信濃の国からこんにちは このページをアンテナに追加 RSSフィード

三崎隆です。
長野県長野市の信州大学教育学部で『学び合い』(二重括弧の学び合い)を研究しています。
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2017-03-08   学校現場への貢献

[] 07:10    学校現場への貢献 - 信濃の国からこんにちは を含むブックマーク    学校現場への貢献 - 信濃の国からこんにちは のブックマークコメント

大学や大学院の研究は

 その成果がどのように社会に貢献するかが大きな話題となります。ジョブ型の大学が大きな割合を占めるようになり,それらの大学に求められるのはどれだけ社会に貢献しているのかの1点とは言いませんが,占有率の高さは言うに及びません。教員の業績評価の観点にも社会貢献度が他の観点と重み付けなく同等に加わっていることからも十分に推測できます。それは我々教員に限られることではなく,そこで学ぶ学生等にも及びます。大学や大学院で学んだこと,研究したことが社会にどれだけ貢献するのか。

研究したことが

 社会に出たときにキャリアとして十二分に生かされるとしたらそれほど幸せなことはありません。私が大学で研究したのは,二畳系~三畳系の堆積構造それに付随したコノドント化石による年代同定です。注力したのは前者でしたが注目されたのは後者でした。卒論題目は「新潟県北魚沼郡入広瀬村黒又川流域に分布する中・古生界の地質構造」。それが社会に出たとき,つまり学校現場にどれだけ貢献したのかとリフレクションすれば,今となっては間違いなく疑問符がつきます。

それじゃあ,大学院はどうだったのか。

 私が大学院で研究したのは,当時,認知心理学で明らかにされた認知スタイルを理科に応用して地層観察における着目傾向との関連を解明したものです。いわば,理科教育心理学の世界。修論題目は「認知型と地層観察の着目傾向に関する研究」。それが社会に出たとき,つまり学校現場にどれだけ貢献したのかとリフレクションすれば,個人として一定の成果を上げたと自負できます。ただ,それはあくまでも自分の域をでておらず,校内研究として地域,日本の学校教育への貢献度となると間違いなく疑問符がつきます。博士論文はその延長です。しかし,わずかなわき水がやがて大河に合流するごとく,その後『学び合い』に行き着いたと思えばこそ,学校現場への貢献度を口にすることができる程度であったと思うところです。理論と実践の往還と言いますが,研究が実践と直結することはなかなか難しいものです。一般論として,教育系の大学や大学院での研究成果が学校現場で生かされることは極めて難しいと言えます。教職大学院でさえ,個人レベルで終始することが多い。

ところが,大学で研究したことが

 そのまま学校現場に直結し,その貢献度は個人レベルどころか,学校はもちろん,市町村自治体をあげて縦しんば県の教育を変えんばかりの勢いで社会貢献しようとしている御仁がいます。大学での研究成果そのものを学校現場に持ち込んで,大学研究を学校全体での校内研究に当てはめることができ,学校現場でもそのまま大学での研究を継続でき,次の論文またその次の論文の構想までどんどんわき出てくる。そんな端から見ると羨む環境が待っている御仁です。大学や大学院での研究成果をそのまま社会に貢献できるのですから,素晴らしいことです。今後のますますの活躍が大いに期待されます。そう,期待してるよ。いやいや,もっともっともっともっと,と期待してるよ。

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