信濃の国からこんにちは このページをアンテナに追加 RSSフィード

三崎隆です。
長野県長野市の信州大学教育学部で『学び合い』(二重括弧の学び合い)を研究しています。
「信濃の国からこんにちは」は私たちの『学び合い』研究室の研究室通信です。
いつでもメールください。メールのやりとりで『学び合い』の考え方を共有しましょう。
メールアドレスは、misakiとshinshu-u.ac.jpを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。
研究室の全体ゼミは参観OKです。
全体ゼミは2019年度から毎週月曜日18:30-19:30に行っています。
詳しくは,私たちの『学び合い』研究室をご覧ください。

2017-04-30   ご縁つながり

[] 07:18    ご縁つながり - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    ご縁つながり - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

本学部の理科教育コースの学生の中には,

 保護者が長野県内で教員をしているという学生がいます。あるとき,うちの研究室所属ではないうちの研究室所属ではないそんな学生と話をしていたら,家でひょんなことから保護者と『学び合い』の話になったことがあるそうです。それによると,保護者の勤めている学校では学び合いではなくて,「二重括弧の学び合いをやってますって言ってました」とのことです。わざわざ二重括弧とつけるくらいですから,それは本物です。その保護者の学校の校名を聞いたら,さもありなん。それは『学び合い』をしている学校であることが判明しました。世間は狭いと感じた三度目の瞬間です。

そんな話をしていたら,

 「三崎先生,そこの学校の研究主任が○○校に異動したそうです」「・・・!?」。○○校は私のよく行く学校です。世間は狭いです。その研究主任は,その学校で『学び合い』に取り組み始めた当初から在籍しているので二重括弧の学び合いをよく知っているとのことです。狭い世間の中で絡み合えるほど,二重括弧と言える学び合いのご縁つながりが増えてきた長野県が嬉しい限りです。もっともっと!です。

2017-04-29   模擬授業をやる意義

[][] 06:49    模擬授業をやる意義 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    模擬授業をやる意義 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

今朝は少し長いです。最後までお読みいただければ幸いです。

 授業で学生に対して模擬授業を課すことがあります。模擬授業ですから,学び役は学生や教員です。模擬授業を通して彼らの力量は高まっていくように見えます。実際,私たちの理科教育コースでは卒業直前に,認定試験と呼ぶ模擬授業による授業実践を課していますが,そこでの実力は見事なように見えます。児童生徒役は,理科教育コースを担当する理科の教員と長野県教育委員会から理科担当の指導主事を招聘して,担っています。この認定試験は理科教育コース所属の4年生全員に課しているので,模擬授業の時間は一人20分です。模擬授業を行う校種・単元はくじ引きで決めます。どの単元であっても力量が発揮できるはずだからです。

その認定試験で

 とても優秀な成績を収めた4年生に,卒業後に出会ったときに聞いたことがあります。「現場はどう?」「大変です」「どうして?だって認定試験の時は実力発揮してたでしょ」「模擬授業と学校現場は全然違います。模擬授業でできたからといって現場でできるとは限りません」。そこに自分で気づいてくれるのですから有能です。模擬授業をどの単元で何回繰り返してやっても,それはあくまでも模擬でしかありません。認定試験も模擬授業ですから。模擬授業をやることで力が付いたなどと思うことは,子どもたちに失礼です。自分たちはモルモットではないという声が聞こえてきそうです。模擬授業は先生役をする人間はもちろんですが,児童生徒役をする理科の教員も指導主事も,場合によっては理科の学生や理科を専門としない学生がなることもありますが,模擬授業をする単位時間の目標もゴールも流れも教材も知っています。知り尽くしていると言っても過言ではありません。

こうやればこうなるし,

 こうすればあんなふうになる,ということは百も承知で実施する練習です。こう言えば,児童生徒役の人間はこう答えるだろうと想定します。児童生徒役をする人間は,こう聞かれたらこう答えることが求められていると承知の上で,手を上げて答えます。手を上げないと先生役が困窮することが分かっているからです。ときには,先生を困らせようとして敢えて期待していないようなリアクションをとることもありますが,それも練習の一つです。模擬授業は先生役をする人間も児童生徒役をする人間も演技をしているだけなのです。

それではなぜ模擬授業をするのでしょうか。

 模擬授業をするのには,理由があります。私は理学部卒業ですから,模擬授業など経験したことがありません。もちろん,リハーサルなどと呼ぶような練習も一度もしたことがありません。いきなり学校現場に出たものです。困りました。何をどうやってどんなふうに授業をしたら良いのかが全く分からないからです。教育実習は高校でしたから,小中学校での授業は全くの初めてです。どうやって導入し,子どもたちに疑問を持たせてそこから学習問題を設定し,問題解決の道筋を立てていったら良いのかが皆目見当が付かないのです。目の前には子どもたちがいますから,逃げるわけには生きません。毎単位時間が冷や汗ものでした。教卓上に置いたノートから目が離せず,子どもたちの方さえ見ることができなかったことを苦い思い出として捨てられないままでいます。

何も見ず,誰にも頼らずに

 導入から完結までの問題解決の一連の流れをどうやったら淀みなく子どもたちの思考を一貫させて組み立てられるのか,それもその場その場の児童生徒の反応に応じて組み立てていくのかを学ぶ機会はありません。まさか,実際の子どもたちで練習することなど,それこそ本末転倒です。経験を積んでいくことによって,失敗を繰り返すことによって,その場の児童生徒の様々な関心や反応に応じて展開していくことのできる心の余裕と寛容さ,引き出しの多さ,臨機応変の指導の多様性が確立していきます。何も見ずに誰にも頼らず心の余裕を持って教室での授業展開に臨むことができるようになるまでの間に積む経験として,模擬授業の価値を見いだせるのです。模擬授業の繰り返しが間違いなく心の余裕をもたらします。授業というのはノートに書いて丸暗記しただけでできるほど甘いものではありません。

