信濃の国からこんにちは このページをアンテナに追加 RSSフィード

三崎隆です。
長野県長野市の信州大学教育学部で『学び合い』(二重括弧の学び合い)を研究しています。
「信濃の国からこんにちは」は私たちの『学び合い』研究室の研究室通信です。
いつでもメールください。メールのやりとりで『学び合い』の考え方を共有しましょう。
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研究室の全体ゼミは参観OKです。
全体ゼミは毎週月曜日18:00-19:30に行っています。
詳しくは,私たちの『学び合い』研究室をご覧ください。

2018-12-09   平成30年度日本教職大学院協会研究大会

[] 07:54    平成30年度日本教職大学院協会研究大会 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    平成30年度日本教職大学院協会研究大会 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

昨日・今日は一ツ橋講堂にいます。

 2日間の平成30年度日本教職大学院協会研究大会が開催されています。昨日は全国各大学の教職大学院の取組状況の発表でした。今日は,文科省の基調講演に始まり,「教職大学院の特色ある取組」というテーマの下,パネルディスカッションが行われます。本学教職大学院からもパネラーとして登壇します。本学教職大学院の特徴は,何と言っても附属学校を拠点校とした学校拠点方式を採用している点に尽きます。全国のどこの大学でも取り組んでいない試みですから注目度の高さは抜きんでています。

本校附属学校園6校において

 どのようにして教職大学院の授業科目が展開し,20名の院生(附属学校園の現職教員)が活躍しているのかをパイオニアとして全国発信します。6校ともキャンパス内ではありません,特に3校は1時間強離れた松本にありますから,運用のあり方とその成果はぜひ聞いてみていただきたいところです。午後には教職大学院で学ぶ院生のみなさんが自らの成果と課題をポスターセッション方式にて披露します。院生の皆さんの,いわゆる深い学びは聞き逃せません。1日目の全国の各大学の教職大学院の成果発表では,示唆に富む印象的な内容ばかりで,参考になりました。

2018-12-08   研鑽の日々

[] 04:58    研鑽の日々 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    研鑽の日々 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

大学には,

 サバティカルと称する研修制度があります。長期にわたって職場を離れて研究に専念できるものとして有効に機能しています。ただ,誰でも利用できるという類いのものではないので,申請された研究計画等に基づいて審査が行われて採用された研究のみです。選ばれし者のみです。

一方,職能研修として

 位置付いているものがあります。FD(ファカルティ・ディベロプメント Faculty Development)と呼ばれる研修です。先日の教授会に併せて行われた我々のFDは,一つはハラスメント,一つはシラバスです。ハラスメントはセクシャル・ハラスメントやパワー・ハラスメントからヌードル・ハラスメント,ハラスメント・ハラスメントまで様々なハラスメントを学びます。セクシャル・ハラスメントとパワー・ハラスメントの根本的な違いにはそうだったのかと納得します。

もう一つのシラバスFDは,

 その理念と作成プロセスについて学びます。何ができるようになれば良いのか,そのためにどのような過程を辿れば良いのか,自分がどの程度達成しているのかをどのように自己評価するのかを受講生と共有することがポイントのようです。『学び合い』の考え方に通じるところであり,自然体で受けとめることができます。研鑽の日々です。

2018-12-03   ’もっと速く’

[] 07:14    ’もっと速く’ - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    ’もっと速く’ - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

先日の教職大学院の日の,

 院生の公開した中学校第3学年の理科の授業でのことです。その日の学習問題は,「もっと速く落とすにはどうしたら良いだろうか?」です。運動とエネルギーの単元で,自由落下の内容を学ぶ彼らが物体をもっと速く落下させるにはどうしたら良いかを探究する場面です。一般的に,直線上を運動する物体の速さを議論するときには,①移動距離を同じにしておいてその距離をどれだけの時間をかけて移動するかで判断するか,②移動時間を同じにしておいてその時間内にどれだけの距離を移動できるのかで判断するかのいずれかです。

その授業では,

 物体の質量の違い,空気抵抗の違い,物体の落下する高さの違いに着目して探究を始めました。私が見ていた4人グループの実験班は,高さに着目した実験を企画し学習問題の解明に挑戦していました。注目させられたのは,彼らの4人が一体化した議論の行方です。思わず,跪いて彼らの目線に合わせ,耳を彼らの口元に向けて顔を傾け,わずかな声量での会話を一言も聞き逃さないように工夫しました。それだけ彼らの議論の過程に,興味を呼び覚まされたからです。

一定距離間の

 落下時間を計測します。30cm,60cm,90cm,120cmの4条件です。いずれも質量はそろえてありますし,空気抵抗もそろえてあります。条件制御は完璧です。その結果から,各高さでの時間を比較します。’もっと速く’なっているのかどうかを。しばし,彼らの間の会話が途絶えます。結論が見いだせないからです。続いて,手計算で速さを求めます。各速さを求めます。その結果から,速さを比較します。’もっと速く’なっているのかどうかを。しばし,彼らの間の会話が途絶えます。’速さ’が速くなっているからです。

