信濃の国からこんにちは このページをアンテナに追加 RSSフィード

三崎隆です。
長野県長野市の信州大学教育学部で『学び合い』(二重括弧の学び合い)を研究しています。
「信濃の国からこんにちは」は私たちの『学び合い』研究室の研究室通信です。
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全体ゼミは毎週月曜日18:00-19:30に行っています。
詳しくは,私たちの『学び合い』研究室をご覧ください。

2018-07-11   スキーだとよく分かる

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雪国では,

 小学校第1学年からスキー授業があります.第1学年の子どもたちのスキー授業なので,ゲレンデも初心者用です.それも本当になだらかな斜面で,途中で止まってしまうのではないかと思うくらいの角度です.それでも,滑ることのできる子とそうでない子がいます.スキーを履かせてみれば,ある程度は私でも分かります.スキーをしたことのない子はスキー靴のはき方もわかりませんから,一人でははけません.

そのスキー授業で困らないようにするためには,

 もっと小さいときから,つまり就学前から家の周りの雪と戯れ,慣れてきたらスキー場に連れて行って,ソリから滑らせます.ソリに慣れたらスキーを履かせて歩かせます.一緒になって少し滑ってみます.転びます.起こしてあげてもう一度一緒に滑ります.また転びます.また起こしてあげてもう一度一緒に滑ります.なんとか一人でちょっと滑ることができるようになったら,滑る距離を少しずつ長くして試します.そう,トライ・アンド・エラーです.その繰り返しです.

それを繰り返していると,

 いつの間にか,そう本当にいつの間にか,ふっと後ろを振り向くと,いつも遠くで私の指示を待っていたはずなのに,すぐ後ろから付いてきているではありませんか.えーっ,いつの間についてくることができるようになったのか.驚きとともに嬉しさがこみ上げてきます.滑ってみて転んで,また滑ってみてまた転んで,そのたびにスキーを滑るときの雪の上での体のバランスを保つコツを覚えていくのです.子どもたちにトライ・アンド・エラーをさせてみた成果です.

黒板にスキーの絵を描いて,

 体重移動のコツを言葉でしゃべって講義しているだけでは,絶対にあり得ないことです.今,求められている学校教育における教科の授業も同じことです.授業者がいくら何度も繰り返して黒板に書いたとしても,それが指導であったとしても,子どもたちにさせてみなければ子どもたちは分かりませんし,できません.何度もトライ・アンド・エラーさせてみなければ分かりませんし,できないのです.スキーの上達にたとえたら,よく分かります.

2018-07-10   姿勢が変わってきている

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新しい学習指導要領が告示され,

 本年度から小学校及び中学校において移行措置が始まっています。教育実習に臨む学部3・4年生には移行措置の内容を周知し,貴重な機会なので実際の学校現場での新しい学習指導要領への移行の様子を自分の目で確かめてくるよう語っています。今回の学習指導要領の改訂は,戦後いちばんの教育改革と言っても過言でないだけに,十分な準備と揺るぎない決断による効果的な実践が望まれます。

明らかに全国の学校の

 先生方の姿勢が変わってきているように思われます。前向きにとらえ,対応できる準備を始めようとしていますし,すでに取り組み始めている学校も数多く現れてきています。特に,ここのところ高等学校からの要請が増えてきています。総数としては限られてはいますが,数年前まではとても考えられなかった現象です。有り難いことですし,嬉しいことでもあります。子どもたちの20年後の幸せを鑑みると,少しでも力になれたらそれほど嬉しいことはありません。

昨日も県外の高等学校からの

 要請を受けて先生方とご一緒させてもらいました。来年度から移行措置が始まる文脈下で,その高等学校の先生方の実に真摯で前向きな取組には頭が下がります。挨拶と名札に目を丸くし,取組の見事さに舌を巻きました.この学校の先生方の育てた子どもたちがまた素晴らしいのです.ぜひ本学へ,と思います.自己変革の気運に溢れ,具体的な行動を起こそうとしている先生方に感服します。今後の研修がますます充実されることを心から祈っています。