学び合い』授業も同じことです。

 うちの研究室のゼミ生は,3年間『学び合い』を学びます。しかし,それは紙上だけのものです。『学び合い』授業参観にも行きますが,それはあくまでも見ているだけのことでしかありません。自分で授業をしているわけではありません。目標を作ったわけでもなく,評価をしてリフレクションを子どもたちを前にしたわけでもありませんから。よく,百聞は一見にしかずといいます。しかし,百見は一実践にしかずかもしれません。見るだけでは何もできないからです。百回『学び合い』授業を見たからといって,『学び合い』の授業ができるわけではないことは自明です。だから,ゼミ生は全員が卒業までに自分で1回は『学び合い』の模擬授業をやってみます。それが『学び合い』長野セミナーです。1回では絶対的に量が足りませんが,それでもやらないよりはやった方がまし,です。『学び合い』の模擬授業をいやというほど繰り返して,体に覚えさせてこそやっと,”三崎先生の言う”『学び合い』授業の初心者になれることでしょう。模擬授業をやる意義はそこにあります。

2017-04-28   ご縁

[] 06:46    ご縁 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    ご縁 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

先日の学部教員と附属学校教員との

 連携協力の情報交換会のときの理科の情報交換会で隣に座ってくれた理科の研修教員の卒業生との会話。「三崎先生,去年,学び合いしました。」「学び合い?いつ?」「7月です。」「学校の研究授業で?」「はい」「学校で学び合いしてるの?」「はい」「それはすごいね」「校長先生が進めてます」「校長先生は何という方?」「○○先生です」「えっ!?もしかしてその校長先生,前の学校は□□じゃなかった?」「そうです」「・・・!?」。その卒業生のいた学校の校長先生は,一緒に本を書いてもらった方です。世間は狭いなあと感じます。

彼との会話はこれで終わりません。

 「三崎先生,そのときに”たけむら”先生から指導してもらいました。」「えっ!?たけむらって,もしかして武士の武に村って書くんじゃない?」「そうです」「年配で弁の立つ方じゃないの?」「そうです」「・・・!?」。間違いありません。昨年8月に信大で行った一般社団法人日本理科教育学会第66回全国大会のときの懇親会で乾杯をお願いした先生です。直接お電話いただいて熱く語られたことを忘れません。どんなご縁があって彼の地で指導されたのかは分かりませんが,当県に思いを寄せていただいていることに感謝しています。これまた,世間は狭いと感じるものです。有能な卒業生を介して,ご縁のあるお二人の方とつながったことに驚きと喜びを感じた瞬間です。

2017-04-27   学部と附属の連携

[] 06:46    学部と附属の連携 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    学部と附属の連携 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

本学の教職大学院は

 学校を拠点とした方式を採用しています。キャンパスに来て集中的に学修する機会も1ヶ月に一度ずつくらいの割合でありますが,それは土日に限られていて,平日は拠点となる学校での学修です。主たる学修の場も院生のテーマの礎となる教育課題やニーズも拠点となる学校現場にあります。その教職大学院に進学する院生の多くが附属学校の現職なので,附属学校が拠点となって教職大学院が動いているという状況が見られます。全国でも珍しいシステムです。それだけに,教職大学院と附属学校との連携協力は欠かせないものとなっています。

一方で,本学部の教育学部の

 教育実習はおよそ99%の学生が附属学校園で行います。一部は長野市との協定に基づいて市立校で行われますが,ほぼ全員が附属学校園で教育実習をするといっても良いくらいです。教職大学院同様,その意味では教育学部と附属学校との連携協力は極めて重要であり,その役割がますます大切になってきていると言えます。ほぼ全員が附属学校園で教育実習を行うだけに,学部と附属学校園との情報共有とともに附属学校園同士の情報共有の場としても貴重な機会となっているものです。年に一度,学部と附属学校との教員が一堂に会して,相互の情報交換とともにその年度の活動について共通理解したり情報を共有したりする機会を持ちます。その機会が昨日ありました。各教科・領域や環境教育,国際理解教育等の部会に分かれてそれぞれの話し合いを持ったところです。今年も共に歩んでいこうと改めて思う1日です。

2017-04-26   OM

[] 06:26    OM - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    OM - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

とうとうオーバーマスターという

 造語を作りました。マスターだからもうマスターでもない,でも研究生でもない,かといってドクターでもない,そんな人材のために,うちの研究室で使うことになった表現です。うちの実験室のドアには,県内で活躍するOBが作った「今どこ表」というのが貼られています。今どこにいるのか,それを在室,校内,帰宅の3つから選んでマグネットで動静を表す用紙です。「今どこ表」と言って理解できるのは,思わずほほえんでしまうような,ほんの一部の人間です。その「今どこ表」のいちばん上,そうM2の上に「OM(オーバーマスター)」の表示が登場したのです。

実験室に来たら,

 しっかり自分のマグネットを「在室」の位置に動かしていましたから,その存在意義は明らかです。マスターの現職が毎週,17:30になると実験室にやってきて,個人ゼミを1時間30分やっていきます。毎週です。1週も欠かさず。来週も月曜日と火曜日しかありませんが,火曜日17:30にアポを取りました。『毎週,査読付きの学会に投稿する論文を修正して持ってくるけど,論文を修正する時間なんて学校現場に勤めていてあるのだろうか?それも毎週』と不思議に思って,尋ねてみました。「いつ書くの?」と。返ってきた答えは「休憩時間です」。「・・・!?」,絶句。少なくとも,自分には学校現場でそんな余裕はありませんでした。頭が下がります。オーバーマスターはこれからも続きます,どこまでも。

2017-04-25   自由に聞けるゼミだから,いいね!

[] 06:55    自由に聞けるゼミだから,いいね! - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    自由に聞けるゼミだから,いいね! - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

昨日は全体ゼミ。

 年度当初はテキストの読み合わせですが,毎回担当が変わります。それもグループ・ディスカッションしますのでそれぞれのグループの担当者が自分の判断で自分レジュメを作って当日に臨みます。1回目はB4が担当で昨日はB3が担当の番。彼らは1年間学んできて,分かってきたこともありまだよく分からないこともありますので,分かってきたことは分かりやすく説明に供されます。一方,よく分からないことはここぞとばかり,話題を提供し,自分の不明な点について補強する絶好の場となります。昨日の一つのグループの話題はもっぱら,評価基準と評価規準を『学び合い』はどうしているのか,またそれと評定をどうかかわらわせているのかについてです。現職の回答にうなずくばかり。

そしてもう一つの話題が

 見てきた『学び合い』授業のリフレクション。自由に何でも聞くことのできる雰囲気があるところが全体ゼミの良さです。真っ先に質問するのはB4ですが,その内容はやはりなかなかのものです。的を得ていてそうだよねと思わせてくれるものです。卒論調査で1ヶ月も『学び合い』現場に入っているから,比較対象を持っている上に,自分なら何ができるかを考える視点から議論できるからでしょう。さすがだと思います。来年4月からは実際の学校現場に立って自分が授業者となる環境が待っています。実際に自分で『学び合い』をしてみると,見るとやるとは大違いであることを実感することでしょう。一皮むける瞬間です。それもまた良し。こうしたらどうなのか,なぜそうしたのかを吸収できるだけ吸収して,そのときに生かせるようになれば3年間の学びの成果を出せることと思うところです。

2017-04-24   多様だからこそ,いいね!