でも,それが学習問題の

 答えに結びつくのかどうかは疑問です。だから,会話が途絶えます。議論が続きます。4人で一つの答えを見いだそうともがいているようです。一人の子が発言すると他の子が続きます。他の子が続くとまた他の子が反応します。何回かの反応が見られても結論が出ません。最終的にこの4人の実験班の子どもたちがワークシートに書いた結論は「高さは速さに関係がない」です。試行錯誤しながらも,彼らが考え判断し,出した結論は立派なものです。目が離せない数十分でした。素晴らしい子どもたちが育っていることに目を細くします。

ただ,授業終了後に,

 私と実務家教員と,授業をした院生の3名で,’もっと速く’について相当なリフレクションをしたことは想像に難くありません。

2018-11-25   必ず立ち寄るところ

[] 08:33    必ず立ち寄るところ - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    必ず立ち寄るところ - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

最近,本学部附属長野中学校に

 行く機会が多くあります。教職大学院の拠点校となっていて所属院生がいること,修士課程の必修科目の授業実践で協力してもらっていて院生の授業実践があること,研修教員が研修していて彼らの研修の場としての授業実践が行われること,学部の理科授業研究基礎・理科指導法研究の校外学習として附属長野中で講義を行うこと等の理由です。11月第2週が2日,第3週が1日,第4週が2日そして第5週が3日です。附属学校で大学院と学部の講義をしている本学教育学研究科・本学部の特徴の一つです。

長野中に行くと,

 必ず立ち寄るところがあります。3階の3年A組からE組の子どもたちのいるクラスです。授業をしていれば中に入って彼らの学ぶ様子を参観します。いなければ,空き教室に掲示されている様々な掲示物の内容から子どもたちの日々の様子を推測します。場合によっては,そのときの授業を黒板で確かめて,その授業が行われている特別教室まで追いかけていくこともあります。

第3学年の子どもたちの

 学びの姿が魅力的だからです。およそ200名いますが,すべての子どもたちが真剣なまなざしで授業に集中しています。すくなくとも,予告もなく突然入っていったその瞬間でさえ,サブ・ティーチャーでもない私の目にそのように映るのですから,本物でしょう。そこには,一人も見捨てられていない文化の存在を十分に感じさせてくれます。嬉しくなって思わず微笑みます。なぜ笑っているのかと問われたら,「君たちの学びの様子があまりにも見事だから,健やかに成長していることが心の底から嬉しくなるからです」と答えるでしょう。

ビデオ映像が映し出されている

 授業では真剣に見つめます。授業者とやり取りする場面では何人もの子どもたちがオーバーラップします。弾むような声が聞こえるクラスに行ってみると,百人一首(のように見えました)に一喜一憂しています。英語の授業では,自分の意見を英語で書き込みます。英語でも数学でも分からなければ誰にでも聞きますし英語なら電子辞書が強い味方になってくれているようです。

子どもたちにとっては,

 いわゆる’招かざる客’の一人かもしれませんが,私にとっては子どもたちの9年間の成長の様子を見るとても楽しみなことの一つであることは間違いありません。20年後を担ってくれる人材として,健やかに成長している子どもたちの幸せを心から祈っています。

2018-11-24   今日はお茶の水女子大学

[] 07:15    今日はお茶の水女子大学 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    今日はお茶の水女子大学 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

今日はお茶の水女子大学にて,

 第3回これからの附属学校のあり方を考える協議会に出席します。講演は上越教育大学水落芳明氏,島根大学附属学校園からの「魅力ある組織を創るためのリーダーの役割」の提案があり,「これからの附属学校に求めること」をテーマとしたパネル・ディスカッションが用意されています。今後の附属学校園の方向性を見定める上で重要なポイントとなりそうです。本学学長も参加します。

平成29年8月29日に出された

 有識者会議の報告書に依れば,教員需要の減少期における教員養成・研修機能の強化に向けて,附属学校の存在意義の明確化と大学のガバナンスについて①公私立とは異なる国立大学附属学校としての存在意義・役割・特色の明確化,②「入学者の選考-教育・研究-成果の還元」の有機的なつながりの明確化,③教職生活全体を見据えた教員研修に貢献する学校への機能強化と校長の常勤化が提言されています。

我々の長野小・長野中・特別支援学校では,

 インクルーシブ教育に共に取り組むとともに地域に立脚したタイプのキャリア教育の推進校としての特色を有し,学園地域としてその存在意義を明確にしてきています。また,小中は9年間のヒドン・カリキュラム・マネジメントの学びの学校として特支は12年間の共生の学びの学校として,その教育と研究の成果を世に問うています。本年度は5月に長野中が,10月に特別支援学校がそして11月に長野小が全国に還元しました。さらには,年間を通じて「学びのワークショップ」を展開し,ウェルカム・スクールとしてその存在を強化し,長野県の教員研修に貢献しているところです。行って来ます。

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