2018-07-09   内側にあるものを引き出してくれる

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ある学校の保護者の方と

 話をする機会がありました。本学関係者以外の保護者の方と語り合う機会を持つことは稀少なことであるだけに,有り難いことです。その方曰く,「(その方のお子様が通っている)この学校は,内側にあるものを引き出してくれる教育をしている。この学校で本当に良かった。長野県の教育は素晴らしい。」とのことです。話をお聞きしていると,県外の都会から来られたようで,先進的な教育をしているとはいっても方法論だけに終始しているところがある中で,理念を感じることのできる教育が行われているところに魅力を感じておられるとのことです。子どもたちの持っているものを引っ張り出してくれていると,そして自信を持たせてくれていると。

その学校は,先生方が

 子どもたちの元々持っているけれども未だ花開いていない才能豊かな良さを見つけ出し,それを引き出して顕在化させ,伸ばしてあげることのできる教育が施されている学校として魅力が溢れます。言うは易しおこなうは難しです。けっして,我々のはめたい型に導こうとしたり我々の望みをかなえられるようにしようとしたりしようとせず,子どもたちを一人の人間として尊重し,我々の仲間として一緒に歩もうとする姿勢を持ち続けていることに依るものではないかと思うところです。完成されていないとはいえ,子どもたちにも我々同様に人格を有する存在として認められる文脈がそこに存在しています。それが,その学校を魅力溢れる存在にしている一番の理由です。

2018-07-08   エールを送ります

[] 07:01    エールを送ります - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    エールを送ります - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

学会には査読を伴う

 学術論文を掲載する論文誌があります。学会員の研究成果を蓄積する機会が保証されています。学会の中には,査読を1回のみに限定している制度を有する投稿規定をもつところがあります。1度のみの査読によって審査を通らなければ掲載不可,掲載却下となるものです。3度の査読を認めてもらっている制度になじんでいる者にとってはなんとも厳しい制度です。1度の査読制度をクリアするためには,綿密な研究方法と緻密な分析,そして蓋然性の高い結果が論理的に展開していることが求められます。その上で,主張を分かりやすく伝える表現力と読者に対して理解してもらおうと尽力する努力がなければなりません。にわか仕立ての論文ではクリアできません。

昨日と今日は,

 関東甲信越ブロックのいわゆる教員採用試験です。この日のために,1年間,いや,入学以来3年と3ヶ月をかけて準備を積み重ねてきた本番当日です。何回目かの挑戦に臨む卒業生にとっては,学校での業務遂行との両立に挑戦し続けてきた1年間であったことでしょう。1年に一度きりの試験です。再投稿に相当するようないわゆる2回目は年度中にはありません。主張を分かりやすく伝える表現力と理解してもらえるよう止まない努力を思う存分発揮してきてほしいと願ってやみません。希望する進路が実現することを心から祈っています。

2018-07-07   いいね!この学年!

[] 07:52    いいね!この学年! - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    いいね!この学年! - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

私たちは文脈に応じて

 様々な能力を獲得しています.文脈の下にて様々な能力を発揮しています.『学び合い』の考え方の文脈であれば,その文脈の中で獲得し,その能力をその文脈の下で発揮します.学び合いの文脈ならば学び合いの文脈下で獲得した力をその文脈の下で発揮するようになります.『学び合い』の考え方が充満したクラスの中ではその文脈下で学びますし,そうでない授業(たとえば立ち歩きが認められない文脈での授業)ならばそうでない授業の文脈下(立ち歩きをしない文脈)で我々は学びます.その学びの成果の違いはその文脈下で学んだ結果の違いとなって現れます.違いとなって現れるので,当然のことながら,第三者による評価も異なります.文脈が違うのですから,評価が違うのは自明です.

先日,松本キャンパスで,

 理科教育コースの学部1年生の授業をする機会がありました.『学び合い』の考え方の文脈下で学んでくれたことを嬉しく思います.必要なときに語り必要なときに集中するいわゆるメリハリの良さが目を見張らせ,反応も良い,ペンの動きも良い,視線の動きも良い,笑顔も良い,良いことづくしです.考える彼ら,それもなかなか論理的なところは将来性を感じます.今流に言わせてもらえば,いいね!この学年!です.魅力溢れる彼らには惹き付ける能力を感じさせる素晴らしい25名に出会うことができて幸せです.彼らとともに過ごすこれから3年半が実に楽しみになってきました.一緒にがんばろうと思われてくれた彼らに感謝です.

5gatu