[][] 06:03    多様だからこそ,いいね! - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    多様だからこそ,いいね! - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

釣りバカ日誌という映画があります。

 最近リニューアルされたのでご存じの方も多いでしょうが,リニューアルされる前は三國連太郎さん演じる鈴木建設の社長のスーさんと西田敏行さん演じるその会社の営業に勤めるハマちゃんが展開する釣りを中心とした人情あふれる映画です。その映画の中にこんなシーンが出てきます。ハマちゃんがスーさんに釣りの楽しさを説く場面です。「サバばかり釣れたら楽しくないでしょ。アジにカレイにハゼに........タコにタイ。いろいろなものが釣れるから楽しいんだよ」と。覚えきれませんでしたが,実際には20種くらいの名前を挙げています。そして,それをたとえにして会社も同じだと説きます。サバばかりの社員だったら会社は発展しない。いろいろな人材がいるからこそ会社は成り立っていくのだとも。

学校も同じです。

 いろいろな子どもたちがいるから良いのです。いろいろな子どもたちがいるからこそ,彼らの考えが深まり広がっていくのです。共通性への視点が培われ多様性への見方が深まります。自戒を込めて,学校の先生というのはどうも型にはめようとしがちです。それだけ教育への情熱があり子どもたちに対する思いや願いが強いからかもしれません。こうしたい,こうでなければならないという信念の下,そうではない,そうならない子どもたちにはとても居づらい文脈が作られてしまいかねません。学校はいろいろな子どもたちが集うところです。いろいろな子どもたちがいてこそ,学校です。みんな違っていた当たり前ですし,みんな違っているからこそ,そこから学ぶことが星の数ほどあるのです。明日も,いろいろな子どもたちのいろいろなつぶやきや考え,意見に耳を傾けてみましょう。たくさんの良さが見つかるはずです。多様だからこそ,超いいね!

実はこの映画にもう一つ

 心に響くシーンが出てきます。ハマちゃんがスーさんにとくとくと語ります。「(しかめっ面してないで)笑顔になりなさい」。そしてその次です。「こっちが相手を嫌いになれば,相手もこっちを嫌いになる。でも,こっちが相手を好きになれば,相手もこっちを好きになる」と。自戒させられます。これは一歩踏み込んで考えてみれば,こっちが相手に何もアプローチしていないのに,相手にばかり何かしてくれというのは虫が良すぎるということではないでしょうか。こっちが相手を助けてあげれば,相手もこっちを助けてくれます。我々の『学び合い』の基本をなす理念の源流とも言えます。

2017-04-23   楽しい授業

[] 07:47    楽しい授業 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    楽しい授業 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

信州大学は昨年度から

 いわゆる教職大学院を開設し本年度2年目となっています。私はその専任教員として講義を担当していますがそれだけでなく,いわゆる教職大学院ではない大学院,修士課程の科目も担当し,さらに学部学生の講義をも担当しています。私と同じ立ち位置にいる教員は教職大学院担当者の中に大勢いて,高度な専門性と豊かな指導力を持つ人材2コマの育成に日々尽力しています。いわゆる教職大学院の院生も修士課程の院生も,そして学部の学生もいずれも学んでいる科目は異なりますが,いずれも優秀な院生・学生で講義する者としてはやりがいを感じ,幸せです。

講義中にみる彼らは,

 90分の中で寝る院生・学生は一人もいないどころか,あくびをする者もいません。本キャンパスは無線LANが整備されていますし,必要な情報はealpsと呼ばれるシステムにアクセスして自由に閲覧,ダウンロードできる環境が整っているだけに,講義中に必要な情報を見ながら受講することはありますが,必要以外の時にスマホ等を扱う者はいません。視線は私に釘付けで恥ずかしくなるくらい。お世辞にも上手とは言えない字体で書く黒板は「写さなくてもいいんだよ」と言うにもかかわらず,熱心に記録にとどめているようです。講義の狙いは黒板に書かれたことを覚えることではなく,子どもたちにとってのより良い授業実践者となるための力量を付けることだからです。ときどき彼らに照会するとうなずく様子を見て取ることができ,反応は的確です。集中しているだけに,必要以外のおしゃべりはなし。

学部の講義の90分など,

 あっという間に過ぎます。学部・大学院にかかわらず,グループワークをすると司会など決めなくても話が進みます。彼らの中で自然にリーダーとなる人間が現れ,自然に交代し自然に経験交換ケースであろうと思われる会話が弾みます。マンツーマンでの講義でも90分の講義,3時間はあっという間です。実に積極的,生産的で,いわゆる教職大学院の彼らに対しては,少しペースダウンした方が良いのではないかと進言したくなるくらいです。それだけ学びたいというモチベーションが高い証拠であるとも言えます。彼らから,”楽しい授業”をもらっていて実に幸せです。

2017-04-22     我々のいう一人も見捨てない教育

[] 07:40      我々のいう一人も見捨てない教育 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク      我々のいう一人も見捨てない教育 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

我々の一人も見捨てない教育を

 進めるときに誤解されることの一つが,一人も見捨てないことの主語です。そう,誰が見捨てないのか,もっと言えば,誰が誰を見捨てない教育を進めようとしているのかという点です。教師が子どもたちを一人も見捨てないなどということは当たり前のこと。我々は,一人も見捨てない教育としてそれを主張しているのではありません。それが一番の誤解です。しかし,昨日のような,学校現場での大きな間違いを起こされると,我々が本来主張している一人も見捨てない教育以前の問題です。我々は,教師が子どもたちを一人も見捨てないなどということは,当たり前のこととしているからです。教師が子どもたちを一人も見捨てないというのは,直接的に言う場合と間接的に言う場合があることが分かります。直接的に一人も見捨てないという場合は,教師自身が常に「一人も見捨てないようにしよう」とか気をつけよう,頑張ろうと思いながら日々の教育活動に邁進することです。後者の場合は,昨日の例です。自分は一人も見捨てないと思っていながら,実は知らず知らずのうちに,子どもたちを見捨てている結果を招いているのです。その意味においては,後者の方が深刻と言えます。

