信濃の国からこんにちは このページをアンテナに追加 RSSフィード

三崎隆です。
長野県長野市の信州大学教育学部で『学び合い』(二重括弧の学び合い)を研究しています。
「信濃の国からこんにちは」は私たちの『学び合い』研究室の研究室通信です。
いつでもメールください。メールのやりとりで『学び合い』の考え方を共有しましょう。
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研究室の全体ゼミは参観OKです。
全体ゼミは毎週月曜日18:00-19:30に行っています(次回は10月2日から再開します)。
研究室の『学び合い』ライブ出前授業もOKです。
詳しくは,私たちの『学び合い』研究室をご覧ください。

明日から使える『学び合い』の達人技術
はじめての人のためのアクティブ・ラーニングへの近道

2017-09-21   教職大学院の良さ

[] 06:49    教職大学院の良さ - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    教職大学院の良さ - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

授業がうまくできた

 と思っていてそのときは終わるけれども,しばらくして時間が経ってから冷静にそのときの授業を振り返ってみると,自分のしたいことをさせていただけのような授業だったと思うというように評価するようになります。大学院にやってくる院生たちの多くが口をそろえて言うことです。それも不思議なくらい,同じ言い回しで表現します。学部では教育実習で初めて指導案を作って自分で授業をします。授業づくりが主となることは避けられません。どうしても子どもたちの生の声などを聞く余裕がないからです。40年も経ってそのころを振り返ってみればよく分かりますが,新採用のころの自分自身を今思うとまさにそのとおりだとうなずけます。

本学教職大学院の

 選択科目の中には,海外学校臨床実習があります。学校を取り巻く環境や授業の様子,教員の役割等を海外のフィールドを通して学んでくるものです。本年度はニュージーランドでした。参加した院生の話を聞くと,現地の学校はゴールが示され,そこまでに至る過程は子どもたちに任せられているとか。どんなアプローチでゴールに辿り着いてもOKとのことです。教師は5人ずつ集めて学びの状況を把握しているといいます。科学的ではないですが,それこそ,目を輝かせながら語ってくれるのでにこにこしながら聞かせてもらいます。これだけを聞く限り,『学び合い』に酷似している授業のように思われます。北欧の共生型高度個別指導と呼ぶに相応しい授業を参観してきたようです。大学院に来て初めて,’教師が教える’という視点から’子どもが学ぶ’という視点にパラダイム転換できるのかもしれません。その意味では,教職大学院というのはとても良い役割を果たしていると言えそうです。

2017-09-20   松中の技術の授業

[] 06:57    松中の技術の授業 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    松中の技術の授業 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

47年前のことです。

 私は中学生の時の技術の授業で文鎮を作りました。最後の仕上げで名前を刻印するときに失敗してしまったので,その失敗したままの作品ができあがりました。最後の最後で大失敗した思い出です。しかし今,研究室の机の上で,私の目の前で,その文鎮が活躍しています。当時は,男子は技術,女子は家庭科を学ぶ時代でした。男子だけの技術の授業ではその他にも,木製の椅子とかラジオとかを作りました。今残っているのは失敗作品の文鎮だけです。今では,その失敗作品は宝物として重宝しています。

先日,教職大学院の拠点校の一つ,

 本学部附属松本中学校でリフレクションのときに,今の技術の授業における生徒のみなさんの学びの様子を院生から聞かせてもらい,生徒作品を見せてもらう機会がありました。隔世の感があります。松本中の技術の授業で進めているプログラミング教育には目を見張ります。電子物差しなるものがあって計測は正確,精密で3Dプリンタで製作しますから,自分の名前を間違えて刻印することなどあり得ないことがよく分かりました。松中の最先端を行く技術の授業というのはこういうものかと驚くばかりです。彼らが健やかに成長し,20年後の社会で幸せに活躍してくれることを期待しています。

2017-09-19   2つめの理由

[] 07:05    2つめの理由 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    2つめの理由 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

