身につけたものを利用できるように工夫している。

12 生徒たちが課題の前提となっていることも問い直せるように気をつけている。

13 異なる価値や方法を考えることの意味を、生徒たちが自発的に追求できるようにしている。

14 世の中に様々な姿勢や価値や方法があるのは、様々な個人的事情、社会的要因、力関係などが背景となっているのだということに、生徒たちの目を向けるようにしている。

15 教育にとって、評価はあくまで教育の質を高めるための手段であって、生徒の価値を判断するためのものではないと考えている。

16 評価からわかったことをもとに「問いかけ」の手法を改善している。

17 生徒たちを評価するときは、学ぶ体験を通して様々な側面でどう成長したかを中心にしている。

18 生徒たちに、教師自身も自分の世界を広めたり、深めようとしていることをモデルで示し、授業が終了した後も学ぶことはいくらでもあることを理解してもらうようにしている。

教師の質問の部分は、全体に対して投げかける場面だけを想定する必要はなく、つぶやきの手法としても参考になる。

jun24kawajun24kawa2008/01/04 15:56面白いですね。
7、8が教師が方法に介入する「におい」をちょっと感じさせるのと、「全体の目標」を「最初」に子どもに語ると言うことの重要性を強く意識していない点が『学び合い』とちょいと違いますね。でも、全体的には『学び合い』のごく初期段階にきわめて近いと感じました。勉強になります。

ikutosuikutosu2008/01/04 16:08>西川先生
コメントありがとうございます。
明日、吉田さんにお会いしますので、いろいろとアメリカの教育事情なども合わせて話を聞いてこようと思います。
ライティング・ワークショップも「教師がしっかり教える」ということが強調されているのですが、片桐さんと西川先生の論文「高校生の作文共同編集における相互交流と表現の確定について」などの内容と比較しながら、『学び合い』との接点を考えてきます。

あべたかあべたか2008/01/05 09:58吉田新一郎さんは、数年前から注目し、追いかけている人です。
まだお会いしたことはありません。
吉田さんにお会いするのですね?
うらやましいです。

いつか、お会いして刺激を受けたいです。

ikutosuikutosu2008/01/06 00:20>あべたかさん
7時間があっという間でした。
そして幸せでした。
こんな時間を生徒たちにも味合わせてあげたい!と心から思いました。
詳細をアップして行きますね。

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