我々の主張する一人も見捨てない教育というのは,

 教師が子どもたちを一人も見捨てないことはもちろん大前提になりますが,それにとどまらず,子どもたち一人一人が自分以外の集団の構成員を一人も見捨てないということです。言葉にするとよく分かってもらえないかもしれませんが,Aさんが自分以外の友達を一人も見捨てない,Bさんも自分以外の友達を一人も見捨てない,Cさんも自分以外の友達を一人も見捨てない,.....。それがクラスに40人いたら,40人ともその状態になると言うことです。つまり,子どもたち全員が,そう一人残らず,自分以外の友達を一人も見捨てないということを主張しているものです。それが,我々の主張する一人も見捨てない教育です。それは,教師が子どもたちを一人も見捨てないという強い信念の下でなければ子どもたちに伝わりません。だからこそ,我々の主張する『学び合い』は手段や方法ではなく,考え方なのです。一人も見捨てない教育は,子どもたちによる子どもたちのための教育です。教師が一人だけ,一人も見捨てない教育だといって旗振りしているだけでは,我々のいう一人も見捨てない教育ではない。それは,単なる見かけの一人も見捨てない教育に陥っているだけのこと。

2017-04-21   学校現場の勘違い

[] 06:32    学校現場の勘違い - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    学校現場の勘違い - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

こんなことが学校現場で行われていたとは。

 ある学校の先生が,先輩から教えてもらったことか指導を受けたこととして認識していたことを聞かせてもらいました。『学び合い』ではない学校現場のびっくりする話です。授業実践したときにその授業が効果的であったかどうかを確かめます。その方法として,その対象となったクラスのだいたい真ん中くらいの子(いわゆる成績がそのクラスで相対的に中央に近いくらいに位置している子という意味で使っています。ただその中央という定義は平均値なのかはメジアンなのかははっきりしません)が授業実践によってどのように変容したかをみるのだそうです。つまり,そのクラスの中の成績の真ん中の子をターゲットにして追跡調査したり分析したりするというのです。

なぜ真ん中の子をターゲットにするのかと聞いてみると,

 上の子(上記理由と同様に,いわゆる成績がそのクラスで相対的に上位の子を指しています)は,もともと成績がよい子なので指導しても上がりようがないからで,下の子(上記理由と同様に,いわゆる成績がそのクラスで相対的に下位の子を指しています)は指導しても上がりようがないからだと言うのです。おいおい,「それって,下位の子を見捨ててるってことじゃないのか?」と思わず。このことが,その先生の教鞭を執っている信濃教育と言われる伝統のある教育界で語り継がれてきていることであるとしたら,悲しいことです。

そもそも,ターゲットを

 真ん中の子に限定すること自体が大きな間違いであります。上記理由から真ん中の子にターゲットをあわせるなどと言うことは,教師目線の何物でもない証拠です。いかに自分の授業実践をより良く評価できるように都合の良いデータだけを集めようとしている動かぬ証拠です。子どもたちが置き去りにされて,そんな結果を持って良い実践だと評価されるような教育でしかないとしたら嘆かわしいことです。我々にとっては,それだけではなく,下位の子どもたちをはなから見捨てていることの方が看過できない大問題です。もしその先生自身が,その見捨てられる子だったら,どう感じるのか?「あなたは指導しても効果が期待できないから見捨てます」と言われているようなものです。学校現場の勘違いは正さなければならないと強く思うところです。日本を変えよう!が現実味。

2017-04-20   教師像

[][] 06:09    教師像 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    教師像 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

教師になる前には,

 こんな先生になりたいという教師像をだれでも持っているでしょう。本学部でも入学後の1年次から学年を追うごとにポートフォリオとして蓄積しながら,学生が自分なりの教師像を持つに至ります。昨日は,B4にとって自分のなりたい教師像をプレゼンテーションする機会となったものです。教職実践演習です。持ち時間は一人15分。ポスター・セッションの形式を取りましたから,言いっ放しというわけにはいかず,自分の言った教師像に対して聞き手が遠慮なく質問してきます。「それって何?」「もう一度言って」「どうしてそう考えたの?」と。結構な突っ込みがありますから,最後には「ご指導ありがとうございました」となるのでしょう。半年後には卒業が真実味を帯びてきますから,さらにブラッシュ・アップして,自分のなりたい教師像を具体化させてくることでしょう。今回使用した模造紙と新しく作る模造紙とを左右に並べて比較しながら自分の成長の度合いを披露するのですから真剣です。楽しみです。

さて,卒業まであと半年以上を残すこの時期に,

 かれらはいったいどんな教師像を描いているのでしょうか。2つ3つ紹介します。「子どもと共に学ぶ教師」「共に学び続ける教師」「生徒から逃げない教師」「クラスの全員を大好きでい続けられる教師」そして「一人も見捨てない教師」等々。最後の教師像を書いたB4は三崎研です。B4の小・中学校のときの経験から導き出している学生もいれば教育実習の時の経験を基に考えてきた学生もいます。うちはゼミで毎週一人も見捨てないと言い続けているからかもしれません。それを2年半も聞き続けていれば,卒業後には一人も見捨てない教師になりたいと思うのでしょう。ぜひ体現してほしいものです。

さて,これはB4の話です。

 じゃあ,我々は,というと...。我々が大学教員になるに当たって,どれだけ,自分のなりたい教師像を思い描いていたことでしょうか。自戒してみると冷や汗が出ます。20年後の彼らが,学校現場でさらに20年後に活躍できる人材を育てようと高い志を持って教育に携わってくれていることを心から願って,期待して邁進できる教師像を持ち続けたいところです。ちなみに本学部のキャッチ・フレーズは「僕らの未来は君たちの未来-20年後を担う力,育ててみませんか?-」。これは,信州大学教育学部のホーム・ページ冒頭に掲げられているキャッチ・フレーズです(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/OB1989/20150227)(http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/education/)。