私は頼まれたことは余程のことがない限り喜んで引き受けます。

 それなのに,引き受けたことを実行する日が近づくと,だんだん気が重くなってきます。ところが,実際に引き受けた日に引き受けた事柄を実行に移してみると,周りの人たちのお陰でなんとか終えることができています。始めてみると,不思議なことに重かった気持ちもいつの間にか和らいでいることがほとんどです。モチベーションを伴った行動が社会的状況によって変わる事実がそこにあります。一人の時のモチベーションの維持がなかなか難しい一方で,社会的文脈に埋め込まれていると持ち直す現象が起きます。

一般に,行動を起こすときの我々のモチベーションが,

 周りの状況に依存することがよく知られています。周りの状況がどのような状況なのかによって,低かったモチベーションが知らず知らずのうちに高まってしまう興味深い現象です。モチベーションが高まっていることさえ知らないまま,行動を起こしていることがあるくらいですから,不思議です。集団が変わることによって,自分も変わることができます。換言すれば,集団が変わらなければ自分はなかなか変われません。個人のモチベーションの向上維持を否定するものではありませんが,常に自らを奮い立たせて建設的に取り組み続けることはとても難しいことです。

体育祭や音楽コンクールを持ち出すまでもなく,

 我々がどのような社会的な文脈に埋め込まれながら生きているのかによって,その社会的な文脈の下にいる自分の状況に影響が及んでいるかを知る機会は数多くあります。モチベーションを高めるには,その気にさせる社会的な文脈,つまり集団を作ることが近道だということを我々に教えてくれます。それが,我々が集団に働きかける2つめの理由です。

2017-09-18   個人ゼミを再開

[] 06:45    個人ゼミを再開 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    個人ゼミを再開 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

私たちの研究室の,

 B4のみなさんの卒業研究は,例年,3回の学会発表を経ます。日本理科教育学会北陸支部大会,日本科学教育学会研究会そして臨床教科教育学セミナー(全国大会)です。昨年度は,日本理科教育学会第66回全国大会を信州大学教育学部で開催したので北陸支部大会を兼ねていたため北陸支部大会の単独開催がなく,その代替として日本教育工学会研究会での発表となりました。

本年度の彼らのデビューとなる最初の発表は,

 11月18日(土)に上越教育大学で開催される日本理科教育学会平成29年度北陸支部大会です。その研究発表申込および発表要旨集原稿提出期間が9月11日(月)~10月13日(金)であると,大会事務局から連絡を受けています。今日は9月18日ですから,すでに提出期間まっただ中ということになります。ところが,まだ何もできていません。ゼロです。

そこで,後期開始に先立って,

 今週からB4の個人ゼミを再開します。提出目標日は10月10日(火)と設定してあります。提出までに個人ゼミが一人3回ずつ。万人に感動を呼ぶようなデビューができることを期待して,力を尽くしましょう。

2017-09-17   平和

[] 07:25    平和 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    平和 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

教育基本法第1条には,

 「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。」とあります。教育の目的です。ここで言う平和な国家及び社会をつくる上で必要な資質とはどのようなものでしょうか。換言すれば,平和な社会をつくるには人としてどうあったら良いのでしょうか。一人一人違っています。容姿体格はもちろんですが,考え方,習慣,文化,信じるもの等々数え始めたらきりがありません。みんな違っていて当たり前ですし,だからこそ素晴らしいと言えます。同じところが一つとしてないみんなが集まるときに,平和で幸せに暮らすにはどうしたら良いのでしょう。「これだけは知っておきたい『学び合い』の基礎・基本」に書きました。だから基礎基本なのです。我が国の教育の目的なのですが,それなら子どもたちはそれをいつ学ぶのでしょう。平和な社会の作り方という題材で道徳の時間だけでしょうか。1年に1回学ぶだけで,将来にわたって,違っていて当たり前の人たちと平和に暮らせるでしょうか。これは,一人でも多く共感してもらえるよう力を尽くし,急がねばならないと思うある一日を過ごしました。

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