2017-04-19   ゴールは

[][] 06:30    ゴールは - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    ゴールは - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

若い頃に名の通った

 山に登ったこと,いわゆる登山(と言えるほどのものではないかもしれませんが)の経験があります。登山のゴールは山頂です。しかし,登山している途中ではどこが山頂かはなかなか分からないものです。ここが山頂だと思っていると実はそこは山頂ではなく,ただ山並みの関係で少しピークになっているだけで登ったと思ったそこから次の下りが待っていて,下りが始まるとその先にもっと辛そうな登りが見えてくる,などということはよくあることです。はじめての登山の場合にはなおさらです。ガイドブック等で事前研究は十分にしてくるとは言え,実際に登り始めてみると,初めてだと見るもの聞くもの全てがサプライズです。山頂までのペース配分も分かりません。最初から飛ばしすぎてバテてしまうこともしばしば。ゴールどころではなくなります。

我々の日常業務も同様です。

 どこがゴールなのか分からないまま,突き進んでいると,ゴールだと思って喜んでいたとたん,そこはただのちょっとしたピークでしかなく,そのもっともっと先にゴールがあることを知って肩を落とすことは良くあります。よく「先を見据えて仕事をしろ」とか言われますが,言うは易し行うは難しです。やってみるとなかなかゴールを見定めて仕事をすることは難しい事です。リフレクションしてみると,「それはゴール前の難所だということは分かっていたんじゃないの?」ということも良くあることです。初めてなら尚更。ゴールを見定めて,先の見通しを持って仕事を進めたいものです。授業も一緒ですよ。

我々の研究室のB4

 今,卒論まっただ中です。彼らのゴールは,一般には卒論提出かもしれませんが,我々の研究室の場合は学会投稿です。卒論に取り組む前から申し伝えてありますから,彼らはそこのゴールに向かって突き進みます。個人ゼミでも,彼らの持って来た卒論原稿を見ますが,常にそのゴール(学会投稿)を見据えて,その視点からチェックします。「これで査読が通るのか?」と。「この卒論を全く知らない人が読んだら,1回読んだだけで理解できるのか?」とも。その意味で,この3月に卒業した前B4たちは,全員がいまだゴールに辿り着いていない状況です。今一人。あと二人。ゴールまであとどれくらいあるのか,そこまで踏ん張ろう。

2017-04-18   次は先生の番

[] 07:02    次は先生の番 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    次は先生の番 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

本学部まで松本から高速で

 約1時間15分ほど,千曲から30分を超えるくらい,須坂から夕方混雑時に小1時間,市内でも学部に向かう場合は20分はかかります。それでも毎週,18:00からの全体ゼミに顔を出してくれるのですから有り難いことです。これとは別に毎週個人ゼミに来る御仁がいますから,学部生には絶好の機会です。ゲートの鍵を借りるのは月曜日の日課。夕べの全体ゼミは3部屋に別れてのグループ・ワーク。今年もスタート・ブックから始まりましたが,何度手にとってもよく書けている1冊です。毎年同じことを書きますが,売れるわけです。様子,コツ,成果の三拍子について初めての人にも2回目,3回目の人にも分かりやすく思い出しやすく充実した内容が盛りだくさんです。ディスカッションを終えたB4が「ふーっ」とため息をつくほど,現職を前に緊張感と充実感とが入り交じった1時間を送ったようです。

ALにすると,

 なぜ人間関係が良くなるのか?なぜ成績が上がるのか?なぜ教師がラクになるのか?を説明できるようになって,ようやくゴールにたどり着きます。テキストには書かれていますが,それに納得した上で自分の言葉として相手に伝えなければなりません。「教えるときがいちばん学んでいるときだ」とテキストにそのまま書かれていますから,聞いてもらってサインをもらうところまで駆け抜けなければなりません。「次は先生の番ですよ」。なんと,例外はない。ゼミ生たちは,にこにこしながら聞いてくれて,ちゃんとサインもしてくれました。B4の凄いところは,3つのグループでレジュメが違うことです。彼らは彼らなりに自分の考えに基づいて判断し,レジュメを作って自分の時間としてコーディネイトしているのですから頭が下がります。あっぱれ。

2017-04-17   楽しみ

[][] 06:57    楽しみ - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    楽しみ - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

N野西高校から本学部に

 進学してきた1年生がいます。B2の話によると,私たちの研究室を希望していると聞きます。有り難いことです。高校で『学び合い』で学んで大学で『学び合い』を学ぶことはまさに高大連携の典型的な事例となるからです。生徒として自分で実際に『学び合い』を受けて,今度は教師として実際に『学び合い』の授業をすることになったら素晴らしいです。『学び合い』を体得している者としてその良さを真実味を持って語ることができるでしょう。本学部は2年生から長野キャンパスにやってくるので,来年度からが楽しみです。首を長くして待ってます。

2017-04-16   要請

[] 07:01    要請 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    要請 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

今年度も『学び合い』ライブ出前授業や

 『学び合い』の講演の要請を受けています。年間を見通して研修推進が図られていることにその学校の本気度が感じられます。特に,中学校なので小学校と異なり,教科に特化しやすいところを全校で取り組もうとしているカリキュラム・マネジメントが参考になります。それも,いずれも校長ないしは研究主任が異動によって替わっている学校で2年目,3年目の学校です。学校の文化としてすでに根付いていることの証明であり,素晴らしいことです。

・7月佐賀市立城北中学校

・8月飯綱町立飯綱中学校

・2月南あわじ市立三原中学校

2017-04-15   現職との個人ゼミ

[] 07:30    現職との個人ゼミ - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    現職との個人ゼミ - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

現職との個人ゼミが

 続くよどこまでも。毎週,市内の学校勤務の現職が仕事が終わってから大学に来て,研究に関して夜間ゼミをしています。ここまで5報が論文になって学会誌に掲載されています。現在,2報が投稿中です。1報が再調査中です。そしてこの日は,この8報とは異なる別の1報,そう9報目となる論文の修正です。それも少し手のかかる内容のものです。こうなると本当に,研究は続くよどこまでも,です。次から次へとテーマがわき出てきて,それがいつの間にかデータとなって実証され,文字化されて論文になりあっと間に学会に投稿され,査読によって厳しく批評されて再度挑戦するのです。

公立学校に勤めている状況下で

 これだけやるのですから,なにをか況んやです。だから,本人と個人ゼミをやっていると楽しいのです。次から次へとアイディアが出てきて新しい試みが起き,万人に伝えたい新知見をもたらすのですから,刺激になりますしやりがいも生起します。期待してるよどころか期待以上の走り方で毎週を駆け抜けています。修論や卒論のしばりがあるわけでもなく,県教委への報告書が義務づけられているわけでもなく,この夜間の個人ゼミを直前の目標にして毎週やるべきことを淡々とこなしてくるのですから,それも手ぶらではなくちゃんとあっと驚く成果を持ってくるのですから,頭が下がります。感心しきりです。

2017-04-14   三崎研を希望

[] 06:43    三崎研を希望 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    三崎研を希望 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

一昨日は本学部理科教育コースの

 2年生歓迎会。本学部は学部1年のときには全員が松本キャンパスで学びます。2年に進級すると各地学部つまり専門学部に引っ越しをしてそれぞれ学んでいくことになります。教育学部の場合,1年のときは松本のキャンパスで,2年~4年までの3年間は長野の西長野キャンパスで学びます。そのため,2年生に進級してくると新入生や編入生と同じ処遇となるために歓迎会が催されることになります。理科の場合,総勢90名近くになるので生協食堂を貸し切っての大々的な歓迎会となるものです。本年度に三崎研を選択した2年生は2名。いずれも有能な学生でこれからの『学び合い』が楽しみです。

話を聞くところによると,

 入学した1年生の中にはすでに三崎研を希望している学生が2名いるとか。有り難いことです。当研究室は物理でもなく化学でもなく生物でも地学でもない,高校のときに学んだことのない『学び合い』を取り扱っている彼らにとってはよく分からない未知の研究室としてとらえられていることだと思うだけに,入学当初のこの4月初旬からすでに入室を希望していることは画期的なことと思うばかりです。1年後にはまた有能な学生を迎えることができることを嬉しく思うところです。期待して待ってるよ。

2017-04-13   『学び合い』授業参観

[][] 07:11    『学び合い』授業参観 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    『学び合い』授業参観 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

今年も『学び合い』授業参観に行きます。

 4月24日(月)にN野西高等学校に,5月9日(火)にT倉上山田中学校にお邪魔してそれぞれ『学び合い』の授業を参観させていただく日程が決まりました。ご協力いただけることに心から感謝です。ゼミ生全員連れて,年度当初の恒例行事のようになっています。ゼミ生は全体ゼミの時に実践的な模擬授業をしますが,実際の学校現場での『学び合い』を見ないことには『学び合い』は語れません。それも本物を見ないことにはダメです。高校,中学校,小学校をそれぞれ見ないことには。昨年度同様,いずれ高専の『学び合い』も参観したいと思っているところです。

2017-04-12   君たちは立派だ

[] 07:14    君たちは立派だ - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    君たちは立派だ - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

一昨日の全体ゼミ。

 B4の模擬授業をしようとしているまさにそのときに,何かしら蛍光塗料の付いたたすきを出し始めました。それも1つではなく,何かバッグから次から次へと出てくる出てくる。「これ,どうしたの?」「課題ができた人が付けるためのものです」「わざわざ買ってきたの?」「調査の時に買ったんです」「40個?」「35個です」「中学生は付けたの?」「付けました」。あっぱれ。聞いてみると,卒論の調査の時に,100円ショップを回って1クラス分の蛍光塗料付きのたすきを購入したのだとか。『学び合い』授業のときに,対象となる生徒全員に一人一つずつ用意して,課題が解決できたら肩から提げてもらったのだそうです。それを可視化にしたというのですから,驚きです。見事なものです。よくぞ,そこまで考えた君たちは立派だ!過去にそんなことを思いついた先輩たちはいませんでした。すごいB4が現れたものだと感心しきり。これから始まる1年が楽しみです。期待してもいいかな。もちろん,いいとも,でしょうね。

2017-04-11   全体ゼミ

[] 06:59    全体ゼミ - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    全体ゼミ - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

昨日は全体ゼミ。

 例年になく記憶に残る学生主体1回目の全体ゼミだったように思います。根拠の第一は現職の比率が多いこと。現職対学生が1:2ですから,上教大ではないのですからこの比率は画期的なものです。夜とは言え,長期休業ではない平日にこれだけ現職のみなさんが来てくれるというのは本当②嬉しいことです。感謝です。中でも,半年ぶりにS坂中のS先生に会えたことは記憶に残ることの1つにあげられます。これからは定常的に来てもらえそうでそれだけでもうきうきしてしまいます。

もう一つの根拠は,

 ゼミ生が模擬授業をしたこと。中学校第1学年の比重でしたがなかなか立派なものです。ゼミ生であることを忘れて真剣に議論できたことからも,その質の高さは見事なものです。卒業後,どこへいっても『学び合い』ができると,今は思いますが。ゼミ生の模擬授業に付随して今年度は授業後のリフレクションをするとか。それも中途半端じゃなく,だって現職が真剣になるくらいですから推して知るべし。これもなかなかのものです。よく考えたなあと思います。あっぱれ。今年度も楽しみな全体ゼミがスタートです。

2017-04-10   卒業生

[] 07:29    卒業生 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    卒業生 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

当研究室の卒業生が

 長野県内のあちこちの小学校・中学校・高等学校にいます。毎年,3月末に発表される長野県内の異動情報で卒業生の異動があると頑張っている様子をうかがい知ることができます。卒業生たちはおそらく,「『学び合い』をやってます」ということを話題にすることはないでしょう。校長先生が推進派であったり学校ないしは勤めている地域の自治体の教育委員会が推進していたりしない限り。それだけに,長野県内にいる『学び合い』同志が,その卒業生の勤めている学校に異動したとしても,余程のことがない限り話題には上りません。お互いに授業を参観し合うなどということは,学校現場ではありませんし。

同様に,その学校で

 「自分は三崎研の卒業だ」ということなど口にすることはないでしょう。信大卒だということ自体を口にすることがないですし,まして小学校勤務なら専門が理科だと言うことはありません。ですから,当研究室の卒業生が私のよく知っている方の勤めている学校に異動したとしてもその学校でお互いに話題になることはありません。このたび,卒業生がそのようなレアなケースに巡り会いました。それも複数です。とても不思議なご縁です。チームとしての学校を創り上げ,30年後を担う子どもたちを育てるべくより一層推進してくれることを願うばかりです。

2017-04-09   現職教員の個人ゼミ

[] 06:51    現職教員の個人ゼミ - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    現職教員の個人ゼミ - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

現職教員の個人ゼミが

 毎週続きます,どこまでも。大学院を修了して2年目ですが,毎週,個人ゼミです。怒濤のような1週間だったことと思いますが,いつもと変わらず,個人ゼミにやってきます。それだけでも,凄いことです。やってみればよく分かりますが,新年度始まった最初の1週間は,自分の時間など持てず朝から夜遅くまで次の日の次の週の授業や教育活動のために時間が費やされ,怒濤のようにあっという間に時間が過ぎ去ります。そんな最初の1週間でもちゃんと結果を出して持ってくるのですから頭が下がります。

個人ゼミは,言うまでもないことですが,

 この怒濤のような1週間の感想を聞くためのものではありません。前回の個人ゼミで出された宿題がどれだけ進捗しているのかを確認する時間であり,さらには当該の個人の次なる課題に向けてどのように取り組んできたのかをリフレクションして次の個人ゼミ(だいたい次の週です)までに何ができるかを示す中身の濃い時間です。ただ,全体ゼミに手ぶらで参加するのとはわけが違います。当人曰く,「1週間に一度このように個人ゼミがあるから自分でできるんです」。さすがすぎて,こちらが刺激を受けるほどです。また来週も,’現職教員’にとってそれが当たり前であるかのように個人ゼミをします。

2017-04-08   B4の『学び合い』模擬授業

[] 06:44    B4の『学び合い』模擬授業 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    B4の『学び合い』模擬授業 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

明後日の全体ゼミは,

 B4が『学び合い』体験授業をするとか。もうびっくりするしかありません。新年度が始まって2回目の全体ゼミですよ。その2回目でしかない全体ゼミで,B4とは言えども,もう『学び合い』の体験授業を披露してしまうのですから,なにをか況んやです。例年ですと,私の出前授業の映像を見て学ぶところなのですが,今年度は『学び合い』体験授業を何回も取り入れて全体ゼミをやってみたいということです。それを自分たちで考えたのですから,その凄さは極めつきです。当たり前のことですが,指導教員には何も相談なしです。いつもならテキストの読み合わせに素直に入るところでしょうが,そうならないところに凄い集団になったなあとつくづく思わせてくれます。立派に期待に応えたね。そうなると,もっと期待してしまいます。もっと期待してるよ。

明後日の全体ゼミは,

 B4の『学び合い』模擬授業を体験することができます。ちょっとした長野セミナーのミニチュア版です。今回の教科は理科のようです。指導案まで作って臨むのですから,本格的です。いつからそんな力を付けてしまったのでしょうか。指導教員の知らないところでゼミ生は育つのです。目的を語り,目標を定め,評価してリフレクションをしていれば。さあ,みなさん,一緒に参加してみませんか?時は,4月10日(月)18:00-19:30。場所は西長野の信州大学長野(教育学部)キャンパスの西校舎3階W300室。もちろん,駐車場ゲートは開放しておきます。お待ちしています。

2017-04-07   語った目的を掲示する

[] 06:47    語った目的を掲示する - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    語った目的を掲示する - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

新年度が始まった

 今がまさに,目的と意義を語るときです。目的と意義はいつ語るのか,今でしょ。目的と意義を語るのも,語りっぱなしではダメなことはお分かりいただけることと思います。初心に返ってとよく言いますが,折に触れて,今語った目的と意義を振り返る,そうリフレクションすることが重要で大切になるからです。その意味においては,今語る目的と意義を折に触れてリフレクションできるように,子どもたちから見えやすい位置に掲示しておくことが良いでしょう。そう,学校目標や学級目標を教室の一番よく見える前の黒板の上に掲示するように。

掲示したら,

 ただの飾り物にしないように,事あるごとにそれにかえってリフレクションできるようにしたいものです。事あるごとというのは,教科の授業の時に全員が目標達成をしなかったことが何回も続いたときとか,大切なイベントの時に目的を達成できなかったときとか,さまざま考えられます。その学校やその集団,そのときの文脈に依ります。掲示した目標に向けて,自分は何ができたのかを,教師に言われずとも自分でリフレクションできる子どもたちが育ちます。

2017-04-06   目的と意義を語る

[] 07:08    目的と意義を語る - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    目的と意義を語る - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

月曜日から本学部では

 授業が始まっています。大学の授業にはシラバスと呼ばれる授業計画があり,学生に公開しています。そこには,ねらいと達成目標はもちろんですが,その授業が本学の目指すテーマ(地域運営,芸術文化,環境共生,文化協働,健康長寿,防災減災,キャリア)や志向性(信州志向,グローバル,環境)とどのように関連しているのかが示されます。つまり,学生にとっては,自分が選択した科目の授業が,どのような目的で何を目標としているのか,そしてその授業を受講することによってどのような価値があるのかが理解できるようになっているのです。それを,授業の最初の講義の時に語ります。今週はその週なので,「この授業の目的は○○で,諸君の達成すべき目標は○○で,この講義を受講することによって○○の意義がある」と語るのは必須です。大学では,それは当たり前のことです。

さて,小中高ではどうでしょうか?

 小中は義務教育だから必要ないのでしょうか。それでは高校ではどうでしょう。カリキュラムにないから必要ないのでしょうか。大学のシラバスでも,目的・目標・価値を語るなどという設定はしていませんが,語ります。それが極めて重要で大切だからです。授業者側にとっても,受講者側にとってもです。必修科目であるからとは言っても,それがなぜ必修になっているのか,なぜ学ぶ必然性があるのか,その目的・意義は何か,それを学ぶ価値はあるのか,を知った上で学ぶことと知らされないままにただ学べと言われることとでは学ぶ側にはモチベーションはじめ学びの過程に雲泥の差が生じます。長野県内では本日に入学式の学校が多くあります。各学校の校長は,学ぶ目的と意義を入学式で語ることでしょう。学級担任は学校という所はどのようなところなのか,その学校観を語り,集団の中で学ぶ目的と意義を伝えることと思います。おそらく来週から始まる教科の授業では,なぜこの教科を学ぶのか,その目的と意義が語られることでしょう。ぜひ,思いを熱く語ってほしいものです。

目的と意義が重要で大切なのは,

 何も授業に限ったことではありません。それは太古の昔から人類の歴史が物語っています。我々が何か事を起こそうとしたり活動を仕組もうとしたりするときには,大義名分が必ず求められます。それが人々に語られない限り,歴史は動かないものと思われます。新年度のスタートに当たり,今がまさに目的と意義を語る絶好の機会であることに間違いはありません。

2017-04-05   決定的な違い

[] 06:46    決定的な違い - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    決定的な違い - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

「『学び合い』は考え方なので学び合いとは違います」

 というのは定番の答え方です。方法としての学び合いと考え方の『学び合い』が決定的に違うところです。しかし,はじめての人にとっては,じゃあ具体的にどこがどんなふうに違うのかと聞きたいことでしょう。『学び合い』の『学び合い』たる所以は,活動終了時に全員が目標達成したかどうかを確認した後,リフレクションをするところです。学び合いではリフレクションなどしません。百歩譲ってリフレクションをしたとしても,特に指示は出ませんし語りもありません。その活動を振り返って感じたことを書くだけです。だから,楽しかったとかよく分かったとかが記述されることがほとんどです。

一方,『学び合い』のリフレクションは

 特徴的です。全員の目標達成に向けて自分には何ができたのかについての視点から活動を振り返らせるからです。自分にとって楽しかったのかとか自分は何が理解できたのかを振り返るのではなく,もちろんそれを振り返らせてもいいですがそれ以上に,みんなができることに対して自分にできたことできなかったこと,何が良かったのか何が不足していたのかを意識させること,それも自分個人だけでなく,集団としてどうだったのかを意識させることが『学び合い』の重要なポイントとなります。それが決定的な違いです。換言すれば,この全員の目標達成に向けて自分に何ができたのか何ができなかったのか、何が良かったのか何が不足していたのかをリフレクションしない『学び合い』は,『学び合い』ではないと言っても過言ではありません。それは『学び合い』の仮面をかぶったニセモノです。

2017-04-04   全体ゼミ

[][] 06:55    全体ゼミ - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    全体ゼミ - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

昨日は全体ゼミ初回。

 『学び合い』の復習をたっぷり1時間20分語りっぱなしの独演会のようなものです。松本から現職の先生が参加してくださったことに感謝です。決定前にB2も参加してくれて,充実した1年になりそうです。昨日語った復習は,『学び合い』と学び合いの違い。

・目的と目標の観点からの『学び合い』と学び合いの決定的な違い

・会話レベルの『学び合い』と学び合いの決定的な違い

・学び手・教え手レベルからの『学び合い』と学び合いの決定的な違い

・方法レベルからの『学び合い』と学び合いの決定的な違い

・授業テクニックの観点からの『学び合い』と学び合いの決定的な違い

最後に,結論として『学び合い』って何ですか?と聞かれたときの答えを語りました。ゼミ生たちはどこに行っても,もう大丈夫かなあ。

2017-04-03   今日から始まり

[] 07:14    今日から始まり - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    今日から始まり - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

学校現場は,

 今日から始まります。おそらくどこの学校でも午前中に辞令交付があって午後から会議,会議で1日が終わることでしょう。異動される先生方がいない学校ならば,午前中から職員会議,学年会議,教科会議等々が続きます。この3月に卒業して学校現場に行った卒業生も今日から先生として勤めます。不安と緊張の1日です。他県に採用された卒業生の一人と一昨日土曜日にキャンパスで会いましたが,お礼を伝えにきたのか最後のまとめにきたのか今日からの学校現場での準備は万端整っていたのでしょう。本学部も今日から授業が始まります。全体ゼミも今日からスタートします。新年度の勤務や授業が月曜日から始まりますから,怒濤のような1週間となることでしょう。東京のサクラが満開になったという報道ですが,先生方の心も満開で子どもたちを迎えてほしいと願うばかりです。

2017-04-02   目的と意義

[] 07:05    目的と意義 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    目的と意義 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

我々の営みには,

 必ず目的と意義があり,目標があります。学校教育も同じことで,どんな教育活動でも目的と意義,そして目標があります。ただ,それら一連のものが語られることがないだけです。学校教育のカリキュラム上,教科教育においても例外ではなく,目的と意義,目標を語る時間は設定されていません。しかし,その目的と意義,目標を語る時間が極めて重要です。子どもたちにとっても,です。それ故,通常,日常の学校教育における教育活動においては,活動のみが先行することになり,目的と意義,目標が語られません。そこに目的と目標の取り違えが生まれます。本来,目標であるべきことが目的と化してしまうことが学校現場では多く存在しています。目的と目標を取り違えてはなりません。目的と目標を取り違えると教育活動そのものが本来の目的から軌道を外し,ゆがんでくるからです。『学び合い』は”語り”を通して,目的と意義を語ります。そして,授業において目標を語ります。子どもたちも一人の人間ですから,目的と意義を語る効果は計り知れません。

新しい年度のスタートです。

 意を決して,これを機会に,学校教育において,特に教科教育において,何が目的でどのような意義があるのかを子どもたちに語ってみてはいかがでしょうか。子どもたちの動きが見違えるほど変わる様子を見ることができるはずです。ただし,目的と意義を語るからには,本気で語らないとダメですけどね。

2017-04-01   予告

[] 07:49    予告 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    予告 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

10月21日(土)長野セミナーの

 予告です。今回は,「アクティブ・ラーニングをカリキュラム・マネジメントで」です。アクティブ・ラーニングをカリキュラム・マネジメントで実践している学校から,その中心となって活躍している先生をお招きしてそのノウハウを語ってもらう企画です。『学び合い』に精通した人が,そこそこないしは「『学び合い』って何?」の状況下の学校に着任し,どうやって自身の『学び合い』を常態化し,どうやって『学び合い』を学校の核に据え,どうやって『学び合い』のチーム学校を創り上げていったのか,その当たりを聞いてみたいと思いませんか?え,どこの学校の誰かって?それは楽しみにしておいてください。大勢の皆様からのご参加をお待ちしています。

5gatu